【基本情報】
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番号 |
2025-08 |
不正行為の種別 |
捏造、改ざん |
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不正事案名 |
関西医科大学元学長特命教授(京都大学元准教授)による研究活動上の不正行為(捏造、改ざん)の認定について |
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不正事案の研究分野 |
調査委員会を設置した機関 |
1:関西医科大学 2:京都大学 |
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不正行為に関与した者等の所属機関、部局等、職名 |
関西医科大学附属生命医学研究所 元学長特命教授(京都大学医学部附属病院 元准教授) |
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不正行為と認定された研究が行われた機関 |
1:関西医科大学 |
不正行為と認定された研究が行われた研究期間 |
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告発受理日 |
1:令和2年11月4日及び令和3年7月9日 |
本調査の期間 |
1:令和2年12月24日~令和6年8月26日 |
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不服申立てに対する再調査の期間 |
- |
報告受理日 |
1:令和8年1月15日 |
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不正行為が行われた経費名称 |
科学研究費助成事業 |
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【不正事案の概要等】
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◆不正事案の概要 |
1.告発内容及び調査結果の概要 令和2年10月に関西医科大学附属生命医学研究所・元学長特命教授(京都大学医学部附属病院・元准教授)が著者として関与した研究論文11編について、研究不正の告発(第1報)があり、予備調査の結果、下記2.(1)1及び2.(1)2を設置し、本調査を実施することを決定した。 その後、令和3年5月に同・元学長特命教授(元准教授)が関与した論文10編(うち8編は第1報と共通の論文)について研究不正の告発(第2報)があり、予備調査の結果、第2報において第1報と共通の8編を除く論文2編のうち1編を追加して計12編の論文について本調査の実施を決定し、下記2.(1)1が論文5編を、2.(1)2が論文7編を調査対象とした。 両委員会における本調査の結果、計12本の論文のうち下記2.(1)1が1編について捏造、2.(1)2が3編について改ざん(いずれも特定不正行為)を認定した。 2.本調査の体制、調査方法、調査結果等について (1)調査委員会による調査体制 1:関西医科大学 関西医科大学調査委員会 7名(内部委員3名、外部委員4名) 2:京都大学 京都大学合同調査委員会 14名(内部委員7名、外部委員7名) 京都大学部局調査委員会 8名(内部委員4名、外部委員4名) (2)調査の方法等 1)調査対象 ア)調査対象者:関西医科大学附属生命医学研究所・元学長特命教授(京都大学医学部附属病院・元准教授)、その他共著者6名 イ)調査対象論文:12編(海外の学術誌:2001年(2編)、2002年(1編)、2003年(1編)、2004年(1編)、2006年(1編)、2009年(1編)、2011年(2編)、2013年(1編)、2016年(2編)) 2)調査方法 1:関西医科大学 調査対象論文の内容確認、論文の画像データや実験条件のわかる画像データを用いた類似性解析、ヒアリング及びアンケート等 2:京都大学 通報内容、調査対象論文の内容確認、筆頭著者・責任著者への聞き取り、提出資料の確認、被通報者による再実験の実施、画像解析専門業者への解析依頼 (3)本事案に対する調査委員会の調査結果を踏まえた結論 (結論) 1)認定した不正行為の種別 捏造、改ざん 2)「不正行為に関与した者」として認定した者 関西医科大学附属生命医学研究所・元学長特命教授(京都大学医学部附属病院・元准教授) (認定理由) ・関西医科大学が調査を実施した論文5編のうち、1編について、当該論文の投稿時点で実験ノートや原画像データの不存在を把握しておきながら、実験条件等が不明な画像データが使用されていたことから、「科学的根拠を示すことができない画像データ」を用いた捏造にあたると認定した。 ・京都大学が調査を実施した論文7編のうち、3編について、条件が異なる実験の結果が同一である、同じ画像の中で別のレーンのバンドを左右反転させて用いられる、画像内で不連続なノイズ形状が確認され、画像の切り貼りが疑われるが元データが不明である、といったことが確認された。