各大学のプロジェクト別取組概要及び事後評価結果(釧路工業高等専門学校)

学校名

釧路工業高等専門学校

プロジェクト名

北方型住宅建設を介した地域連携によるトータルマネジメント能力育成プログラムの開発

取組代表者

校長  岸浪 建史

取組担当者

機械工学科 教授  荒井 誠

【事業概要】

 環境問題に配慮しつつ、快適な生活環境を作り出す技術が求められている現在、多様な問題に対してバランスよく解決できる能力(トータルマネジメント能力)を持つ技術者育成は喫緊の課題である。本プロジェクトで開発するプログラムの特色は、寒冷な地域に蓄積された技術や人材と、建築学科を擁する釧路高専が連携し、北方型住宅の建設を通してさまざまな現実的問題を解決しながらトータルマネージメント能力を育成することにある。
           北方型住宅建設を介した地域連携によるトータルマネジメント能力育成プログラムの開発

【育成する人材像(想定される就職先等)】
 本プロジェクトの基本構想は、教職員と協力学生が地域の団体や企業の協力の下に、北方型住宅のモデルを実際に建設し、この体験を基本に、実務的かつ融合・複合的な技術者育成プログラムを構築することにある。特に、「家づくり」におけるデザイン考案から施工と完成に至るまでの経過の中で、異年齢で専門が異なる学生による協働作業を実現できたことは、トータルマネージメント能力のみならずコミュニケーション能力、デザイン能力の育成にも繋がり、ものづくり分野を革新させる高度な知識と確かな技術力を十分体得したものと考える。参加学生は電力、建築・建設、機械製造、食品製造業の多様な産業分野に就職しており、今後の活躍が期待される。

【ものづくり技術者育成推進委員会における評価】

(総合評価)
目的は十分に達成された

[実施(達成)状況に関するコメント]
 校長の下に全学科の教員及び事務部職員、北海道木質構造開発協議会を中心とする建築関連企業、プログラムコーディネーター、民間企業技術管理者による実行委員会を組織し、緊密に連絡調整を行いながら取り組む体制を整備した。
 風力・太陽光発電を備えた高気密高断熱の北方圏実験住宅の建設を通じて、建築のみならず電気、機械、環境、ITなどの総合的な知識・技術を学ぶとともに、教員及び民間企業の実務経験者との協働作業を通して、チームワークで仕事をする能力、コミュニケーション能力等が身についたことが調査結果で得られている。
 また、学生だけではなく、プロジェクトに参画した教員が、地域企業との連携の強化や地域行政プランに参画するなど、産学連携に係わる新しい研究教育活動の活性化にもつなげている。
 さらには、北海道大学をはじめとする高等教育機関や北海道立北方建築総合研究所等から有識者によるアドバイザリー委員会を設置し、継続的な外部評価を受けつつ改善に取り組む体制を整備し、効果的に事業を実施していく体制を構築した。
 以上のことから、目的は十分に達成されたと認められた。

お問合せ先

高等教育局専門教育課

-- 登録:平成24年06月 --