○世界平和の確立と人類の福祉への貢献というユネスコの理念に貢献することで、我が国が国際社会において主導的役割を果たすため、アジア太平洋地域の科学分野を総括するユネスコ・ジャカルタ事務所等に対して信託基金を拠出し、協力事業を実施。主に当該地域におけるユネスコの持続可能な開発のための科学事業の推進(IOC(海洋)、IHP(水文学)、MAB(生物圏保存地域)、サステイナビリティ・サイエンス等)に役立てている。
○本信託基金が活用されるユネスコが実施する科学分野の協力事業については、我が国の科学技術分野における知見・経験を活かせるよう、我が国の研究者や専門家等と連携したプロジェクトづくりを推進。
○平成30年度予算案においては、ユネスコの科学事業において、SDGs達成に資する協力を推進する方針。
<予算額> 平成29年度 30,000千円
平成30年度(案)36,000千円
(参考)ユネスコ・アジア太平洋地域における科学事業の概要(2014-2021) ビジョン: 地球規模の課題解決のために必要な創造性、最先端の科学知識、イノベーション等を推進するため、科学コミュニティ、政策立案者、市民社会とともに対話、協力、ネットワーキング、能力開発、知識共有を進める。
ユネスコ全体の中期戦略(2014-2021年)に基づいた、IHP、MABとIOCを主な
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○海洋分野
西太平洋地域小委員会(IOC-WESTPAC)による国際協力の取組を支援
・海洋ごみや海洋の貧酸素化の対策についてのワーキングループの設置
・有害藻類に関するプロジェクトによる能力開発(国際ジャーナルへの共同投稿を含む)
・沿岸生息地マッピングのための海洋リモートセンシングに関する知識共有
(例:ジュゴンの海草藻場域のマッピングと漁業関係者との情報共有)
・サンゴ礁保全に関する国際会議の開催
・緊急技術支援の実施(例:魚の大量死、有害藻類の影響等の要因解明チームの派遣)
○水分野
アジア太平洋地域運営委員会(IHP-RSC)の開催支援、同委員会による国際協力の取組み
・河川カタログの作成(第6版まで):東南アジア地域の河川の基本的な概要をまとめたカタログ(121河川)。洪水・渇水対策に関する行動計画のプロトタイプづくりに貢献。
・アジア太平洋・水文リーダーシップ50年史
・アジア太平洋における降水継続期間・頻度に関する報告書
・水文学に携わる実務・専門家の能力開発(IHPトレーニングコース)
水分野に関連した科学事業のシナジー会合の開催支援
○生物圏保存/生物多様性分野
・ユネスコエコパークのネットワーク(東南アジア地域のネットワークSeaBRnet)の開催支援(能力開発支援)
・サステイナビリティ・サイエンスの理念を基盤にした、ユネスコエコパークの管理のための標準化されたフレームワークの構築(エコツーリズムなどのガイドラインの発展に関する研究)
○工学・科学教育分野
・アジア太平洋地域におけるe-learning形式のオンラインコースの提供
○サステイナビリティ・サイエンス(ユネスコ本部)
・サステイナビリティ・サイエンス政策ガイドライン草案作成のためのシンポジウム開催
・サステイナビリティ・サイエンスの政策ガイドライン作成(2017年発表済)
○ユネスコ世界ジオパーク分野
・アジア太平洋地域におけるユネスコ国内委員会職員向けの研修ワークショップの開催
国際統括官付
【終了した事業】