資料2-4-2 ケーススタディの提出案件について

1. 綾BR

1 案件名
自然生態系農業の推進(農産物の認証)


2 案件概要
綾町では、自然の摂理を尊重した農業すなわち地域環境資源との調和と共生を目指す環境保全型農業を推進するため1998年に全国初となる「自然生態系農業の推進に関する条例」を制定。これは近代農業がもたらした歪みを反省し、化学肥料や農薬をできるだけ使わない有機農業を推し進めるもので、綾町農業の振興と消費者の健康と文化的生活の確保を目的に、町民には自然生態系農業の推進施策への協力を、生産者にはその実践者として協力を求める町全体の取組である。
綾町で生産された農産物は、学識経験者・生産者・消費者の関係機関の代表から構成される「自然生態系農業審議会」が作成した独自の認証基準によって自然生態系農産物の認証を受けることになる。
3 貢献する主なゴール(検討中)
SDG2「飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する」

2. 只見BR

1 案件名
「自然首都・只見」伝承産品ブランド化事業


2 案件概要
只見ユネスコエコパークでは豪雪環境に特徴づけられる自然環境や生態系が自然度の高い状態で存在するとともに、それを拠り所とした地域社会の独自の生活文化が残っている。後者は、すなわち、地域住民による持続可能な形での地域資源の利用様式である。こうした人と自然との関わりの姿が、当ユネスコエコパークが“人と自然との共生モデル”となる一つの背景となっている。
只見町では、町内の天然資源や伝統技術を使用した産品について、町が「自然首都・只見」伝承産品として認定、ブランド化を図っている。これらの産品はBR域内の施設で販売され、これにより、産品と通しての当地域の持続可能な天然資源の利用の在り方を周知するとともに、地域住民の経済的収入とすることでそうした天然資源の利用様式の保全、継承、発展を目指している。
現在、20品目ほどの産品が認定されている。生産された産品は、町内の施設で販売され、来町者のお土産として購入されている。これにより産品を通して地域の資源利用の在り方が周知されるとともに、生産者の経済的な収入の一部となっている。また、一部産品については伝統的な資源利用の方法を復活させることに寄与している。


3 貢献する主なゴール(検討中)
SDG15「陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに劣化の阻止、回復及び生物多様性の損失を阻止する」

3. 白山BR

1 案件名
Mount Hakusan Biosphere Reserve as learning side for Sustainable Development Goals


2 案件概要
急速な産業化と、農村を基盤とする経済から都市を基盤とした経済への転換を背景に、自然と文化の調和的共存を象徴する白峰村が衰退し始めている。結果、土地利用の減少、田畑の放棄、農村地域の人口減少が起きており、地域の保全及び再建に向けた若者の育成が急務である。
このため、若者たちの環境・社会問題及びSDGsに対する認知の向上等を目的として、金沢大学とNPO白山しらみね自然学校において、海外から金沢大学に留学中の学生を中心に教育カリキュラムを作成・実施した。カリキュラムの中では、コミュニティ・サービス活動や参加型アプローチを通してフィールドワークを実施したほか、白峰地域の価値を学生がSDGsを通して再度考察する取組を実施した。


3 貢献する主なゴール(検討中)
SDG4「全ての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する」

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国際統括官付