東京理科大学教員による研究活動上の不正行為(盗用、改ざん)について

【基本情報】

番号

2019-05

不正行為の種別

改ざん、盗用、二重投稿

不正事案名

東京理科大学教員による研究活動上の不正行為(盗用、改ざん)について

不正事案の研究分野

組織分析学

調査委員会を設置した機関

東京理科大学

不正行為に関与した者等の所属機関、部局等、職名

東京理科大学 経営学部 教授

不正行為と認定された研究が行われた機関

東京理科大学

不正行為と認定された研究が行われた研究期間

告発受理日

平成28年9月1日

本調査の期間

平成29年1月11日~平成29年12月7日

不服申立てに対する再調査の期間

平成30年1月16日~平成30年3月28日

報告受理日

令和元年7月23日

不正行為が行われた経費名称

該当なし

 

 

【不正事案の概要等】

◆不正事案の概要

1.告発内容の概要
 東京理科大学経営学部所属教授(当時)が発表した単著論文について、他者の論文原稿(未発表)を「盗用」したものであり、かつ、その一部について「改ざん」があるとの告発がなされた。これをうけ、大学では調査委員会を設置して、書面及び聞き取り調査等を実施した。

2.東京理科大学における本調査の体制、調査方法、調査結果等について
(1)調査委員会による調査体制
 4人(学内者2人、外部有識者2人)

(2)調査の方法等
 1)調査の対象
  ア)対象研究者:経営学部 教授(当時)
  イ)対象論文:告発の対象となった論文1報及びこれに関連する論文1報の計2報
 2)調査の方法
  「盗用元」とされる他者の論文原稿及び対象研究者が提出した資料について、関係者への書面調査等による裏付け調査をするとともに、対象研究者及び関係者に対する聞き取り調査を行った。

(3)本事案に対する調査委員会の調査結果を踏まえた結論
 告発の対象となった論文1報及びこれに関連する論文1報の計2報に関し、調査委員会が実施した調査結果を踏まえた結論は以下のとおりである。

 (結論)
  告発の対象となった論文は、他者の論文原稿を当該他者の了解又は適切な表示なく流用していることから「盗用」と認定した。また、その流用に際し、他者の論文原稿にあるデータを一部変更する操作を行っていたことから、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工したとして「改ざん」と認定した。
  なお、告発対象論文とこれに関連する論文は本質的な内容がほぼ同じであって、前者において後者の引用表示がなされていないことから、前者の投稿は二重投稿に当たる。
 (認定理由)
  ア)告発の対象となった論文と他者の論文原稿は図表、仮説等多くの箇所で同一であった。(盗用)
  イ)告発対象論文に示された研究データは、他者の原稿論文のものから実施時期及び回数を変更したものであった。(改ざん)

3.不服申立ての審理・結果概要
(1)不服申立ての審理
 不服申立てに関し、調査対象者から新たに提出された資料について事実確認を行った。
(2)不服申立ての審理結果
 資料を確認した結果、上記結論における認定を覆すに足る客観的事実を認めることはできなかった。

4.認定した不正行為に直接関連する経費の支出について
 対象論文の作成過程において直接的に関係する経費の支出は認められなかった。

◆研究機関が行った措置

1.論文の取下げ
 対象研究者に対して告発の対象となった論文の取下げを勧告した。
 (関連論文については、掲載学会誌において調査対象者から取下げ済みである。)

2.対象研究者に対する東京理科大学の対応(処分等)
 対象研究者は、大学を退職したことから処分は行わない。

◆発生要因及び再発防止策

1.発生要因
 大学では、平成19年「東京理科大学研究行動憲章」及び「研究活動における不正防止ガイドライン」をはじめとして、関係規程を整備していた。また、平成27年には研究倫理教育の実施体制を定めて、専任教員に対して研究倫理教育eラーニング(CITI Japan(現eAPRIN))の受講を必須とし、研究活動上の不正の防止に努めてきた。このような体制を整えた直後に、本件が発生していることから対象研究者における研究倫理に関する理解、研究活動に係るルールに対する認識の欠如が要因と言える。

2.再発防止策
 ・各部局におけるeラーニング受講状況管理を徹底することとし、各部局の長から学長への受講状況の報告を義務付ける。
 ・全研究者に対して研究データの適切な保存について周知徹底する。
 ・引き続き、研究倫理に関する研修の実施等も含めた意識強化を図り、実効性ある研究倫理教育を実施する。

 

 

 

 

◆配分機関が行った措置

 資金配分機関である文部科学省において、当該研究者に対して、資格制限の措置(令和2年度~令和7年度(6年間))を講じた。

お問合せ先

科学技術・学術政策局人材政策課

研究公正推進室
電話番号:03-6734-3874

(科学技術・学術政策局人材政策課研究公正推進室)