「児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための 手法の開発に関する研究」について(周知)

事務連絡
令和5年5月18日

 
教職課程を置く各国公私立大学担当課
教職課程を置く各指定教員養成機関担当課 御中

文部科学省総合教育政策局教育人材政策課

 

「児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための手法の開発に関する研究」について(周知)

 
 平素から教員養成に御尽力いただき、ありがとうございます。

 文部科学省では、令和4年度「教師の養成・採用・研修の一体的改革推進事業」の一環として、「児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための手法の開発に関する研究」について、熊本大学に委託し調査研究を実施しました。この度、熊本大学において、大学における児童生徒性暴力等の防止等に関する取組状況及び大学と教育委員会との連携事例(研究1)並びに児童生徒性暴力等の防止等に資する教育プログラムの開発(研究2)の成果が取りまとめられましたのでお知らせします。

 児童生徒性暴力等の防止等については、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律(令和3年法律第57号)に基づき、令和4年4月から、教職課程を有する大学においては、教職課程を履修する学生が児童生徒性暴力等の防止等の理解を深めるための措置を講ずることとされておりますが、本調査研究の研究1の結果においては、その調査対象が一部に限定されているものの、取組状況が必ずしも十分ではないことがうかがえます。教職課程を置く大学等におかれましては、本法の趣旨について今一度御理解いただき、学生の児童生徒性暴力等の理解を深めるため、本調査研究の成果も参照いただき、引き続き教職課程の内外を通じ、児童生徒性暴力等に関する周知徹底に努めていただきますようお願いします。また、教職課程の授業科目等において、児童生徒性暴力等の防止に資する学生への指導について検討する際は、熊本大学が取りまとめた本研究2の資料及びICT教材も御活用ください。

 また、教師を目指す学生への理解促進への取組は、大学の実情等に応じ、教育課程全体を通じて実施していくことと存じますが、学生が学校現場を経験する機会は、教師として採用される前の教育実習・学校体験活動や学校ボランティア等の比較的早い段階においてもその機会は多々想定されることから、大学においては教育実習等の事前事後指導やオリエンテーション等の様々な機会を捉まえて、学生は絶対に加害者にならないことや、被害の相談を受けた場合は傍観者にならないこと等について、周知徹底を図っていただくようお願いします。

 なお、学生自身が学校現場において被害を受ける可能性があることも踏まえ、「教育実習等におけるハラスメントの防止及びその適切な対応等について」(令和5年3月29日付4教教人第48号)も再度御確認の上、教師を目指す学生が安心して教育実習等を行い、その経験をもとに未来の学校教育を担う教師となっていくことを見据え、教育実習等の在り方や適切な環境を確保できるよう学内の体制を整備していただきますようお願いします。
 
<参考>
児童生徒等に対し性暴力等を行った教員への厳正な対応について
(文部科学省ホームページ)

教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等について~教員を目指す学生の皆さんへ~
(児童生徒性暴力等の防止等に関する啓発動画)

児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための手法の開発に関する研究
(熊本大学ホームページ)

教職員等による児童生徒性暴力等の防止
(熊本大学が作成したICT教材)
 

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