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日本ユネスコ国内委員会

日本ユネスコ国内委員会総会(第136回)議事録

1.日時

平成27年3月13日(金曜日)14時00分~16時00分

2.場所

霞山会館 霞山の間

3.出席者(敬称略)

〔委員〕

安西祐一郎(会長)、林原行雄(副会長)、羽入佐和子(副会長)
青野由利、足立直樹、安達仁美、阿部宏史、礒田博子、井手明子、猪口邦子、井原正登、植松光夫、宇佐美誠、内海房子、榎田好一、及川幸彦、大津和子、岡田元子、長有紀枝、加藤淳子、河内順子、金原祥子、黒田玲子、古賀信行、西園寺裕夫、重政子、島谷弘幸、中川正春、那谷屋正義、西尾章治郎、二瓶和敏、早川信夫、林梓、東良和、広瀬晴子、見上一幸、観山正見、横山恵里子、吉見俊哉

〔欠席・委任〕

伊藤一義、稲葉カヨ、内永ゆか子、内山田竹志、岡田保良、小此木八郎、香川俊介、葛西敬之、川井郁子、黒田一雄、河野俊行、齋木昭隆、妹島和世、寶馨、野村道朗、萩生田光一、松野博一、松山政司

〔外部有識者〕

田村学 国立教育政策研究所教育課程調査官

〔外務省〕

佐藤地 ユネスコ日本政府代表部特命全権大使、新美潤 国際文化交流審議官

〔文部科学省〕

下村博文 文部科学大臣、山中伸一 文部科学事務次官

〔文化庁〕

石丸成人 文化財部伝統文化課文化財協力室長

〔事務局〕

松浦晃一郎 日本ユネスコ国内委員会特別顧問(前ユネスコ事務局長)、山脇良雄 日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、籾井圭子 日本ユネスコ国内委員会事務次長(文部科学省国際統括官付国際戦略企画官)、その他関係官

