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日本ユネスコ国内委員会

日本ユネスコ国内委員会第497回運営小委員会議事録

1.日時

平成28年1月28日(木曜日)14時00分~16時00分

2.場所

文部科学省3F3特別会議室(文部科学省3階)

3.出席者(敬称略)

〔委員〕安西祐一郎(委員長)、古賀信行(副委員長)、羽入佐和子(副委員長)、安達仁美、西園寺裕夫、早川信夫、見上一幸、吉見俊哉
 〔事務局〕山脇日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、福田日本ユネスコ国内委員会事務次長(国際統括官付国際戦略企画官)、その他関係官

4.議事録

【安西委員長】  それでは運営小委員会を始めさせていただきます。お忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。
まず事務局に、定足数の確認をお願いします。
【野田補佐】  申し上げます。本日は、8名の委員が御出席いただいております。委員の過半数が6名以上となってございますので、定足数を満たしております。
以上です。
【安西委員長】  それでは、第497回運営小委員会を開催させていただきます。
今日の小委員会につきましては、一部の議題を除いて、会議の公開手続に基づきまして、公開で行わせていただきます。また、御発言はそのまま議事録に掲載され、ホームページ等で公開されます。よろしくお願いいたします。
それでは、まず議事に入ります前に、委員の先生の方々、また事務局の異動がありましたので、御紹介をお願いします。
【野田補佐】  参考資料の1を御覧ください。
当運営小委員会につきまして、昨年12月1日付で2名の委員が交代しております。副会長の古賀信行委員が新たに就任しております。また、濵口道成委員が本日御欠席でございますが、新たに12月1日付で就任しております。
このほか、事務局にも異動がございましたので、紹介申し上げます。文部科学省国際統括官付の国際戦略企画官としまして、昨年8月17日付で福田和樹が就任しております。
【安西委員長】  よろしくお願いします。古賀副会長、一言お願いいたします。
【古賀委員】  野村證券の会長をしています古賀でございます。ユネスコの国内委員会の委員には、1年くらい前に就任させていただいて、このたび本小委員会の委員にも就任させていただきました。正直言うと、全く埒外です。教育行政にも、それからユネスコ活動そのものにも全く埒外ではございますが、何も知らない人から見てどう見えるかといった点をお話しさせていただくことで、リトマス試験紙役になれればと思って参加させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
【安西委員長】  ありがとうございました、よろしくお願いいたします。福田企画官もよろしくお願いします。
【福田企画官】  よろしくお願いいたします。
【安西委員長】  それでは、今日の審議案件及び配付資料ということになりますが、配付資料は不足がありましたら、おっしゃっていただければと思います。
それではまず、資料11になります。前回の国内委員会総会の開催日、平成27年7月14日以降の国内委員会の活動について、配付資料11にまとめております。この報告書の案は、2月1日に開催予定の第138回総会で配付予定でございます。お気づきの点等ありましたら、事務局宛てにお知らせいただければと思います。よろしくお願いします。
それでは議題1に入りまして、第38回ユネスコ総会の結果等についてでございます。昨年11月に、パリのユネスコ本部で第38回のユネスコ総会がございました。事務局から報告をお願いします。
【福田企画官】  失礼いたします。資料1、第38回ユネスコ総会の結果についてという資料を御覧ください。各委員の先生方、小委員会でも同様の説明をしておりますので、若干同じ説明になってしまって恐縮でございます。ポイントをかいつまんで御説明したいと思います。
まず、1.馳文部科学大臣のユネスコ出張についてです。馳文部科学大臣が、大臣としては10年ぶりにユネスコ総会に御出張しました。この概要ですが、(1)一般政策演説、これは各国が聞いている中で、日本としての一般政策演説を行いました。ESDの推進やサステナビリティ・サイエンスの推進、あるいは遺産保護事業を通じた文化多様性の促進、スポーツの推進、東京オリンピック・パラリンピックの開催等について述べました。そのほか、記憶遺産事業の在り方について、ガバナンスや透明性の向上を含む改善を早急に実現するよう加盟国に呼びかけるとともに、ボコバ事務局長による強いリーダーシップを要請いたしました。
引き続きまして、翌日11月6日には、ボコバ事務局長と馳文部科学大臣が協議を行い、この記憶遺産に関しまして改めて改善を強く働きかけ、そして、日本とユネスコが透明性の向上など、制度改善の必要性について問題意識を共有するとともに、ユネスコ事務局が見直しに向けて検討に着手したことを確認いたしました。
次のページをお開きください。このほか各国閣僚級で総会に参加していた方々と意見交換を行いました。それから、(4)にあるとおり、第一回ユネスコ/日本ESD賞表彰式を行いました。これは日本の財政支援により創設されたものです。ボコバ事務局長も出席し、馳文部科学大臣より副賞を授与いたしました。
次に2.でございます。この大臣の参加に先立ちまして、安西会長に同じく総会に出席をいただきました。そして、その中で先日この総会あるいは各小委員会で御議論いただきました70周年の会長ステートメント、これをボコバ事務局長に手交いたしました。詳細については、また改めて御説明差し上げますけれども、知的リーダーとして新たな時代の国際社会の形成に貢献していくべきとするとともに、持続可能な社会や多様性を尊重する社会の実現への貢献を求めました。
そして、その他の決定事項で、3.に「持続可能な開発のための2030アジェンダ」、いわゆるSDGsの推進でございます。このSDGsにつきましては、既に国連総会において、教育を含む各分野の開発目標が首脳レベルで合意されております。その教育分野を推進するに関しまして、ユネスコが主導機関なる「教育2030行動枠組み」、これを今回総会にあわせて採択されました。
そして最後に3ページです。ここでユネスコ世界ジオパークの正式事業化、これは科学分野でございますが、これまでもこのジオパークという取組は行われておりました。これを今回の総会にあわせまして、ユネスコの正式事業化にすることが決定されました。
以上でございます。
【安西委員長】  ありがとうございました。何か御質問はございますか。
それでは、続きまして、記憶遺産の現状と今後の改革について、事務局から説明をお願いいたします。
【福田企画官】  失礼いたします。引き続きまして、資料2及び3を御覧ください。
先ほどの総会の報告でも大臣から発言をしたことについて触れましたが、この記憶遺産事業につきまして、まず資料2でございます。総会が開かれるのに先立ちまして、ユネスコ記憶遺産国際諮問委員会(IAC)の第12回が開かれました。その中で、我が国からの申請物件である「舞鶴への生還」及び「東寺百合文書」がユネスコ記憶遺産として登録されることが決定されました。
