大学入学者選抜におけるCBT(Computer-based Testing )化の推進については、大学入試のあり方に関する検討会議「提言」(令和3年7月8日)において、多様な方法での出題、採点や試験実施の効率化、成績提供の迅速化、試験の複数回実施など様々なメリットが示されている一方で、大学入学共通テストへの導入については、(1)全国的に均質で質の高い受験環境の確保、(2)トラブルが生じた場合の対応体制の構築、(3)新しい試験のあり方に対する受験者を含めた社会全体の理解などの課題の解決が必要であるとされています。
本事業は、こうした背景を踏まえ、大学入学者選抜に関する専門的・実証的な研究能力を有する機関に委託して、独立行政法人大学入試センターからの協力を得ながら、大学入学者選抜におけるCBTによる効果的な試験の実施方法等について検討を行うとともに、高い実施水準が求められる試験のCBTによる実施に向けた取組等を推進するものです。
個別大学での小規模な試験等におけるCBTの活用に関する知見の集積及びその成果の他大学等への普及を主な目的とし、次の調査研究等を実施します。
・CBT導入の優れた点及び課題を踏まえた個別大学での大学入学者選抜等におけるCBTの実施
・個別大学でのCBT試験の実施方法の検討
・実施結果を踏まえた、CBTによる、より効果的な試験の実施方法の検討
・今後CBTによる大学入学者選抜の実施を検討する大学等への委託事業成果の公表・活用による情報提供
・受験者・保護者・高校関係者・大学関係者等に対する普及・啓発を行う等、高い実施水準が求められる試験のCBTでの実施に向けて社会的な理解を得るための取組の推進
・その他、大学入学者選抜におけるCBT活用を推進する仕組み・方策の検討
令和4年7月19日(火曜日)から令和4年8月22日(月曜日)にかけて公募を実施し、公募要領に基づく企画提案書等の提出があった事業について、外部の有識者・専門家等で構成される「大学入学者選抜改革推進委託事業(個別大学の入学者選抜等におけるCBTの活用)委員会」により、事業内容や事業実施可能性等、総合的な審査を行い、事業を選定しました。
選定機関:国立大学法人電気通信大学
事業名:教科「情報」を含むアイテムバンク式による大学入試の試み