平成28年度 大学等における産学連携等実施状況について

平成30年2月16日

文部科学省では、産学連携等の実施状況について広く把握し、今後の産学連携等施策の企画・立案に反映させることを目的として、全国の大学等を対象に産学連携等の実施状況を毎年調査しています。このたび、平成28年度における実施状況を取りまとめましたので、公表します。

1 調査内容

(1) 調査期日
   平成29年3月31日現在

(2) 調査対象
   国公私立大学(短期大学を含む)、国公私立高等専門学校、大学共同利用機関(計1,056機関)

(3) 調査項目
   民間企業等との共同研究、受託研究、治験の実績、知的財産の創造・管理・活用等

2 調査結果の概要

(1) 民間企業からの研究資金等受入額
○「未来投資戦略2017」(平成29年6月閣議決定)において、平成26年比で平成37年までに企業から大学等への投資を3倍増とすることが政府目標とされているところであるが、平成28年度における民間企業からの研究資金等の受入額(共同研究・受託研究・治験等・知的財産権等収入額)は約848億円と、前年度と比べて約83億円増加(10.9%増)し、本調査開始後(平成15年度以降)、初めて800億円を超えた。
○民間企業との大型研究(1件当たり1,000万円以上の共同研究・受託研究)において、「研究費受入額」は約273億円と、前年度と比べて約31億円増加(12.7%増)し、「研究実施件数」は1,093件となり、前年度と比べて124件増加(12.8%増)した。

(2)民間企業を相手とした共同研究
○民間企業との共同研究において、「研究費受入額」は約526億円と、前年度と比べて約58億円増加(12.5%増)し、本調査開始後(平成15年度以降)初めて500億円を超えた。また「研究実施件数」は23,021件となり、前年度と比べて2,200件増加(10.6%増)した。

(3)民間企業からの受託研究
○民間企業との受託研究において、「研究費受入額」は約116億円と、前年度と比べて約6億円増加(5.5%増)し、4年連続で100億円を超えている。また「研究実施件数」は7,319件となり、前年度と比べて174件増加(2.4%増)した。

(4)知的財産
○特許権などの知的財産権等による収入額は約35.5億円と、前年度と比べて約0.6億円増加(1.7%増)し、本調査開始後(平成15年度以降)、初めて35億円を超えた。
○そのうち、特許権におけるランニングロイヤリティの収入額は約9.0億円と、前年度と比べて約1.0億円増加(13.1%増)となり、毎年増加傾向にある。

(5)産学官連携による共同研究強化のためのガイドラインに係る取組状況
平成28年11月30日付けで作成された「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」に記載されている内容の取組状況を調査した。
○産学官連携本部等を設置している機関は289機関であり、うち、専門的な資格を有する者を配置している機関は113機関であった。
○共同研究について、産学官連携本部等が組織的に関与した件数は8,155件であり、共同研究実施件数全体の約30.2%であった。そのうち、産学官連携本部等の組織が教員・研究者と民間企業等とのマッチングを行い、かつ、契約締結に至った件数は2,099件であり、産学官連携本部等の組織が関与した件数の約25.7%であった。
○大学等と民間企業等との間で、大学の役員等が定期的に意見交換を行っている企業数は1,063社であった。そのうち、大学の役員等が定期的に意見交換を行い、共同研究の実績がある企業数は351社であり、大学の役員等が定期的に意見交換を行っている企業数の約33.0%であった。

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電話番号:03-6734-4075

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(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課 大学技術移転推進室)