文教海第214号
平成7年9月26日
各在外教育施設運営委員会委員長 | ||
各日本人学校校長 | 殿 | |
派遣教員を有する補習授業校校長 |
文部省教育助成局長
遠山 耕平
このことについては,従来から種々御努力いただいているところですが,最近,不幸にして,ナイロビ日本人学校の校長が射殺される事件が発生しました。
この事件を受けて文部省では,財政当局と協議の上,「防犯手当」の対象となる警備費に通勤途上の警備を加えるとともに,「防犯手当」の支給対象となる在外教育施設を拡大する措置を講じたところであります。また,在外教育施設安全指導資料の作成を進めているところであり,完成次第,各在外教育施設に配付することとしております。
各在外教育施設におかれては,特に,児童生徒・教職員の人命を最優先することを基本として,下記の点にも留意の上,安全対策について総点検し,安全の確保に格別の御努力をお願いします。
記
1 | 所在国の社会事情や邦人を取り巻く状況を踏まえた上で,児童生徒への安全教育の一層の充実を図るとともに,児童生徒の登下校時の安全確保を徹底すること。 | ||||||||
2 | 児童生徒の安全確保とともに,教職員の安全確保にも十分留意すること。特に,教職員の出勤・退庁時の安全確保については万全を期すこと。 | ||||||||
3 | 安全指導と安全管理を推進するための校内運営組織を整備し,全教職員がそれぞれ分担・協力して取り組むとともに,定期的に安全点検,安全訓練を行い,緊急事態に迅速・的確に対応できるようにしておくこと。 | ||||||||
4 | 学校の警備体制については,児童生徒・教職員の活動する昼間の体制を強化すること。なお,複数の警備会社と契約し競争原理を利用すると警備効果を高めることが期待できるという意見もある。 | ||||||||
5 | 在外教育施設の安全確保に係る在外公館の配慮方については,外務省にも申し入れてあるので,在外公館との連携を強化し,常に最新の治安情報を入手するとともに,安全対策について具体的な指導を受けること。 | ||||||||
6 | 危険な事態が予測される場合には,安全が十分確保されるまで学校を臨時休業にするなど児童生徒・教職員の安全確保を最優先した学校運営に努めること。 | ||||||||
7 | 派遣教員にあっては,何よりも自分と家族の安全は自ら守るとの心構えをしっかり持ち,保険加入も含め安全確保に最大限の努力を惜しまないようにすることとし,特に,次の点について配慮すること。 | ||||||||
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-- 登録:平成21年以前 --