車座ふるさとトーク (茨城県牛久市)(平成29年1月10日)

文部科学省は、平成29年1月10日(火曜日)に茨城県牛久市(牛久市立ひたち野うしく小学校)で「車座ふるさとトーク」を開催しました。
「車座ふるさとトーク」は、安倍内閣として、大臣・副大臣・大臣政務官が地域に赴き、現場の方々と少人数で車座の対話を行い、生の声を聴いて政策に生かそうという取組です。

1 開催概要

参加者数

 14名(教員、保護者、地域の方々など)

テーマ 

学校の働き方改革について

開催の概要・背景 

教育現場の抱える課題は複雑化・困難化している。加えて、保護者等からの要望への対応など学校の役割が拡大しており、今日の教育現場は、教員の長時間勤務によって支えられている面が大きいが、こうした状況を変えなければ、教育の持続的な発展は困難である。

2 車座ふるさとトークにおける主な意見

【教員】

○中学校の部活は、人間関係を作れ、まっすぐに育つなど、良い面がある。一方、家庭人としては家にいる時間が少なく、家庭サービスについては模索中である。
○高校の教員は、ほとんど全員が部活動を担当している。経験者の教員ばかりではないので、複数体制で部活動を運営できる形態をとっている。
○小学校は、全教科教える点で、教材研究に時間が必要。他クラスの教員と年代を超え、いいアイデアやデータを共有している。
○小学校では、宿題の丸付けに時間がかかる。各自での丸付け、隣の人による丸付けチェックは、定着にもつながる良い方法。
○小学校高学年では、中学校のように担任で理科と社会の交換授業を行い、教材研究の準備が少なくてすむ工夫を行っている。
○(高校の保護者や地域のニーズとの関わりについて)高校は、通学範囲も広く、小中学校に比べ、地域との距離を感じる。高校が積極的に情報発信を行い、部活動のコーチ、学校行事等で、地域の方に関わってもらい、垣根を低くする工夫が大事。
○中学校で、部活動に入っていない子どもを中心にボランティア部を形成。地域のイベントに参加すると、地域の方は喜び、子供たちも、学校以上の笑顔です。また、引率した教員の喜びも大きい。
○「中学生は、地域の戦力」として、防災訓練や、高齢者の訪問などを行っている。
○高校では、地域とのつながりとして、1・2年生を中心にボランティア部が活動。

【保護者】

○部活と勉強と、かなり先生方にお世話になっており、遠征、補講と、本当に長時間で驚く。一般企業では残業手当がある一方で、先生方はインクルード。労働に見合う額ではない。きちんと残業手当を付けていただけると良い。
○部活運営(運動部)は、競技毎に指導方法が異なる。柔道など個人競技は、学校を超えた指導が可能だが、野球などチーム競技の戦術的な部分は、難しい。基本的なスキルの定着は、クラブチーム、体育協会と連携するのが一番いいと思う。
○日本の学校の先生は、よく働かれる。遅くまで職員室に電気がついている。例えば、退職された方がパートタイムで、テストの監視をするなど、学校運営に誰でも関われる形がいい。
○予算を措置して、教員を増やすべき。教員が増えれば教員一人一人の負担が減る。教員を減らすとの報道は、「全然現場と逆」では。残業時間を数字化したら、学校が日本一のブラック企業だし、数字として出ないが働けなくなった先生もいると思うし、どう負担を軽減するか、根本的な問題である。
○地域ボランティアを体験したらすごく楽しく、「1回だけ」と言って引き受けたが、2回目も参加した。

【学校事務職員】

○教員はすごく子供たちと向き合っている。事務職員は、事務処理方法の統一化、情報共有でサポート。牛久市は、ホームサーバーの連携で、負担の軽減に繋げている。予算的な限界はあるが、学校運営支援システムを作り、成績処理が一元化できればより良い。
○持久走大会などの行事は、地域の方が声をかけてくれ、子供たちがやる気になる。もっと学校が地域に出て行きたい。職員室にいる事務職員が積極的に連絡を密にとりたい。

【地域の方】

○学校の雑務を減らすには、ICT環境の改善が必要。ICT推進には、リタイアした人の活用が有効。
○牛久市は、学校・地域の連携として放課後と土曜日カッパ塾を実施。当初は、戸惑いもあったが、3年経過し子供に寄り添う指導に変化。中学生も、悩みを相談するなど良い効果が。
○地域コーディネーターの方も育ち、学校のために地域とのいいつなぎ役になった。行政の立場で待つだけでなく、牛久市内にいる多くの方に活躍してもらうべき。
○学校は、外部の人が入ってくるのが苦手だと感じる。先生は真面目で、気を遣う。でも、もっと自然に、一緒に子どもたちのために頑張るという思いを共有したい。
○ボランティアの方は、学校での子供たちや教員の頑張りに刺激され、さらに協力し、周りの方にも声をかけてくださる。良い広がりを感じる。
○コミュニティ・スクールの拡大に向け、今は教育委員会からの働き掛けだが、地域の人達が持っている資源を生かし、主体的に学校のほうに押し寄せてくる、そういう流れを作りたい。コミュニティと学校と、学校を取り巻く人の繋がりは、地域の資源。資源が豊かなほど学校が機能して、子どもたちの教育効果もある。
○地域の方も、学校のお手伝いに対するハードルが高いと思うようだが、実際関わると楽しかったとおっしゃる方が大半。
○親以外の大人と関わり、日ごろ家ではやらない体験などを学校の場所でやれることが貴重。


当日の様子はこちら(※「YouTube」文部科学省動画チャンネルへリンク)

学校の業務の適正化に向けた取組はこちら(文部科学省HP)

地域とともにある学校づくりを進めるコミュニティ・スクールはこちら(文部科学省HP)

車座ふるさとトークについて(内閣府HP)


車座ふるさとトーク (茨城県牛久市)平成29年1月10日


車座ふるさとトーク (茨城県牛久市)平成29年1月10日



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大臣官房総務課広報室

-- 登録:平成29年01月 --