令和3年度女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援に関する有識者会議(第1回)議事要旨

1.日時

令和3年11月1日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

オンライン開催

3.議題

(1)令和3年度「女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援事業」(多様なチャレンジに寄り添う学び・社会参画支援モデルを構築するための実証事業の実施、女性の学びサポートフォーラムによる普及啓発事業について中間報告
(2)その他

 

4.出席者

委員
大槻座長、乾委員、小山内委員、島委員、矢島委員

文部科学省
清重男女共同参画学習室長、高野女性政策調整官、黒田男女共同参画推進係専門職

 

5.議事要旨

(1)令和3年度「女性の多様なチャレンジに寄り添う学びと社会参画支援事業」について委託事業者より中間報告が行われた。委員からの主な質問や意見は以下のとおり。
 
〇山梨大学
・今年は受講生のタイプが異なる方が多いとのことだがどこが異なるか。また、企業側の変化とはどういうものか。
(回答)
・昨年度と今年度の受講生の違いについて、昨年度は初めてのプログラムということもあり受講生側も企業側も手探りであった。今年度は企業側から送られてきた本人の意識がさらにしっかりしている方が増えている印象。
 
・地域の女性が活躍しやすい山梨県に向けて、成果や課題についてどう考えているか。
(回答)
・プログラムを通して参加女性だけではなく、送り出し企業や受け入れ企業によるネットワーク化を図り、広く情報共有を行う。地域の企業全体として、女性が働きやすい環境をレベルアップしていきたい。
 
〇福岡女子大学
・受講生へのキャリアを積み上げていく意識醸成についてどのように醸成を図っているか。
(回答)
・3年後の自分をイメージして実際に求人票を見るようにしている。潜在的意識をもって見ることで、より具体的にイメージできる。
 
〇京都女子大学
・プログラム受講者はどのような選考基準で選ばれたか。
(回答)
・面接およびパソコンの基礎スキルをチェックする。特にRPAではエクセルを使う場面が多いため、一定のスキルが求められる。 
・キャリアアップコースについて、志望者も受講者も多かったとのことだが、他コースに比べてニーズが高いということか。
(回答)
・働いている女性をターゲットにしているため他のコースよりニーズがあったかと思う。特に正社員からのニーズが極めて高かった。

〇せんだい男女共同参画財団
・今年度、動画やホームページを工夫した狙いについて。
(回答)
・10代で学びを十分に得られなかった対象の方がチラシを見て、自らがこのプログラムの対象であると判断するのは難しいという指摘を受け、若い人向けに動画を使って発信した。また、財団の様々なサポート事業を一つのホームページにまとめ、学び直しの事業を一括したページを設け、事業の流れや動画を紹介している。
 
〇実証事業を通してのコメント
・ポストコロナを見据えると、今後労働需要の回復が見込まれるが、これまでと違った業界や職種の需要が増してくると考えられるので、従来のような職探しだと上手くはまらなくなってくる。これからの時代に合った仕事や自信をもってトライできる能力を身に付けるために、本実証事業の意義が増していくと思う。
 
〇日本女子大学
・全国フォーラムでは、リカレント教育について都市部の高学歴の方のためだけにあるというのではなく、ぜひ多様な女性たちにとって必要だという点、また都市部の大企業というよりは地方の中小零細企業の経営者の方々の意識変革につなげるような取り組みもして欲しい。
・女性の活躍における学びについて、働くために必要なスキルやマインドを身に付けるだけではなく、社会を変えていくためのマインドがとても重要である。また、今の社会の課題について、全ての人が学び直し続けないと女性活躍を含めたダイバーシティ社会の実現は難しい。
・せっかくリカレント教育を受けても、企業側に受けた人を採用するメリットがなかなか感じてもらえない。企業でリカレントを受け入れる必要性や企業の感触はどうか。
(回答)
・経団連にも御協力をいただき女性のリカレント教育の重要性について告知や連携を図っているところ。しかし、中小企業を中心にリカレント教育のニーズについて聞くと、学びについて理解はしているが、会社がサポートして積極的に学ばせるところまではなかなか行っていない。受講生である女性自身については、企業で活躍するためにリカレント教育を受講希望する方が増えているのは確かである。徐々にリカレント教育の浸透を図っていく必要がある。
 ・リカレント推進協議会について、リカレント教育に関心のある大学(協議会参加以外の大学)が入りたいと思ったら参加できる形にすると良い。事業をやる中で広報も行うことで各大学へ広がっていく。また、事業の普及方策として男女共同参画センターや国立女性教育会館等の連携も考えられる。
(回答)
・女性活躍のためのプログラムを持っていることを条件に、規約もつくっているのでクリアできれば入っていただけると思う。普及については男女共同参画センターへの協力も含めて考えてまいりたい。
 
(2)その他
事務局より、令和4年度概算要求について報告をした。委員からの主な意見は以下の通り。
・社会参画支援モデル構築により、たくさん充実したプログラムができてきた。今後は、各地域で有効に活用され、アクセスできることが常識化されることが大事。そのために、もう少し全国の基礎自治体や都道府県がどうつながっていくかを念頭に入れ、構造的につくることが重要。
・モデル事業を作って、次にそれをどうやって全国に広げていくか見据えられるようにすることが大切。
・普及啓発事業の学校教育分野における女性の意思決定過程の参加について、小・中・高で状況が異なるため、ぜひそういう点も盛り込んでほしい。

(3)事務局から次回の日程について説明し、会議を終了。

 

(以上)

お問合せ先

総合教育政策局男女共同参画学習・安全課

男女共同参画推進係
電話番号:03-5253-4111(2654)
メールアドレス:danjo@mext.go.jp

(総合教育政策局男女共同参画学習・安全課)