男女共同参画推進のための学び・キャリア形成に関する有識者会議(第1回)議事要旨

1.日時

平成29年10月5日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省生涯学習政策局会議室

3.議題

(1) 平成29年度「男女共同参画推進のための学び・キャリア形成支援事業」について 
(2) 女性の学びを通じた社会参画について
(3) その他

4.出席者

委員
大槻座長、小山内委員、櫻田委員、笹井委員、竹原委員、矢島委員
文部科学省
中野男女共同参画学習課長、宗近女性政策調整官、小松﨑専門官心得 ほか

5.議事要旨

開会
 ・事務局から資料1に基づき委員が紹介された後、大槻委員が座長に選出された。
 ・事務局から資料2に基づき説明の後、原案のとおり本有識者会議の公開について決定された。

(1)平成29年度事業について事務局から資料3に基づき説明の後、受託団体から資料4に基づきそれぞれの取組についてのプレゼンテーションが行われた。これを踏まえ委員との意見交換が行われた。
委員からの主な意見は以下のとおり。
○ プログラム内容がターゲットとなる女性のニーズときちんと一致しているかというところが重要。
○ スキルを身に付けるだけのプログラムでは、再就職できても継続できるかという部分で難しくなってくる。マインドの部分にも着目して、スキルとマインドの両者を備えたプログラムを検証してもらいたい。
○ 大学におけるリカレント教育に対し少しハードルが高いと感じている女性達が一歩踏み出しやすい環境作りと、そのような女性にどのように情報を届け、参加してもらうかPRの仕方が大きなハードルになる。これまで実績がある団体から情報収集の上、関係機関と連携することが大事。
○ 女性の場合、家族の迷惑になるのではないかとか、自分がこういうふうに学んでいいのかということを考えてしまうということもあることから、スキルだけではなくて気持ちの方に寄り添ったマインドアップの講座を取り入れるというのは非常に重要な視点。それが本当に男女共同参画社会を作ってくことになるのではないか。
○ 子育て等によるブランクを白紙だと捉えるのではなく、女性達がプラスとして自信をもって再就職・再参画につながるような視点が必要。企業など出口で女性を受け入れる側にとっても、こういった女性達が戦力になるというメッセージが必要。
○ 人生100年時代という話があったが、子育てに掛かる期間は所詮10年、20年で、残された時間をずっと社会活動をせずにやっていくのかという問題もある。また、これから自分が死ぬまでに掛かっていくお金をどこから捻出するのかということも考えると、恐らく女性自身が働かなくては、なかなか人生設計が難しくなるということもある。こうした社会的課題をしっかり入れることで、覚悟をもって働くということを伝えることも必要。
○ 実証的な調査としては、成功例を作って、その成功例のポイントを是非、共有していただきたい。
○ 女性にはこれは無理だから等という考えにならないよう、学び直しの講座のプログラムにはジェンダーの視点を取り入れてほしい。
○ 地域の産業構造等を踏まえ、離職女性のキャリア形成のために何を身に付けるべきか、焦点を絞ってプログラムを検討すべき。
○ 研究協議会については、登壇者については、最終的なテーマ(目的・目標)に向けて有効な年代の登壇者を選ぶべきではないか。

(2)事務局から資料5に基づき説明の後、女性の学びを通じた社会参画に関する今後の取組等について意見交換が行われた。
委員からの主な意見は以下のとおり。
○ ここ数年で女性を取り巻く雇用環境がポジティブな方にかなり変わっているという認識の中で、単に妊娠・出産で辞めた人が仕事に就くための学び直しに限らず、就労中の人も含め、自分のより良い選択のための学び直しという観点が重要になってくる。学び直しを必要とする人が必要なプログラムにアクセスするための仕組みが必要。そのためには、是非ライフイベントの際に住民と接点を持つ自治体からターゲットとなる女性たちに学びの機会に関する情報提供が行われるような仕組みが必要であり地域の中で連携を図っていただけたらよい。
○ リカレント教育は時間と経費が掛かるため、リカレント教育から就職のことまで念頭に置いてワンセットで考える必要がある。また、学んだことが社会から評価されて、それがある程度収入の向上につながるというルートも必要。
○ リカレント教育は、最終的に、学んだ学問を世の中にどう役立てるかが重要。例えば大学で学び直しをした女性を対象に、インターンシップを実施し、経験を積んだ上で就職につなげていくといった、学んで就職というだけではなくて、そこの間に必要な実践的なものも含めて考えることが必要。
○ 学び直しをした女性達が社会の担い手になっていくため、リカレントのプログラムには、応用力、掴み取る力、創造力、ネットワークする力を身に付けられるような内容を盛り込み、今あるところにはめ込むような就職支援だけではない、その先を見越した支援が必要。
○ 継続して就労できるよう支援することも必要。両立のための支援、学びや、人生100年時代のキャリアについて大きな目で捉える視点について学んでもらうことで、就労継続のモチベーションを上げていくということも、一つのニーズとしてあるのではないか。

閉会
 ・事務局から次回の日程について説明し、会議を終了。

(以上)

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(生涯学習政策局男女共同参画学習課)