2.社会奉仕体験 24.岐阜県立郡上北高等学校

命を大切にする心を育む体験活動

【活動のポイント】

  • 地域について学んだり、校外に出て奉仕活動を行うことで、地域の中で生きていることを自覚し、郷土への愛着を持たせるとともに、域に貢献できる存在であるという誇りを持たせる。
  • 1年生174人につき事前に希望をとり、老人福祉施設や幼稚園、養護学校での交流活動、長良川鉄道駅・通学路の清掃活動等を行うグループに分かれて活動を実施した。

【活動内容(対象:1年生)】長良川鉄道駅・通学路の清掃活動について

  • 長良川鉄道4駅の駅舎・トイレ掃除等や、本校から駅までの通学路のゴミ拾いを3回(5、7、9月に各間)実施し、18年度は80名の生徒が清掃活動に参加した。活動後のアンケートでは、ほとんどの生徒が、積極的に取り組むことができた、助け合いながら取り組むことができたと回答している。
  • 環境美化活動のまとめとして、文化祭で、活動中の写真や活動後のアンケート結果を展示・発表するとともに、閉会式において、全校生徒に向けて活動の様子、活動の成果等を発表させた。
  • 3回の活動を通して、生徒からは、「今後も地域の清掃活動にも参加したい」、「飲み物や食べ物のゴミが多く、一人一人が心がければなくなることなので心がけていきたい」、「駅を利用する人がいい気持ちになるようにと一生懸命掃除をした。ボランティアをすると自分も嬉しい気持ちになるので、これからもやる機会があればやっていきたい」、「地域の人とのふれあいは大切だと思った」という声があり、地域を大切にしようと思う気持ちや、高校生としてまた地域の住民として地域の環境美化に取り組もうという姿勢が見られた。

【体験活動の支援体制】

  • 校内に研究部を設置し、運営を担当した。加えて、校内研究委員会(校長、教頭、事務長、各分掌部長、各学年主任計14名)において方針を策定し、対応の協議を行った。また、研究課題の方向性についての指導・助言・評価を得るために、「学校支援委員会」を設置した。
  • 交流体験・環境美化活動ごとに参加する生徒の数が違うので、移動や活動場所での安全確保のために、引率教員の配置に配慮した。

【体験活動の成果と課題】

  • 活動後に毎回、自己評価を兼ねたアンケートをとり、自己の振り返りをさせ、その結果に基づいて、生徒の行動・心の変化を分析し、課題を割り出し次の活動へ活かした。また、活動の様子を紹介する写真を掲示し、生徒に活動後の満足感、自己有用感等を持たせ、意識の高揚を図った。
  • 生徒は、相手の立場に立った発言・行動の重要性を十分認識しながら、前向きに、かつ積極的に活動した者が多く、充実感・成就感が得られるものとなった。その中で、自然にリーダー意識をもって行動する生徒も出現し、生徒自ら運営しようとする姿も見られるようになってきた。
  • 駅の清掃活動では、毎日使用する駅やその周辺の清掃を通して、地域を美しく大切にする心を育むことができた。
  • 「命を大切にする心」の深まりをもたせるための指導方法の工夫と、体験活動の形態を変えてでも活動を継続していける体制を確立する必要がある。

-- 登録:平成21年以前 --