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日本ユネスコ国内委員会

第37回ユネスコ総会 文化委員会(11月14~16日)主な議論の概要報告

1.2014-2017年事業・予算(37C/5)
○主要事業(MP)、戦略的目標(SO)、主要活動ライン(MLA)、期待される成果(ER)の関係について事務局から下記のとおり説明。また、ユネスコ全体として507百万ドルになった結果、文化局としては41百万ドルの予算、24ポストの減少となる。

 ◆主要事業4(文化)

◎戦略目標7:遺産の保護、理解増進及び周知

  MLA1:対話及び開発のための文化、遺産及び歴史の保護、保存、理解増進及び周知               
   ER1:世界遺産条約、ER2:1970年条約(文化財不法輸出入等禁止条約)、
   ER3:ハーグ条約、ER4:2001年条約(水中文化遺産条約)、ER5:文化間対話   
◎戦略目標8:創造性のかん養及び文化的表現の多様性
 MLA2:文化多様性、無形文化遺産の保護及び文化・創造的産業の開発の支援及び促進                
    ER6:2003年条約(無形文化遺産条約)
    ER7:2005年条約(文化多様性条約)(クリエイティブ・シティーズ・ネットワーク、芸術教育等の予算外資金事業を含む)   

 

 

○これに対し、各国からの主な発言及び事務局からの回答は以下のとおり。
(1)我が国からの発言
 文化遺産保護による持続可能な開発の明確化を評価。京都ビジョンに基づく世界遺産の持続可能な開発への貢献は重要。クリエイティブ・シティーズ・ネットワーク拡大への言及を評価。ユースフォーラム開催を歓迎。
(2)文化条約について
 多数の国が既存の文化条約の重要性について発言。マレーシア、ギニア、ケニア等からは、条約の実施に対する支援を希望する旨発言。
 韓国からは、文化財不法輸出入等禁止条約ではカバーされないケースもあるため、ICPRCP(文化財の原産国への返還または不法な入手の場合における回復に関する政府間委員会)への適切なフォーカスも必要。ICPRCPの活動に関し締約国の注意を求めるとともに事務局の行動を要請する旨発言。
 事務局からの回答では、文化条約はユネスコの事業の中でもビジビリティが高いが、一方で、締結数に関し、世界遺産条約や無形文化遺産条約はユニバーサル級であるが、文化多様性条約は半数ほど、文化財不法輸出入等禁止条約、水中文化遺産条約、ハーグ条約第二議定書の締約国数は非常に少ないこと、4分の1の予算が削られた中、これまで通り加盟国にサービスを提供できるものではなく加盟国の支援が必要である旨発言。
(3)持続可能な開発における文化について
 多数の国から、開発における文化の役割を評価し、ポスト2015年開発アジェンダに係る議論に文化が含まれる旨希望する旨発言。中国からは、杭州宣言を紹介。
 ブラジルから提案されていた、文化を持続可能な開発に含める活動に関する決議案については、多数の国からの支持により、採択。
 事務局からの回答では、多くの加盟国からユネスコが推進している持続可能な開発と文化にかかる方向性への支持に対して感謝が述べられるとともに、国連総会にてペルーにより提出されている文化と開発に係る決議案への支持依頼、今後全ての文化条約やプログラムを文化と開発の傘下で構成していく旨発言。
(4)その他
 クリエイティブ・シティーズ・ネットワークについて、チェコ、ギリシャ、ポーランド、レバノン、クロアチア等から重要性と継続を希望する旨発言。
事務局からの回答では、クリエイティブ・シティーズ・ネットワークは中断していたが、中国の中央及び地方政府、プライベートセクターの拠出により再開。今後1か国のみに頼ることは難しいため加盟国の支援が必要である旨発言。


2.博物館・収蔵品の保護及び促進に関する規範設定文書の必要性に係る技術的、法的及び博物館学的側面に関する予備的研究

○社会の変化など博物館を取り巻く状況の変化や、また博物館そのものの数の増加(過去40年で22,000から55,000へ)に伴い、博物館に求められる社会的・経済的役割が大きく変化しており、その変化に対応するため、何らかの国際的な対応が必要との認識から、ユネスコの場で規範設定文書を作成する必要があり、その形式は勧告(Recommendation)がふさわしいという趣旨のもと、第190回ユネスコ執行委員会(2012年11月)から検討。ブラジルが主導。
○勧告の設定に否定的な発言(既存の文化財不法輸出入等禁止条約で対応可等)を行ったのは、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、米国、エストニア、バルバドス、オランダ、カナダ、イタリア、英国、フィンランド。その他34か国からは支持する旨発言。
○最終的に、決議案のうち、パラグラフ5「事務局長に対し、外部資金の下、ICOM(国際博物館会議)と協力しながら、また、可能であれば、加盟国と相談しながら、勧告のかたちで、博物館・収蔵品の保護と促進に関する新たな規範設定文書の予備的文書を準備するとともに、第38回総会に提出することを勧奨する。」に対し、「新たな法的拘束力のない規範設定文書」、「博物館・収蔵品の保護と様々な役割の促進」、さらに、予備的文書を準備し第38回総会に提出することとともに「既存の規範設定文書を補足する」ことが勧奨されることに追加されて決議案は可決された。

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国際統括官付

-- 登録:平成26年11月 --