これにあわせて、資料3でございます。その他、他の国からも登録申請はなされていたわけですけれども、この中国の関係機関によって申請された南京事件に関する文書についても登録が発表されました。この資料3は外務省の外務報道官談話でございます。ここに記されているとおり、この案件は日中両国の歴史共同研究でも示されているように、日中間で見解の相違があることが明らかなものであると。それにもかかわらず、本件は中国の一方的な主張に基づき申請されたものであり、完全性あるいは真正性に問題があることは明らかであると。日本政府として随時申入れを行ってきたにもかかわらず、記憶遺産として登録されたことは、中立・公平であるべき国際機関として問題であり、遺憾であるとしております。
その下にあるとおり、記憶遺産事業というのは、文書遺産の保護やアクセスの確保などを目的として、その基準を満たした文書を登録する事業でございます。この事業が政治利用されることがないよう、我が国は責任あるユネスコ加盟国として、然るべく本件事業の制度改革を求めていくとしております。具体的な制度の改善につきましては、先ほど総会の報告でも述べましたとおり、ガバナンスあるいは透明性の向上を働きかけているところでございます。現在その見直しがユネスコにおいても行われております。
以上でございます。
【安西委員長】  ありがとうございました。後でまとめて御意見頂ければと思います。
それでは、続きまして、70周年ステートメントと今後のユネスコ活動の方向性について、事務局からお願いします。
【福田企画官】  失礼いたします。資料4、それから資料5を御覧ください。
まず、資料4のステートメントにつきましては、すでに各委員にも情報提供させて頂いていると思っております。その中身として、改めましてこれを復習いたしますと、そのキーワードといたしましては、このステートメントの中で4ページをお開きください。4ページの中で、3.新しい時代の国際社会における知的リーダーとしての役割が求められるとまとめております。
そして、具体的な方向性としては、その次の5ページに続きます。持続可能な社会の実現への貢献ということ、そして、またページが飛んで恐縮でございますが、その次の6ページ、多様性を尊重する社会の実現への貢献、即ちこの持続可能性、それと多様性、この2つが今後の目指すべき方向性のキーワードとして挙げられるのではないかとしております。
そして、資料5に移っていただきます。先ほど御説明したとおり、昨年11月のユネスコ総会において、馳文部科学大臣より、ユネスコが実施する事業が人の心の中に平和のとりでを築くとのユネスコの基本精神に基づき、ボコバ事務局長が普段から強調しているように、分断ではなく、融合をもたらすため加盟国の間の相互理解、そして連帯を一層強化するものでなければならないことを強調いたしました。
先ほどの記憶遺産をめぐる状況なども御説明差し上げたところですが、ユネスコの本来の設立の趣旨である加盟国の間の相互理解と連帯を促進していくためには、具体的にどのような形でさまざまな事業とかかわって、今後日本として取り組んで行けばよいのか、御議論を頂ければと思っております。
その際に、関連する取組の例としていくつか掲げさせていただきました。
1つ目はこの持続可能な開発のための教育ESDでございます。先ほど御報告差し上げたとおり、この昨年の総会にあわせてユネスコ/日本ESD賞を授与したり、あるいは一昨年の世界会議を開催したり、国内外において取組が広がっております。他方で、このESDに関してGAP、グローバル・アクション・プログラムというのも決められているところでございますけれども、今後の在り方についてまたいろいろと検討していくべき余地もあるのではないかというような御意見も頂いております。
次に2ページ目でございます。サステナビリティ・サイエンスの推進でございます。このことに関しましても、これを推進していく基本的な考え方について、以前国内委員会において提言をおまとめいただきました。御承知のとおり、このサステナビリティ・サイエンスは、地球規模課題の解決に向けて細分化した学問領域ごとに取り組むのではなく、自然科学と人文・社会科学の多様な学問分野の知を統合して取り組むことを促すアプローチで、ユネスコの中でもその概念が盛り込まれております。それを具体化するというプロセスに今入っております。そのためには、これは単に政府間ということだけではなくて、研究者やそういった方々も含めまして御議論を頂くことが必要であります。これも日本政府の支援によりまして、ユネスコにおいて国際シンポジウムを複数回開催することで調整を進めております。第1回のシンポジウムにつきましては、おそらく近日中にできるのではないかと考えております。
以上の2つは、いずれもかなり日本政府の主導というところがございます。そういった提案は他の国からもなされております。その例といたしまして、グローバルシチズンシップ教育、GCEDというものが1つございます。ここでいうグローバルシチズンシップとは、ここに書きましたとおり、広汎なコミュニティ及び共通の人類に属する感覚を指すと。そして、地域、国家、グローバルのそれぞれのレイヤーにおける政治的、経済的、社会的及び文化的な相互依存と相互連環を強調するものであって、そういった感覚を育む教育とされております。このことにつきましては、潘基文国連事務総長が開始したGlobal Education First Initiativeにおいて、その優先分野の1つに挙げられておりまして、ユネスコの事務局においても現在その取組が進められております。
こういったことを踏まえまして、どのように取り組んでいくべきかに関しまして、先週開かれました自然科学、人文・社会科学小委員会でも御議論いただきました。冒頭、吉見小委員長からは、このGCEDという考え方というのも、我が国としても大変参考にするべきではないかと、今後我が国としても積極的に対応していくべきであるというようなお話を頂きました。
そのほか各委員から頂いた意見につきまして、いくつか御紹介申し上げます。猪口委員から、こういったサステナビリティ・サイエンスなどにも関連して、「世界津波の日」が、これも同じく我が国の主導によって国連で定められました。そういった津波に関する各国の意識を高める取組を進めていくべきではないかと。それから、複数の委員から、このESDというのはこれまで小学校、中学校、高等学校を中心にかなり広がっているところがあると。これを大学に対しても単に小中高の支援だけではなく、大学の教育研究の中で広げていくことが重要ではないか、そして、その中でこのサステナビリティ・サイエンスが1つの柱になるのではないかとの御意見がございました。
そして、またこのGCEDに関しまして、このGCEDを積極的に提案しております韓国とESDを主導する日本とで連携していくことをもっと考えてはどうかということ、そしてまたESDに関しまして、例えばユースであるなど、そういった活用をより具体的に考えていくべきではないかということ、そして最後に、先ほどのステートメントの多様性の追求に関しまして、身近な多様性としてジェンダーの問題についても、もっと積極的に取り上げるべきではないかと。例えば、ジェンダーの問題そのものだけではなくても、例えば教育に関連しても、女子の学校、識字率の向上、そういったことがなかなか見られない中で、その課題としては途上国の小学校に女子トイレがないということがあるのではないか。したがって、例えば教育政策として全ての学校に女子トイレをというように提案するなど、そういった工夫が考えられるのではないかという御提案を頂きました。
もちろん、こういった御意見などもありますし、そのほか本日ここに掲げた論点、あるいはそれ以外の論点でも結構かと思いますので、御議論を頂ければと思います。
