日本ユネスコ国内委員会 第105回普及活動小委員会 議事録

1.日時

令和2年6月22日(月曜日)14時00分~16時00分

2.場所

 オンライン開催

3.出席者

(委員)
石井委員、市丸委員、岡崎委員、片山委員、木間委員、佐藤委員、鈴木委員、林委員、見上委員、箕浦委員〔敬称略〕

(事務局)
大山真未日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)
亀岡雄日本ユネスコ国内委員会副事務総長(文部科学省文部科学戦略官)
大杉住子日本ユネスコ国内委員会事務局次長(文部科学省国際統括官付国際戦略企画官)
堀尾多香日本ユネスコ国内委員会事務総長補佐(文部科学省国際統括官付国際統括官補佐)
植村正樹日本ユネスコ国内委員会事務総長補佐(文部科学省国際統括官付国際統括官補佐)
その他関係官

4.議事

【見上委員長】  皆様、こんにちは。本日は御多用の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 定刻になりました。事務局の方から定足数の確認をお願いいたします。
【堀尾国際統括官補佐】  本日、10名の委員の方が御出席いただいており、過半数をこえておりますので、定足数を満たしております。なお、本日は、報道関係者の受付をしておりまして、朝日新聞社から取材をされますので、予めお知らせいたします。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響から一般からの傍聴は御遠慮いただいておりますが、今回の議題に関係の深い機関として、日本ユネスコ協会連盟、ユネスコ・アジア文化センター、またSDGsプラットフォームの方々に、オブザーバーとして傍聴いただいております。
 以上です。
【見上委員長】  ありがとうございました。本日の議題のうち議題6に関しましては、非公開とさせていただきます。非公開の部分を除いて、御発言は、議事録としてそのままホームページ等で公開されますので、御承知おきいただきたいと思います。
 それから、会議冒頭のところで、木間委員から、記録のために皆様の写っている写真を撮りたいという御希望が出ていますが、撮っていただいてよろしいでしょうか。
(委員了承)
【見上委員長】  ありがとうございます、皆さん、賛成していただきました。では、木間委員、どうぞお撮りいただいて。今いらっしゃらないかな。
【大杉国際戦略企画官】  こちらの方でも写真を撮らせていただきます。
【見上委員長】  よろしいでしょうか。
 それでは、議事を進めたいと思います。
 まず、前回参集いただいた時、つまり第103回、令和元年の9月12日、それ以降の委員及び事務局の異動がございましたので、事務局から御報告をお願いいたします。
【堀尾国際統括官補佐】  配付資料の参考1をご覧ください。今回の普及活動小委員会の委員の一覧をつけさせていただいておりますが、その中で、昨年12月1日付で、佐藤美樹委員、鈴木郁香委員、長谷川洋委員、長谷川委員は本日御欠席でございますが、あと林朋子委員、見上一幸委員が、国内委員として御就任いただいております。
 続いて、事務局の異動もございましたので、併せて報告させていただきます。本年4月に、文部科学戦略官、日本ユネスコ国内委員会副事務総長として、亀岡雄が着任しております。また、国際統括官補佐として、私、堀尾多香が、ユネスコ第二係長として、仙台文子が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
【見上委員長】  ありがとうございました。
 それでは、大山国際統括官から一言御挨拶いただければ幸いです。
【大山国際統括官】  見上委員長、どうもありがとうございます。
 皆様、こんにちは。改めまして、国際統括官の大山でございます。本日はお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日の第105回普及活動小委員会の開催に際しまして、一言御挨拶を申し上げたいと存じます。
 まずは、本日、大変御多忙のところ、また移動自粛等解除になったとはいえ、まだまだコロナ危機の影響が残るこの状況の中でお時間を頂きまして、誠にありがとうございます。また、皆様の日頃よりの各地域の現場での大変貴重な御取組に、まずは感謝と敬意を表させていただきたいと存じます。
 さて、本日はこういう状況でございますので、オンラインでの会議開催とさせていただいております。御不安や御不便等もおありかもしれませんが、全国からご参加いただけるというメリットを生かして、ぜひ活発な御議論を頂ければ幸いでございます。
 改めて申し上げるまでもございませんが、民間ユネスコ活動は、我が国のユネスコ活動の根幹でありまして、戦後から現在にわたって、人々の心に平和のとりでを築くというユネスコ精神の普及の中核を、一貫して担っていただいております。こうした蓄積をしっかりと生かしながら、ウィズコロナ、あるいはポストコロナの時代において、ユネスコ活動がどのように地域の活性化やSDGsの実現に貢献できるのかが、注目をされているところでございます。
 本日は、コロナ危機下でのユネスコの取組や、次期の執行委員会に向けた議論等を御紹介、御説明させていただきつつ、来年迎えますユネスコ加盟70周年に向けた、幅広い御議論を賜りたいと考えております。不易と流行を大事にしながら、ユネスコ活動のさらなる活性化を図っていくために、委員の皆様方の貴重な御経験に基づく忌憚のない御意見を頂ければ、大変有り難いと存じます。
 それでは、本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。
【見上委員長】  大山国際統括官、ありがとうございました。
 続きまして、本日の会議の配付資料につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。よろしくどうぞ。
【堀尾国際統括官補佐】  本日の会議資料といたしまして資料1から資料6、また附属資料としまして附属資料1から14、そして、参考資料1から6を送らせていただいております。
 委員の皆様で、もしお手元に届いていないとか、開封できないという方がいらっしゃいましたら、御連絡いただければと思います。

