平成30年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について

文部科学省では、各都道府県・指定都市教育委員会が実施した公立学校教員採用選考試験(以下「採用選考」という。)の実施状況について、例年調査を行っています。
このたび、平成30年度採用選考の実施状況を取りまとめましたのでお知らせします。
(平成31年4月19日 公表)
(令和4年1月31日 訂正 ※訂正箇所は正誤情報を参照)

1.調査の概要

本調査は、全68都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会において平成29年度に実施された平成30年度採用選考を対象として、受験者数、採用者数、受験者及び採用者の経歴等採用選考の実施状況について調査したものです。

2.結果のポイント

・受験者総数は、160,667人で、前年度に比較して5,401人(3.3%)の減少
過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度までほぼ連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加したが、平成26年度以降は微減傾向にある。平成30年度は昭和63年度及び平成16~21年度と同程度の水準となっている。
・採用者総数は、32,986人で、前年度に比較して1,025人(3.2%)の増加
昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、平成28年度まで16年連続で増加し、平成29年度は微減したものの、平成30年度は再び増加に転じている。平成30年度は昭和62年度及び平成元~3年度と同程度の水準となっている。
・競争率(倍率)は、全体で4.9倍で、前年度の5.2倍から減少
昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成30年度は昭和56~57年度、昭和60年度及び平成5年度と同程度の水準となっている。
・学歴別の採用率(受験者数に対する採用者数の割合)
国立教員養成大学・学部出身者が33.9%、大学院出身者が20.9%、一般大学・学部出身者が17.8%となっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。

平成30年度 公立学校教員採用選考試験の実施状況について

1 概要

本調査は、平成29年度に68の各都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会(以下「県市」という。)において実施された平成30年度公立学校教員採用選考試験(以下「平成30年度選考」という。)の実施状況について、その概要を取りまとめたものである。
平成30年度選考の実施状況のポイントは、次のとおりである。
○受験者総数は160,667人で、前年度に比較して、5,401人(3.3%)の減少となっている。  
○採用者総数は32,986人で、前年度に比較して、1,025人(3.2%)の増加となっている。
○競争率(受験者÷採用者)は全体で4.9倍で、前年度の5.2倍から減少。

2 受験者数について

(1)平成30年度選考における受験者数の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

受験者総数は160,667人で、前年度に比較して、5,401人(3.3%)の減少となっている。
受験者数の内訳は次のとおりである。 
なお( )内は前年度に対する増減率である(以下同じ)。


・小学校      51,197人( 1.8%減)
・中学校      54,266人( 5.7%減)
・高等学校       32,785人( 4.1%減)
・特別支援学校  10,837人( 3.1%増)
・養護教諭      9,696人( 1.5%減)
・栄養教諭       1,886人( 4.0%増)

 (2)受験者数の推移(第4表、図1)

受験者総数について過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度まで連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加したが、平成26年度以降は微減傾向にある。平成30年度は昭和63年度及び平成16~21年度と同程度の水準となっている。

3 採用者数について

(1)平成30年度選考における採用者数の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

採用者総数は32,986人で、前年度に比較して、1,025人(3.2%)の増加となっている。
採用者数の内訳は次のとおりである。


・小学校     15,935人( 6.1%増)
・中学校      7,988人( 3.1%増)
・高等学校       4,231人(12.3%減)
・特別支援学校   3,127人(11.8%増)
・養護教諭      1,451人( 9.3%増)
・栄養教諭       254人( 6.3%増)

(2)採用者数の推移(第4表、図2)

採用者総数について過去の推移をみると、昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、平成28年度まで16年連続で増加し、平成29年度は微減したものの、平成30年度は再び増加に転じている。平成30年度は昭和62年度及び平成元~3年度と同程度の水準となっている。

4 競争率(倍率)について

 (1)平成30年度選考における競争率(倍率)の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

競争率(倍率)は、全体で4.9倍であり、前年度の5.2倍から減少している。
試験区分別に見ると次のとおりであり、高等学校を除き減少している。


・小学校    3.2倍(0.3ポイント減)
・中学校    6.8倍(0.6ポイント減)
・高等学校   7.7倍(0.6ポイント増)
・特別支援学校 3.5倍(0.3ポイント減)
・養護教諭   6.7倍(0.7ポイント減)
・栄養教諭   7.4倍(0.2ポイント減)

(2)競争率(倍率)の推移(第4表、図3)

競争率(倍率)について過去の推移をみると、昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成30年度は昭和56~57年度、昭和60年度及び平成5年度と同程度の水準となっている。

5  各県市における受験者数、採用者数、競争率(倍率)の状況について(第2表、第3表)

受験者総数が多い県市は、次のとおりとなっている  。


1 東京都  13,335人   
2 大阪府  8,533人   
3 埼玉県  7,701人
4 愛知県  7,215人   
5 千葉県・千葉市  6,908人


