南極地域観測事業

第34回南極研究科学委員会(SCAR)総会の概要

1 会期

2016年8月21日~8月30日(9日間)

2 会議出席者名

白石 和行 国立極地研究所長  日本学術会議地球惑星科学委員会国際対応分科会SCAR小委員会委員長

伊村  智   国立極地研究所教授 日本学術会議地球惑星科学委員会国際対応分科会SCAR小委員会幹事

3 会議開催地

クアラルンプール(マレーシア)

4 参加状況(参加国数、参加者数、日本人参加者)

参加国:約44カ国
参加者:約1000名
日本人参加者:26名

5 会議内容

【日程及び会議の主な議題】

3つのSCAR常設科学グループ(Standing Scientific Group*:SSG)等のビジネス会合、公開科学会議、SCAR総会の3つの行事で構成された。以下、日程順に内容を示す。

8月21日:課題別ワークショップ、プロジェクト研究集会などが開かれた。
8月22~23、25~26日:公開科学会議(Open Science Conference)。約10数課題のプログラムやプロジェクトグループの合同ビジネス会合を含めたパラレルセッションと、ポスターセッションが開かれた。
8月24日:3つのSCAR常設科学グループ合同のシンポジウムが開かれた。
8月27~28日:課題別ワークショップ、プロジェクト研究集会などが開かれた。
8月29~30日:SCAR代表者会議。活動報告、SSG及びプログラムグループからの報 告、財務報告、役員選出、次回以降の開催地決定など。

【会議における審議内容・成果】

1. Policy makerとの関係や、南極を巡る社会科学の位置付けなどに関する議論が行われた。
2. 南極の生態系保護に関する議論の高まりを感じさせる局面が目立った。

【会議において日本が果たした役割】

1.多くの研究者が会議に参加し、研究発表・討議に貢献した。
2.国立極地研究所の高橋邦夫助教がSO-CPR研究グループの代表として会合を主導したほか、東葛病院の大野義一朗医師が南極医療グループの副代表となり、主導的役割を果たした。

6 会議の模様

1.SCARの新しい代表として、オーストラリアのSteven Chownが選出された。副代表としては、ドイツのKarin Lochteが再任され、ブラジルのJefferson Simonesが新たに選ばれた。副代表留任の米国のTerry WilsonとマレーシアのAzisan Abu Samahとともに、運営にあたる。
2.予算が厳しい中、いくつかの新たなサイエンスプロジェクトが立ち上がったため、予算配分が難しくなっている。積極的な外部資金の獲得及び、加盟国からのさらなる支援が求められた。
3.次回は、スイスのダボスにおいて、平成30年に開催される。
4.Associate Memberとしてコロンビア、オーストリア、タイ、トルコからの申請が あり、認められた。

お問合せ先

研究開発局海洋地球課

-- 登録:平成28年11月 --