4.議事

【安西会長】  御多忙のところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。定刻になりましたので、開会させていただきます。
 まず、事務局は定足数の確認をお願いします。
【本村補佐】  本日、御出席の委員が34名で、委員58名の過半数ですので、定足数を満たしております。
【安西会長】  ありがとうございました。定足数が満たされているという御報告がありましたので、第136回日本ユネスコ国内委員会を開催させていただきます。
 国内委員会の規定に基づきまして、本日の総会は、一部の議題を除いて、傍聴の希望者に対して公開をいたします。
 御発言は、非公開部分を除いては、そのまま議事録に掲載され、ホームページ等で公開されますので、御理解いただければと思います。
 本日の会議には、御多忙の中を下村文部科学大臣に御出席いただいております。また、松浦日本ユネスコ国内委員会特別顧問にお越しいただいております。また、後ほど、今度、ユネスコ日本政府代表部大使になられました佐藤地大使もお越しいただく予定でございます。松浦特別顧問には、後ほど御講演いただくことになっております。
 また、本日はESDの今後の推進を含むユネスコ活動の活性化について議論をしていただく予定にしております。学校における教科横断的なESDの取組について、田村学国立教育政策研究所調査官に御講演いただく予定でございます。
 続きまして、本日の配付資料について、不足等ありましたら、会議の途中で構いませんので、挙手で事務局までお知らせください。ここでは時間の関係もございますので、お手元で御覧いただきながら、足りなければおっしゃってください。
 審議の前に、昨年7月24日に開催されました前回の国内委員会総会以降、委員、事務局の異動がありましたので、事務局から報告をお願いします。
【本村補佐】  御報告いたします。
 まず、新任の委員11名が昨年12月1日付で発令されてございます。お名前をお呼びいたします。阿部宏史委員。礒田博子委員。稲葉カヨ委員、御欠席でございます。及川幸彦委員。岡田元子委員。河内順子委員。古賀信行委員。妹島和世委員、御欠席でございます。西尾章治郎委員。横山恵里子委員。香川俊介委員、御欠席でございます。
 続きまして、再任委員6名、御紹介いたします。青野由利委員。植松光夫委員。長有紀枝委員。西園寺裕夫委員。見上一幸委員。吉見俊哉委員。
 続きまして、新任の委員といたしまして、2月14日付で衆議院の指名に基づきまして衆議院議員4名が指名されております。中川正春委員。小此木八郎委員、萩生田光一委員、松野博一委員におかれましては、本日、御欠席でございます。
 最後に、副会長に12月1日付で御就任されました羽入佐和子委員でございます。
 事務局から、11月25日付で発令がございました国内委員会事務総長、山脇良雄国際統括官でございます。
 御紹介は以上でございます。
【安西会長】  ありがとうございました。
 新しい委員の皆様のお力もお借りいたしまして、我が国のユネスコ活動を一層推進してまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、会議の開催に際しまして、下村文部科学大臣から是非、御挨拶いただければと存じます。大臣、よろしくお願いいたします。
【下村大臣】  下村博文でございます。第136回日本ユネスコ国内委員会の開会に当たりまして、御挨拶を申し上げさせていただきたいと思います。
 委員の皆様方には、御多忙のところ、お集まりいただき、また日頃から我が国のユネスコ活動に関して御助言、御協力いただき、誠にありがとうございます。
 本日は、ユネスコ活動の活性化について御議論いただくと聞いております。今年はユネスコ70周年という記念すべき年であります。70周年を迎え、これからの時代のユネスコ活動のあるべき姿などにつきまして、皆様方から忌憚のない御意見を頂けることを期待しております。
 さて、昨年11月、ユネスコと日本政府の共催によりまして、愛知県名古屋市及び岡山市におきまして、ESDに関するユネスコ世界会議が開催されました。本世界会議は、閣僚級をはじめ、各国から約3,000人が出席し、2015年以降のESD推進方策を議論いたしました。そこで全ての関係者が、ESDをさらに強化し、そのための行動を起こすことを宣言する「あいち・なごや宣言」が採択されたところでございます。
 文科省では、引き続き国内におけるESDの推進に一層強力に取り組んでいくとともに、世界的なESDの推進におけるユネスコの活動を支援することによりまして、国内外の新たなESDの取組を喚起し、更なるESDの発展につながるよう取り組んでまいりたいと思います。特に、ESDの推進拠点と位置付けておりますユネスコスクールにつきましては、関係の皆様方の御協力により、約900校まで広がりました。今後、ユネスコスクールの取組をさらにほかの学校にも広げていくことによりまして、教育現場から一人一人の意識を変えていくことにつなげてまいります。
 我が国のユネスコ活動に関して、幾つかうれしいニュースがありました。まず、一昨年の和食に続き、昨年11月に「和紙 日本の手漉和紙技術」がユネスコの無形文化遺産に登録をされました。また、12月には、創造的な文化遺産の強化による都市の活性化を図るユネスコ・クリエイティブシティーズネットワークに鶴岡市と浜松市が新たに登録をされました。さらに、現在、我が国では七つのユネスコエコパークが認定されており、自然と人間が共生しながら持続可能な発展を図るための活動を進めておりまして、今後のますますの発展が期待されるところでもございます。
 委員の皆様方におかれましては、これらの事業を通じてユネスコ及びユネスコ活動の今日における意味についてお考えいただければ幸いであります。
 御承知のとおり、日本で開催予定の2019年ラグビーワールドカップ、2020年オリンピック・パラリンピックに向けまして、2016年10月、来年になりますが、文科省が中心となりスポーツ文化ワールドフォーラムを京都と東京で開催する予定であります。この国際会議では、スポーツや文化を通じた国際貢献、協力等につき議論し、世界へ発信していきたいと考えております。この中では、世界経済フォーラム、通称ダボス会議とのジョイントも考えているところでもございます。今後、ユネスコにも御協力いただくこともあるかと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 最後になりましたが、安西会長、林原副会長、羽入副会長並びに今回、新たに加わっていただいた方々含め委員の皆様方には、一層の御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、冒頭、私の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
【安西会長】  大臣、ありがとうございました。下村大臣は、この日本ユネスコ国内委員会の委員でもいらっしゃり、大変活発に活動してくださった経験がございます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 下村大臣はこれで御退室になります。よろしくお願いいたします。
(下村大臣退席)
【安西会長】  それでは、審議に入らせていただきます。本日は、議題1、ESDの今後の推進を含むユネスコ活動の活性化についてといたしまして、まず70周年を迎えたユネスコ活動のこれからの在り方について審議をさせていただきます。
 初めに、事務局から本議題について説明をお願いします。
【山脇国際統括官】  国際統括官の山脇でございます。資料1を御参照いただきたいと思います。
 ユネスコ活動の活性化に関しましては、この委員会で昨年の3月、決定、公表していただきました「我が国におけるユネスコ活動の活性化についての提言」を受けまして、様々な機関で具体的な取組が進められているところでございますが、一方で、ただ今会長から御紹介ありましたように、今年はユネスコ70周年という記念すべき年でありますので、この資料1にありますとおり、これからの時代のユネスコ活動のあるべき姿について、このユネスコ国内委員会での議論を踏まえて会長ステートメントとして取りまとめて国内外に発信してはどうかということを考えているところでございます。
 本日、御議論いただきまして、また次の総会でもこの会長ステートメントの案をお示しして御議論いただきたいと思っております。その上で、今年は2年に1度のユネスコ総会が11月に開催されますので、そのユネスコ総会の場でもこの会長ステートメントを対外的に発信してはどうかと考えているところでございます。そのためにも、本日、ユネスコ活動のこれからの在り方などについて御議論いただければありがたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
【安西会長】  ありがとうございました。
 皆様にいろいろ御意見をお伺いできればと思っておりますけれども、本日はユネスコ事務局長として長く御貢献された松浦日本ユネスコ国内委員会特別顧問にいらしていただいておりまして、特にこれからの時代のユネスコ活動がどうあるべきかについて御講演いただければと考えてまいりました。松浦特別顧問に10分ほど御講演を頂いて、それから皆様の御意見を頂ければと思います。
 松浦顧問、よろしくお願いいたします。
【松浦特別顧問】  それでは、10分ではございますけれども、ちょうどユネスコの70周年に当たります今年に、皆さんに是非、今後のユネスコの在り方、それを踏まえて日本としてどういうふうに協力していくべきかをしっかり議論していただければと思います。去年の夏のこの場で、現在、アメリカが分担金を払っていない結果、ユネスコが非常に財政難で苦労して、その中でもユネスコの使命は重要なので、いろいろな事業を進めようとしているので、しっかり協力していただきたいということを申し上げましたけれども、本日は、その先を見て、去年の記録が配られておりますから、ダブらない形でお話ししたいと思います。
 何といっても、ユネスコが設立されて、今年の11月16日で70周年を迎えます。ユネスコは伝統的にユネスコ憲章を採択した日、ロンドンで設立総会が開かれて1945年11月16日に採択されましたので、その日に記念行事をやることにしておりまして、私のときは2005年11月16日に当時のレヴィ=ストロース氏をお迎えして、かなり盛大な形で行いました。恐らく今年も同じような形になるかと思います。11月3日からユネスコ総会が開かれると思いますから、その一環として位置付けられると思います。何といっても、今、ユネスコにとって重要なことは日本でもよく言われます集中と選択ということで、予算が限られている中でどういうニーズにしっかり集中していくかが、一般論でいえば一番大きな課題であります。
 さらに申し上げると、今年はちょうど国連も設立70周年でございまして、9月にニューヨークで70周年行事が行われます。その際にサミットが開かれて、これは当然、安倍総理も御出席になると私は思っていますけれども、そこで、ちょうど15年前に採択されましたMDGs、ミレニアム開発目標の先の新しい目標を採択することになっております。
 今、持続可能な発展のための目標――英語で略称してSDGsと呼ばれていますので私もSDGsと呼びますが、SDGsの議論がニューヨークの作業部会で行われております。今までいろんな形で議論されて、17の目標に今、絞られております。今のMDGsが八つですから17は多いんですけれども、いろいろ関係者に聞いてみると、どうもなかなか絞り込むのが難しいということのようですが、17の中にまた具体的なそれぞれの目標、英語でいうサブターゲットが入ってきて、教育に関しましては四つ目の目標になっている。御承知のように、MDGsのときは、教育はベーシックエデュケーション、基礎教育に焦点を絞りました。今回は、大げさに言えば今、教育で懸案になっているのを七つのサブターゲットに絞っておりますけれども、絞ったといっても七つには今の基礎教育から高等教育、職業訓練等々、みんな入っておりますので、かなり幅広くなっております。
 ただ、日本にとって非常にうれしい点は、サブターゲットの7に、先ほど来、大臣も触れられたESDが入っているということです。日本が国際的にとりました非常に重要なイニシアチブのESD、去年の岡山、名古屋は、私もいずれも参りましたけれども、大成功でした。重要なことは、先ほど大臣も触れられましたように、採択された「あいち・なごや宣言」をしっかり実施していくことですが、それを念頭に置いても、MDGsに入っていなかったESDが今度のSDGsに入ることは間違いありません。ですから、それを踏まえてしっかり実施していく。これは恐らくユネスコとしても重点を置くと思いますけれども、日本としても、是非そこは引き続き重点を置いていただきたいと私も思います。
 ユネスコの場合は、御承知のように教育、文化、科学、コミュニケーションで、ほかの専門機関は大体、担当テーマが一つで、食糧や農業、雇用や労働とかなりはっきりした基礎テーマがあるんですけれども、それらと違って四つあるものですから、とかく分散型になりがちなので、しっかり焦点を絞って、したがって先ほど申し上げた選択と集中が、ユネスコにとっては、財政難の折、ますます必要になってきている。
 ちなみに、ユネスコは自然科学を担当しているので、今度の仙台の国連防災会議でも、特に文化財と防災ということで大きな役割を演じます。私も招かれて仙台に参ります。これは文部科学省の文化庁が絡んでおります。
 それ自体は非常にいいことなんですけれども、いずれにしましても、ユネスコにとって重要なのは、やはり新しいSDGs、その中の目標4の教育を踏まえてしっかり対応していく。さらに言えば、基礎教育に関しては、来月だと思いますが、近く韓国で会議が開かれますけれども、先ほど申し上げたようにサブ目標は七つありますから、それをしっかり踏まえて――しかしながら基礎教育は引き続き、これからの15年で非常に重要だと私は思っておりますけれども、いずれにしましても、ESDが入ったので、日本としては是非ESDを、国内でしっかりやるだけではなくて、国際的にも推進していただきたいと思います。
 時間が限られておりますので教育に絞って申し上げておりますけれども、文化については私の後任のボコバ事務局長が今度のSDGsに文化を入れるべく一生懸命、動いておりまして、一時、入りかけたんですが、残念ながら、今回も入りませんでした。私も前回、同じ努力をしてきてだめだったんですけれども、日本にとっては文化も重要で、先ほどの文化財と防災というのは、まさに広く言えばSDGsを念頭に置いた対応になりますから、文化に関しましても日本の大きな関心事項ですから、しっかり対応していただきたい。
 前回、申し上げたことの繰り返しになりますけれども、私のときに、文化についていわゆる6条約体制を作って、日本は4条約、世界遺産条約、無形文化遺産保護条約などはしっかりやっていますけれども、残念ながら2001年の水中文化遺産保護条約と2005年の文化的表現の多様性の保護及び促進に関する条約の二つをまだ批准していないんです。繰り返しで、この場でも何度も話題になっていますが、新しい方もいらっしゃるので改めて申し上げますけれども、私は、この両条約、中でも2005年条約は現代の文化を対象にしたものであって、残念ながら一般の注目はちょっと浴びにくいところはあるんですけれども、やはり日本がしっかり、特に文化の多様性を守っていくということに力を入れていることを示す意味で、是非早く日本に批准していただきたい。これは毎回、申し上げていることですから、改めて申し上げたいと思います。
 時間がちょうど10分たちましたので、これで私の発言は終わらせていただきます。ありがとうございました。
【安西会長】  どうもありがとうございました。時間を切ってしまって誠に申し訳ありませんけれども、御意見を頂く中で、またいろいろとお話も頂ければと思います。
 それでは、70周年を迎えたユネスコ活動について、いろいろ自由に御意見を頂ければと思います。日本の国内委員会として、この70年を機にどういう方向に行くのかといった大きな話でも結構でございますので、どうぞ御自由に御発言いただければと思います。この件で3時頃まで取れると思います。
 猪口委員、お願いします。
【猪口委員】  ありがとうございます。まず、松浦大使に最先端の非常に重要な総括をしていただきまして、ありがとうございます。