採用者総数が多い県市は、次のとおりとなっている。


1 東京都  2,798人   
2 埼玉県  1,710人   
3 愛知県  1,480人
4 千葉県  1,474人   
5 福岡県  1,291人


昨年度と比較し受験者数等に大幅な変動があった県市は、次のとおりとなっている。  


・受験者数


東京都 1,097人減  
大阪府  819人減  
宮城県  613人減
高知県  595人増  
福岡市  513人増  
埼玉県  481人減


・採用者数


大阪府  532人減  
福岡県  334人増  
福岡市  272人増
横浜市  173人増  
新潟県  157人増  
大阪市  144人増


競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。


1 沖縄県   9.1倍   
2 鹿児島県  8.5倍   
3 熊本市   7.5倍
4 京都府   7.3倍   
5 福島県   7.0倍


競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。


1 茨城県   3.2倍   
2 新潟市   3.3倍
3 新潟県、富山県、愛媛県   3.4倍


競争率(倍率)を学校種別にみると、競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。

・小学校

1 鹿児島県  7.4倍   
2 群馬県   6.3倍   
3 熊本市   5.3倍
4 兵庫県   5.2倍    
5 神戸市   5.0倍

・中学校

1 青森県  13.1倍   
2 沖縄県  11.5倍   
3 福島県  11.4倍
4 相模原市、豊能地区  11.1倍

・高等学校

1 沖縄県  23.3倍   
2 熊本県   19.1倍   
3 秋田県  17.7倍
4 京都市  17.3倍   
5 福島県  16.3倍
競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。

・小学校

1 新潟県   1.8倍   
2 福岡県   1.9倍   
3 長崎県   2.0倍
4 茨城県   2.1倍   
5 富山県、広島県・広島市、愛媛県   2.2倍

・中学校

1 茨城県   3.2倍   
2 愛媛県   3.4倍   
3 岐阜県   3.5倍
4 浜松市   3.9倍   
5 群馬県   4.1倍

・高等学校

1 仙台市   3.4倍   
2 横浜市   3.9倍   
3 茨城県   5.3倍
4 北海道・札幌市、岐阜県   5.7倍
※校種別の競争率(倍率)については、異なる校種区分との共通実施、一括選考を行っている県市を除く。

6 受験者、採用者における女性の比率について(第4表、第5表)

受験者総数、及び採用者総数に占める女性の割合は、次のとおりとなっている(受験者の大多数が女性である養護教諭、栄養教諭を除く。)

(1) 受験者 41.8%(1.3ポイント減)

・小学校  51.4%(1.0ポイント減)
・中学校  37.7%(1.3ポイント減)
・高等学校     29.8%(1.7ポイント減)
・特別支援学校  54.0%(2.7ポイント減)

(2)採用者 51.5%(1.2ポイント減)

・小学校  58.7%(1.5ポイント減)
・中学校  42.6%(1.4ポイント減)
・高等学校     34.3%(2.8ポイント減)
・特別支援学校  61.6%(2.1ポイント減)

7 受験者、採用者の学歴(出身大学等)別内訳について(第6表)

受験者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。
・一般大学・学部出身者 113,653人 70.7%
・国立教員養成大学・学部出身者  26,253人 16.3%
・大学院出身者  14,353人  8.9%
・短期大学等出身者   6,408人  4.0%
採用者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。
・一般大学・学部出身者  20,254人 61.4%
・国立教員養成大学・学部出身者   8,904人 27.0%
・大学院出身者   2,995人  9.1%
・短期大学等出身者     833人  2.5%
学歴別の採用率(採用者数を受験者数で除したものを百分率で表したもので、受験者の何%が採用されたかを示す。以下同じ。)は次のとおりとなっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。   
・国立教員養成大学・学部出身者  33.9%(1.8ポイント増)
・大学院出身者 20.9%(2.1ポイント増)
・一般大学・学部出身者 17.8%(0.8ポイント増)
・短期大学等出身者 13.0%(2.0ポイント増)
※「短期大学等」には、短期大学のほか、指定教員養成機関、高等専門学校、高等学校、専修学校出身者等を含む。

8 受験者、採用者における新規学卒者等の比率について(第7表、図4)

受験者総数、及び採用者総数に占める新規学卒者の割合は、次のとおりとなっている。
・受験者 30.9%(0.3ポイント減)
・採用者 36.7%(0.7ポイント減)
採用者総数に占める新規学卒者の割合について、過去の推移を見ると、平成6年度から平成14年度まで減少が続いた後、平成15年度に増加に転じて以降、平成17年度にわずかに減少した以外は増加していたが、平成30年度は減少に転じた。
採用率は次のとおりとなっており、前年度同様新規学卒者  が既卒者よりも高い率で採用されている。
・新規学卒者  24.4%(1.3ポイント増)
・既卒者     18.8%(1.3ポイント増)

9 採用者における民間企業経験者等の人数及び比率について(第8表)

採用者に占める教職経験者、民間企業等勤務経験者の割合は次のとおりとなっている。
・教職経験者       53.0%(3.3ポイント増)
・民間企業等勤務経験者  3.9%(1.9ポイント減)
なお、教職経験者とは、採用直前の職として国公私立の教員であった者(非常勤講師も含む。)であり、民間企業等勤務経験者とは、採用直前の職として教職以外の継続的な雇用に係る勤務経験(いわゆるアルバイトの経験は除く。)のあった者である。

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総合教育政策局教育人材政策課

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(総合教育政策局教育人材政策課)