<議題1 新型コロナウイルスの流行に係るユネスコの動きと、我が国の対応について(報告)>
<議題2 第209回ユネスコ執行委員会事業委員会への対応について(報告)>
【見上委員長】  御確認いただけましたでしょうか。
 それでは、議事に入りたいと思います。
 議題の1、新型コロナウイルスの流行に係るユネスコの動きと、我が国の対応について、それから、議題の2ですが、第209回ユネスコ執行委員会事業委員会への対応についての2つの議題につきまして、事務局からまとめて御報告をお願いいたします。その後で質疑応答の時間を取りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  それでは、まず資料の1-1から御説明をさせていただきます。1ページですけれども、このコロナ危機下でも、ユネスコの方で様々な動きがございますし、国内の民間ユネスコ活動も実施いただいているところがございますので、これらにつきまして、少し簡単に御説明を申し上げたいと思います。
 附属資料は何かにお役立ていただければということで、英語の資料も含め幅広につけておりますけれども、本日御議論いただく際には、本体の資料のみ御覧いただければ大丈夫ですので、附属資料は、また何かの御参考に御活用いただければと思います。
 まず、資料の1-1ですけれども、残念ながらコロナウイルスの影響により、幾つかの会議が延期となってございます。例えば執行委員会自体も、3月の下旬から4月の頭に予定されておりましたけれども、これが6月下旬から7月頭ということで、6月29日から7月10日の開催で決定しております。日本からの参加は、行くには行っても、帰ってきた後2週間隔離というようなことになり、なかなか難しいかと思いますので、基本的には現地の代表部で対応させていただく予定でおります。
 そのほか、例えばドイツで予定されておりましたESDに関するユネスコ世界会議、これも1年延期ということが決定しております。来年の5月17日から19日に延期ということでありますけれども、変わらず、日本のこれまでのいろいろな活動をしっかりアピールできる場にしていきたいと思っております。
 一方で、こういうオンラインでの会議はかなり活発に開催されておりまして、事務局でも毎週のように、いろんな会議に参加をしているところであります。1ページ目の2ポツの(1)教育関係ですけれども、例えばユネスコで各国の休校状況をかなり先んじて取りまとめ、公表を行っております。また、教育に関するハイレベル会合ということで、国際統括官の大山もハイレベル会合に参加をさせていただき、2ページ目の一番上になりますけれども、ユネスコもしっかりWHO等と連携して、子供の安全と学習機会というこの2つが、しっかりとバランスよく確保されるようにというようなアピールを行っております。その後、特別会合というものが3回にわたり開催されており、萩生田大臣も出席いたしまして、日本の取組、学習支援の状況などを、世界に向けて発信しているところであります。
 それから、実務者級の会合ということで、これもオンラインで、毎週のように開催されているところであります。
 また、ユネスコがユニセフ等と連携して「学校再開ガイドライン」、これは日本語版を附属資料につけさせていただいておりますけれども、こういった取組もしているところであります。
 また、国際教育連合ということで、マイクロソフトですとかGoogle、Facebookなど、いろんな民間企業との連携も、この遠隔教育ということを切り口にして、非常に活発になってきているということが、ユネスコ本部の状況としてございます。
 その他、3ページ目にありますような、「教育の未来」もバーチャル会合が行われたりしておりますので、これも後ほど少し詳しく説明をさせていただきます。
 また、3ページ目の(2)科学関係です。オープンサイエンスでありますとか、アジア地域の中の科学というようなこと、日本の信託基金なんかも活用しながら、これもオンラインで会合が行われております。
 文化ですけれども、文化も大臣級会合が開催され、萩生田大臣から、我が国の文化芸術の灯(ともしび)を守り抜くといったようなメッセージが、出されております。
 また、4ページ目にありますように、こういう危機下での博物館ですとか美術館の経営状況、こういったものも、調査をして取りまとめるというようなことも行われております。
 そのほか、(4)ですけれども、国内委員会間の会合も、世界から230人以上参加して、こういうオンラインで会合が開かれたりしております。それから、各分野においてユネスコがどういったことをしているのかというような説明会でありますとか、執行委員会のコロナ特別会合も、日本からのいろんな発信をしているところであります。
 5ページ目が国内の対応ですけれども、子供たちの学習支援やガイドライン、それから取組事例の展開ということを、こういった状況、刻々と変化する中で、しっかりと時宜に応じた発信を文科省からもさせていただいているところです。
 また、文化においても、様々な文化芸術団体の支援というようなことを、補正予算を活用したりして実施しております。
 また、6ページ目、ICHARMの取組、あるいはACCUで、学校との意見交換、ESDという観点からの様々なワークショップなども実施をしていただいております。
 また、日ユ協さんでも様々、このコロナ禍でも必要な支援をしっかりと継続していくということで、日ユ協としての寺子屋運動の実施、あるいは各地のユネスコ協会、これは日本ユネスコ協会連盟さんで情報がある限りでおまとめいただいておりますけれども、仙台ユネスコ協会、目黒ユネスコ協会、平和の文化東京ユネスコクラブなど、恐らくこれだけではないと思いますけれども、こういった取組を途切れなく行っていただいているというところであります。
 先ほど申し上げました、コロナ禍のもとオンラインで実施されました「教育の未来」ですけれども、7ページ目、資料の1-2、こういった形で青柳先生からメッセージを寄せていただいております。コロナの中でも、歴史の中から学び取りつつ、遠隔教育、あるいはこの複雑性が増す中でますますユネスコに求められる役割ということを、メッセージとして発信させていただいております。
 続きまして、先ほど延期になっていると申し上げました、執行委員会についての御説明です。8ページになりますけれども、今回、代表部ベースということで開催をされます。9ページ目、10ページ目が主な議題ということで、教育の未来でありますとかユネスコの戦略的改革、SDG4等々多岐にわたっておりますけれども、一番重要な議題が、11ページ目にございますユネスコの中期戦略、予算ということで、C/4、C/5ということになります。
 事前に少し御意見も頂きながら、ユネスコが、正にこのコロナ危機への対応も含む新しい課題にもしっかり対応できるようということ、また、政治性は排除しつつ専門家の知見を結集するということ、教育におきましても、ESDはじめ継続的な役割、あるいは、科学の分野においては人間中心のAIというようなこと、あるいは海洋科学の10年ということ、それから、文化におきましては、日本が知見を有する遺産の保全・修復の協力活動ということ、それから、情報分野、世界の記録物の保全保護、それから、アフリカ、ジェンダー、こういったことに関して、我が国としては御覧のような方向で、アンケートへ回答をさせていただいているというところであります。
 少し長くなりましたけれども、コロナ危機の中でユネスコがどんな取組を行っているのか、それから、延期になりました執行委員会の主な議題と中期戦略ということを御紹介させていただきました。よろしくお願いいたします。
【見上委員長】  ありがとうございました。議題の1と2を続けて御報告、御説明いただきました。
 何か委員の皆様、御意見ございますでしょうか。あるいは御質問を含めて結構なので挙手していただいて、御指名させていただければと思います。指名は、事務局がサポートしてくださることになっております。どうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞ委員の皆様、お手をお挙げいただければと。特に御質問等はございませんでしたでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  佐藤委員が挙手いただいております。
【見上委員長】  どうぞ、佐藤委員。
【佐藤委員】  初っ端から質問で、ちょっと申し訳ないのですけど、今の資料の11ページのこの間頂いたアンケートに対して、私も特段意見がなくて、これで結構ですというふうに回答したものだと思うのですけれども、ちょっとその後考えましたら、1の総論のところなのですけれども、これを全然否定するものではないのですけど、最後のところの「科学的かつ客観性の高い専門家の知見を結集することに注力することが望ましい」ということなので、それは、専門家が努力すればいいというふうに読まれちゃうと、ちょっと……。もうちょっとみんなに――我々の立場からすると――普及も含めてというようなニュアンスのことが、織り込まれていた方がよかったか……、私がそのとき言えばよかったなと、今になってちょっと反省しています。
 以上です。別に変えてくれとか、そんなことを言っているわけじゃないのですけど、よろしくお願いいたします。
【見上委員長】  ありがとうございました。事務局から何かコメントございますか。
【大杉国際戦略企画官】  ありがとうございます。御指摘のとおりで、ユネスコ協会、ユネスコアソシエーションズも含め、多様なステークホルダーの活躍の場をということも、別途アンケートには答えておりますので、この報告の中に盛り込んでいないのは、むしろ盛り込んだ方がいいと思いますので、今後の資料としては付け加えて整理をさせていただきます。ありがとうございます。
【佐藤委員】  ありがとうございます。
【見上委員長】  ありがとうございました。
 ほかにございませんでしょうか。はい、どうぞ。
【大杉国際戦略企画官】  片山委員。
【片山委員】  ユネスコスクールのユネスコ本部での審査、登録状況は、やっぱり止まっておりますか。そのあたりを教えてください。
【大杉国際戦略企画官】  実は、もう世界の1割を日本のユネスコスクールが占めているという状況の中で、正直申し上げて、量的には広げていくことが難しい。明確にユネスコ本部から、日本の登録をストップしているよというようなアナウンスがあるわけではありませんけれども、実際滞っているというのが実情です。
 このあたり、やはり質と量の議論を少ししていかなければいけないかなということで、9月の総会に向けて御議論いただけるように、今、ACCU等と少し相談をさせていただいておりますので、また委員の先生方からも御意見を頂ける場を設けたいと思います。よろしくお願いします。
【見上委員長】  今回の改革は、いろんな改革の流れの中の1つにも入るような形でしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  はい、建議に基づく取組ということになってこようかと思いますので、そういう意味では、全て建議が大元になっているというようなことで、認識しております。

