令和2年度女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援に関する有識者会議(第3回)議事要旨

1. 日時

令和3年3月9日(火曜日)13時00分~16時00分

 

2. 場所

オンライン開催

 

3. 議題

(1)令和2年度「女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援事業」(多様なチャレンジに寄り添う学び・社会参画支援モデルを構築するための実証事業の実施)について(最終報告)
(2)その他

4. 出席者

委員
大槻座長、乾委員、小山内委員、島委員、矢島委員

文部科学省
石塚男女共同参画共生社会学習・安全課長、小林男女共同参画学習室長、高野女性政策調整官、平島男女共同参画推進係長 ほか

 

5. 議事要旨

(1)令和2年度「女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援事業」について委託事業者より、最終報告が行われた。委員からの主な意見や意見は以下のとおり。
 

〇京都女子大学
・ICT/RPAの授業を実施して見えてきた課題はあるか。また、生徒はどのくらい熟達したか。 
(回答)
・アンケートでは、習熟度、有用度が高かった。「ITリテラシー」科目については、もともとパソコンスキルが高い方には役に立たなかった。また、RPAは役に立ったという回答が100%だったが、学内にはない特殊なソフトを使用していたため、学校で反復学習ができず、知識の定着には課題が残った。来年度は、ソフトを導入する予定。
・土曜通学コースで実施したイベントについて、時間帯を18時半から19時半に設定している理由はあるのか。
(回答)
・日中の講義修了後、自宅に帰宅してzoomで参加する方法をとった。しかし、家に小さなお子さんがいる方が多かったため、お子さんが寝てからの時間帯の方がイベントに参加しやすいという声や、授業終了後、そのまま対面でイベントを実施したほうが参加しやすいという声があった。

〇せんだい男女共同参画財団
・普及するための方策について、潜在的対象者を掘り起していくことが挙げられているが、それこそが男女センターの役割の一つであるため、今後力を入れて進めてほしい。
・他の地域で展開していくために、取組を成功させるポイントがあれば教えてほしい。
(回答)
・困難な女性に対するキャリア相談や女性相談、各事業、図書機能、地域の支援団体とのつながりを含めて、男女共同参画推進センターが持っている機能をさらに最大限に生かしていく。

〇山梨大学
・なぜインターンシップの意義が伝わらなかったのか。
(回答)
・参加者のレベルの高い方が多く、人によってはなぜその会社にインターンしないといけないのか、ということを感じた方もいた。事業の趣旨をよく理解してもらう必要があった。また、企業が人選をしたが、レベルの高い人を出そうとする傾向にあったため、育てたい人材を含めて適切な方を選んでもらえるようにしていきたい。
 ・インターンシップを成功させるためにどのような工夫をしていくか。
(回答)
・他社にインターンシップへ行くという事もあり、企業としては配慮しなければいけない面もあった。今後は、受講生のフォローアップだけでなく、受講生を送り出してくれた企業へより丁寧に説明をしていきたい。

〇福岡女子大学
・学生と受講生の交流を行う上で注意した点はあるか。また、学生は事前学習などを受けたのか。
(回答)
・学生がインターンへ行く授業もあったが企業より辞退の連絡があったため、学生にきちんと趣旨を話したうえで社会人向けセミナー講座受講の希望を募った。また、個人的な話もあるので受講生があまり自己開示するような講義には参加させていない。
・インターンシップが目玉だと思うが、来年度以降、選択しなくてもいいということになれば、事業の方向性が変わるのではないか。
(回答)
・自分で企業を探してきた場合に、企業側からすぐにでも働きに来てほしいという要望がある場合がある。社会に出る支援をするという趣旨の事業なので、そうした受講生の要望にある程度沿うような方法も必要だと考えている。

 〇日本女子大学
・本プログラムは充実してきているが今後どう他大学や全国に広げていくか。
(回答)
・各地域から本学のリカレント教育の運営形態の視察があり、立ち上げる大学もある。資金面については、国の支援が広がっていくことも期待される。また、シンポジウムを通して教育機関への啓発活動にもつながっていくと思う。
・以前の事業でリカレントを他大学へ普及することは難しいという指摘があったが、複数大学で一緒にやることによって、状況を変えることができたか。
(回答)
・複数大学でリソースを提供することで、お互いに欠けている部分や未実施講座などを補完することができる。また、オンライン実施することでリカレント教育のない地域にも波及できる。

 〇大阪市男女共同参画のまち創生協会
・働く女性にとって、女性が抱える根底にある課題解決について、今後のどういう取り組みをしていくか。
(回答)
・男女センター以外でも悩みを話せる場所や自分自身の今後のキャリアについて考える場所をどんどん情報提供し、その方が状況に応じて選択できるようになることが効果的なアプローチになると思う。男女センターがいつでも帰ってこられる場所だと伝えていくことも大事だと考える。
・女性が学び時間を確保するうえでの取り組みについて、何が一番解消につながり、何を続けていけば解決につながるか。
(回答)
・途中参加や途中退場しても良いなど可能な範囲で参加してもらうスタンスをとることで、結果的に参加することにつながると思う。

○全体を通しての意見
・取り組んで行く中でやればやるほど課題が見つかるだろうが、課題を検討するフェーズとどう工夫したらできるのかを検討するフェーズはわけるべき。モデル事業では後者の実践からの気づきが重要である。課題に対して本当に考えて工夫した点やポジティブな成果を報告書に記載して欲しい。

 (2)その他
事務局より、令和3年度予算について報告をした。委員からの主な意見は以下の通り。
・子どもを性犯罪等の当事者にしないための安全教育推進事業について、海外ではまず幼児の頃から自分の身を守ることの大切さや互いの体の大事な部分は人に見せないとか触らせないということを教育している。そういうところをセットでやっていくことが大切。

(以上)

 

 

お問合せ先

総合教育政策局男女共同参画学習・安全課

男女共同参画推進係
電話番号:03-5253-4111(2654)
メールアドレス:danjo@mext.go.jp

(総合教育政策局男女共同参画学習・安全課)