以上でございます。
【安西委員長】  ありがとうございました。
今までいくつか事務局から御説明いただきましたけれども、今までのところを全部含めて御質問、御意見あればぜひ頂ければと思います。ある程度時間は取れると思いますので、どなたでも結構です。
西園寺委員、お願いいたします。
【西園寺委員】  1点質問させていただきたいのは、今国連事務総長が開始したGlobal Education First Initiative、GEFIですか、それの3つの優先分野の1つがGlobal Citizenship教育ということですが残りの2つはどういうものになりますか。
【福田企画官】  失礼いたします。3つある中のこのグローバルシチズンシップは3つ目に掲げられております。一番最初の点に関しましては、これは英語ではPutting Every Child in Schoolで学校への就学率、これを基本的には100%にしようということではないかと思っております。そして第2点が、これが英語ではImproving the Quality of Learning、つまり学習の質、これを向上することでありまして、そこに一緒に書かれている文章におきましては、単に教育へのアクセスを確保するだけでは十分ではないと。やはり、今日の知識基盤社会におけるレリバントなスキル、これを身につけさせることが重要であることが2点目として掲げられております。
【安西委員長】   他には?
大体よろしいでしょうか。特に資料5についてはいろいろ論点で書いていただいていますが、これに限らず何か御意見があればと思います。
70周年のステートメントにつきましては、会長ステートメントということになっております。これは私がかなり抵抗して、国内向けのステートメントにしてほしいと言ったのですが、とにかくこのようにすると言われました。名前はこういうことになっていますが、国内委員会総会でいろいろ御意見を頂き、承認いただきました。特に羽入副会長、それから西園寺委員、名前を挙げさせていただいてよろしいかと思いますけれども、大変丁寧に御覧いただいていろいろ御意見を賜りました。また、他の方々からもそうですけれども、そういうことも反映させていただいて作られたものだと御理解いただければと思います。
その70周年のステートメントと、それからこれからのユネスコの方向性について、今度の総会で議論頂くということになっております。この配付資料5をベースにして今日御意見頂ければ、この配付資料5を書き換えさせていただいて、総会に出させていただいて、総会でさらに御意見を頂くということにいたしたいと思います。そういう意味でも、ぜひ御意見を頂ければと思います。
【古賀委員】  「津波の日」と先ほどおっしゃいましたが、11月5日でしたか。確か決まっていますよね。
【福田企画官】  確か、5日でございます。
【古賀委員】  津波の日とユネスコは、例えばどういうかかわり方なのかという点について、少しお話していただければと思います。
【福田企画官】  失礼いたします。これは科学分野におきまして、IOC(政府間海洋学委員会)というものがございます。このIOCというのは、当然海洋に関する観測、あるいは様々な研究などを行っていると。その中で当然津波に関する観測も行っていると。いろいろなそういう基礎的な調査を関係機関、国立研究開発法人である海洋研究開発機構、あるいは、気象庁さんなど役所と連携をして取り組んでいるものがございます。こういった基礎的なデータを集めることで、そういった津波のいろいろな被害を予測するなど、そういった対応にもつながるというのがあるかと思っております。
もう1つ、同じくIHP(国際水文学計画)という、これは水文学に関する取組でございます。この中でも例えば国土交通省でそういった災害に関する研究をやっている国立研究開発法人がございます。そういったところと連携して行っております。こういったものは、この国連津波の日の対応につながると思っております。
【吉見委員】  今福田さんが非常に見事にきれいにまとめてくださったので付け加えることは何もないのですが、おととい、数日前に開かれた人文・社会科学、自然科学合同小委員会で、この資料5の議論を少しさせて頂きました。私から、グローバルシチズンシップ教育というのも、やはりESDと並んで大変重要なものではないかというお話をさせて頂きました。ESDは日本が主張して、それでGCEDは韓国が大変熱心にやっているというところで、大分違いはあります。ただ、このグローバルシチズンシップは、テーマ的にいえば、先ほど出ましたダイバーシティ、多様性や、それからピースビルディング、平和構築の問題、紛争解決の問題、人権の問題、ジェンダー間の平等を含めて、非常に大きな課題です。ちょうど、どちらかというと人文・社会系にやや寄っている部分がございます。ESDがやや自然科学系に寄っていることでいうと、両方が両輪をなして推進していくような体制ができると、非常にバランスがよくなると思います。
日韓の若干の違いはありますが、最近日韓関係はよくなってきています。これは大変日韓と東南アジアを含めて、協力体制を作っていく上で、もう少し韓国や東南アジアにもESDの方に入ってきてもらって、それから日本も韓国とも連携しながらGCEDを進めて行くということで、アジア発のユネスコの活動がグローバル展開する基礎ができるのではないかというようなお話をさせていただきました。
【安西委員長】  今の点については、事務局サイドはどのようにお考えですか。
【福田企画官】  私どもとしてもそういった連携、どういった形で具体的に連携を進めていくかは当然よく考えていく必要があるとも思っております。もちろん、ESDをこれまで推進してきた経緯も大切にしながら考えていく必要があると思っております。
実際、ユネスコの事務局の中でも、このESDとGCED、これを連携して進めていこうという方向で検討が進んでいるようでございます。そういった中で、また韓国を始め、あるいは他の加盟国の状況も把握した上で考えていきたいと思っております。
【西園寺委員】  ESDは国連の10年(DESD)をやってかなりカリキュラム的なものも充実してきていると思いますが、グローバルシチズンシップ教育については実際に具体的なカリキュラムといいますか、そういったものはどのような状況にありますか。
【福田企画官】  失礼いたします。本日資料でお配りしておらず大変恐縮でありますが、先日の自然科学、人文科学の小委員会で御紹介した通り、ユネスコが示したこのGCEDに関する基本的な考え方という資料が、例えば発行されております。その中でも、このGCEDの基本的な考え方のみならず、それを具体的にどのように発達段階に応じてこれを教えていくことが適切であるかといったようなことなどがかなり詳細に書かれております。
他方で、それは各国の、例えば教育課程や学校制度を決してしばるというような趣旨のものではなくて、それぞれの地域的な実情にも応じた形でうまくそれが導入されていくことが望ましいとまとめられております。
【安西委員長】  その資料は皆には配られていないと思いますが、何という資料ですか。
【福田企画官】  これはトピックス&ラーニング・オブジェクティブということでGCEDの基本的なトピックですとか……。
【安西委員長】  いつ出たのでしょうか。
【福田企画官】  これは最近、昨年2015年でございます。
【安西委員長】  何月ごろですか。
【福田企画官】  申しわけございません。何月までかは、手元にありませんが。
【吉見委員】  ダウンロードできますよね?
