平成17年度大学教育の国際化推進プログラム(戦略的国際連携支援)選定取組みの概要及び選定理由

整理番号 17‐戦‐70
大学等名 国際基督教大学
取組み名称 国際サービス・ラーニングの展開と連携構築(実践型国際教養教育のアジア・アフリカネットワーク形成)
取組み担当者名 森本 光生
(取組みの概要)
 本学では、教養学部教育の一環として、「サービス・ラーニング」の国際的な展開に力を入れている。「サービス・ラーニング」は、米国の大学で広範に実施されているが、学生の自発的な意思に基づき、一定期間、社会奉仕活動(サービス活動)を体験させ、「教室の知識と社会(奉仕)実践をリンクさせる教育プログラム」である。このプログラムは、1.奉仕分野の理論的理解から2.奉仕実践から3.実践後既存知識の検証と見直しから4.現場から見た新しい理論の可能性の検討、という一連のプロセスを構造として持っている。学生は国内外の機関で相当の期間奉仕活動を行ない、その経験から学んだことを整理・分析して発表し、報告書を作成することによって正規の単位を認定される。実際の奉仕体験から学んだことを自ら振り返り、自分の心と知識に取込んで行く「リフレクション(省察)」という心的成長過程を重視する新しい教育の取組である。
 本学において、この取組みは、特に海外の大学や教育機関と連繋して行なう「国際サービス・ラーニング」として学生たちへの教育効果の観点と海外提携諸大学との大学間連携の観点からみて、極めて有効な国際教育プログラムに成長している。本学は、2000年の本プログラム本格始動から、海外の機関や大学と連繋して、履修コースの設置、専門家の招聘、学生の派遣、アジアからの学生受入、サービス・ラーニング・センターの設置や全学的なプログラム企画・評価システムの構築等、この取組に力を入れてきた。現在はアジアにおいて本学が中心となって国際サービス・ラーニングを通じた人材育成及び情報交換のネットワーク構築を進め、さらに開発問題の最重点地域であるアフリカにも拡大することを視野に入れて戦略的国際連携を図りつつある。
(選定理由)
 この取組は、申請大学がこれまで取り組んできた国際サービスラーニングの取組みを更に拡大し、サービスラーニングを通じた人材育成及び情報ネットワークの構築を目指す取組みです。学生の社会奉仕活動の体験を含む「サービス・ラーニング」の概念は、わが国ではまだ新しいものであるが、教養学部の教育としてアジア地区に広がっていく機運にあり、その将来性が期待されるところです。
 また、申請大学では、これまでにも実施・評価体制等様々な観点から改善に取り組まれていることから、実現性の高い、意欲的な取組みとして評価できます。

お問合せ先

文部科学省高等教育局学生支援課国際交流企画室

電話番号:03‐5253‐4111 内線:2620、2625

(文部科学省高等教育局学生支援課国際交流企画室)

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