<議題3 建議のフォローアップと今後の取組の在り方について(報告)>
<議題4 ユネスコ未来共創プラットフォーム事業について(討議)>
【見上委員長】  ありがとうございました。
 ほかにございますでしょうか。
 それでは、次に進めさせていただきます。続きまして議題3、建議のフォローアップと今後の取組の在り方についてと、それから議題の4、ユネスコ未来共創プラットフォーム事業についてに移りたいと思います。こちらも内容に関連がありますので、事務局からまとめて報告、説明を頂きたいと存じます。その後で質疑応答の時間を設けたいと思います。そして、議題の4についての議論を特に頂きたいと思いますが、まず事務局から御説明をよろしくお願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  はい。失礼いたします。それでは資料の3を御覧いただければと思います。少し字が小さい表で大変恐縮ですけれども、上から順番に。ただ、以前、既に総会で御報告している資料とほぼ変わりはないものですので、現状の御紹介を中心に、御説明させていただきたいと思います。
 資料の3の横表ですけれども、まずは建議の1つ目です。SDGs達成に向けた、持続可能な開発のための教育推進ということであります。右側に今後の予定ということがございますけれども、先ほど申し上げたように、ベルリンの会議が1年延期ということになりましたので、もう1年、少し準備の期間があるということで、しっかり国内実施計画の策定等も進めていきたいと思っております。国連本部のサイドイベントなども、こういうコロナ禍の状況でどこまで実際できるかなということですが、オンライン等で参加していただけることもあるかもしれませんので、可能性は追求していきたいと思います。その他、関係機関、国連大学含め、様々な取組が展開されております。
 先ほど申し上げましたように、国内におけるSDG4、ESDの推進のところ、国内実施計画の策定ということを進めることになっておりますので、できますればこれを来年のベルリン会議で、日本の国内実施計画としてお披露目をするというような形で、準備を進めていきたいと思っております。
 それから、その中に3つ目の丸でございますけれども、ESDの手引も、新しい学習指導要領などに沿わせた形で改訂していきたいと思いますので、是非ユネスコ活動の様々な現状なども踏まえながら、いい手引にしていきたいと思っております。
 それから、先ほど御指摘ありましたユネスコスクールのネットワークでございますけれども、やはり質の部分、この審査、申請のプロセスというようなことを、しっかり見直しを図っていきたいと思っております。
 それから、12ページの一番下ですけれども、今日、後ほど御議論いただきますけれども、プラットフォーム事業ということで、ユネスコスクール全国大会等も、今年、少しオンラインという形式になるかなと思いますけれども、何らかの形で実施をしていきたいと思っております。
 それから、13ページが、国連海洋科学の10年ということで、これもユネスコから新しいレポートが出てきておりますので、これに沿って日本は何をするかというようなことを考えていきたいと思います。
 それでは、続きまして13ページ目の3です。加盟国間の友好と相互理解の促進ということで、これは猪口議員にご参加いただいているハイレベルリフレクショングループの議論、あるいは、先ほどの教育の未来、それからAIの倫理、世界の記憶という議論を、しっかりと日本も存在感を示す形で、参画していきたいと思っております。
 それから、14ページ目が、ユネスコ活動のメリットを生かした地域創生や多文化共生社会ということで、様々、地域活性化、ジオパーク、エコパークの活用も進んでおります。こうしたいろんな取組をしっかり可視化して、共有できる仕組みということで、今回、ユネスコ未来共創プラットフォームというものが立ち上がりますので、そこにいろんな活動をしっかり見える化して、共有化していけるような形を目指したいと思っております。
 それから、15ページ目、これが正にプラットフォームそのものに関する提言でありますけれども、SDGsプラットフォームからのご参加を頂いておりますので、本日、この会議が終わった後に、意見交換もさせていただきたいと思っております。
 それから、続きまして16ページ、ユネスコ未来共創プラットフォームということで、より具体的な話は少し懇談会形式の場でと思いますけれども、採択者を御紹介させていただきたいと思います。17ページにございますように、ユネスコ未来共創プラットフォーム自体は、一般社団法人SDGsプラットフォームを選定いたしたところでございます。それから、ユネスコスクールネットワーク拠点、これはACCUにお願いをするということであります。それから、ユネスコ世界ジオパーク拠点、こちらは日本ジオパークネットワークにお願いをするということになっております。また、ユネスコエコパーク拠点の運営ということで、日本自然保護協会にお願いをすることになっております。
 いずれも、これまでの地域ユネスコ協会での様々な活動をしっかり取り入れながら、ネットワークづくりをしていくということが必要になっていくかと思いますので、ぜひ今後の活動の方向性、あるいはアイデアなども頂けたらと思います。
 事務局からは以上です。
【見上委員長】  ありがとうございました。ただいま、議題の3と4につきまして御説明いただきました。それで、4についてはいろいろ御意見がおありかと思いますが、そちらの議論は次にいたしまして、まずは資料3、資料4のところでのただいまの説明について、御意見、御質問を頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
 どうぞ、御意見ある方は挙手、あるいは挙手ボタンをお願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  佐藤委員、挙手いただいております。佐藤委員、お願いします。
【佐藤委員】  何回もでしゃばりまして、申し訳ありません。13ページに、3番の加盟国間の友好と云々のユネスコ改革への貢献のところの一番初めに、去年、総会で、猪口参議院議員から報告がこれ、あったと思います。それで、私のものすごく勉強不足があってか、どんなお話をされているのか全くその場で……、ちょっと時間も制約があったのと、ポイントしかおっしゃらなかったのだと思うのですけれども、ユネスコ改革がどのような方向で何がなされているのか、私、かなり自分では気をつけて聞いたつもりなのですけど、全く理解ができなかった。内容がよく分からなかった、理解できなかったということなのですね。