【福田企画官】  はい、そのとおりです。
【吉見委員】  かなり詳細に段階とカテゴリーとカリキュラムが、モデルがいくつか作られていて、ちょうどいろいろな諸大学でGLPといいますか、Global Leadership Programが展開している。そのモデルカリキュラムにちょうどいいような感じ。本当はユネスコというか、大学のグローバル人材育成プログラムとして非常に使えるような感じの仕組になっています。
【安西委員長】  その出どころはどこですか。ユネスコ本部のどこから出ているのでしょうか。
【福田企画官】  通常、このユネスコの場合は、これに限りませんけれども担当の職員が何人かいます。ただその方々だけで書けるものではなくて、いろいろな各国の有識者の協力を得ながら作るとなっております。
この冊子に関しましては、ユネスコがそのためのエキスパーツ・アドバイザリーグループというものを昨年2014年6月に作ったと、この中では記載されております。その中で、例えば韓国だけというだけではなくて、いろいろな国の研究者やあるいは教育を実践されている方々などがこのメンバーに加わったと書いてあります。実際この報告書の中で作成にかかわった方々のお名前も記載されております。
【安西委員長】  日本の研究者は入っていますか。
【福田企画官】  日本人の方で国際機関の職員という方が、何人か入っているようでございますが、今ぱっと見た限りでは日本発ということの方ではないようであります。
【安西委員長】  ESDについて、同様のユネスコ本部からの何かの冊子というのは出ているのでしょうか。
【福田企画官】  これも今まで何回か作成されております。例えば、ティーチング・ツールキットというようなものが作成されております。これは実際に教員がどのようにESDを進めればいいかというハンディなものができ上がっております。当然、英語の資料でございますので、逆にいえばこれを日本の学校で使いたいということであれば、例えば英語の学習も含めて非常に役立つと考えております。
【西園寺委員】  そういうまとめたものはあるにしても、実際に実践しているところがどういうところがあるのか。確か岩本さんが千葉大に行かれて、それをかなり専門にやられているのではないかと思います。どういうことを実践しているのかは、ESDとの比較を見る上でも非常に興味のあるところです。ですから、どこかの時点で現状を御説明していただけるとありがたいと思います。
私の感覚から言うと、例えばESDというものが、持続可能な社会を作っていく上での人々の知恵を育む教育だとすると、このグローバルシチズンシップ教育は、倫理観といいますか、そういったものを育んでいくことではないかと私は受け取っています。ただ、具体的にどういうことを実践なさっているかをもう少し詳しく知りたいという気がします。
【吉見委員】  日本では確かに、グローバルシチズンシップ教育の取組というのは、諸外国に比べてかなり遅れていると考えたほうがいいのではないかと思います。サステナビリティに関しては、逆に進んでいると思います。これはある程度日本における人文・社会系と自然科学系の差といいますか、やはり圧倒的に日本の、特に国立大学は自然科学系が強いですから、人文・社会科学はいろいろな意味で弱いですから、その差と対応した形に基本的にはなっていると思います。
【安西委員長】  他に何かございますか。
私が細かく申し上げたのは、先般パリに行きましたときの印象で、特定の国を挙げるとどうかとも思いますが、やはり韓国のスピード感が非常に強く感じられます。それはもちろんいいことでもあるかとも思いますけれども、今吉見委員がおっしゃったような本当に両方タイアップしてやるとすると、日本の方はESD賞などきちんと作って今までかなり蓄積があります。グローバルシチズンシップというのは、まだ出てきたばかりだとも言えるわけです。
一方で、こちらのユネスコの担当者の皆様には多少頑張ってと言ったらあれですけれども、それでないとドッキングしていくのがなかなか難しいのではと感じましたので、そういう意味で細かくお伺いしたわけであります。
【安達委員】  いいですか。ユネスコスクールの数が世界で一番日本が多いです。先生方のことを思い出してみると、ESDの概念がやっと先生方の中で何となくでも理解されてこようとしているところです。また、この新しいGCEDというものが出てきたとき、どのように思われるのかと。例えば、今実際ユネスコスクールでされている活動の中にも、このGCEDに該当するようなものがあるのではないかと思います。その辺でユネスコスクールの先生方、教育の中での先生方にどう説明するのかということや、あとは例えば韓国の中でのユネスコスクールは、実際どのような活動をしているのかも知りたいと思いました。
【山脇統括官】  確かに日本のユネスコスクールでは、ESDの実践を中核としてユネスコ活動を進めていこうということで、ESDの実践、中核校の位置付けがなされております。それでもまだいろいろな課題があるので、実際には実践の手引などを作ったり、いろいろなネットワークを作ったりという活動をしているので、ユネスコの中でグローバルシチズンシップの重要性の動きを、確かに教育現場、学校にどう伝えていくのかというのは会長や先生方がおっしゃるように課題の1つだと思います。そこはよく皆さんの御意見を踏まえながら、実践でどうつなげていくのかは、よく考えなければならないし、まず現状をしっかり調べなければいけないと思います。
【安西委員長】  例えば、今OECDのPISAの調査、グローバルスキルに向けての検討が行われています。こういうこととどうユネスコがもしかしたらそういうことをドッキングというか、一緒にコミュニケーションを取りながらやっている可能性はあるようにも思います。また、日本の場合、これは真面目というのか、きちんと積み上げていこうとするのですが、それのスピードと外交のスピードの違いを、この間もほとんどパリにほんの少ししかいませんでしたけれども、かなり感じるところがありました。
