令和5年度「キャリア教育推進連携表彰(第12回)の受賞団体における取組の概要について

学校関係者と地域・社会や産業界の関係者が連携・協働してキャリア教育に取り組んでいる先進事例を表彰する「キャリア教育推進連携表彰」(文部科学省・経済産業省による共同実施)について、令和5年度、受賞された団体における取組の概要を取りまとめましたので、紹介いたします。

受賞団体による取組の概要

【最優秀賞】茨城県立水海道第一高等学校

本年度から総合的な探究の時間を「海高式探究プログラム」と銘打ち、実績のある教育ベンチャー企業5社と協働し、教科横断的な5分野の中から1,2年次の生徒自らが1つを選んで学べるプログラムを開発・運営している。また、放課後に実施する希望者参加型の「海高クリエーティブスクール」では、昨年度に引き続き様々な分野で活躍する講師を招き、開放的な空間のセンターホールにおいて専門家と交流できる機会を設けている。

【優秀賞】白い森地域学校協働本部

白い森地域学校協働本部は、小学校における地域学習、地域の方々による授業サポート、中学校の職場体験、高校のインターンシップ、キャリアプランニング研修等、児童生徒のキャリア形成に関わる体験学習や交流活動に多くの地域人材、地域資源を生かすコーディネーターの役割を担っている。また、学校教育との調整を図りながら児童・生徒のキャリア発達を促す多様な体験や交流活動を自主企画、運営している。

【優秀賞】楢葉町地域学校協働センター

楢葉町は原発事故被災地であり、全町避難による地域コミュニティの崩壊から、復興・再生を進めてきた。特に重視したのは子どもを対象としたキャリア教育であり、それは4年半の町外避難により、ふるさと楢葉で幼少期を過ごした子どもが少ないからである。そこで、教育を通した地域コミュニティの再生を目的とした地域学校協働センターを設置し、年間を通じて地域の多様な団体と連携・協働し、子どものキャリア形成を推進している。

【優秀賞】津奈木町アグリビジネスチャレンジ

JA青壮年部の指導の下、小学生が減農薬で栽培した地域の特産物であるサラダ玉ねぎを(株)食文化が運営する通販サイトで販売している。通販サイトのウェブページは(株)食文化の指導で小学生が作成する。収穫したサラダ玉ねぎは低学年が本町でアート活動を行っている方と一緒にデザインした段ボールに詰めて全国へと出荷している。出荷作業も小学生が行い、箱には小学生直筆の手紙を同封して消費者の下へと送り届けている。

【奨励賞】ハローキャリアワーク

区内の児童・生徒が、民間企業等において働くことを通して学ぶことや協働することの意義を実感し、主体性や責任感等を育むとともに、自らのキャリアや将来について思い描く機会を創出するために、令和4年度から世田谷区教員委員会では「ハローキャリアワーク」事業の試行実施を始め、令和5年度より本格実施している。企業から課題解決のための依頼を受けて区内の小・中学生から希望を募り、参加した子どもたちが自分の経験や知識、得意なことを生かして、学校も学年も異なる仲間や大人とともに、課題解決に向けて取り組む。

【奨励賞】静岡県立浜松工業高等学校定時制 「地元工業系企業への在学中就業支援事業」

浜松商工会議所と連携し、本校定時制生徒をすぐにでも雇いたい工業系企業と、そうした企業で昼間就業したい本校生徒をマッチングした。この背景には浜松地区の製造業の低い求人充足率(約35%)と、本校生徒の工業系企業への低い在学中就業率(約10%)がある。2年目の本年度は参加企業が倍増し、マッチング率も改善した。また事業を開始してから本校入学生の志望動機に変化が見られた。

お問合せ先

初等中等教育局児童生徒課

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