鳥取市立若葉台小学校は、津ノ井ニュータウン整備事業に伴い、母体校である市立津ノ井小学校の児童数が急増したために、分離新設校として平成9年度に設立開校した。ここでは、教育の柱の一つとして環境問題に積極的に取り組んでいる。
そのため、新校舎の床・壁・建具等には、鳥取県産の木材が多用されており、温かみのある落ち着いた雰囲気のインテリア空間となっている。
普通教室用の机・いすは、鳥取県産の桧を使って製作されたものである。木製の机・いすは2種類あり、旧型のものが1年生に、新型のものが5・6年生の教室に配備されている。
新型・旧型ともに、机の天板の大きさは、縦60センチメートル×横40センチメートル、高さ調整は3センチメートルピッチであり、これらの寸法は旧JIS規格に対応している。また、いすの座面高は2センチメートルピッチで高さ調整ができるものとしている。
旧型の机では、脚部がビス止め部分で木目方向に割れたり、天板が外れるなどの不具合があったため、新型ではこれら点について改良がなされた。新型の机・いすは、概ね強度的な解決はなされたが一方で重量が増す結果となった。
木製の机・いすの導入は、平成5~8年度に鳥取県の「親木塾推進事業」の補助を受けて行われた。導入に際しての検討委員会は特に組織されなかった。
教育面では「木の色により気持ちが和らぐ」「温かみがある」などの効果がある。また、保護者からは「木製家具は廊下の木製の壁と調和してよい」「明るくて香りがよい」と評価されている。高さ調節は、学期はじめに教員が児童の成長にあわせて調節している。
新型の机・いすは、その個性的な形状ゆえに親しみがある。
また、いすの座面は、高くするにつれて座面の奥行きも大きくなるようボルト穴の位置に工夫がなされている。ただし、背もたれは固定式なので、座面を高くした場合には、腰椎部を支持するためには高さが十分でなくなるなどの今後の検討が必要な課題もある。
![]() 校舎全景:ニュータウンのシンボルとして 鐘が吊るされた「カリヨンの塔」が設置されている。 |
![]() 廊下の床・壁:校舎の内装には 鳥取県産の木材が多用されている。 |
![]() 新型の机・いす:教室に配置されている様子。 |
![]() 新型のいすの高さ調整機能: 座面を高くすると奥行きも大きくなる。 |
![]() 旧型の机・いす |
![]() 新型の机・いす |
文教施設企画部施設企画課
-- 登録:平成21年以前 --