そういう意味で、吉見委員の言われるのはそのとおりですが、本当にやろうと思うのだったらかなり力を入れないといけないし、日本の政府全体がユネスコについてもっと支持をしていただけると、もちろんしていないというわけではありませんが、こちらのユネスコの担当部署だけの問題だけではないというようにも見えますし、外交の問題だというように見ます。
【吉見委員】  今安西委員長がおっしゃられたグローバルスキルの話は、おそらくコンピテンスの話と重なりますから、きっと先ほど3番目に言われたQuality of Learningの話とちょうどつながることになると思います。
【安西委員長】 国際機関が教育について、ある意味グローバリズムに対応できるような教育倫理などいろいろなことを含めていろいろなところでいろいろなことを考えているわけです。その間のコミュニケーションというのは必ずあるはずです。そういうことを念頭に置きながら、ESDでも何でもこちらの一種のディプロマシーをやっていかないと間に合わないのではないかという気がしております。少し心配し過ぎかもしれません。
【吉見委員】  グローバルシチズンシップ教育は、まさにそういうことで言えば、必ずしも全てのアジアの国が乗れるわけではない要素を含んでいると思います。ただ少なくとも、日本と韓国とあるいはいくつかの東南アジアの国々は、これを大きな目で見れば乗って連携していくことが十分できる素材だと思います。
【安西委員長】  そのように持っていきたいと私も思います。だからこそ、持っていこうとするのであれば、かなり力を入れてディプロマシーをやっていただく必要があるのではないかと見えるということです。それはやっていきましょうということをここで皆さんが同意していただければ、総会でやっていきましょうということを出していただいて、ということになります。よろしければ、ここ運営委員会での御意見としてそういうことだということであれば、それはそれで私としては大変結構だと思います。私は余りしゃべってはいけないと思いますが。
【見上委員】  今御案内いただいた資料のグローバルシチズンシップの少し勉強もしないと正確にはつかんでないかと思います。ただ、うちの場合、我が国の日本のESDの活動の中では、そういったESDの中に国際理解の延長線上でシチズンシップを組んだようなそういう学校教育をやっておられる学校もあるように思います。ですから、新たにグローバルシチズンシップをESDの対立軸と並べるよりも、むしろESDの中のそこに含まれているところを強調するというようなやり方の方が今の状況だと合うのかなと思います。
それから、やはり、私もすごく韓国のスピードというのは、ESDをやっているときも非常に感じました。日本が考えているうちにもうすぐ実施に移されます。だから、そういう意味ではしっかりスピーディに進めないとだめだという気がいたします。
【羽入委員】  よろしいですか。今のお考えに賛成ですが、少し具体的に考えていく場合に、せっかく文部科学省の中にある委員会ですので、教育の場面にどのようにはめ込むことができて、それをグローバルな場面での教育の存在感というか、日本の教育体系の存在感というか、そのようなものを示す工夫が、多分会長が先ほどおっしゃったのもそういうことかと思います。教育を担当していらっしゃる部門と国際の部門と両方文部科学省の中にありますが、少し連携を取っていただいて、豊岡さんもいらっしゃるし、皆さんそれぞれ両方担当した御経験があると思います。
教育を国際化するというか、そういうことでもあり、また日本の教育を国際的な場面にもう少しアピールするというか、そういう戦略と言っていいのかわかりませんが、そういう観点で今話題になっている事柄を世界に向かってアピールしつつ、私たちも少しは歩調を早くしてということなのかもしれないと思います。
【安西委員長】  今の御意見についてはいかがでしょうか。全く非常に前向きのそのとおりだと思います。
【福田企画官】  会長がおっしゃられたようなOECDも東北スクールやあるいはコンピテンシーの議論、あるいはPISAの改革など行われております。それもまた私ども文部科学省の中でも、また担当の部署がいるところでございます。そういったところともきちんと連携していって、あるいは今年G7の教育大臣会合もございます。きちんと全体で文脈を把握して、どういったところをきちんと対応していくべきか、あるいは慎重に考えるべきかも含めて、また羽入副会長がおっしゃられたとおり、国内の担当部署である初中局や高等局などそういったところの連携も含めてしっかり対応していきたいと思います。
【安西委員長】  G7に乗せていただくというスケジュールというのがあり得るのだったら、ぜひと思います。
【豊岡課長】  今御指摘のあったコンピデンシーの部分も含めてですが、G7は今年の5月に倉敷市で開催いたします。G7の国々に加えてユネスコ事務局長も来ていただけるということですし、今出たOECDもいらっしゃいます。あとはEUという枠組みでやらせていただくということで、これからの時代に求められる教育が何かというような教育のイノベーションといったことがテーマになって整理していこうとしております。そういった観点は反映しながらやっていきたいと思います。
【安西委員長】  もう少し具体的にこうやるということにはならないですか。5月だと間に合わないですか。
【豊岡課長】  何かぜひ打ち出していきたいというものは、今まさに考えているところです。何らかそこの成果として、世界に日本が議長国として訴えていくことについては、それを考える上でも今全省的に体制を作って、やらせていただいているところでございます。
【安西委員長】  他にはいかがでしょうか?
