事業成果報告書(さいたま市)
教育委員会の学校サポート体制の整備に関する実践研究
1.事業の実施報告
(1)実践研究のねらい
- 学校における保護者、地域住民等への対応を支援する体制の在り方を明らかにする。
- 校長の苦情、要求等への対応能力を向上させることにより、全教職員の対応力向上を図る。
- 教職員の負担を軽減し、児童生徒一人一人と向き合うことができる環境づくりを推進する。
(2)実践研究の実施状況
1 学校経営アドバイザー配置事業
ア 新任校長へのアドバイザー学校訪問の実施
- 小学校31校実施
- 小学校に初めて赴任した校長(小学校経験のない校長)への訪問12校
- 他市から初めて本市に赴任した小学校長への訪問2校
- 中学校10校実施
イ 電話相談対応
- 校長からの相談及び報告13件
- 保護者からの相談11件
ウ 来庁による相談対応
エ 緊急対応による学校訪問
2 学校問題解決支援検討委員会の開催
ア 第1回学校問題解決支援検討委員会開催平成22年8月4日水曜日
イ 第2回学校問題解決支援検討委員会開催平成22年9月15日水曜日
ウ 第3回学校問題解決支援検討委員会開催平成22年10月26日火曜日
エ 第4回学校問題解決支援検討委員会開催平成22年11月12日金曜日
オ 第5回学校問題解決支援検討委員会開催平成23年3月11日金曜日
3 クレーム対応研修
ア クレーム対応研修(第1日目) 平成22年9月10日金曜日
- 20~21人のグループ×4班で実施
- 研修時間は、それぞれ3時間
イ クレーム対応研修(第2日目) 平成22年9月14日火曜日
- 20~21人のグループ×4班で実施
- 研修時間は、それぞれ3時間
4 学校法律相談事業
ア 第1回法律相談平成22年6月8日火曜日
イ 第2回法律相談平成22年7月1日木曜日
ウ 第3回法律相談平成22年8月6日金曜日
エ 第4回法律相談平成22年10月6日水曜日
オ 第5回法律相談平成22年11月22日月曜日
カ 第6回法律相談平成22年11月22日月曜日
2.実践研究の成果
(1)学校経営アドバイザーの配置
1 小学校新任校長訪問31校、中学校新任校長訪問10校を実施。
- 年度当初、新任校長の業務が多忙となり、事務量も増える中、本来の適正な職務を全うする上でより良い判断や業務遂行がもたらされた。
- 校長の職務の概要や全体を理解することで、各校務分掌への指示が的確となり、学校の業務が円滑に推進された。
- 初めて校長の職務を経験することから、とまどうことも多かったが、話をしたり、相談することにより、校長としての自信を持つことができ、学校経営を円滑に進めることができた。
- 校長として、学校経営の見通しに不安を感じていたが、何かの場合には相談できるとの精神安定剤のような安心感を与えている。
2 保護者からの相談(苦情含む)対応
- 保護者や市民の対応はケースによって異なるが、長時間を要する場合が多い。学校に代わり話をすることで、学校が適正な判断をしたり円滑な対応が促進されたりする効果は大きい。
3 緊急対応による学校訪問
- 職員事故の公表に伴い、マスコミや地域住民等に対する対外的な学校の対応についての相談やアドバイスを行うことにより、事故後の正常な学校運営を進めることができた。
(2)学校問題解決支援検討委員会の設置
- 現在4回目の委員会を終了し、重大案件5事例についての検討を終えた。それぞれの分野のエキスパートから適切で貴重なアドバイスを受け、各学校に伝達することができ、効果を上げている。
- 実際に案件が進行中の学校の校長が同席し、直接アドバイスを受けることもでき課題解決の一助となった。
- 次年度、形を変えての事業の見通しが立った。
(3)クレーム対応研修会の開催
市立学校校長165名が参加し成功裏に終了した。実施後のアンケートにおいても非常に有益・有益であったという回答が99パーセントに達し、多くの校長から継続実施の声が上がっている。
(4)学校法律相談の実施
学校におけるトラブルに関する対応の中で、法的な問題についてタイムリーに相談できる体制を整備することで、各学校とも円滑な対応が進んでいる。
3.今後の取組予定
平成22年度の本事業の成果を生かし、平成23年度については、「学校支援チーム(仮称)」を組織し、各学校の課題解決に当たる予定である。
初等中等教育局 参事官(学校運営支援担当)付
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