平成9年6月26日
(中高一貫教育の意義と選択的導入)
○ | 中高一貫教育には、様々な利点あるが、特に、「ゆとり」ある学校生活を送ることを可能にするということの意義は大(子どもたちは、様々な試行錯誤をしたり、体験を積み重ねること等を通じて、豊かな学習をし、個性や創造性を伸ばすことがより可能に。その中で、じっくり学ぶことを希望する子どもへの十分な指導がより可能に)。このため、中高一貫教育を享受する機会をより広く提供していくことが適当。
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○ | なお、中高一貫教育には様々な利点がある一方で、留意すべき点もあり、それらに適切に対処していくことが必要。
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○ | 中高一貫教育の導入に当たっては、子どもたちや保護者などの選択の幅を広げ、学校制度の複線化構造を進める観点から、中高一貫教育の選択的導入を行うことが適当(従来の中学校・高等学校に区分された中等教育も大きな利点や意義を持っており、中高一貫教育の利点と問題点の軽重を総合的に判断するのは子どもたちや保護者)。 |
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○ | 中高一貫教育の選択的導入は、地方公共団体や学校法人などの学校設置者が、自らの創意工夫によって特色ある教育を展開する裁量の範囲を拡大することに資する。 |
(中高一貫教育の導入の具体的な在り方)
○ | 中高一貫教育の具体的な在り方については、学校設置者の主体的な判断を尊重することが適当。国の役割は、そのための制度上の隘路を取り除くことを含めて、制度改革を行うこと。 |
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○ | 中高一貫教育の実施形態については、次のような類型が考えられ、中高一貫教育の円滑な導入を図るためには、学校設置者がそのいずれも選択できるよう、所要の制度改革を行うことが必要。
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○ | 教育内容については、「ゆとり」の中で子どもたちの個性や創造性を大いに伸ばしていくものとすべき。その類型としては、普通科タイプ、総合学科タイプ、専門学科タイプなどが考えられ、そのいずれを採るかは学校設置者の選択に委ねていくべき。ただし、普通科タイプの場合は、受験準備に偏した教育を行わないよう強く要請。 |
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○ | 中高一貫校においては、特色ある教育を提供していくことが望まれるが、例えば、次のような特色を6年間の一貫した軸に据えて教育活動を展開していくことが有意義。
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○ | 入学者を定める方法については、受験競争の低年齢化を招くことのないような適切な配慮が必要。特に、地方公共団体が設置する学校にあっては、学力試験を行わず、学校の個性や特色に応じて、抽選、面接、推薦等の多様な方法を適切に組み合わせることが適当。また、現在、学力試験を偏重する選抜や小学校教育の趣旨を逸脱した出題を行っている一部の国私立中学校に対しては、改善を要請。 |
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○ | 高等学校段階に進む時点での入退学等についての配慮が必要(進路変更を希望する生徒の他の高校への進学への配慮、高校段階での入学をある程度の数認めること、6年制の学校の第3年次修了者を中学校卒業者と同等に扱うことなど) |
(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)
-- 登録:平成21年以前 --