ある程度具体的な輪郭を作って早めにやっていただかないと、なかなか世界のスピードとは違ってきてしまうだろうなと見えますので、それは申し上げておければと思います。
よろしいですか。羽入委員が言われるとおりで、今東南アジアでも、あるいは御存知のとおりで中東でも日本の教育システム自体をぜひ導入したいと、そういうことを言われる影響力のある方というと随分おられるわけです。そういうことへの対応はぜひ、ESDも含めてやっていただけるといいのではないかとは思います。
【山脇統括官】  別のことではありますけれども、日本型教育の海外的な展開というか、ニーズがある職業教育面や初等中等教育におけるカリキュラムや、学校活動まで含めた教育の在り方や技術教育など、各国によってニーズは違いますけれども、日本型の教育を学びたい、導入したいというニーズは会長、委員長がおっしゃるように出てきています。
国際課でも、来年度予算はそのような民間企業や関係機関を含めたプラットフォームを作って、そういうニーズのある国に対するアプローチをするプラットフォームを作ったり、パイロット事業をできないかということを事業として進めていけないかということは進めようと思っておりますので、また御紹介したいと思います。
【安西委員長】  たまたま先週カイロにおりまして、カイロの日本大使館は初等中等教育をエジプトにという、その前エジプトの方々といろいろコミュニケーションを取りながら、かなり熱心に考えたおられたというのがそれも頭にありまして。
【山脇統括官】  そうですね。エジプトの日本大使館でも我々が連絡を取りながら、外務省と協力してそういう分野も進めていこうと話し合っています。
【古賀委員】  言わずもがなですが、日本型教育という場合、日本型教育の中でどの部分が有用なのかを特定することが大切だと思います。経営でもよくありますよね、日本型経営のよさという場合、要するに、現状を全部打ち消して「昔はよかった」といった結論になりかねない。多分、日本型教育の中でも、こういう分野で、こういうやり方がいいというのを、少し特定した議論にしておかないと、違う解釈をする人達も出てくるだろうと思います。
【豊岡課長】  そこはおっしゃるとおりでございまして、国によりましていろいろなニーズが違うと思っております。一例で申し上げますと、例えば日本でいう高等専門学校ですね、高専のようなものをぜひ取り入れて理工系人材の育成をしたいところもありますし、初等中等教育のところでは、例えば道徳や規律をしっかりと学校活動の中で身につけさせる、そういうやり方を学びたいと。国によってニーズが違っておりますので、そこはプラットフォームを作ってどの国に対して支援をするか決める中で、それぞれの国のニーズを深掘りしていって、ふさわしいものをモデル事業のようなもので作り込めればいいと今はそのように思っております。
【安西委員長】  カイロでエジプトの方々から聞いたのは、ぜひ今言われた規律というのか、道にものを捨てない、しっかり治安を守るというとあれですけれども、何かそういうものを非常に欲しているというのでしょうか。エジプトの人達がそのように私には言っておりました。
【早川委員】  先ほど羽入委員がおっしゃったのでそのとおりだと、それに尽きると思います。日本でも国内的にカリキュラム改革を進めようとしているときに、こういう話が出てきて、それとの整合性をいかにとっていくかという問題ではないかと思います。
昨年末のOECDのジャパンセミナーを聞きに行きましたけれども、あの中でも日本が改革しようとしている方向性について、各国が非常に興味を持っていました。つまり、アクティブラーンナーを育てることに対して、各国とも手詰まり感を持っていて、そこに日本がこれから踏み込んでいくことに対して、どういう成果をもたらすのかについて非常に興味、関心を持って見つめられているという状況です。
そういう中にこの新しい考え方が入ってきたときに、どういう影響を受けるのだろうかとそこを整合的にやっていかないと、これまでやってきたこととどこかでつじつまが合わなくなる。それはある意味まずいのではないかと思います。今、とてもこのGCEDの中で私が心を動かされたのは、おそらく世界に広がっている文化的不寛容をどう抜け出すかということが世界中で問われている中で、そうしたものをカリキュラムの中にどう組み込むのかという、そうしたことがこの考え方が示されたことによって、日本のカリキュラムにもそういったものが反映されることになれば、非常にいい相互作用が生じるのかとそういった意味での期待感はあると感じました。
【安西委員長】  ありがとうございました。
むしろそういう教材というのか、文化的な多様性、あるいはエネルギー需給の問題でもなかなか難しいと思うのですが、それを英語バージョンにして世界に副教材というか、そういうものを作ることをこちらでやれるといいというのは事務局に申し上げていました。
なかなか大変だとは思いますが、今の早川委員がおっしゃるとおりで、これは今学習指導要領の改訂について、羽入委員から一言お願いできますか。
【羽入委員】  まだこれから多分、とても現実的な場面に移っていくと思います。そういうところに少しずつ入れていく。ESDはもう少し必然性といいますか、コンテクストの中で入れ込めるようになるといいと思っていたのですが、どういう工夫の余地があるかを事務の方のお知恵も拝借したいと思います。
【安西委員長】  ぜひ、お願いいたします。
それでは、よろしければ今いろいろお話を頂きましたけれども、意見としてまとめていただいて総会に提出させていただき、総会で改めて議論をさせて頂きます。70周年ステートメント、今後のユネスコ活動の方向性ということで、総会で再度議論をして頂くことにさせていただきます。どうも貴重な御意見を頂きまして、ありがとうございました。
それでは、続きまして、持続可能な開発のための2030アジェンダ、それから、世界ジオパークのユネスコ正式事業化、これらにつきまして事務局から説明をお願いします。
【福田企画官】  失礼いたします。資料6、資料7、それぞれ1枚ものを御覧ください。いずれも、先ほど申し上げた総会での報告に関連する事項でございます。
資料6でございます。先ほど申し上げたSDGsがこちらです。持続可能な開発のための2030アジェンダです。その中身については、基本的にこの資料の中にあるとおりです。この開発目標ですが、前回2000年から2015年までのミレニアム開発目標、MDGsとこのSDGsのこの最大の違いは、この「持続可能な」という文言が入ったことでございます。
それは即ち、特に開発目標の主たる対象である開発途上国の立場からすれば、当然発展のための機会が最大限認められるべきであると。ただ、それをどこまでも追求して行けば、当然持続可能性というのが危ぶまれる事態になってきてしまうと。
