兵庫県教育委員会

 

人とのかかわりを豊かにする教育の推進
~幼児が「協同する経験」を重ねるための教師の援助~

(1) 研究の目的

 幼稚園教育要領の趣旨を踏まえた幼児教育の一層の充実を図り、幼児が「協同する経験」を積み重ね「人とかかわる力」を身に付けるための実践研究を行い、その成果を普及し教員の指導力の向上を図る。

(2) 研究の内容及び方法

○ 実践モデル園を指定し、本県が平成21年度に作成した『指導の手引き』(人とのかかわりを豊かにする教育の推進 -幼児が「協同する経験」を重ねるための教師の援助-)を活用した教育の実践・展開を図るとともに、幼稚園教育研修会を実施する。

○ 実践モデル園においては、下記の実践課題に基づき実践研究を行う。

・ 発達に必要な体験を重ねるための教育課程の編成・実施

・ 「協同する経験」を通した幼児の育ち(学び)の見取りや幼児理解

・ 「協同する経験」を深め、学び合いにつなげるための教師の援助・環境の構成

・ PDCAを生かした保育の検証・改善を図る園内研究

○ 「幼児教育研修会」を県下6地区で開催し、人とのかかわりを豊かにするための教師の援助等について、公開保育での保育を踏まえた研究協議を行うとともに、研究実践等の発表を行った。また、「幼児教育研修会」においては、就学前教育の充実を図る観点から、希望する私立幼稚園・保育所関係者も参加対象とした。

(3) 研究の成果及び今後の課題

(成果)

○ 指導の過程を反省・評価することで、より幼児の実態に即した教育課程の編成・実施が可能になった。

○ 学びの的確な見取りや、幼児理解の深化のために、記録シートなど園に応じた様々な手法(手立て)が開発・活用された。

○ 友達とかかわって遊ぶ場を設けたり、友達同士をつないだりする援助により、友達の存在に気付き、自分から友達にかかわろうとする姿が見られた。

○ 幼児の発達を確かなものにするためには、PDCAサイクルによる園内研究を継続することが大切であることが分かった。

(課題)

● 今後は、遊びを通した学びを評価し保育に生かすなど、保育と評価の一体化を図っていくことが必要である。

 

お問合せ先

初等中等教育局幼児教育課

-- 登録:平成23年07月 --