白浜町立 日置小学校 勤務
弓塲武夫 先生
名城大学農学部農学科卒業
和歌山県紀南地方の高等学校の理科・農業科非常勤講師として勤務
現在は農業を行いながら、田辺市市民環境部環境課非常勤嘱託員(ふるさと自然公園センター:自然観察指導員)として活動している。
A:随分前のことであり、採用された経緯の詳細は分からないが、当時日置地区中学校勤務の職員とは同じ調査活動に携わったことがあることから、農業・理科が専門分野であり、地質調査・土壌調査・水質調査等の知識・経験があることで声がかかったのではないかと思われる。
A:視覚的・体験的・体感的活動を重視しながら、「楽しめる」学習を心がけている。また、児童には地域の自然や環境に興味・関心を持ってもらいたいという思いで、身近な校区の場所や題材を取り扱うようにしている。
採集活動を楽しみながら行いながらも、調査方法や同定作業等は装置や器具、道具等を使いながら、実際の専門的な調査・同定に近いものとなるよう意識している。
A:小学生は、感嘆や驚きを率直に出してくれるので、楽しさとやりがいが感じられる。何でもよく質問してくれ、熱心に活動に取り組んでくれる。黙々とした地道な調査も面白いが、わいわいと子どもたちと一緒にする活動も楽しい。何より子どもたちが喜んでくれるので、こちらも嬉しい。
A:土壌生物採集では、子どもたちは意欲的に採取活動をするのだが、虫が嫌いな子が多く、見つけるたびに「きゃあ。」「いや。」と悲鳴のような声をあげながら一生懸命採取しようとしている姿が何とも印象的である。初めは抵抗があっても、調査・観察しているうちに慣れてきて、触れるようになった子もいた。さつまごきぶりなどは、見た目で近くにもよれない子もその特性や生態を説明するうちにすごく親しみがわいたという子もいた。
A:上記(7)と意見は重なるが、小学生は思いを率直に出してくれるので、楽しさとやりがいが感じられる。何でも気兼ねなく質問してくれ、熱心に活動に取り組んでくれる。いつも一人で農作業をしているが、子どもと関わることで、日々のストレスや疲れが緩和される気がしている。自分の専門的知識・経験が生かされるのは嬉しいことであるし、気分転換・やりがいともなり、さらなる自分への活力となる。
A:中学校第1学年
A:見つけた土壌生物の名前や地層や化石のことをすごく知っていたので、びっくりしました。
質問したら、すぐに詳しく答えてくれました。何でもよく知っていると思いました。
A:土壌生物調べでは、ツルグレン装置という見たこともない装置を使って調べたことが印象に残っています。私は虫が好きじゃないけど、弓塲先生は珍しい虫があると、「おおっ、この虫は・・・」と嬉しそうに説明してくれたので、弓塲先生は虫が好きなんだなと思いました。
化石調査では、模様みたいな生痕化石というのがいっぱいあってびっくりしました。化石が残っていそうな硬い石(ノジュール)を割って中を見せてくれたのが印象に残っています。
A:教育目標「思いを伝え合い、進んで学び続ける」のもと、『子どもも教師も保護者も地域の方々も一緒に学ぶ』ことを念頭に、地域の(ひと・もの・こと・ところ)との関わりを大切にしながら、地域学習・交流学習・体験学習を進めている。
A:私が本校に転勤した時も含め、弓塲先生による「自然観察教室」は、継続的体験教室(学習)として行われている。どのように人材を見つけたかについては分からないが、専門的知識・長年の経験を持つ講師の先生に学ぶことは、子どもたちにもよい学習経験となっているからこそ、通年的に弓塲先生にお願いしているのであろうと思われる。また、継続的に指導してもらうことで、学校近隣の自然環境を熟知していることも大きなメリットであると思われる。
A:子どもたちに限らず、職員も専門的な知識・調査方法を学ぶ機会となっている。小学校にはない装置や道具などを、講師の先生が持参してくれたり準備してくださるので本当にありがたい。
A:弓塲先生に限らず、専門的な知識・技能を持たれる講師の先生に、様々な分野で学校教育に関わっていただくことになればよいと思う。