 それで、できたら、どういう改革か分からないのでお任せするにしても、我々がどういう方向にユネスコ改革が向いているのかなということが理解できるような、何か方法を考えていただけたら、そのレジュメのダイジェスト版を回していただくとか、そういうのでも何でも結構なのですけれども、ちょっと私にはなかなか歯が立たない話だったなと思いましたので、これは今後のリクエスト……。前回のやつは、何か知りたいなという希望がありますけれども、何かそういう、みんなが理解できるような仕掛けを是非作っていただけたらなと思います。よろしくお願いします。
【見上委員長】  ありがとうございました。これにつきましては、事務局、いかがでしょう。
【大杉国際戦略企画官】  ありがとうございます。是非ちょっと追加資料で御用意させていただきたいと思いますけれども、ざっくり申し上げますと、組織・財政面の話と、それから事業のお話というようなことで、両面からいろんな議論がされております。
 組織・財政面で申し上げますと、やはりアメリカが脱退した後の様々な財政的な面での厳しさ、そういったものをどのように考えていくのか。もちろん民間等を含め様々な、あるいは、各国政府からプラスアルファでの様々な分野での信託基金の支援というようなことも含めて、プラスの財政支援を獲得していかなければいけないということもありつつ、一方で、拡大するだけでなくて、しっかりとその財政の中で、どこに重点化していくのかというような議論がございます。
 プラス、やはり最近は、世界の記憶も含めて、ユネスコの議論が、かなり政治的な歴史認識を含めた難しい議論の場になってくることが、これは最近の世界遺産の話もそうですけれども、こういったことが増えてきておりますので、こういった議論を、政治化を避けつつ、ユネスコを本当に相互理解、平和の場としていくためにはどうしたらいいのか、どのような工夫が考えられるのか、運営面ではそんなことが大きく議論をされているということですね。
 その他、教育、科学、文化それぞれの分野の重点的なポイントについて、SDGsの実現ということ、これもあと、2030年ですので、もうそれほど年数があるわけではない中で、どのように活動を加速化させるのかということが、主に議論されております。そういった現在の議論の状況を、また追って御提供させていただきたいと思います。ありがとうございます。
【佐藤委員】  ありがとうございました。よろしくお願いします。
【見上委員長】  ありがとうございました。とにかく政治問題化しないということの意味では、民間のユネスコの活動というのは非常に大事になってくるのだろうと思います。
 佐藤委員、よろしいでしょうか、今の説明で。
【佐藤委員】  結構です。
【見上委員長】  ほかにございますか。
 次の4番目の議題につきましても、もしあればしてください。ただ、プラットフォーム事務局の部分に関する少し突っ込んだ議論みたいなものは、より詳しく、この後、懇談会のところでお話を聞かせていただけると思いますので、全体的なところで御質問がもしあれば、大いにしていただければと思いますが。
 フォローアップのほうの資料3の方でも構いません。何かお気づきの点ございますか。
【大杉国際戦略企画官】  木間委員、挙手いただいております。木間委員、お願いします。
【木間委員】  ユネスコ未来共創プラットフォームの事業なのですが、これまで普及活動小委員会でも、ユネスコ活動の多様なステークホルダーの連携ができていないということを課題として、ネットワークづくりを提案しておりましたので、このような仕組みができることは、とても良いことだと思います。
 昨年度、普及活動小委員会から、「我が国のユネスコ活動の更なる広報普及に向けて」という資料をまとめ、2月の総会に提出しているのですが、その中で、戦略的発信、広報の充実なども課題としています。これについて今後、ユネスコ未来共創プラットフォームが担っていくと伺いました。このプラットフォームの事業は、国内委員会の普及活動や、地域での民間ユネスコ活動とつながる部分がとても大きいと思うので、未来共創プラットフォームと国内委員会、民間ユネスコ運動がしっかりと連携できるような仕組みを作っていただきたいと希望します。具体的にどのように連携していくのかというところは、懇親会でのお話になるのかもしれませんが、もし決まっていることがありましたら、お話しいただきたいと思います。
【見上委員長】  大変大事な御指摘を頂いていると思うのですが、今のこの時間で、事務局から御説明いただける部分がありましたら、お願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  正にそこの連携が基本になってこようかと思いますので、具体的なお話を是非この後、懇親会でさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
【見上委員長】  よろしくお願いいたします。
 それでは、ほかには何かございませんでしょうか。どうぞ何なりと。よろしいでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  石井委員、挙手いただいております。石井委員、お願いします。
【石井委員】  大変些細な質問をさせていただき……。今質問してもよろしいのでしたか。
【見上委員長】  はい、どうぞ。
【大杉国際戦略企画官】  お願いします。
【石井委員】  16ページの未来共創プラットフォームの図を見ていて、期待される効果というところに、2番ですか、民間団体との連携強化というのがあるのですね。多分これは、民間団体ですので、私どものユネスコ協会はもちろん入っているのだろうと思って、うれしかったのですけど、そういう捉えでよろしいですか、民間で活動するユネスコ協会。あと、でも、企業とかNPOとかも民間に入れるのかなと思ったりしたのですけど、ちょっと言葉の問題なのですけど、教えていただければと思います。
【見上委員長】  ありがとうございます。では、事務局、お願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  地域ユネスコ協会が非常に大事な連携団体であることは、間違いありません。加えて、先ほどユネスコ本部も、いろいろ民間企業との連携が活発になってきているということもありましたけれども、そういった企業やNPOということも、もちろん念頭にはございますけれども、地域ユネスコ協会が担っていただいてきたユネスコ活動ということをしっかりこの中で生かしていくという意味で、非常に大事な連携、むしろ、そことの連携なしには成り立たないと思っております。
【石井委員】  ありがとうございました。

