平成21年3月31日
文部科学大臣決定
「行政機関が行う政策の評価に関する法律」(平成13年法律第86号)(以下「法」という。)第7条第1項及び「文部科学省政策評価基本計画(平成20~24年度)」(平成20年3月31日文部科学大臣決定)の規定に基づき、文部科学省の行う政策評価に関する実施計画を以下のとおり定める。
本実施計画の計画期間は、平成21年4月1日から平成22年3月31日とする。
政策評価の実施に当たっては、文部科学省政策評価基本計画の別紙に定める「文部科学省の使命と政策目標」(以下「政策体系」という。)に沿って、内閣としての重要政策を踏まえつつ、評価対象を設定する。
政策体系の実現に向けて平成20年度に取り組んだ全ての施策を対象とする。
平成22年度予算において新規あるいは拡充を予定している事業のうち、行政機関が行う政策の評価に関する法律施行令(平成13年政令第323号)(以下「施行令」という。)第3条第1~5号に掲げられたもの及び社会的影響が大きいと想定されるもの又は予算規模の大きいものを対象とする。この場合、新規・拡充事業評価の単位及び事業名を予算概算要求の単位・事業名と一致させるよう留意する。
以下の1.~3.を対象とする。
平成22年度に新設等を予定している税制改正、財政投融資の対象事業のうち、社会的影響が大きいと想定されるものを対象とする。
平成21年度中に新設又は改廃される法律又は政令に基づく規制を対象とする。また、新設又は改廃される省令以下に基づく規制のうち、社会的影響が大きいと想定されるものも対象とする。
「経済財政改革の基本方針2007」に基づき、経済財政諮問会議より政策評価の重要対象分野等として提示された政策(以下「重要対象分野に関する評価」という。)を対象とする。なお、実績評価及び事業評価で明らかになった個別の政策課題についても必要に応じて評価対象とする。
政策所管部局は、実績評価方式により、指標や主な政策手段等の状況を踏まえつつ、政策及び施策ごとに、政策目標、施策目標及び達成目標の達成度合い又は達成に向けての進捗状況を必要性、効率性、有効性等の観点から把握して事後評価を行い、今後の課題及び平成21年度以降の政策への反映方針を明らかにする。また、内閣の重要政策との関連にも留意する。
なお、評価に当たっては、行政支出総点検会議の指摘事項(平成20年12月1日)を踏まえ、無駄の削減に一層資するよう取り組むこととする。
政策所管部局は、20年度実績評価の結果を踏まえ、事業評価方式により、事業ごとに、事業の必要性、効率性、有効性、達成年度等について事前評価を行う。
その際、当該事業の実施により得ようとする政策効果を具体的に特定するよう努める。
研究開発政策については、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」及び「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」等に基づいて事前評価を行う。
政策所管部局は、事業評価方式により、事業ごとに、得られた効果を把握し、得ようとした効果との比較・検討を行うなど、効率性、有効性等の観点から事後評価を行い、事業の継続の適否、改善点を含めた今後の政策への反映方針を明らかにする。さらに、評価の結果、引き続き継続することとなった事業については、次の達成年度及び得ようとする政策効果を明らかにする。
政策所管部局は、事業評価方式により、要望を予定している税制改正、財政投融資の対象事業の必要性、効率性、有効性等について事前評価を行う。その際、当該改正又は事業の実施により得ようとする政策効果を具体的に特定するよう努める。
1.及び2.(1)~(3)については、概ね以下のスケジュールに沿って進める。
5月 | ・大臣官房政策課評価室は、政策所管部局が作成した実績評価票案を取りまとめる。 |
6月 | ・政策評価審議官は、大臣官房総務課、会計課及び政策課の参画を得て、政策所管部局が作成した実績評価票案について、「政策評価官房ヒアリング」を実施する。 ・有識者会議を開催し、実績評価書案について助言を得る。 |
7月 | ・大臣官房政策課評価室は、政策所管部局が作成した新規・拡充事業評価票、達成年度到来・継続事業評価票及び税制改正に関する評価票案及び財政投融資に関する評価票を取りまとめる。 |
