静岡県 浜松学院中学校・高等学校 フジタ ダリア ヘルナンデス 先生

浜松学院中学校・高等学校 勤務
フジタ ダリア ヘルナンデス 先生 中学校・高等学校教諭特別免許状 「英語」

プロフィール

平成17年に来日後、医療通訳・英会話指導などの仕事を経て、平成23年4月から浜松学院中学校・高等学校に実習助手として勤務しました。そして、平成30年3月31日の特別免許状の授与にともない、平成30年4月1日からは中学校・高等学校の専任講師に身分変更となりました。

現職における役職や役割

中学校においては2年の英語(週5時間)、3年の英語(週4時間)、2年の英会話(本校独自科目・週1時間)の教科授業を担当(日本人教員とのティームティーチング)。2年A組の学級担任(日本人教員との複数担任制)。部活動として中学校国際理解部の顧問を務めています。
高校においては2年の英語表現(2単位)、3年の英語表現(3単位)の教科授業を担当しています。

特別免許状の授与を受けて勤務されている先生より

Q:教師を目指したきっかけや理由

A:平成23年から7年間、浜松学院中学校において実習助手としてティームティーチング(T・T)による英語授業に関わるなかで、生徒たちが実際にネイティブの発音に触れ、生きた英語を習得し、自然と会話力がつくよう指導してきました。その中で、生き生きと英語を使う生徒たちの自信に満ちた表情に接して、より自覚と責任が必要とされる立場で生徒たちの指導にあたることにより、生徒たちにもっともっと英語を使いこなす喜びを感じてもらいたいと考え、特別免許状を申請する決断をしました。

Q:実際に教師として勤務してみての感想・やりがいや、採用前のイメージとの変化

A:実際に教員として勤務してみて、採用前とイメージの変化がいくつかあります。一つ目は、人との関わりが増えたことです。生徒だけではなく、保護者と直接の対応も多くなりました。具体的に言うと、電話での連絡や、生徒の様子について保護者と話すことがとても増えました。二つ目は、生徒指導に関する事です。中学生の生徒指導はかなり難しく、なかなか大変です。いろんな角度から見て、判断しないといけないと思いました。そしてそれらの経験を通して、学習指導だけではなく、生徒たちの悩みごとを聞き理解するためにも、コミュニケーションを取ることの大切さを強く感じました。

Q:前職の経験が生きていると感じるところ

A:私はこれまで、年齢、性別、職業、国籍などを問わず、様々な人とコミュニケーションを取りながら、仕事をしてきました。この経験は、中学生・高校生と関わることになった今にも生きていると思います。

Q:これから特別免許状の授与を受け、教員として勤務することを目指している方々への助言やメッセージ

A:教師になるという事は、大きな責任を負うことになります。それに加えて、難しい年ごろの生徒が相手ですので、思うように成果が出ないこともたくさんあります。そのため、忍耐強く責任感を持って取り組んでいく必要があります。
しかし、不安を前にためらっていても何も前には進みません。もし教えたいという情熱を持っているなら、今すぐ、目標に向かって行動して下さい。必ず道は拓けます。

特別免許状を授与された先生の授業を受けた生徒より

生徒A

Q:現在の学年、または御職業

A:中学校2年生

Q:その先生との当時のかかわり(クラス担任、教科担任、生徒(進路)指導、部活動顧問など)

A:学級担任、英語および英会話の教科担任(共に現在)

Q:その先生に対して持っているイメージや、「他の先生とここが違う」と感じたことなど

A:英語や英会話の授業で、生徒が分かるまで丁寧に教えてくれます。また放課後、実用英語技能検定対策の時間を作って指導してくれます。
とても明るく楽しい先生で、生徒の気持ちも良く理解してくれるだけでなく、いろいろなことに親身になって相談に乗ってくれるので、生徒として心を開いて相談できる先生です。

Q:その先生についての印象的なエピソードや印象に残った言葉など

A:私が元気をなくしていた時に、優しく声をかけ相談に乗ってくれたので私は元気を取り戻すことができました。

特別免許状を授与された先生の勤務先の先生より

Q:貴校における教育の特徴やアピールポイントなど

A:本校は併設する高等学校を有する私立中学校である。中学校は各学年一クラス、少人数で個に行きとどいた教育環境の中、英語教育と国際理解教育における実践は、本校の特色ある教育といえる。中でも外国人教員3人という充実した職員体制で、コミュニケーション活動を中心とした英語授業、さらには週一回「英会話」の授業も行い、活用できる英語の習得を目指した教育実践に努めている。

Q:特別免許状を授与された教師の採用に当たって期待したこと

A:授業のアシスタント教員としての役割から、外国人教員単独の授業が可能になることにより、英語授業はもとより学級担任の立場で、より主体的に取り組む姿勢が身に付く。
また、英語の授業においては、単元や学習内容によってTT授業が有効か、1C2Tの授業が有効かなど、生徒の実態も鑑みながらより多様な学習形態を導入することが可能になる。そして生徒に合った多様な授業実践を重ねることにより、生徒の英語力が身に付くとともに英語好きが増えることも期待した。

Q:特別免許状を授与された教師を採用することで変化したことや得られた成果など

A:生徒が今まで以上に積極的に授業に参加するようになり、ネイティブな英語に触れる機会が増え、生徒にとっては生きた英会話力の向上につながっている。また、本校は、学級担任二人制を行っており、現在そのうちの1人は外国人が務め、朝の英会話講座を学級担任が行うことができる。また、生徒の教育相談に対しても、グローバルな視点など幅広い観点での対応が可能なため生徒たちも信頼して相談を持ちかけている。

Q:今後、特別免許状制度や特別免許状を授与された教師に期待すること

A:大学で教育課程を履修する機会がなかった者でも、専門的な知識を有し、経験を積めば正式に教諭として学校で勤務する機会が与えられることは、本人の意欲につながる。また、従来の教員にとっても、彼らの活躍が刺激となるだけでなく指導の視点も広がるなど、相乗的な成果が期待できる。