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元日本学術振興会外国人特別研究員による研究活動上の不正行為(盗用)について

【基本情報】

番号

2017-13

不正行為の種別

盗用

不正事案名

元日本学術振興会外国人特別研究員による研究活動上の不正行為(盗用)について

不正事案の研究分野

言語学

調査委員会を設置した機関

北海道大学

不正行為に関与した者等の所属機関、部局等、職名

元日本学術振興会外国人特別研究員(受入れ機関:北海道大学)

不正行為と認定された研究が行われた機関

北海道大学

不正行為と認定された研究が行われた研究期間

告発受理日

平成27年9月16日

本調査の期間

平成27年11月25日~平成28年6月13日

不服申立てに対する再調査の期間

平成28年2月14日~平成28年2月28日

報告受理日

平成28年6月13日

不正行為が行われた経費名称

科学研究費補助金
※盗用と直接的に因果関係が認められる経費の支出はなかった

 

 

【不正事案の概要等】

◆不正事案の概要

1.告発内容の概要
 本件は、独立行政法人日本学術振興会に日本学術振興会外国人特別研究員(以下「外国人特別研究員」という。)の学会発表及びその予稿集原稿に対し、盗用の疑いがあるとの申立てがあったものである。これを受け、外国人特別研究員の受入れ機関である北海道大学において、調査委員会を設置し、申立者及び被申立者に対し関係資料の提出を求めるとともに、書面による事実確認等を実施の上調査を行った。

 

2.北海道大学における本調査の体制、調査方法、調査結果等について
(1)調査委員会による調査体制
  7名(学内委員6名、学外委員1名)

 

(2)調査の方法等
 1)調査の対象
  ア)被申立者:元日本学術振興会外国人特別研究員
  イ)対象論文
    申立者から盗用の疑いがあるとの申立てがあった被申立者の学会発表及びその予稿集原稿
 2)調査方法
  不正行為及び盗用の要件を分析的に検討し、盗用に該当するか否かについて、盗用の判断要件により判断することとし、申立者及び被申立者に対し関係資料の提出を求めるとともに、書面による事実確認等を実施の上、収集した資料等を客観的に検証することにより調査を行った。

 

(3)本事案に対する調査委員会の調査結果を踏まえた結論
  申立者から研究活動上の不正行為の疑いがあると申立てのあった被申立者の学会発表及びその予稿集原稿に関し、調査委員会が実施した調査結果を踏まえた結論は以下のとおりである。

 

 (結論)
  被申立者は、2014年度(平成26年度)日本中国語学会全国大会(平成26年11月)での発表及び同予稿集原稿において、申立者の発表前の論文の一部及び学説全体について盗用を行った。

 

 (認定理由)
 1)本件では申立者にプライオリティが専属し、被申立者が予稿集原稿において同一性をもって流用していると認められること。
 2)被申立者は、予稿集原稿を提出する時点において、申立者論文が未発表であるにもかかわらず、申立者の了解なく、また、申立者を適切に表示することもなく申立者の理論研究部分を流用していると認められること。

 

3.不服申立ての概要及び再調査の結果
(1)不服申立ての概要
  本調査時における主張を繰り返し、調査委員会の認定した要因、調査方法、調査結果に過誤がある等と指摘するもの。

 

(2)再調査の結果
  被申立者に対し、調査結果を覆すに足ると考える資料があれば提出するよう依頼したが提出はなく、被申立者の不服申立てにおける主張には、科学的かつ合理的な理由がないことから、最初の認定を正当と認める。

 

4.認定した不正行為に直接関連する経費の支出について
 盗用が認定された研究活動は被申立者に係る科学研究費補助金(特別研究員奨励費)の交付期間中に実施されたものであるが、当該研究活動と直接の因果関係が認められる経費の支出はなかった。

 

◆研究機関が行った措置

 なし(北海道大学は、被申立者を外国人特別研究員として受け入れていたものであるが、北海道大学の所属職員ではないため、懲戒等の処分の対象とならない。)。
 なお、不正行為の認定を受けた予稿集原稿は、日本中国語学会により、本調査実施中に、学会ウェブサイトに掲載されているプログラムや予稿集から削除されている。

 

◆発生要因及び再発防止策

1.発生要因
 被申立者は、弁明の中で、口頭発表には制限がないと理解して発表を行ったと述べており、被申立者の認識の不十分さが要因に挙げられる。

 

2.再発防止策
 北海道大学においては、文部科学大臣決定により制定された「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)に基づき、学内における管理・責任体制を明確化し、研究活動上の不正行為防止に努めている。
 なお、具体的な不正防止策としては、以下の取組を実施している。
 1 ガイドラインに基づく「研究活動上の不正行為に関する規程」の改正と周知徹底(平成27年4月1日改正)。
 2 「北海道大学における科学者の行動規範」の改訂と周知徹底(平成27年4月1日改訂)。
 3 研究者に対する「研究活動に関するハンドブック」の配付(平成25年3月から実施)。
 4 「研究活動に関する不正防止研修」の受講義務化(平成27年7月から実施)。

 

 

 

 

◆配分機関が行った措置

 科学研究費補助金について、盗用と直接的に因果関係が認められる経費の支出はなかったため、返還を求めるものではないが、科学研究費補助金の成果として執筆された論文であることから、当該資金への申請及び参加資格の制限の対象となる。このため、資金配分機関である日本学術振興会において、資格制限の措置(平成29年度~平成31年度(3年間))を講じた。

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局人材政策課

研究公正推進室
電話番号:03-6734-3874

(科学技術・学術政策局人材政策課研究公正推進室)