<議題5 ユネスコ加盟70周年を契機とした今後のユネスコ活動及びSDGs実現に向けた活動の充実について(討議)>
【見上委員長】  ありがとうございます。まだ御質問おありかと思いますが、プラットフォームの詳しいところは、懇談会の方でまた意見交換したいと思います。
 それでは、先に進めさせていただいてよろしいでしょうか。
 続きまして、議題の5になります。ユネスコ加盟70周年を契機とした今後のユネスコ活動及びSDGs実現に向けた活動の充実についてに移りたいと思います。資料5につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
【大杉国際戦略企画官】  失礼いたします。資料の5になりますけれども、今日、御議論いただきたいのは、来年、御承知のとおりユネスコに日本が加盟して70周年ということになりますので、それをきっかけとして、今後のユネスコ活動をどのように活性化を図っていくかということを、9月の総会でぜひ御議論いただきたいと思っております。そのために各小委員会で御議論いただき、その成果を総会に持ち寄らせていただくというようなことで考えてございます。
 何も資料がないと少し議論しにくいかなということで用意させていただいたのが、資料5、これまでの周年行事の様子です。ユネスコ加盟50周年のときは、皇太子同妃両殿下をお迎えして盛大に記念式典をさせていただいたり、記念切手を発行したりということでございましたけれども、このぐらいのものをやるのは、恐らくまた100周年ということになろうかと思いますので、今回は70周年ということで、どのようなことをやっていこうかなということであります。御参考までに、もう御承知だと思いますが、60周年の際は、富山でユネスコ運動全国大会ということで、お祝いをしていただいたということでございます。
 既に開催されました文化・コミュニケーション小委、それから教育小委で、この点についてどんな議論が出たかということを御紹介させていただきます。1つは、やはりポストコロナという中でのユネスコ活動、ユネスコの役割、存在意義というようなものを踏まえたものにしていくということ。それから、必ずしも集まって行事をやるというよりは、若者も巻き込んでオンラインでいろんな議論をしていくという場があってもいいのではないかというような御提案、それから、国内における教育ということもしっかり充実させられるような、対外発信だけではなくて、そういう国内への裨益ということもあったほうがいいのではないかというようなことといった、様々な御議論を頂いております。
 それから、教育小委員会の御意見ですけれども、こちらもやはりオンラインということについて、かなり御意見を頂きました。また、グローバルにつながっていく工夫というようなこと、子供たちがオンラインで協働できるような、そういう仕掛けを考えたらいいのではないか。それから、一過性のイベントではなくて、これを今やっていることの、何といいますか、裾野を広げるきっかけとして使っていくということですね。単発的なイベントではない、そういう形がいいのではないかというようなこと。それから、ユース、国内の留学生といった多様な人たちとつながりながら工夫ができるのではないかというような、こういった御議論を頂いたところであります。
 本日は幅広に、日頃課題として考えておられることも含めて、なるべく全ての委員に御一言ずつ頂ければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【見上委員長】  ありがとうございました。どうぞ活発な御意見をよろしくお願いしたいと思います。文化活動、あるいはコミュニケーション、あるいは教育、そういったところの小委員会からの意見は出ていますが、これから頂く意見の内容についても、やっぱり委員会の専門性を超えて、ユネスコ国内委員会全体として取り組まなきゃいけないというふうに理解してよろしいですよね。事務局の方にちょっとその確認です。
【大杉国際戦略企画官】  はい、そのとおりです。
【見上委員長】  はい。どうぞ皆様方から、今の御説明に対する質問も含めで結構ですので、御意見を頂きたいと思います。
【大杉国際戦略企画官】  片山委員、挙手いただきました。片山委員、お願いします。
【片山委員】  私、3回目の発言になりますので、ほかの方がなければ発言させていただきます。
【大杉国際戦略企画官】  では、岡崎委員、挙手いただきましたので、まず岡崎委員、お願いいたします。
【岡崎委員】  今年はコロナで大変なことになっているのですけれども、これ、本当に我々の生活の端々まで変わってきているのですよね。ということは、例えば、今思いつきのように感じたのですけれども、スポーツ団体との関連、特に国際的なスポーツ団体、それから環境団体、それからユニセフとかそういう国際的な活動をしている団体があると思うのですけれども、そこと連携を取りながらユネスコが活動できないかなと今思っているところです。以上です。
【見上委員長】  ありがとうございます。
 ほかに御意見ないでしょうか。いかがですか。
 では、片山委員、2回目ですが。
【片山委員】  3回目ですが。
【見上委員長】  あ、3回目ですか。
【片山委員】  皆さん、いいですか。
【見上委員長】  はい。
【片山委員】  2点、提案の柱があります。1つは、やはり情報通信技術、いわゆるICT活用を何とか見える化するような形での発信が、できたらいいなと思っております。その内容的には、特に先ほども御説明がありましたように、教育の未来について、これをより具体化していっていただけたら、すばらしくなるのではないかなと思います。特にユネスコスクールで成長したユースの意見を、我々大人が聞けたり、発信できたりしたらいいのではないかなと思いました。
 それから、今、岡崎委員もおっしゃられましたが、つながるということをキーワードにして、コロナ禍の下で、教育の未来でも2月の総会で、青柳委員のペーパーに書かれておりましたけれども、ユネスコオーケストラであるとかスポーツの領域であるとか、そんなジャンルでこんなにユネスコ活動が発信できたら、祝えればいいのではないかなということが1点です。
 もう1点は、普及活動の視点からなのですけれども、日本のユネスコ活動の歩みをつづるというような……、ちょっとこれ、つづるということには、なかなか国内委員会としては、タイトな仕事になるのではないかなと思いますが、どこかで編さん委員会などを設けていただいて、特に国民一人一人が分かりやすい書籍の発行であるとか、言ってみればユネスコ活動加盟70周年の歩みを日本の国として発刊できたら、すごい業績になるのではないかなと思いますし、ここでESDやSDGsのことも分かりやすく取り上げていただけたらというのが希望です。個人的なことになりますけれども、私も、日本ユネスコ協会連盟が出版しました『民間ユネスコ運動60年史』や、長浜ユネスコ活動記念誌「60周年記念誌」などを振り返りながら、常に原点はどこにあるかということを顧みる、そういうものが、記念誌なるものができたらいいなと思っております。
 あと、もう1点、細かいことですけれども、ユネスコ活動の優良事例を紹介、顕彰するということは、この機に是非ともやっていただけると、広がりが期待できるのではないかなと思います。以上です。
【見上委員長】  ありがとうございました。
【大杉国際戦略企画官】  木間委員、お願いします。
【木間委員】  新型コロナウイルスの影響は世界的に大きく、今後のユネスコ活動も、これまでの延長線上で考えられない状態に世界が変わっていると思います。SDGsの実現に向けた活動についても、ポストコロナの新時代に合ったものにしていくことが必要になると思います。ユネスコ加盟70周年に向けて、こうしたことをしっかりと議論し発信していくことが必要だと思います。
