国公私を通じた大学教育改革支援プログラムの選定状況をお知らせします。
「組織的な大学院教育改革推進プログラム」(平成19年度、20年度の事業名称「大学院教育改革支援プログラム」から変更)は、大学院における優れた組織的・体系的な教育取組に対して重点的な支援を行うことにより、大学院教育の実質化及びこれを通じた国際的教育環境の醸成を図ることを目的として、19年度から実施している事業です。
今年度については、134大学から163件の申請をいただき、日本学術振興会が運営する「組織的な大学院教育改革推進プログラム委員会」(委員長:石弘光放送大学長)による審査の結果、27大学29件の教育プログラムが採択されました。
採択されたプログラムにおいては、各構想のもと、大学院教育の充実に向けた活動を着実に展開するとともに、その取組に関する情報を広く提供し、他大学が大学院教育の実質化に取り組む際の参考となることを期待しています。
最後に、御多忙中、精力的に審査にあたっていただいた各委員に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
【本件担当】
大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3312)
「周産期医療環境整備事業(人材養成環境整備)」は、次代を担う若手医師の教育環境整備や、女性医師の勤務継続・復帰支援の充実を行う大学病院に支援を行うことにより、大学病院の人材養成機能を強化し、医師の過重労働の軽減や、地域の周産期医療体制の構築を行うことを目的としています。
本年度は、去る6月11日・12日に各大学から申請の受付を行ったところ、52件の申請をいただき、この度、周産期医療環境整備事業(人材養成環境整備)選定委員会(委員長:豊田長康鈴鹿医療科学大学副学長)を経て、15件の取組が選定されることになりました。
選定結果については、8月7日(金曜日)付けで公表していますので、文部科学省Webサイトからご覧ください。
選定された大学においては、本事業による取組を通じて、周産期医療にかかる人材養成機能の強化・地域の周産期医療体制の構築に努めるとともに、積極的かつ継続的に社会へ情報提供を行われることを期待しています。
また、残念ながら選定されなかった大学においても、引き続き周産期医療における人材養成環境整備に取り組まれることを期待します。
最後に、お忙しい中審査に御尽力いただいた豊田委員長をはじめ、各委員の先生方にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
【本件担当】
医学教育課大学病院支援室 03-5253-4111(内線2578)
「看護職キャリアシステム構築プラン」は、大学病院看護部と自大学看護学部・看護学科等が連携して、体系立てられた臨床研修方法や体制等を学問的検討を行って開発し、臨床の看護職及び基礎教育課程への教育レベルを向上させることにより、効率的・継続的な専門能力の習得と向上が図られ、国内の安心・安全な看護提供体制を構築することを目的としています。
本年度は、去る6月15日~17日に各大学から申請の受付を行ったところ、48件の申請をいただき、この度、看護職キャリアシステム構築プラン選定委員会(委員長:小島恭子元北里大学病院副院長・看護部長)を経て、8件の取組が選定されることになりました。
選定結果については、8月7日(金曜日)付けで公表していますので、文部科学省Webサイトからご覧ください。
選定された大学においては、今後、本事業の展開と共に、大学病院において開発された教育方法や教育体制などの成果を社会に向けて積極的に情報発信されること、またそれにより国内のあらゆる医療機関の看護職の質向上と国民へのフィードバックが効果的に図られることを期待しています。
また、残念ながら選定されなかった大学においても、引き続き大学病院における臨床の看護職の教育体制を構築するための取組に尽力くださることを期待します。
最後に、御忙しい中審査に御尽力いただいた小島委員長をはじめ、各委員の先生方にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
【本件担当】
医学教育課大学病院支援室 03-5253-4111(内線2512)
今年度も【大学教育改革プログラム合同フォーラム】を開催します!