8月 | ・政策評価審議官は、大臣官房総務課、会計課及び政策課の参画を得て、政策所管部局が作成した新規・拡充事業評価、達成年度到来・継続事業評価、税制改正及び財政投融資に関する評価の評価票案について、「政策評価官房評価ヒアリング」を実施する。その際、実績評価票案における評価結果を踏まえるものとする。 ・有識者会議を開催し、事業評価書案について助言を得る。 ・政策評価会議において実績評価書及び事業評価書を決定、公表し、総務大臣に送付する。 |
政策所管部局は、事業評価方式により、規制の必要性、規制の便益、規制の費用等について、行政行為ごとに事前評価を実施する。
具体的には、概ね以下のスケジュールに沿って進める。
規制法令案作成時 | ・政策所管部局は、法律案の場合、閣議提出予定日の1ヶ月前までに、政令案の場合、行政手続法(平成5年法律第88号)に基づく意見公募手続(以下、「パブリック・コメント」という。)の1ヶ月前までに規制評価票案を作成し、大臣官房政策課評価室に提出する。(ただし、パブリック・コメントの適用除外の政令案については、上記法律案のスケジュールを準用する。) ・政策評価審議官は、評価内容について審査し、有識者会議委員から規制評価票案について助言を得る。 ・政策評価会議において、規制評価書を決定、公表し、総務大臣に送付する。 |
政策所管部局は、総合評価方式により、対象となるテーマについての事後評価を行う。
具体的には、重要対象分野に関する評価については、概ね以下のスケジュールに沿って実施する。ただし、経済財政諮問会議への報告日程、次期評価テーマの選定時期等を踏まえて実施するものとする。
なお、実績評価及び事業評価で明らかになった個別の政策課題について実施する場合は、年度末を目途に中間評価が実施できるよう努める。
4月~7月 | ・政策評価審議官は、重要対象分野の政策所管部局及び大臣官房政策課の参画を得て、また、有識者会議委員等の助言を得つつ、評価対象、評価の視点及び評価書(案)の作成等について検討する。 |
8月 | ・政策所管部局及び大臣官房政策課評価室は、重要対象分野に関する評価書(案)を作成する。 ・有識者会議を開催し、重要対象分野に関する評価書(案)について助言を得る。 |
9月 | ・政策評価会議において重要対象分野に関する評価書を決定、公表し、総務大臣に送付する。 |
政策所管部局は、法第10条第2項の規定に基づき、国民への説明責任の徹底を図る観点から各評価書の要旨を作成し、各評価書と同時に公表する。
政策所管部局は、法第11条の規定に基づき、平成21年度に行った事業評価及び実績評価並びに20年度及び21年度に実施した規制に関する評価及び総合評価の評価結果の政策への反映状況(以下「反映状況」という。)を作成し、公表する。
具体的には、概ね以下のスケジュールに沿って進める。
2月 | ・政策所管部局は、「反映状況取りまとめ票」を作成する。 |
3月 | ・政策評価審議官は、評価内容について審査し、有識者会議委員から反映状況案について助言を得る。 ・政策評価会議において反映状況を決定、公表し、総務大臣に送付する。 |
評価手法の研究開発及び向上を図るため、国立教育政策研究所、科学技術政策研究所その他の調査研究機関等の協力を得つつ、実績評価、事業評価、総合評価等の手法の開発のための調査研究を実施する。
政策評価を実施する政策所管部局の職員の評価能力を向上させるため、大臣官房政策課評価室が中心となって、政策評価に関する各種情報を広く提供するとともに、以下の研修を行う。
具体的には、概ね以下のスケジュールに沿って進める。
4月 | ・平成21年度文部科学省新規採用職員等研修 ・平成21年度文部科学省政策評価マネジメント研修(課長級) |
5月 | ・平成21年度文部科学省政策評価研修(担当者) |
7月 | ・平成21年度文部科学省政策評価マネジメント研修(課長級) |
実施計画については、政策評価の実施状況等を踏まえ、必要が生じた場合には計画期間内においても所要の見直しを行う。
文部科学省の政策評価について、政策に応じた評価の実施間隔等、今後の政策評価の実施手法について検討を行い、平成22年度から実施する。
実施計画に定めるもののほか、平成21年度に行う政策評価に関し、必要な事項は、別に定める。
大臣官房政策課評価室
-- 登録:平成21年以前 --