 一方、世間一般的には、ユネスコの意義や国内委員会の意義が余り知られていないという課題があります。ユネスコ加盟70周年は、普及・広報のチャンスだと思いますので、この機会に世間一般にわかりやすく目に止まる形でSNSとかオンラインイベントとか、いろんな媒体を活用してPRしていくとよいと思います。
 そのときに、余り難しいものではなくて、チラシ1枚ぐらいの、学校で配ったり、SNSで拡散したりできるような、そんな媒体があると、今後、未来共創プラットフォームでステークホルダーを広げていくというところにもつながっていくのではないかと思います。また、東京オリンピックも同じ年になりましたので、コロナを乗り越えて平和の祭典を行っているオリンピックにユネスコからメッセージを送るとか、世界が注目しているオリンピックと絡めて、ユネスコをアピールすることも考えてもよいのではないかと思います。
 私自身は、UNESCO創設50周年のときに文部大臣の表彰を頂いておりまして、すごく励みになりましたので、この機に、ユネスコ活動に取り組んでいる若い人たちに励みになるような顕彰とかがあってもいいかと思います。
【大杉国際戦略企画官】  ほかにございませんでしょうか。どなたでも結構です。まだ御発言でない方。市丸委員、お願いします。
【市丸委員】  皆さんの意見に賛成です。周年行事というのはとても大事にしたいなと思っています。そのことによって、70年間もこのユネスコ活動が続いているということを広く多くの方々に知っていただく良い機会だと思います。
 形は、華々しいイベントとかではなくて、ユネスコの精神に基づいて、心に平和のとりでを築かなければいけないとか、国際社会とつながっているということを、若い人たちとか一般の人たちにも広報できたらと思います。そういった意味で、具体的な方法は分かりませんけれども、これを普及のチャンスと捉えた形で周年行事を計画していただけることを願います。
【見上委員長】  ほかに、林委員、石井委員、あるいは箕浦委員いかがでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  石井委員、挙手いただいております。その後、林委員。
 それでは、石井委員から。
【石井委員】  よろしいですか。
【見上委員長】  はい、どうぞ。
【石井委員】  70周年の事業としてはどんなものが具体的にいいかということは、ちょっと考えるゆとりがなかったのですが、先ほど木間委員からも出ていましたが、やっぱりユネスコをここまで70年続けてやってきた、更にもっと普及していかなきゃいけないということを考えたときに、具体的に物としてできるものがあった方がいいかななんて思うのですね。例えば、前から出ていますユネスコカレンダーを思い切って作るとか、70周年記念、でなかったら、ユネスコカレンダーが高いのでしたらパンフレット、子供向けのもの、学校向けのもの、それから一般市民向けのもの、ユネスコってこうなのだよって、意外と知られていないのですね。
 うちの孫が小学校6年生なのですけど、社会科の教科書を見せてもらったのですね。そうしますと、やはり前から言われていることですけど、ユニセフの記事はものすごく多いです、2ページ。ユネスコのことは、ほんの資料1枚、写真のところにユネスコって1行書いてあるだけなのですね。だから、それはしようがないことなのですけど、ユネスコのことをやっぱり子供たちにもっと知らせたいなと思いますね。
 そういうことを考えたときに、どうやったらもっと分かってもらえるのかという手立てを考えていくとして、例えばパンフレットと言いました。以上です。
【見上委員長】  ありがとうございます。
 ほかにはいかがですか。どうぞ、御指名をお願いします。
【大杉国際戦略企画官】  林委員、お願いします。
【林委員】  ありがとうございます。先ほど来、ほかの委員の方たちがおっしゃっていることに、非常に賛成いたします。特に今回のコロナ禍で、日本の国の弱点として思われたことの中に、AIの分野があったかと思います。休校になったために起きた子供たちの学習に関わる問題、それから、AIにたけた若い人たちは、実際問題としては、自分たちの活動を十分に、何ていうのでしょうか、減らすことなくできた方たちもいらっしゃるかと思うのですけれども、一方で、高齢者の方にとっては、このAI時代の情報に対してすごく難しい問題もあったかと思います。
 そのように、この国にある弱点というものもさすがに見えましたので、普及活動をするに当たっては、やはりその辺の弱点を克服できるような形での普及、先ほど市丸委員が言われたように、原点に返ってこの70周年を考えますときには、一人一人の国民に対して私たち普及をする人間としては、人の心の中に平和のとりでを作るというユネスコの精神を、国民一人一人に、ユネスコの国際機関から身近に感じられるように、受け止めてもらうようなつながる作業をしなくてはいけないかと思うのです。
 そのようなときに、デジタル弱者の高齢者の方、それから、今回思いがけなく発覚したAI弱者の人たち、そういう人たちが取り組みやすい形での、アクセスのしやすい、何ていうのでしょうか、つながり方というのを、もう1回考えてみる値があるなと。それがオンラインであれば、そのオンラインも非常につながりやすい、分かりやすい、そして獲得しやすいということがあるようなでき方がいいかなと考えました。それを、ぜひ精神を伝えるためにしていただけたらなと思いました。
【見上委員長】  ありがとうございます。重要な御指摘だと思います。
 ほかにはございませんでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  箕浦委員、御挙手いただいております。箕浦委員、お願いします。
【箕浦委員】  岐阜県ユネスコ協会の箕浦です。最初、ちょっと私の資料が届かなくて、時間が遅くなって申し訳ありませんでした。
 それで、私たちのところでは、ESDの発表会というのを、小学生がESDパスポートでボランティアをやって、1ボラン、2ボランとかハンコを押していただいて、それで、その成果に対して毎年、表彰状とか、そういうのを渡したりして、ボランティアに参加するというか、ボランティアに興味を持ってもらうというきっかけから、子供さんがそのまま大きく大人になったときにも、ずっとユネスコの活動につながっていけるかなと思って、そのように期待をしているのですが、そのESDパスポートが、もう今年ぐらいで終わる、パスポートがなくなってしまう。
 その後、SDGsパスポートというのができたということなのですが、それが、パスポート自体は各協会のところで作らなきゃいけないというようなことで、ちょっと予算がないので、せっかくここまでボランティア精神を育ててきた子供たちが、「せっかくためてきたのに、えっ、今年ないの?」というふうにならないように、何かSDGsのパスポートを、印刷しないで、何か、例えばスマホとか今の子たちはすごく達者なので、何かそういうスマホとか何かアプリとか、そういう手段でボランをためて、これだけボランティアをやりましたよとか、何かそういうふうな仕組みができると有り難いなと思うのですね。印刷しなくていいので、各自でそれを管理して、先生にハンコを押してもらうとか、そういうふうな何かお金を使わずにできる仕組みができると、もっと普及できるのではないかなとちょっと思っているので、ささやかな望みなのですけど、もしそういうのができたら有り難いなと思います。よろしくお願いします。
【見上委員長】  ESDパスポートもSDGsパスポートも、非常にいい日本ユネスコ協会連盟の取組ですから、それが、ユネスコ協会だけでなくて、もうちょっといろんなネットワークで広がっていくといいですよね。
【箕浦委員】  そうですね。お願いします。
【見上委員長】  ほかにおられましたか。