したがって、先進国、開発途上国が等しく目標を共有することで、一定の持続可能性を確保した上で開発を進めていくことを先進国、開発途上国の首脳が共有したというのは、大変意義のあることではないかと思われます。
他方で、今のことは転じて言えば、この開発目標は開発途上国のみならず、先進国も同じ目標を達成に向けて取り組んでいかなければならないということです。その意味では、開発目標ではありますが、開発という意味から、より政策そのものへの主流化につながってきていると考えられます。
したがいまして、この中でも教育に関する目標がございます。単に就学率を向上する、あるいは識字率を上げるといったようなことだけではなくて、いわゆる教育政策そのものにかかるような目標もこの中で記載されております。その中で、先ほどのESDなども含まれております。実際大まかな目標という点では、ここにあるSDGsのこの17のゴールが決められたところでございます。それを具体的にどのようにモニタリングしていくかにつきましては、まだ全てが決定されているわけではございません。
したがいまして、この紙の一番下にありますフォローアップ・レビューというものがございます。その指標を今現在も国連の統計委員会、あるいはその他の関係機関などで検討が進められております。こういった詳細が決まった上で、この2030アジェンダですので、2015年から2030年の長期的な目標として今後インプリベンテーションがされていくというものでございます。こちらがこのSDGsに関するものでございます。
次に、もう1つ、資料7の方でございます。先ほど申し上げた世界ジオパークのユネスコ正式事業化について、詳細を御紹介させて頂きます。このジオパークでございますが、ジオということで地層、岩石、地形、火山、断層など地質学的な遺産、これを保護すると。単に保護するだけではなくて研究に活用、そして自然と人間とのかかわりを理解する場所として整備して、科学教育、防災教育の場とするほか、新たな観光資源として地域の振興に生かすと。つまり、そういった開発の側面も有している事業でございます。
現在、33か国で120のユネスコ世界ジオパークが認定されております。日本からは8地域ですね、これがユネスコ世界ジオパークとして認定されております。この8地域につきましては、下にあるこの2.ユネスコにおける正式事業化についての中でも記載されております。正式事業化に伴い、それまで世界ジオパークとされていた地域のユネスコ世界ジオパークへの移行も承認されました。
実際に新規の登録を申請することになりますと、これまでと同様に世界ジオパークネットワークという、主に地質の関係の専門家が集まっている組織でございます。そういったところがかかわって、認定を基本的には審査していくと。そして、その上で正式事業化がされましたので、最終的にはユネスコの執行委員会がそれを検討することになっています。
したがいまして、ユネスコという政府間の国際機関の組織ではございますが、その審査に当たりましては、専門家の知見を最大限活用するというような枠組みになっております。こういったようなことを踏まえまして、下の3.ですが、日本におきましてもこれまでも日本ジオパーク委員会という、これは以前京都大学の総長を務めておられました尾池先生がこの委員会の委員長としてこの審査を行っておりました。この日本ジオパーク委員会を今般日本ユネスコ国内委員会として、正式事業化に当たって我が国におけるジオパーク・ナショナル・コミッティとして認証するとともに、我が国におけるユネスコ世界ジオパーク事業における登録審査業務を行う権限ある機関として認証することを、先日の自然科学小委員会でお認め頂きました。
なお、日本ジオパーク委員会ですが、ユネスコに今後申請していくユネスコ世界ジオパークと別に、我が国独自の日本ジオパークも多くの箇所を認定しております。自治体からいたしますと、このジオパークに認定されることによりまして、地質に関する遺産にスポットライトを当てて、そしてそれが地元の方々の大変誇りである、あるいは自分の地域を見直すことにつながるということで、非常に関心も高いです。先だっても日本ジオパーク全国大会が霧島で開かれたところでございます。およそ1万人の人が集まったということで、かなり大規模な取組になっております。
以上が、世界ジオパークのユネスコ正式事業化に関することでございます。以上でございます。
【安西委員長】  それでは、もう1つだけ説明していただいてから、御意見、御質問を頂くことにさせていただきます。アンチ・ドーピングの取組です。
【福田企画官】  失礼いたします。
資料8でございます。こちらは、ユネスコスポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約に関する資料でございます。こちらは、ユネスコの総会と直接の関連というものではございませんけれども、ユネスコにおけるスポーツ分野としても様々な取組が行われておりますので、この場をかりて紹介をさせていただきます。
まず、国際規約というものが設けられておりまして、先日我が国からもこの締約国の会議がありそれにスポーツ庁を中心に関係機関が参加をいたしました。ドーピングに関しましては、この先もオリンピックが東アジアで次々と開催されます。そういった中でドーピングに関する体制を整えていくことは大変重要であります。また、そういったノウハウを開発途上国も含めて広げていくか、この国際規約に基づいて様々な議論が行われております。
1枚おめくりください。アンチ・ドーピング体制図というものがございます。こちらの中で、このユネスコにおける国際規約、これには既に183カ国が入っております。これにドーピングに関する具体的な事業を実施する国際機関としての世界ドーピング防止機構というところ、これはIOCとも非常に密接に連携しております。こういったところとお互いに支援・協力関係にあるということ、またこれに応じて国内におきましても、文部科学省と日本アンチ・ドーピング機構、そしてまたJSC、日本スポーツ振興センター、またJOCなどが連携してこの体制を構築しているものでございます。なかなかこういった取組を行っていることを、これまで国内委員会で御説明差し上げていなかったこともありますので、この場を借りて情報提供をさせていただく次第でございます。
以上でございます。
【安西委員長】  ありがとうございました。
それでは、ただいまありました3つの案件がありますけれども、御質問、御意見、どなたでも頂ければと思います。これらについては、御意見を頂くとその後どうなるのでしょうか。
【福田企画官】  こういった動きがあるという中で、先ほどの御議論でもありますが、日本政府として対応していく中で、例えばこういうような方向をもっと充実していくべきである、あるいはこういう点は少し気をつけて対応していったほうがよいというような、例えばアドバイスやそういった御意見など頂ければぜひ参考にさせていただきたいと思っています。