これらのことは、研究分野の特性上、ミス(過失)によるものとは考えられず、故意性のある加工であると確認されたことから、「別の画像データを加工して流用」あるいは「反転により画像データを作成」したとして、改ざんにあたると認定した。 (不服申立て手続) ・論文1編について「捏造」を認定したことに対して不服申立てがあり、関西医科大学調査委員会において審議が行われたものの、捏造の疑いを覆すに足る証拠が示されないことから、再調査は不要と決定した。 ・「改ざん」を認定した論文3編についての不服申立てがあり、京都大学合同調査委員会において内容を検証したものの、再調査は不要と決定した。 不正行為を認定した論文3編について以下の支出があった。 ・科学研究費助成事業 450,436円(論文掲載料、論文出版料、論文翻訳料、英文校正料) |
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◆研究機関が行った措置 |
1.論文の取下げ等 1:関西医科大学 捏造が認定された1編の論文について、捏造が行われた画像は補足的な画像であること及び当該論文の主張する結論に影響しないことを考慮して、捏造と認定した画像の削除又は再実験等の科学的根拠に基づく実験結果による訂正を出版社が認めるのであれば、これを承認することとし、当該論文の取り下げまでは勧告しない。 2:京都大学 改ざんが認定された3編の論文について、元准教授に対して調査結果に基づき論文誌に対し適切な対応を取るよう通知した。 2.被認定者に対する大学の対応(処分等) 1:関西医科大学 既に退職済みであることから、就業規則に基づく処分の対象外とすることを決定した。 2:京都大学 退職して5年以上が経過していることから、就業規則に基づく処分の対象外。 |
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◆発生要因及び再発防止策 |
1.発生要因 1:関西医科大学 被認定者は研究倫理教育を定期的に受講していたものの、本事案では、論文の投稿時点で実験ノートや原画像データの不存在を把握しておきながら、実験条件等が不明な画像データを使用してしまうなど、研究データの保存義務等を重要視しておらず、研究データの適正な管理に関する認識、及び研究データの適正・公正な使用方法に関する認識が欠如していたことが要因と考えられる。 2:京都大学 筆頭著者を始め共著者の誰もが画像の改ざん気づかなかったことから、責任著者である被認定者が、研究グループの体制づくりが不十分なまま研究を遂行していたと言える。更に、データ保存がずさんであり、不正とまでは認定できないものの、不注意によってデータを誤って用いたと考えられる図も多く発生していた。これらのことから、被認定者は研究倫理、研究公正に関する認識、及び研究データの適正な管理に関する認識が欠如しており、それらが今回の発生要因と考えられる。 2.再発防止策 1:関西医科大学 研究者全員に対する研究倫理教育の定期的な受講の徹底や、医学部等への部局倫理教育責任者の設置、研究倫理責任者による講習会実施など、研究倫理教育を徹底する。 部局研究倫理教育責任者による、研究資料の保存・管理状況の確認、報告に関する仕組みの整備や、論文投稿時、共著者全員が元データ・実験ノートの存在を確認したことを示す誓約書を提出する仕組みを整備により、研究データの管理及び保存を徹底する。 全教職員向けの「研究公正に関するメールマガジン」による研究公正に関する各種情報の定期的な周知を徹底する。 2:京都大学 (部局における再発防止策) ① 教授会等での事例説明により危機意識を醸成する。また、構成員全員にメール等による啓発活動を行う。 ② 大学院生に対する、研究データの適正な管理等を含む規範教育を徹底する。大学院共通科目「研究倫理・研究公正」の受講を強く推奨する。 ③ 新規採用者に対して、着任後速やかな研究公正研修の受講を徹底する。 ④ 院内向けサイトを整備し、研究公正に関する規程や通知、e-Learning等の情報を一括掲載したうえで、定期的な周知を実施する。 (全学的な再発防止策) 従前の研究公正に関する教育・啓発、理解促進の取組に加え、令和6年10月に研究公正アクションプランを改正し、新たに以下の取組を実施する。 ① 指導教員に対する論文執筆教育実施の徹底と、その実施状況や内容のモニタリングの実施。 ② 研究データ保存に係る実効性のある対策として、部局の特性に応じたサンプリングによるモニタリング実施。 |
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◆配分機関が行った措置 |
特定不正行為(捏造、改ざん)が認定された論文は、科学研究費助成事業の成果として執筆された論文であり、かつ、捏造、改ざんと直接的に因果関係が認められる経費の支出があった。このため、資金配分機関である日本学術振興会において、経費の返還を求めるとともに、資格の制限措置(6年間(令和8年度~13年度))を講じた。 |
研究公正推進室
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