15.新学習指導要領の円滑な実施のための指導体制整備(新規)【達成目標2-1-1】

平成21年度要求額:15,241百万円
  (平成20年度予算額:‐百万円)
  事業開始年度:平成21年度
 事業達成年度:平成22年度

主管課(課長名)

  • 初等中等教育局財務課(関 靖直)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  新学習指導要領の本格実施までの移行期間中における授業時数の増等に対応するため、非常勤講師を配置することにより、新学習指導要領の円滑な実施を図ることを目的とする。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  新学習指導要領は、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から全面的に実施することとしているが、平成20年度中に新学習指導要領の趣旨の周知・徹底を図った上で、平成21年度から算数・数学、理科を中心に先行して実施することとしている。
  この点について教育振興基本計画においては、「授業時数や指導内容を増加する新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の在り方、算数・数学、理科に係る先行実施のための補助教材の作成・配付などの教育を支える条件整備について検討する。」とされており、新学習指導要領の本格実施までの移行期間中における授業時数の増等に対応するため、非常勤講師を配置することにより、新学習指導要領の円滑な実施を図る。

3.事業概要

  本事業は、都道府県が新学習指導要領の先行実施に伴う授業時数の増等に対応するために配置した非常勤講師について、国が所要経費の3分の1を補助するものである。

  • 小学校の授業時数増への対応
  • 小・中学校の基本3教科の授業時数の増に伴う少人数指導への対応

スキーム図

4.指標と目標

指標

  • 非常勤講師配置数

目標

  • 平成21年度内に全国に11,500人程度(週40時間換算)の非常勤講師を配置する。

効果の把握手法

  • 事業実績報告書の提出によって、非常勤講師の配置状況を把握する。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  特になし

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  新学習指導要領は、小学校では平成23年度から、中学校では平成24年度から全面的に実施することとしているが、平成20年度中に新学習指導要領の趣旨の周知・徹底を図った上で、平成21年度から算数・数学、理科を中心に先行して実施することとしている。
  この点について教育振興基本計画において、「授業時数や指導内容を増加する新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の在り方、算数・数学、理科に係る先行実施のための補助教材の作成・配付などの教育を支える条件整備について検討する。」とされており、新学習指導要領の本格実施までの移行期間中における授業時数の増等に対応するため、非常勤講師を配置することにより、授業に支障が生じることなく新学習指導要領の円滑な実施を図る必要がある。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  教育振興基本計画において、「授業時数や指導内容を増加する新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の在り方、算数・数学、理科に係る先行実施のための補助教材の作成・配付などの教育を支える条件整備について検討する。」とされており国としてこの喫緊の課題に取り組む必要がある。

3.関連施策との関係

  特になし

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

「教育振興基本計画」(抄)(平成20年7月1日閣議決定)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

  基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てる

  1 知識・技能や思考力・判断力・表現力、学習意欲等の「確かな学力」を確立する

  【施策】
  ◇学習指導要領の改訂と着実な実施
  授業時数や指導内容を増加する新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の在り方、算数・数学、理科に係る先行実施のための補助教材の作成・配付などの教育を支える条件整備について検討する。

  (4)特に重点的に取り組むべき事項

  ◎確かな学力の保証

  ○新学習指導要領の実施
  新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数の在り方、教科書・教材、学校の施設・設備など教育を支える条件整備について検討する。

「経済財政改革の基本方針2008について」(抄)(平成20年6月27日閣議決定)

  2.未来を切り拓く教育
   教育基本法の理念の実現に向け、新たに策定する「教育振興基本計画」に基づき、我が国の未来を切り拓く教育を推進する。その際、新学習指導要領の円滑な実施、特別支援教育・徳育の推進、体験活動の機会の提供、教員が一人一人の子どもに向き合う環境作り、学校のICT化や事務負担の軽減、教育的観点からの学校の適正配置、定数の適正化、学校支援地域本部、高等教育の教育研究の強化、競争的資金の拡充など、新たな時代に対応した教育上の諸施策に積極的に取り組む。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  各都道府県は、新学習指導要領の本格実施までの移行期間中における授業時数の増等に対応するため、非常勤講師を配置することにより、授業に支障が生じることなく新学習指導要領の円滑な実施を図る必要がある。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  平成21年度から本事業を実施することにより、授業に支障が生じることなく新学習指導要領の円滑に実施され、その下での確かな学力の向上が図られることを目指しているものである。したがって、上位目標である2‐1「確かな学力の育成」を達成することができる。

D.効率性の観点

1.インプット

  • 21年度概算要求予算額 15,241百万円

2.アウトプット

  平成21年度内に11,500人程度(週40時間換算)の非常勤講師が配置されることにより、新学習指導要領の円滑な実施を図られる。

3.事業スキームの効率性

  本事業の予算規模(15,241百万円)に対して、アウトプットとして全国に11,500人程度(週40時間換算)の非常勤講師が配置されることを通して、新学習指導要領の円滑な実施を図られると見込まれるため、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的と判断する。

4.代替手段との比較

  本事業は義務教育の条件整備の一環であることから、地方の実情を踏まえつつ全国的な普及、向上を図る必要があり、国の事業として実施するが、地方自治体の事業として実施するとした場合には、自治体の財政状況に左右されるなど教育の質に格差が生じうる。

E.公平性の観点

  全ての都道府県を対象に、これらが要望する事業計画について提出させ、予算の範囲内で客観的な基準に基づき査定を行い交付決定を行うため、本事業の実施について公平性は担保できていると判断する。

F.優先性の観点

  基本方針2008において、新たな時代に対応した施策として、教育振興基本計画に基づき、新学習指導要領の円滑な実施など新たな時代に対応した教育上の諸施策に積極的に取り組むこととされており、教育振興基本計画では、今後5年間に特に重点的に取り組むべき事項として、新学習指導要領の円滑な実施を図るために、教職員定数など教育を支える条件整備について検討することが挙げられており、本事業は優先して実施すべき政策と考えられる。

G.総括評価と反映方針

  21年度概算要求に反映する。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。ただし、今後よりアウトカム的な指標を検討する。

指摘に対する対応方針

  今後、指摘の指標については検討する。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --