資料1-1 第209回ユネスコ執行委員会の結果について(報告)

令和2年8月
国際統括官付  

(1)開催概要

日時:令和2年6月29日(月曜日)~令和2年7月10日(金曜日)(於:ユネスコ本部)

<ユネスコ執行委員会について>

  • ユネスコ加盟193か国が参加するユネスコ総会(2年に1度開催)に次ぐユネスコの意思決定機関であり、春と秋の原則2回、パリのユネスコ本部で開催。
  • ユネスコ加盟193か国の中から、地域枠に応じて投票で選ばれた58か国により構成(任期4年)。我が国は、1952年以来継続して執行委員国を務める。
  • ユネスコ日本政府代表部の尾池大使が、本執行委員会より行財政委員会の議長を務めている。

(2)結果概要(教育関係議題)

 コロナ禍の状況をふまえ、多くの国から、教育の重要性について言及があった。

議題 5.I.A 教育の未来

内容:「教育の未来(Futures of Education)」イニシアティブに関する議論の状況について報告が行われた。「教育の未来」の内容について加盟国との協議を行うべき旨記載した第206回執行委員会決議(206 EX/Decision 6.III.9.)を想起し、その情報提供を事務局長に求める旨等を追記のうえ、決議案が採択された。

議題 6.I SDG4-グローバルレベル・地域レベルの調整及び支援の進捗状況

内容:SDG4の実現に向けた国際的、地域的メカニズムについて取組の状況報告がなされた。事務局が実施するイニシアティブの報告書を求める旨や、南南協力の重要性等について追記のうえ、決議案が採択された。

議題6.II SDG4-ユース・成人のリテラシーに関する戦略における行動計画(2020-2025)

内容:第40回ユネスコ総会で採択されたユース及び成人の識字戦略(2020年~2025年)に基づき、行動計画案が提出された。

議題6.III SDG4-技術及び職業教育・訓練の戦略(2016-2021)における中間レビュー

内容:職業技術教育訓練(TVET)に関する2016年から2021年までの戦略に関する中間評価(2019年実施)の結果が報告された。

議題7 SDG4.5の実現に向けた評価の作成-教育における平等とインクルージョン

内容:ユネスコ内部監査部が、2015年から2019年にかけて国連機関及びその他の機関(ユニセフ、ノルウェー開発協力局(Norad)、世界銀行)との合同でSDGターゲット4.5(脆弱層のあらゆるレベルの教育、職業訓練への平等なアクセス)に関する調査を実施。2019年7月に公表された調査結果のサマリーが報告された。

議題8 ユネスコにおける教育セクターの評価

内容:ユネスコ内部監査部(IOS)が実施した「ユネスコ教育局の未来評価-SDG4の文脈における規範的役割対運用役割」評価のサマリーが報告された。

議題12 IBEの未来

内容:スイス・ジュネーブに設置されているユネスコカテゴリー1センターである国際教育局(IBE)の再編成(任務及び規約)について、ジュネーブにおけるIBEのマンデートを含めてステータスが採択された。なお、本件は、2021年に開催される第41回ユネスコ総会での採択をもって正式決定される見込み。

議題18.II 国際理解教育等に関する勧告の次期コンサルテーションの準備

内容:第39回ユネスコ総会の決議に基づき、「国際理解、国際協力及び国際平和のための教育並びに人権及び基本的自由についての教育に関する1974年勧告」の実施に係る次期総括報告が第41回ユネスコ総会に提出予定。その準備の情報収集に用いる、加盟国の勧告実施状況に係る報告書準備のためのガイドライン案が承認された。

議題18.III 成人学習に関する勧告の次期コンサルテーションの準備

内容:第40回ユネスコ総会の決議に基づき、「成人学習及び成人教育に関する2015年勧告」実施に係る次期総括報告が第42回ユネスコ総会に提出予定。その準備の情報収集に用いる、加盟国の勧告実施状況に係る報告書準備のためのガイドライン案が承認された。
 

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