【大杉国際戦略企画官】  鈴木委員、挙手いただいております。お願いします。
【鈴木委員】  日本ユネスコ協会連盟で理事をしております鈴木と申します。よろしくお願いします。
 本当に60周年を迎えた10年前に比べると、ユネスコスクールを始めユネスコ協会だけでなく、様々な団体、個人がユネスコ活動に関わっているなということを、すごく実感しております。そういった様々な形でユネスコ活動に関わっている方々が、70周年を機に開催される行事に関われるような形の行事が、いいのではないかなと思っております。未来共創プラットフォームの始動ともタイミングが重なりますので、そういった意味でも連携して、うまく事業ができればいいのかなと思っております。
 コロナウイルスの関係もありますので、どこまでオフラインのイベントができるかというところは課題にあるかと思いますが、オンラインでも十分に様々な形で行事はできるかと思いますけれども、オンラインで開催、オフラインで開催、どちらでも言えるのですけれども、やはり社会的なアピールというところをしっかりと考えて、取り組む必要があるのかなと思います。
 オンラインで参加するという場合は、やはりもともとユネスコに関心のある方々が参加ということで見込めると思いますけれども、まだまだユネスコの認知度は低いですし、ユネスコの必要性というのを、改めて社会に対してアピールしていくようなきっかけになるということが、すごく重要であると思っております。なので、そういった70周年で開催する行事をいかに社会にアピールするかという意味で、その成果をどう社会に発信していくのか、もしくは発行物を作るのか、又は何かオフラインでのイベントを開催するといったような形で、様々な立場の人が参加するというのが1点と、社会に対するアピールというのが2点、そういう2点が非常に重要であると考えておりますので、そういった点を踏まえた事業ができればなと考えております。以上です。
【大杉国際戦略企画官】  片山委員、挙手いただいております。
【片山委員】  簡単な質問でもいいですか、委員長。
【見上委員長】  どうぞ。
【片山委員】  今現在、このリーフレットを作っていただいていますよね。
【見上委員長】  はい。
【片山委員】  これは先走ったことで申し訳ないのですが、改訂されると思うのですが、是非とも、オフラインの方に有力な情報媒体となりますので、ちょっとビジュアルで、普及活動をたくさん、多めに入れていただけたらと希望しておきます。
 以上です。
【見上委員長】  ありがとうございます。事務局、御考慮いただければと思います。予算もあるところだと思いますが。
【大杉国際戦略企画官】  ありがとうございます。承知いたしました。
【見上委員長】  よろしくお願いいたします。
 どうぞほかには。もうちょっとだけ時間を取ってありますので。
【大杉国際戦略企画官】  本議題、岡崎委員、いかがでしょうか。
【見上委員長】  そうでしたね。
【大杉国際戦略企画官】  ほかの先生方はもう一通り御意見を頂きました。
【見上委員長】  岡崎委員、いかがでしょう。
【岡崎委員】  私も先ほど申し上げたのですけれども、補足になりますけれども、例えばスポーツ活動にしても、それから芸術活動にしても、すべからく平和だからできるのだというふうなことですよね。特に今年の場合は、平和だけじゃなくて、健康だというふうなことが出てきた。ですから、そういう意味で言っても、本当にユネスコは、確かに教育、文化、科学ですけれども、これ、そういう仕様を取っ払って、そういう国際的な団体との共通なベースができるのではないかと思うのですね。
 ですから、70年を機に、従来の成果プラス、スポーツとか芸術とか保健であるとか、そういうところに視野を向けたような活動をしていいのではないのかなと思います。以上です。
【見上委員長】  ありがとうございました。御指摘の平和とか健康というのも、やはり今、非常に考えねばいけない点だろう、重要な点だろうと思います。
 ほかにおありになりますか。
【大杉国際戦略企画官】  片山委員、再度御挙手いただいております。片山委員、お願いします。
【片山委員】  ごめんなさいね。いわゆるシンポジウムとか、何かいろいろとそんなことをされた場合、ユースとかいわゆる外国人の、特に留学生も、関西の方は増えております。大学の中にユネスコ協会で活動している方もおられますので、そういった海外の方もユネスコ活動に関心を持っておられますので、そういった方の参画、また紹介させていただきますので、よろしくお願いします。
【見上委員長】  御指摘ありがとうございます。おっしゃるように留学生などを、積極的に日本の我々の活動に組み込めるといいですよね。
 随分御意見を頂いたのですが、時間的にはそろそろなんですが、箕浦さん、手を挙げられましたか。どうぞ。
【箕浦委員】  すみません。別に特にこんなことを言わなくてもいいのですけれども、私、1人でちょっとブログを作っていまして、日本の中のジオパークとか、それから世界遺産の場所とか、そういうところへ行って写真を撮ったりして、それをブログにアップして、世界中の人が見てくれているかどうか分からないですけど、一応そういう一人ユネスコ会員みたいな、細々とそういうこともやっていますので、何かそういう個人的な活動もやっていますので、そういうことを一応知っていていただけるとうれしいなと思いますので、よろしくお願いします。失礼します。
【見上委員長】  エコパーク、ジオパークも、なかなかユネスコスクールの活動と結びつかなかったりするのが現状ですので、今の御指摘も大事かと思います。ありがとうございます。
 それでは、そろそろ時間ですので、次の議題6に進みたいと思います。よろしいでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  先生、最後に石井委員からお願いします。御挙手いただいております。石井委員。
【見上委員長】  では、お願いします。失礼いたしました。気がつきませんでした。
【石井委員】  ごめんなさい、時間がないのに。
【見上委員長】  いえいえ。どうぞ。
【石井委員】  さっきのパンフレットとかカレンダーとか申し上げたのですが、片山委員がおっしゃったように、私もシンポジウムという案もとてもいいと思っていたのです。今日の資料にもありますけど、青柳先生ですか、東京の、あの方の2月の総会の発言で、すごく感動したのですね。というのは、学校教育、当たり前のことなのですが、小中高の活動は、持続可能な未来の作り手、担い手の育成を目指していこう、このことは当たり前なのですけど、そのときに、ユネスコはこれからどこへ向かうのかというような項目があったのです。
 そのシンポジウムの中に、一応、今までのユネスコはこういう積重ねがあって、こういうことをやってきたと。これからユネスコはどこに向かうのだろうかというようなことを、是非小さい子供も含めて、それから大人、シニアとかいろんな世代を交えて、教育とユネスコの関係みたいなものを絡めて、この際、ユネスコについて未来を考えてみようじゃないかみたいな、そういうものがシンポジウムでできるといいなと思っていました。
【見上委員長】  ありがとうございました。協会連盟にもいろんなたくさんのユネスコ協会がありますので、全ての協会がユネスコスクールとつながった形で、歯車がちょうど合うような形に持っていけたらいいなと思います。ありがとうございます。
 まだおありになりますか。よろしいでしょうか。それでは、すいません、次に進めさせていただきます。
 議題6、日本ユネスコ国内委員会の機動的・効果的な運営についてに移りたいと思います。本議題は非公開の議事となりますので、総会に報告する際には公開とさせていただくことになっております。取材の方、及びオブザーバーの機関の方々は、恐れ入りますが御退席をお願いいたします。
(オブザーバー、取材者退室)

<議題6 日本ユネスコ国内委員会の機動的・効果的な運営について(討議)>
 今後の日本ユネスコ国内委員会の機動的・効果的な運営について、委員からの御意見を頂いた。(本件については9月に開催される総会において審議予定。)

<議題7 その他>
【見上委員長】  それでは、議題の7、その他が残っておりますが、その他として事務局から何かございますでしょうか。
【大杉国際戦略企画官】  こちらからは特段ございません。
【見上委員長】  それでは、これをもって閉会としたいと思います。議事進行に御協力いただきまして、本当にありがとうございました。
【大杉国際戦略企画官】  鈴木委員から手が挙がっております。鈴木委員、お願いします。
【鈴木委員】  すみません。先ほどちらっと事務局がおっしゃられていたのですけど、総会は9月ですか。
【堀尾国際統括官補佐】  はい、この後、今後の予定ということでお伝えします。委員長、よろしいでしょうか。
【見上委員長】  失礼しました。
【堀尾国際統括官補佐】  今後の予定としましては、令和2年9月上旬に、第147回日本ユネスコ国内委員会総会を開催する予定となっております。詳細につきましては、近日中にメールでまた御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
【見上委員長】  ありがとうございます。
【大杉国際戦略企画官】  すみません、佐藤委員から手が上がっております。
【見上委員長】  佐藤委員、失礼しました。
【佐藤委員】  すみません、後で付け足しみたいで申し訳ないのですけど、この文章を見て、言葉の問題なのですけれども、分属という言葉が非常に……。民間では使わない言葉、企業でも使わないです。それで、私、辞書を引いたら、役所で使う言葉だというふうに書いてあって、それで、分かれる、属すということの、この語感が、先ほどからみんな分属、分属って……。
【見上委員長】  私も気になっておりました。
【佐藤委員】  聞かないというふうに言いましたけど、何かこう、分けられて無理やり配属させられるような、そういう語感がものすごくあって、それが最初に入っちゃうから、ものすごく、何だ、我々は分けられて捨てられちゃうみたいなところが入っちゃうので、役所の方で抵抗がないのであれば、語感を変えて、もうちょっとソフトな表現にしていただくと、誤解がものすごくそれだけで減るのではないかなというふうに思います。
【見上委員長】  今日、委員の皆様も、分属という言葉を口にされた方もいらっしゃいますけど、伺っていて、何か普及委員会を解体させて、そこから、入っていた方々を適当に分けて入れるみたいな印象があるのですね、ちょっとね、見方によっては。ですから、もしそこが差し支えなければ、もうちょっと違う表現にしておいていただくと、有り難いということですね。
【大杉国際戦略企画官】  単に国内委員会全体を分ける、分けて所属していただくということの言葉だけなのですけれども、誤解を招くといけないと思います。平たい言葉にさせていただきます。
【見上委員長】  よろしくお願いいたします。
【佐藤委員】  すみません。
【見上委員長】  いいえ、ありがとうございました。大事な点だと思います。
 皆様、気になるところございませんか。よろしいですか。
 それでは、第105回普及活動小委員会をこれで閉会いたします。ありがとうございました。
【大山国際統括官】  ありがとうございました。


―― 了 ――

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