平成29年度「地域とともにある学校づくり」推進フォーラム(岩手会場)実施報告

1  趣旨

   学校が地域と一体となって子供たちを育む、「地域とともにある学校づくり」の充実方策について、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)や地域学校協働活動の効果的な取組事例の発表等を通じて、各地域における円滑かつ効果的な導入や取組の充実に資することを目的とする。

2  主催

   文部科学省、岩手県教育委員会

3  開催日時

   平成29年11月7日(火曜日)13時00分~16時30分(受付12時00分~)

4  会場

   アイーナ(いわて県民情報交流センター「小田島組☆ほ~る」
   (所在地)〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅西通り1丁目7番1号
   (電話)  アイーナ総合案内 019-606-1717

5  日程及び内容

□13時00分~13時10分   <開会行事>
  ・主催者挨拶  岩手県教育委員会  教育長  高橋  嘉行
□13時10分~13時55分 <行政説明>
  ・地教行法の改正とコミュニティ・スクールについて
    文部科学省初等中等教育局参事官付  参事官補佐  梅崎  聖
 ・岩手県における地域と学校の連携・協働の推進の実際
    岩手県教育委員会事務局生涯学習文化財課  総括課長  佐藤  公一
□14時00分~15時10分 <実践発表>
 ○コーディネーター
    宮城教育大学  学長付特任教授  野澤  令照  氏
    (文部科学省 CSマイスター)

 (1)コミュニティ・スクールの効果的な取組事例(岩手県大槌町)
    大槌町教育委員会事務局  学校支援地域コーディネーター  木村  里美  氏
    大槌町立大槌学園  副校長  小笠原  浩  氏

  義務教育の9年間をつなぐ学びの手段として、「ふるさと科」と「コミュニティ・スクール」の取組を推進している大槌町の発表からは、思いや願いを共有することを大切にし、大槌が目指す子供の姿を、学校・家庭・地域だけでなく子供自身までもが共有していることや、コーディネーターがうまくつないでいくことの重要性を教えていただきました。

 (2)コミュニティ・スクールの導入を図る取組事例(岩手県八幡平市)
    八幡平市教育委員会事務局教育指導課 課長 高畑  嗣人  氏
    八幡平市教育委員会事務局  社会教育指導員 小野  公代  氏
    八幡平市立安代小学校   校長   小山田  孝  氏

  八幡平市の発表からは、開校当初から学校支援ボランティア体制「教育パートナー」制度が存在している八幡平市立安代小学校において、コミュニティ・スクール導入を契機に「知・徳・体」を軸とした組織構成を行い、これまでの取組をそのまま活用しながら、オリジナルの学校運営を目指している様子を教えていただきました。

 (3)コミュニティ・スクールの拡充を図る取組事例(宮城県登米市)
    登米市教育委員会教育部教育企画室   室長  岩渕  公一  氏
    登米市立米岡小学校 校長  千葉  哲  氏

  平成25年度から計画的にコミュニティ・スクールの導入を進めている登米市の発表からは、コミュニティ・スクール導入の背景や市内全小中学校への導入に向けた取組の計画、そしてその成果と課題、また、学校評価の機能を学校運営協議会に持たせるケースなど、これから取り組んでいこうとする際に非常に参考となる事例を御紹介いただきました。

 
□15時25分~16時30分  <パネルディスカッション>
  「これからの地域と学校の連携・協働の在り方を考える」
 ・コーディネーター
    宮城教育大学  学長付特任教授  野澤  令照  氏
    (文部科学省 CSマイスター)
 ・パネリスト
    大槌町教育委員会事務局  学校支援地域コーディネーター  木村  里美  氏
    八幡平市立安代小学校  校長  小山田  孝  氏
    登米市立米岡小学校  校長  千葉   哲  氏
    岩手県教育委員会事務局生涯学習文化財課  地域学校連携担当  吉田  武雄

【話題1】学校と地域が連携・協働することのよさや、それを通して目指したいこと

・目に見えない部分も含め、台風の時などの協力体制など、非常に幅広い部分でその成果や効果を感じている。
・学校と地域が協働して取組は数多くあるが、学校・家庭ともに、それぞれが困りごとを抱えている。学校と地域の連携・協働により、居心地のいい学校・地域づくりを目指したい。
・コミュニティ・スクールの仕組みを生かして、学校と家庭・地域の間で理念を共有し、同じ目線で子供たちを育んでいきたい。
・様々な学校支援活動を通じて、団体や組織のつながりに加え、世代間のつながりにも効果が出てくる。
・子供たちがいるだけで、そして子供たちのためにつながることでみんなが希望を持ち、自然な形で新たな地域コミュニティが生まれてきている。
・お年寄りの自己有用感が増してきていることを実感している。

【話題2】学校と地域が連携・協働を行ううえで明らかになった課題(または大切にしたいこと)

・学校を支援する組織と学校をつなぐコーディネーターが必要。
・地域住民に対して学校からの情報を伝える時の伝え方と、日頃からの丁寧な関わり合いが大切。
・学校の教育活動のねらいを共有するための対話が重要。ただし、その仕組みが学校の多忙化につながってはならない。
・取組の形骸化を防ぐために、今ある取組や組織を「目標やビジョンの共有」「組織や連携の仕組みの確認」「役割を明確にした取組」「成果や課題の共有」という視点で見直すことが重要。

【話題3】課題に対する改善策やその際に留意すべきこと

・学校における目標や計画、成果や課題などの情報共有が日常的に行われることが大切。
・今ある組織を基盤として組織の効率化を図るとともに、機能や役割分担の見直しが必要。
・みんなが同じ思いでつながりやすいような環境づくりが重要。

【まとめ】

・学校と地域がwin-winになれる仕組みがコミュニティ・スクールである。また、子供たちだけでなく大人も笑顔になれる仕組みでもある。
・手段や方法にとらわれず、地域の実情に合わせながらコミュニティ・スクールの取組を充実・発展させていくことが大切。

 
□16時30分~16時40分  <閉会行事>

6  実践発表資料

お問合せ先

初等中等教育局参事官付 運営支援企画係

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(初等中等教育局参事官付 運営支援企画係)