中央中等教育学校は、群馬県で初めての公立の中等教育学校として、平成16年4月1日に開校された。
「豊かな人間性や想像力の育成」「国際コミュニケーションの力の育成」及び「日本文化や伝統の理解」という三つの教育目標のもと、将来、国内外で広く活躍出来る人材の育成を目指して教育を実施している。
現行の中学校や高等学校に比べて、高校入学者選抜試験の影響を受けず、6年間の計画的・継続的な教育が実施されている。
課程及び学期は、普通科全日制課程、二学期制(前期・後期)である。学校規模は、1学級30人編制で各学年4学級、120人定員、男女共学である。通学区域は、県内全域とし、県内小学校卒業予定者を募集対象としいる。施設設備は、マルチメディアライブラリーとネットワーク化した60台のコンピュータが設置された室(ICTルーム)等がある。また、他校との交流や県民向けのイベント等に対応できる開かれた学校施設である。
机・いすについては、県産材製品を採用した。成長期の生徒のために、150センチメートルから180センチメートルの身長に対応した着脱可能な調整板による高さ調整機能を持たせている。また、座り心地を考慮して、座面にカーブをつける工夫を行った。さらに、天板を広葉樹のミズナラとし、一定の堅さを確保することにより、傷がつきにくいようにした。
また、机・いすは、日本工業規格(JIS規格S1021「学校用家具-教室用机・いす」)の寸法に準拠(机の天板の広さが横幅70センチメートル奥行50センチメートル)しており、ノート型パソコンや教科書・ノートを不自由なく広げることができる。
平成16年4月に新入生を迎えた新設の県立中等教育学校であるが、生徒が昼食をとる食堂のテーブルといすについて、木のぬくもりに包まれた暖かい環境が形成されるよう、県産材製品を導入した。導入にあたっては、コミュニケーションの場として、楽しく過ごせるスペースとなるよう、デザインに配慮して、企画提案方式の設計競技を実施して選定を行った。耐久性能、安全性能、メンテナンス性能に優れていることを前提として、6つの業者からデザイン提案を受け、父兄や学識経験者を含めた審査委員会を設置して検討を行った。この結果、建物に調和したシンプルなデザインと耐久性、安全性、機能性を重視した設計でかつ価格面にも考慮された案を選定し、導入した。
また、教室の生徒用机・いすについても県産材製品を採用した。
300人を収容できる食堂に並ぶ県産材のテーブル・いすは、見るものの心を和ませる。食堂を使用している生徒たちにも好評で、昼食時間帯には多くの生徒たちで賑わう憩いのスペースとなっている。また、生徒用机・いすも、県産材板を貼った教室の内装と調和し、柔らかな雰囲気を醸し出している。
生徒たちはこの環境の中で生き生きと学習に取り組んでいる。生徒に対して実施したアンケートの結果も上々で、「気持ちが落ち着く」「教室の雰囲気がよい」といった意見が寄せられ、喜ばれている。
センの木の材質は硬質で、頑丈な作りにしあげられており、長期間の使用が可能であると見込まれる。また、食堂への木製品の導入は、当初、液体調味料や汁物をこぼした際のしみや汚れが懸念されたが、安全性の高い植物性ウレタン塗料により、しみこむことなく、容易に拭き取ることができる。
![]() 外観 |
![]() 日本文化学習室 |
![]() カフェテリア内部 |
![]() 机・いす:教室に配置された様子 |
![]() 机・いす |
![]() カフェテリアにあるテーブル |
![]() カフェテリアにある丸テーブル |
文教施設企画部施設企画課
-- 登録:平成21年以前 --