今回も、基調講演や多くの取組を紹介する分科会やポスターセッションなどを予定しています。
学士課程や大学院における教育プログラムの具体的な取組内容をはじめ学生支援、専門職業人、医療関係、国際化、大学間連携など多彩なプログラムが一同に介し、これまでの取組状況やその成果などの報告とともに、情報交換の場としても絶好の機会となっています。
今後の大学教育改革の一助になればと思いますので、是非多くの皆様にご参加いただければと考えています。
なお、合同フォーラムの詳細については、決定次第随時お知らせしますが、過年度選定取組の事例を中心とした分科会やポスターセッションの実施などを予定しています。
開催日:平成22年1月7日(木曜日)~8日(金曜日)
場所:東京ビッグサイト[会議棟](東京都江東区有明3-21-1)
また、これまでに選定された取組については、分科会やポスターセッションで事例発表校としてご協力をお願いする場合がありますので、その際はよろしくお願いします。
【本件担当】
大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3319)
本コーナーでは、GP選定取組大学から寄稿いただいたレポートをお送りします。今回は追手門学院大学から、平成19年度に現代GPに選定された「地域と連携した起業家的人材の育成」の取組を紹介します。
追手門学院大学(大阪府茨木市)では、学生がさまざまな体験を重ねることで、座学を補完する実践教育を行ってきました。その一つとして、経営学部では、地元の商店街の空き店舗をお借りして、学生が商店街のリサーチに基づいて必要な商品の仕入れから販売、経理にいたるまでを実践する「チャレンジショップ追風」事業に着手しました。平成19年度に現代GPに選定された「地域と連携した起業家的人材の育成」の取組は、これまでの「追風」を本店として、1)広告・PRビジネス、2)雑貨仕入販売、3)外国語教室運営による教育ビジネス、4)パソコン教室事業の4店舗を新たに経営するというものです。
この取組は起業を体験することを重視していますが、参加する学生がすべて起業するわけではなく、むしろ、起業家になるのは少数です。その意味で、参加する学生の意識はどうしても多様になります。「追風」に自主的に参加していた学生は別として、授業の一環として、あるいは教員や友人に勧められて参加した学生は動機づけで学生により大きな差がありました。また、アルバイトや課外活動に比重を置くなど、一人ひとりの日常生活での優先順序もマチマチで、新店舗では中心メンバーに負荷がかかり、人間関係にも影響がありました。
そこで、各店舗の学生店長が中心になり、経営戦略会議の見直しから組織改善に取り組みました。店舗販売を例にとると、企画、商品調達、商品管理、経理などの各部門での活動報告の月例化、報告書作成による情報の共有化を行うことで、部門毎の業務の役割と責任が明確になり、店舗経営の戦略の検討もできるようになりました。市役所や商店街の会議への参加、本学卒業生が社長をしている企業の会議の見学なども役立ったようです。さらに、商店街の催し物(夏祭り、盆踊り、こどもまつり等)に参加することで地域住民との接点が増えただけでなく、各店舗の学生相互のコミュニケーションもよくなっていったようです。
学生の店舗経営は話題性もあって、テレビや新聞での報道だけでなく地元の広報誌などにも掲載されています。商店街の活性化ということで言えば、「追風」が追風になったということまでは言えないとしても、少し風変りなお店として地元で受け入れられつつあります。現代GP取組終了後は、大学発のベンチャーの立上げを構想している店舗もあります。
文部科学時報8月号(発行 株式会社ぎょうせい 毎月10日発行)では、これまでに教育GP等で選定された取組の活動状況等について、以下の大学からの報告を紹介しています。
平成21年度「大学教育・学生支援推進事業(大学教育推進プログラム)」の選定については、9月上旬に結果の公表が行えるよう、現在、最終的な審査が行われているところです。選定結果については次号の大学改革GPナビでもお知らせする予定ですので、今しばらくお待ちください。
なお、ご質問等ございましたら、下記担当までお問い合わせ下さい。
【本件担当】
大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3317)
大学改革GPナビ-Good Practice-
編集長:文部科学省高等教育局大学改革推進室長
発行:文部科学省高等教育局大学改革推進室
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
03(5253)4111(内線:3319、3321)
高等教育局大学振興課大学改革推進室
-- 登録:平成21年以前 --