大学改革GPナビ-Good Practice-(第71号)

平成20年11月


INDEX

[大学教育改革プログラム合同フォーラムの事前登録開始]
[平成21年度概算要求について]
[(連載)GP事業の成果と今後の展開(第7回)]
[関連記事掲載について]
[編集後記-編集部(教育GP・合同フォーラム担当)(大学改革推進室専門職)林 正敏]


●[大学教育改革プログラム合同フォーラムの事前登録開始]●

 教育GPをはじめとする「国公私立大学等を通じた大学教育改革の支援の充実」の各プログラムが一堂に会する「大学教育改革プログラム合同フォーラム」の基調講演、パネルディスカッション、各プログラムの分科会について事前登録の受付を11月19日より開始しました。
 本フォーラムでは、安西祐一郎・慶應義塾長による基調講演や、中央教育審議会答申(予定)「学士課程教育の構築について(仮)」をテーマとしたパネルディスカッション、各プログラムによる分科会を行います。分科会では、各プログラムの事例報告や審査を行った委員を交えたディスカッションなどが行われます。
 さらに、毎年好評をいただいているポスターセッションでは、今年度選定された取組を中心に、約500を超える取組についてポスター展示を行う予定です。各取組の担当者等から直接説明を聞くことができ、自由に意見交換を行うこともできますので、各大学等の優れた取組について幅広く知ることができます。
 本フォーラムは、優れた取組の具体的な内容や、大学教育改革の全体的な動向などの情報に接することができるまたとない機会です。日頃から大学教育の現場で活躍されている皆様をはじめ、多くの教職員の方々にご参加いただきたいと考えています。また、高等教育の関係者だけではなく、広く一般の方々についても大学等で行われている取組について知っていただく機会にもなりますので、お誘い合わせの上、ご参加いただければと思います。
 なお、基調講演、パネルディスカッション、各プログラムの分科会への来場については、収容人数の都合上、事前の登録が必要となっています。事前登録は下記の「財団法人 文教協会」のWebサイトから行ってください。(ポスターセッションへのご来場は、登録不要となっております。)

○フォーラム詳細・事前登録URL
http://www.bunkyo1.org/2009/main.html
(※文教協会ホームページへリンク)



●[平成21年度概算要求について]●

(1)国際化拠点整備事業(グローバル30)

 平成21年度の概算要求事項のうち、「国際化拠点整備事業(グローバル30)」(要求額:150億円)について説明します。
 「国際化拠点整備事業(グローバル30)」は、我が国の高等教育の国際競争力の強化、留学生等に魅力的な水準の教育等を提供するとともに、留学生と切磋琢磨する環境の中で国際的に活躍できる高度な人材の養成を図るため、留学生を獲得するための環境整備を図る取組のうち、30大学を選定し支援を行うものです。
 具体的には、英語による授業のみで学位取得ができるコースの設置、外国人教員の配置、留学生受入のためのワンストップサービスの拠点の整備等、国際化拠点としての総合的な体制整備を図る取組を支援するものです。
 これらの取組を実施していただくために、5カ年度継続して財政支援を行うことを考えています。しかしながら、これらの具体的な取組を大学を挙げて実施していただく際には、大学においても相応の負担が求められるものと考えています。
 以上の内容は概算要求段階のものであり、事業内容等を含め確定したものではありませんが、年末の予算編成に向けて最大限の努力をしていきたいと考えています。
 各大学におかれては、世界的な国際化拠点として相応しい教育研究内容を提供する意欲的な構想のご検討をお願いしたいと思います。
 なお、従来から実施してきました「大学教育の国際化加速プログラム」については、現在のところ、同じく21年度概算要求をしている「海外進出・ネットワーク形成支援事業」への組み替えが予定されており、国際共同・連携支援、海外先進教育実践支援等については、新規募集を行わないこととなりますので、ご留意願います。
 これからも大学の国際化への各大学の取組に関してできる限りの支援を行ってまいりたいと考えておりますので、引き続きよろしくお願いします。


【本件担当】
  高等教育企画課国際企画室 03-5253-4111(内線3352)

(2)大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム

 今年度実施しています戦略的大学連携支援事業について、平成21年度概算要求においては、名称を「大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム」として要求しています。(要求額:80億円)
 本プログラムは、国公私立の複数の大学、短期大学、高等専門学校による「戦略的な連携」を推進し、各大学等の教育研究資源を大学間で有効活用することにより、地域の知の拠点として、教育研究水準の更なる高度化、個性・特色の明確化、大学運営基盤の強化等を図ることを目的としています。また、今年度に引き続き、連携取組ごとに将来目標や連携効果などを含む具体的な「大学間連携戦略」を策定していただくこととしています。
 21年度要求では、連携構成大学等の間において、自治体や学協会等とも連携しつつ、分野・形態に応じた教育の質向上の取組や地域と一体となった人材養成の取組を支援することとしています。
 これに加えて、中央教育審議会の「学士課程教育の構築に向けて」の審議を踏まえ、教育活動の質保証強化を図るために、教育上の到達目標の設定、標準コアカリキュラムの作成、テキスト・教材等の作成、相互認証についての連携による実施を積極的に支援することを考えており、特に教育研究高度化型の区分に申請される取組については、これらに対する積極的な取組が期待されます。
 以上の内容は概算要求段階のものであり、事業内容等を含め確定したものではありませんが、各大学等におかれては、大学等間の積極的な連携の推進に向けてご検討をお願いしたいと思います。

