コラム2:大人を対象としたもの

ボランティア手帳

発行:社会福祉法人秩父市社会福祉協議会ボランティアセンター(埼玉県)

  ボランティア手帳

  市内に住んでいる方を対象に、より多くのボランティアへの参加を呼びかけるためのツールとして、秩父市社会福祉協議会ボランティアセンターで発行している。この手帳はボランティア登録者のうち、希望した人に無料で配付している。対象は原則として、秩父市社協ボランティアセンターが依頼した受け入れ先での活動である。具体的には福祉施設・病院・保育所等での活動や、イベント等に参加しての活動となっている。その際は、活動責任者から活動内容ごとに種類の違うシールを活動時間数に応じて貼ってもらっている。個人を対象とした活動については、秩父市社協ボランティアセンターに申し出てシールを貼付してもらう。活動時間が60時間で銅賞、120時間で銀賞、480時間で金賞という基準に達すると秩父市社協会長名で表彰をおこない、活動者のボランティア活動への励みになるようにしている。ボランティア受入団体や、他組織との連携が必要不可欠だが、このツールを通してさらに多くの機関・組織と積極的に連携をとっていき、ボランティア活動者の受け皿を増やし、さらに多くの方がボランティア活動に参加できる機会を増やしていけるよう努めている。

ひこねボランティア手帳

発行:ひこねボランティア手帳の会(滋賀県彦根市)

  ひこねボランティア手帳

  彦根市の都市部を流れる芹川がある。この美しい川を維持するために地域住民・自治会が清掃等の活動をしている。しかし、地域の高齢化が進み、また、清掃中に事故等がおこり活動が後退しかけたとき、地域の若者(近くに高校があるため)にボランティアとしての参加を呼び掛けた。その結果、約1,500人(うち200人高校生)という多くの市民が清掃に参加した。この活動や子育て支援、彦根城の清掃活動などのボランティア活動を支援するためにボランティア手帳を発行した。ボランティア活動をしたとき、主催者の判断で活動を認めるゴム印(活動によっては複数)を押す。手帳の発行に際して、地域の街中の商店に協力を依頼し、ボランティア手帳を持参すると、サービス(5パーセント引きや10パーセント引き等)をしてもらうようにした。現在、ボランティア手帳を利用しているのは20団体。手帳発行は約2,000枚。設立時に行政の21世紀事業で支援(50万円)があり、現在は無料である。ボランティアは原則として無償であるという考えから、サービスの利用に躊躇しなかなか広がらない。
しかし、協力店は中心市街地にあるため、中心市街地の活性化にもつながると信じ、粘り強く続けていきたい。

かわぐち環境通貨キューポラ

発行:かわぐち環境通貨プロジェクト(埼玉県川口市)

  環境通貨キューポラ

  広く市民の環境への関心や活動を高めるとともに、地域の活性化を図ることを目的に、市制施行70周年記念を機に平成15年6月に環境をテーマとした環境通貨キューポラを発行した(単位はキューポラ)。企画運営は、環境市民団体などで組織する「かわぐち環境通貨プロジェクト」が行い、事務局を川口ボランティアサポートステーションが担う。平成15年末までの発行枚数は、15,000枚を超えている。市民は、環境団体や市などが実施する環境に関わる活動や講座などに参加すると通貨のキューポラがもらえる。
  キューポラは、市内で開催する各種イベントにおいて、それに参加する商店や市民団体の出店などで商品の割引等に利用できる。また、そのままキューポラ募金として、キューポラを寄付することもできる。寄付されたキューポラは、年末に枚数を集計した後、協賛団体が金銭寄付したキューポラ基金を通して、そのキューポラ額に応じて、日本円に換えられ、ラオスの子供たちのための支援金となる。この通貨発行を機に、環境団体や市が実施する環境活動や講座等が多様になると共に、その参加者も増えた。また、キューポラを商品の割引等で受け入れる商店や市民団体は、環境通貨の趣旨をよく理解し、協力的であり、2年目を迎える今年はさらに協力店が増えると期待している。

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課

-- 登録:平成21年以前 --