 私、一つ質問がございますのは、ESDは非常に重要な成功を収めました。そして、仙台でこれから始まります国連防災世界会議も、日本が主催する非常に重要な国際会議です。このようなものを日本が主催するときに、その成果をウエルカムするような国連総会決議を目指すのはいかがかということを、まさに現場のプロでもいらっしゃいます松浦大使に伺ってみたいと思うんですね。御存じのとおり、国連総会では、我が国は毎年、核廃絶決議案を担いでおりまして、しかし、多くの国の活発な行動を見ますと、重要な国連関連の、特に国際会議をホストしたときには、その成果をウエルカムするような決議案をできれば全会一致で取り付けるというようなことも一案かと思いますので、ちょっと提案しつつ、お伺いしてみたいと思います。特に、ESDがSDGに入っていくということは、ESDは我が国のイニシアチブがなければ、まさに世界の中に存在しなかったかもしれないことですので、非常に大きな成果であり、ここにこれからのユネスコ、私たちの国内委員会の推奨すべき方向性も見えるんじゃないかと思います。
【安西会長】  ありがとうございました。
 ESDにつきましては後ほども議論の時間を取らせていただければと思っておりますけれども、今の御質問、御意見について、松浦特別顧問、お願いします。
【松浦特別顧問】  私は、今、猪口委員が言われたことに全く賛成です。
 皆さん御存じかと思いますけれども、ESDについて改めて申し上げれば、ESDは一番最初に第2回地球サミットで小泉総理が提唱されて、それを受けて日本が、国連総会で2005年から2014年をESDの10年とする、担当はユネスコが行うということで全会一致で採択された決議を踏まえて10年をやったんです。
 ただ、今度、見ていますと、私も直接関わっていませんから、必ずしも正確に全部、申し上げられないところはありますけれども、ユネスコの前回の総会で、今後5年をにらんでグローバルアクションを採択しております。今度は特にESDの10年ということを決めていないんですね。そういう何か新しいアクションがあると国連総会の決議が必要ですけれども、あくまでも事務的なことで申し上げれば、むしろ外務省の意見を伺いたいところですけれども、今のところ、そういう動きが出ていないんですけれども、おっしゃられるように、まず私は、SDGをしっかり今度の9月のサミットで採択することが先に来るかと思います。その中にESDが入ってくるわけですから、それを踏まえて、是非皆さんもお知恵があれば出されて、一体どういう形の国連決議がいいのか、10年という形でないにせよ、SDGを踏まえた上での決議を何か考えられるといいなと私も思います。
【猪口委員】  ありがとうございました。
【安西会長】  ありがとうございました。
 今、ありましたように、ESDの10年については国連で決まって、10年がたつところで昨年11月に世界会議が行われまして、10年の後、どのようにしていくかについて後で報告を頂けると思いますし、このESDを今後どのようにしていくかは非常に大きな課題でございます。ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見がおありになる方は、札を立てていただければと思います。
 それでは、こちらから伺ってもよろしいでしょうか。西園寺委員、お願いします。
【西園寺委員】  今、松浦先生からお話のあったことで、私も非常にある種の憤慨を感じているのは文化多様性条約で、日本が条約にはサインをしつつ批准はしていない。今、何か国が批准しているか、私は詳細は存じ上げませんけれども、前々から国内委員会としても外務大臣並びに文科大臣に建議を出して働き掛けているにもかかわらず、全く動いていない。日本がまるで文化多様性を大切にしていないような印象も与えかねない。だから、これはやはり是非いろいろな形で、批准に向けて国内委員会としても更なる働き掛けをすべきじゃないかと私も思います。
【安西会長】  ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。広瀬委員、お願いします。
【広瀬委員】  ありがとうございます。
 ユネスコ70周年ということで、日本もユネスコ協会の中でずっと活発にやってきているわけですけれども、戦後70年たって、ユネスコができたときとは世の中もすっかり変わっている、日本の状況もすっかり変わっているということで、やはりこれからのユネスコ活動について、ESDなんかは日本のイニシアチブですけれども、そういう新しいこれからの世の中をよくするため、それから、いろいろ別の形で世界的にたくさん起こっている問題に対してユネスコがどういうことができるか、日本は地味にずっとやってきているので、もっともっと声を大きく出して、リーダーシップを取っていいのではないかと思います。具体的にどういうことをというのはないんですけれども、国内でもユネスコについて認識度が下がっているような気もしますし、ユネスコにおいても日本はもっともっと声を大にしてリーダーシップを取っていいのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
【安西会長】  ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。
