学校関係者と地域・社会や産業界の関係者が連携・協働してキャリア教育に取り組んでいる先進事例を表彰する「キャリア教育推進連携表彰」(文部科学省・経済産業省による共同実施)について、令和6年度、受賞された団体における取組の概要を取りまとめましたので、紹介いたします。
学校教育におけるキャリアプランニング能力の向上に向けた取組を補完、強化するものとして「むなかた子ども大学」に取り組んでいる。その枠組みにおいて、教育委員会が主体となって、企業・団体・大学等の協力のもと展開する約35の講座の中から1つを児童生徒が選び、職業に対する想い・楽しさ・やりがいなどを学べる「メインキャンパス」、月に1回程度、この日にしかできない職業体験をとおして深く学ぶ「特設講座」、市内全小学校が主体となって、企業・地域などと連携・協働し、子どもたちの興味・関心を深掘りする体験や学習を行う「むなかた子ども大学の日」を開催している。
「多良間村グッジョブ地域連携協議会」は、産業・経済団体、行政、地域コミュニティが協働し、地域連携型キャリア教育を推進するため、多良間小学校・中学校の教育機関をサポートしている。小学6年生から中学3年生の期間において、発達段階に合わせた系統的・計画的なキャリア教育プログラムの実践を、多良間村の特性や課題を踏まえて支援し、「将来、多良間村に貢献できる人材育成」に取り組んでいる。
地元自治体や地域の産業界と連携し、学んだ知識と技術を発揮しながら水産・海洋関連産業や地域の課題解決に取り組む教育プログラムを展開している。令和3年度に文部科学省委託「マイスター・ハイスクール事業」によって、教育プログラムで協働する学校外部の関係者の声がカリキュラム刷新へ反映される体制が整い、本校生徒の学びの質向上と学習成果の地域産業への還元を持続的に展開している。
上市高校は3分の2超の生徒が県内就職する総合学科である。在学中にしっかりと職業観を育み、地域に愛着を持って自分に適した又はやりたい仕事に就けるよう、インターンシップに加え、数年前から実施している「職場見学」や「職業を知る会」、さらには本年度から県内県立高校では初の実際に対価を得て働く「キャリバイト」を開始するなど上市町内の様々な企業が官や学と連携してキャリア教育を積極的に展開している。
サクラマスプロジェクトは、吉賀町の教育の長期的な取り組みであり、柱でもある。学校・家庭・地域が一体となり、吉賀町での豊かな学びや体験、多様な人との交流を充実させ、いつの日か吉賀町を支える人材(財)を育てるという、吉賀町の保・小・中・高すべての子どもを対象にしたキャリア教育プログラムであり、吉賀高校のスクールミッションと重なる取り組みである。
普通科の学びとともに地域学習を通して「学びを社会で活用する力」を身につけ、主体的に社会貢献できる人材を育成するカリキュラムとした。地域・行政・大学等と連携した「中条高校地域アカデミー」を構築し、地域の課題発見・課題解決に取り組んだ。地元企業のプログラミングによるDX、地元店舗の広告用ポスター・CM動画の作成、地元食材を使った商品開発など地域学習・地域連携をベースにしたキャリア教育に取り組んでいる。
様々な分野で活躍する大人(大学生含む)が自身の経験・現在・未来について語ったプロフィールページをWEB上に作成。その中で中学生が興味を持った分野の活躍する大人と、オープンチャットで交流し、アドバイスを得る。中学生が自分のロールモデルとなるような大人を見つけ、将来への展望を持って様々な学びや体験ができるようにする。本サイトは学校で外部講師を招聘する際の人材バンクとしても活用が可能である。
初等中等教育局児童生徒課