コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)

平成18年度コミュニティ・スクール推進フォーラムにおける実践発表資料(東京都三鷹市立第四小学校)

学校名 東京都三鷹市立第四小学校
所在地 東京都三鷹市下連雀1-25-1
電話番号 0422-44-5373

Face to Face

1.実践発表のテーマ

-家庭・地域と連携融合した「夢育コミュニティ」の創造-

  • 学校外の新しい風を積極的に取り入れ、いろいろな人・もの・こととふれあうことができ、子供たちの夢を育むことのできる徹底的に開かれた学校づくり「夢育の学び舎」構想の推進を目指す。
  • 家庭・地域の人財を教師のパートナーと位置づけ、学校を拠点に、子供たちのためにという想いを一つにして、共に生き、共に学び合うFace to Faceの参画型コミュニティスクールを目指す。

2.実践の推進体制

  • 組織図

組織図 

  • 三鷹市は、小中一貫教育という教育施策を各中学校ブロックごとに推進中である。その基盤として各学校ごとに学校運営協議会を設置し、さらに各中学校ブロックごとに各学校運営協議会を統括する「コミュニティスクール委員会」を組織する予定である。そのために、一つの学校の学校運営協議会のメンバーは10名未満である。本校は、学校側を含めて9名である。
  • 本校の学校運営協議会には四つの組織がある。特徴的なのが、サポート部である。学校経営という立場ではなく、先ずは、子供たちに関わる具体的な教育活動に家庭・地域の方々の知恵と力が発揮できるようなシステムや組織を構築した。
  • 教育支援ボランティアをその目的に合わせて三種類募集した。一つ目は、「CT」(コミュニティティーチャー・地域専門家)である。総合的な学習の時間を中心にいろいろな学習場面で家庭・地域の方々の専門性を生かして教育活動の充実を図ってきた。二つ目は、「SA」(スタディアドバイザー・学習支援者)である。本校独自のシステムで、国語や算数などの各教科の授業やいろいろな学校行事の指導補助として活躍していただくボランティアである。三つ目は、「きらめきボランティア」である。家庭・地域の方がご自分の趣味や特技を生かして、いろいろな課外クラブを子供たちのために実施している。
  • 地域行事部は、町会や商店会の方々を中心に年に数回子供たちのために楽しい行事やイベントを企画・運営する部で、健全育成部は青少対・交通対や民生児童委員の方々を中心に子供たちの安心・安全や健康について取り組む組織である。
  • 評価部はPTAと学校が連携して、外部評価や授業アンケートを実施・集計・検討して、その結果についても公表していく予定である。

3.実践の成果と課題

  • 何よりも大きな成果は、三種類の教育ボランティアの方々が子供たちに関わる活動に意義と生きがいを感じられ、自律的なNPO法人「夢育支援ネットワーク」というサポート部を組織したことである。現在、会員220名、年間延べ2,400名の方が何らかの形で学校に出入りしている。
  • 総合的な学習時間では多彩なCT(コミュニティティーチャー・地域専門家)と連携して、本校オリジナルのキャリア教育やアントレ教育(名称・四小アントレプラン)を開発し、3~6年で発達段階に応じて系統的に実践中である。国語や算数などの各教科では基礎学力の確実な定着のために、大切な単元では一回の授業にSA(スタディアドバイザー・学習支援者)が6~8名入り、きめ細かい指導を展開している。課外のきらめきクラブは、生け花・手話・ハングル・ソフトバレー・キッズダンスなど現在24クラブが稼働中で、放課後や土曜・日曜の子供たちの楽しい居場所づくりになっている。
  • 地域行事部や健全育成部では、関係団体30以上、参加人数4,000名以上の夏祭りや野外映画会を開催したり、親子ドッジボール大会や夜間ウォーキング会、防災訓練を兼ねたバーべキュー会など、子供たちや地域コミュニティのために楽しい活動を年間通して実施している。
  • この秋には夢育支援ネットワーク、PTA、町会や商店会など地域の各種団体が連携して、正式に学校運営協議会の設置校となり、本校独自のメンバーも委員として加えて、計16名で「夢育コミュニティ」と組織した。
  • 課題としては、評価部で過去3年間の外部評価項目を再検討し、より良い学校評価を三学期の学校公開週間に実施することである。評価委員の公募制も検討していく予定である。

4.今後の取組

  • 本校では、子供たちのためにという想いを一つにして、学校を舞台にいろいろな活動が具体的に展開してきた。本校の取り組みの方向性は、ボトムアップ型コミュニティ・スクールである。今後は、学校運営という経営的な視点からの取り組みを推進していく。
  • 学校運営協議会という新しい組織や内容についてまだまだ認知度が低いところがあるので、この冬に「夢育コミュニティ」の啓発のためにキックオフフォーラム(講演会)を予定している。
  • 先進的実践校への視察や意見交換会を持ったりして、より中身のある活動を展開していくつもりである。評価部の集計結果や授業アンケートを受けて次年度の重点指導や教育課程について承認していく予定である。

-- 登録:平成23年11月 --