【本件担当】
  大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3321)

●[(連載)GP事業の成果と今後の展開]●

第7回 担当者調査の紹介(1)-GP政策のインパクト
(村澤昌崇 広島大学高等教育研究開発センター・准教授)

 前回までの3回の連載において、GPの効果を検証するための大学長に対する調査(以下「大学調査」)の結果を紹介してきました。今回から3回に分けて、各機関のGP担当者に対する調査(以下「担当者調査」)を通じて、GPの効果を概観しましょう。
 今回はGP政策のインパクトに関する担当者の認識を紹介します。まず、GPに選定された他大学の取り組みは、我が国の高等教育改革や自校の教育改革、さらにはGPの申請自体に有効だと認識しています。GPフォーラムやGP事例集についてもその意義が少なからず評価されており、いずれも8~9割の担当者が役立っていると認識しています。
 次に、GP政策が及ぼした影響の範囲について尋ねたところ、自身の所属する大学・学部・学科への影響を評価する声が最も高く、8割を超えていました。これに次ぐのが高等教育システム全体や学生への影響に対する評価であり、7割に達しています。さらに、地域などの連携先や個々の教員への影響を評価するのは6割前後となっていました。ところが、高校や企業などの採用側への影響を評価する声は2割程度でした。こうした傾向は、大学調査でも同様の結果が得られていました。
  GP政策のインパクトが、高等教育システム内部には高い評価を得られている点については、一定の成果があったといえるでしょう。他方、高等教育を取り巻くステークホルダーやアクターとして重要な位置を占める高校や企業からの評価を、必ずしも得られていないという大学長や担当者の認識についても留意する必要があります。高等教育政策や各機関の教育への取り組みおよびその成果を、時間をかけてより一層認知・理解してもらう仕組みの構築が必要でしょう。
 次回は、GPに採択された機関がどのような実施体制でGPに臨んでいるか、そしてGPにどのような効果を見いだしているかを概観していきます。


●[関連記事掲載について]●

 文部科学時報11月号(発行 株式会社ぎょうせい 毎月10日発行)では、これまでに特色GP・現代GP等で選定された取組の活動状況等について、以下の大学からの報告を紹介しています。

(報告1) 作新学院大学「衰退する都市郊外・近郊の持続的再生支援」
(平成18年度 現代GP選定取組)
http://www.sakushin-u.ac.jp/~gp/
(※作新学院大学現代GPホームページへリンク)

(報告2) 鹿児島大学「地域の中に世界をみる教養教育」
(平成18年度 特色GP選定取組)
http://www.kic.kagoshima-u.ac.jp/gp/
(※鹿児島大学 教育センターホームページへリンク)

◆文部科学時報とは!?
 文部科学行政の「今」が読みやすく分かる、総合政策マガジンです。
 上記のGP選定取組の現状・成果を紹介する「進む大学教育改革」の連載をはじめ、文部科学行政の様々な情報を提供しています。
 11月号の特集は「大地震に備えろ!」・「科学技術政策研究所の20年」です。
  https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1364673/www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/jihou/011001.htm(※国立国会図書館ホームページへリンク)別ウィンドウで開きます
(※出版物案内へリンク)


●[編集後記-編集部(教育GP・合同フォーラム担当)大学改革推進室専門職 林 正敏]●

 いよいよ、大学教育改革プログラム合同フォーラムの事前登録の受付が開始となりました。今回は昨年を上回る約500のポスター展示が予定されています。
 各大学等が、それぞれの取組の内容をわかりやすく伝えるため、様々な工夫を凝らしたポスターが展示されますので、今から見るのが楽しみです。
 今回のポスターセッションは、スペースにゆとりを持ったレイアウトとする予定ですので、ゆったりと情報交換ができると思います。是非、お時間の許す方はポスターセッションにお越しください。



文部科学省高等教育局大学改革推進室からGPに関する情報等を随時お届けしています。
 「GP」とは「優れた取組」を表す「Good Practice」の頭文字をとった通称です。
 「質の高い大学教育推進プログラム」の通称を「教育GP」と言っています。

ご登録いただいている各大学・短期大学・高等専門学校から学内の関係部署や希望者に転送する際は、お手数ですが担当の方は、転送メールであることを示した上で転送してください。

GPをはじめとする「国公私を通じた大学教育改革の支援」についての質問や提言などありましたら、daikaika@mext.go.jpまでメールを送信してください。
 お送りいただくメールの件名はセキュリティの関係上、必ず「大学改革GPナビ(件名)」の形式でお願いします。
 なお、ご質問等に関しては、個別にお答えしてまいりますが、皆さま方にご紹介することが適当と思われるものなどについては、ご質問をいただいた方に確認の上、大学改革GPナビ「GPに関するQ&A」などで回答する場合もあります。



このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。
このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
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編集長: 文部科学省高等教育局大学改革推進室長
発行: 文部科学省高等教育局大学改革推進室
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03(5253)4111(内線:3319、3321)

大学教育の充実-Good Practice
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