【整備計画】整備計画はなぜ必要か?

 文部科学省では、令和8年度~令和12年度までの公立小中学校等施設のバリアフリー化に関する整備目標の達成に向けた取組目標のひとつとして、
令和12年度までに原則全ての学校設置者において、バリアフリー化に関する整備計画や方針が策定されること
を目標としています。

 令和6年度の「学校施設のバリアフリー化に関する実態調査」(以下「実態調査」という。)の結果では、バリアフリー化に関する整備計画を策定している学校設置者は32.0%となっております。
また、実態調査より、令和7年度までの整備目標の達成の見込みが難しい地方公共団体において、その要因を確認すると、将来的な統廃合や大規模改修に合わせたバリアフリー化の実施を検討しているなど計画上の課題をあげている地方公共団体が約6割となっています。
 

令和7年度末までに整備目標達成が難しい理由

(1)将来的な統廃合を検討:327
(2)大規模改修と合わせて実施を検討:463
(3)要配慮児童生徒の入学が確定しないと整備困難:134
(4)老朽化対策を優先するため:443
(5)資材高騰等により実施が困難:38
(6)維持管理費の継続的な確保困難:55
(7)バリアフリー整備のためのスペースなし:66
(8)エレベーターの設置位置を判断できない:2
(9)既存不適格への対応が発生:6
(10)技術職員の不足:21

 今後発生する学校施設の整備に合わせて整備することも一方策ですが、その計画の見通しが立っていない状況や計画の実現までに10年以上かかるなど実施までに長期間かかる場合には、長期間、バリアフリー化されずに、児童生徒の分け隔てのない学びの保障が困難な状態のままとなってしまいます。そうならないためにも、域内での移動等に配慮が必要な児童生徒の在籍状況等も踏まえながら、段階的にでも可能なところから計画的にバリアフリー化に取り組んでいく視点を持つことが重要です。そのためにも、整備方針や計画を策定し、具体的な整備の見通しを持つことが必要です。

 整備方針や計画を策定する際は、策定に必要な要素を整理する必要があります。主な内容は以下のとおりです。

  • 域内の学校施設のバリアフリー化の状況の把握。
  • 域内の学校施設のバリアフリー化の進め方の検討。

   ・必要なバリアフリー化の内容
   ・実施方法と実施時期
   ・段階的に整備を行う場合は、各段階で達成するバリアフリー化の水準・目標、優先順位 の考え方

  • 要配慮児童生徒等の事前把握と入学時の対応方針。

   ・入学に関する情報の把握方法やエレベーター等の優先的な整備に関すること等


 また、整備方針や計画については、新たに方針等を作成するのでなく、以下の既存の計画等に学校施設を位置づけることも効果的です。

  • インフラ長寿命化計画の個別施設計画に、具体のバリアフリー化の整備を位置付ける。
  • バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号))に基づく移動等円滑化促進方針や基本構想における生活関連施設として学校を位置づける。


※移動等円滑化促進方針
 バリアフリー法第24条の2に基づき、高齢者、障害者等が日常生活、社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設等を含み、それらの施設相互間の移動が通常徒歩で行われる地区等において、旅客施設、建築物、道路等のバリアフリー化を推進するために、市町村が作成する方針。

※バリアフリー基本構想
 バリアフリー法第25条に基づき、高齢者、障害者等が日常生活、社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設等を含み、それらの施設相互間の移動が通常徒歩で行われる地区等において、旅客施設、建築物、道路等のバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するために、市町村が作成する基本的な構想。

※生活関連施設
 高齢者、障害者等が日常生活、社会生活において利用する旅客施設、官公庁施設等で、移動等円滑化促進方針や基本構想において設定される施設。