【西園寺委員】  よろしいですか。MDGsからSDGsに移行していくわけですけれども、MDGsの実績を踏まえた上でおそらくSDGsに移っていくというプロセスだと思います。ここには目標で達成できなかったことの追及というようなこともありますけれども、実際にMDGsという目標を掲げてどのくらい、達成率といいますか、どういう部分が達成できて、どういう部分が達成できなかったのかと参考に教えていただけますか。
【福田企画官】  失礼いたします。手元に詳細な資料がございませんので私の方で把握している限りということでございますが、例えば識字率の向上、あるいは就学率の向上などにつきましては、当然地域ごとにある程度のばらつきがございますが、アフリカのサブサハラなども含めて、一定の成果は見られたと承知しております。
他方で、例えば女性の地位の向上など、各それぞれの状況に応じた対応については、必ずしも十分に対応できていないところはまだまだ残されているのではないかということです。
【安西委員長】  他にはいかがでしょうか。よろしいですか。
【早川委員】  すいません。ジオパークですけれども、要するにユネスコの正式事業化されるというユネスコ側の事情はよくわかりました。その認定された側からすると、その正式事業化されたことによって、何かが変わるというのはあるのでしょうか。受け止め方として国内的に何か違ってくることというのはあるのでしょうか。
【福田企画官】  失礼いたします。一言で申せば、国際機関であるところのユネスコの正式事業化になったというように位置付けが変わったということでございます。それをどうとらえるかということにもよります。当然それはある種の、お墨付きというか、その位置付けがより重いものになったと当然とらえることも可能かと思っております。現に今登録されている地域の方々は、非常にそういった観点でこの正式事業化を大変喜ばしいと考えておられます。
他方で、今後は国際機関としての取組として位置づけられ、登録審査や、あるいは一度これに選定された地域のフォローアップが行われることとなります。取組がきちんとしていない場合においては、一定のルールの中でもう登録を取り消しというようなことももともとルール化されているところでございます。
したがいまして、ユネスコの正式事業化されたことで、そういったルールがより厳しい扱い、運用がされるのではないかというようなことも言われております。ここはまだ詳細はこれから決まっていくところがございますけれども、そういったところがこれまで正式事業化の影響として言われているところでございます。
【早川委員】  ありがとうございます。
【安西委員長】  1つだけ伺えるかと思うのですが、世界遺産、記憶遺産、ジオパーク、いろいろユネスコ本部の方で認定するようなそういう事業について日本側から推薦する手続はいろいろなルートになっているかと思います。その中でこのジオパークは国内委員会が認証するジオパーク委員会ということになるようですけれども、この国内委員会が認証するというのは何か根拠が一応あるわけでしょうか。
【福田企画官】  失礼いたします。これは国内委員会ないし国内委員会が認証したコミッティが自ら審査を行います。
【安西委員長】  その国内委員会が、何かをするコミッティを認証するその手続というのは、公式の手続というのか、そういう手続きとしてはあり得るのでしょうか。
【福田企画官】  ジオパークに関しては、そういったことができるというように、このジオパークの規約の中で決められております。それはあくまでジオパークに関してでございます。例えば世界遺産や無形文化遺産であれば、当然これは条約に基づくものでございます。したがいまして、一義的には国内委員会とは離れた形で各国政府として世界遺産の申請等が行われると。世界遺産であればその閣議決定に基づいて申請がなされております。
【安西委員長】  できたら、その一覧表というのか、世界遺産はこういうやり方でこうなっていきますと。特に記憶遺産の問題があるので、できれば整理して少なくともこの委員の皆様には配っていただければありがたいと思います。
【福田企画官】  はい、かしこまりました。
【安西委員長】  皆、全然ルートが違うので。よろしいでしょうか。そうしたほうがいいと思います。
それでは、よろしければ次にまいります。ありがとうございました。
それでは、議題2に移ります。第138回日本ユネスコ国内委員会の議事日程(案)、事務局からまず説明をお願いします。
【福田企画官】  失礼いたします。資料9でございます。
第138回日本ユネスコ国内委員会の議事日程(案)でして、先ほど会長からもお話いただいたとおり、来週2月1日月曜日の15時から17時に総会を開催することにいたしております。この資料ですが、基本的には本日お配りしている資料と概ね同じ形のものでございます。あとは手続の関係で、この国内委員会の構成の関係で幾つか非公開にする事項がございます。
以上でございます。
【安西委員長】  何か御質問ございませんか。よろしいですか。
この中の参考6のところに、「クリエイティブシティーズネットワークへの都市の加盟認定について」とあって、もうこうなるとなかなかカバーしきれないので、そういうのを整理して配っていただけると非常にありがたいと思います。
それでは、この議事日程(案)は一応この運営小委員会でお認めいただいて総会に持って行くということになりますが、よろしいですか。ありがとうございました。
それでは、次に移らせて頂きます。「その他」になります。その他といたしましては、日本ユネスコ国内委員会の広報大使について議論をしていただければと思います。「日本ユネスコ国内委員会の会議の公開手続について」のその中に「公開することにより当事者または第三者の権利、利益や公共の利益を害するおそれがある」と認められる。この広報大使の件はそういうことが引っかかる可能性がありますので、会議の議事は非公開とさせて頂きます。委員及び事務局関係者以外の傍聴の方々、並びに報道関係の皆様には恐縮ですが、御退席頂きますようお願いいたします。


(オブザーバー等退席)

-非公開-


【安西委員長】どうもありがとうございました。大変貴重な御報告と御意見を頂きました。皆様の方からなければ、閉会とさせていただければと思いますが、よろしいでしょうか。
次回の会議につきましては、2月1日の15時から、第138回日本ユネスコ国内委員会総会、東海大学校友会館で予定されておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、閉会とさせていただきます。御出席いただき、貴重な御意見をまことにありがとうございました。


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国際統括官付

-- 登録:平成28年09月 --