【西園寺委員】  もう一度、よろしゅうございますか。資料1の参考の中に、70周年関連取組の1番として私どもが非常に関わりを持っております青少年活動に関して書かれておりますので、ちょっとこの点でコメントさせていただければと思います。
 去年のESDユネスコ世界会議の中のユース・コンファレンスを私どもが共催させていただきまして、世界から5,000人の応募があって、50人の優秀な若者たちが来てくれたわけですけれども、非常に盛り上がり、中身の濃い深いディスカッションがされたと思っています。それをきっかけに国際的なプラットフォームといいますか、ネットワークが生まれつつあると私は思っていまして、この動きを促進させていくべきだと思っています。と同時に、日本国内においても世界会議の前にプレコンファレンスをやりまして、そこには日本人だけですけれども50人ほど集まって、いい取組をしている若者たちが活発なディスカッションをしてくれた。
 ここに書かれてありますが、今年も10月に国内のユース・コンファレンスが計画されており、私どももできればまた協力させていただきたいと思っております。そしてこれをきっかけに、国内でのユースのプラットフォーム作りを進めてまいりたいと思います。一方で、組織化された形としてユネスコ協会等の長年の御努力もあります。その組織化された動きと同時に、もう少し緩やかな形でのつながりを若者たちの活動の中でつなげていく。その両方が相乗効果を生みながら、若者たちのユネスコ活動を促進していきたいと考えております。
 以上です。
【安西会長】  ありがとうございました。
 昨年秋の世界会議等に関連して、西園寺委員の平和財団でサポートしていただいてユース・コンファレンスが開かれまして、今、言われましたように5,000人の応募が世界中からあり、その中で50人を選んでいただいたという経緯があります。そういう意味で、世界的には若い人たちの関心がないわけではないし、やはりそれをネットワーク化することは大事だというのはおっしゃるとおりだと思っております。
 ほかにはいかがでしょうか。安達委員はいかがですか。
【安達委員】  よろしくお願いします。安達です。
 今、西園寺委員が話してくださったんですけれども、私も、やはり青年がつながりを持ってネットワークを作っていくことが、相乗効果ですごく青年のモチベーションを上げていくことにつながっていくなと実感しています。民間のユネスコ協会に所属している青年は今、五百数名なんですけれども、所属していない青年、例えば大学のユネスコクラブだったりの青年もたくさんいるんですね。なので、そういう共通の理念を持っている青年が集まって、共にネットワークがつながっていくということは、これから先の民間ユネスコ協会の青年にとってもすごくいい効果があるのかなと思っていますので、そういうつながりを持っていきたいなと思っております。よろしくお願いします。
(吉見委員退席)
【安西会長】  ありがとうございました。
 黒田委員、お願いします。
【黒田(玲)委員】  先ほど松浦特別顧問からの御紹介がありましたように、私は、国連事務総長の科学諮問委員として、SDGの最終に向けていろいろ意見を言ったりさせていただいています。17のゴールと169のサブターゲットがあって、これを六つのクラスタリングに一応、分けて、できるだけ少なくまとめていこうという動きはあるのですが、ジェンダーの話から、ジョブズ・フォー・オールみたいな話から、温暖化の話から、本当に全てが入っていて、どうなるのかなと思いながら進めているんです。一方、今、世界を見ると、ISといったような新しい動きが出てきていて、文化遺産を破壊するとかいう動きも非常に心配を持っています。
 こういうことを分かち合えるのは、小さなときから共感を持ってやっていく。その一つとして、ユネスコスクールやESDという活動を通して世界中で交流をつなげていくことが非常に重要ではないのかなと。その意味では、やはりユネスコ活動というものが70年を機にますます重要性を増しているのではないかなと思っておりますので、一言、コメントさせていただきました。
【安西会長】  ありがとうございました。おっしゃるとおりだと思います。
 猪口委員、お願いします。
【猪口委員】  もう一回、すいません。
 先ほどの私の質問に対するお答えで、続くプロセスがまだ明確になっていないので、そういう意味では国連総会の決議案を作成することはちょっと難しいかもしれないというニュアンスだったんですね。
 そうでしたら、次の方法は、まずSDGの中にESDが確実に入るということを確保しなければならないし、国連総会決議という形ではなくても、日本が主導したESDというプロセスが世界で主流化していくことをどうやってやるかというと、いろいろな多国間のコミュニケのようなものが発出されるときに、その中のワンパラとして「Welcoming Outcome of ESD in Nagoya and Okayama」とかいうものを入れ込むという交渉は絶対できると思います。例えば、G8サミットのジョイントコミュニケが出ますけれども、そういうところにこのパラを入れる。9月の前の段階で発出されますので、まさに確実にSDGの中にこれを入れていくことの後押しにもなります。そのほか、いろんなコミュニケがあり得ますので、是非、外務当局とも連携しながら努力していただきたいと思っております。意見までです。
【安西会長】  ありがとうございました。是非、検討させていただければと思います。どうしてもユネスコの中で閉じてしまう傾向がありますけれども、やはり国連全体に働き掛けられるようにしていくべきだとは思います。
 ほかにはいかがでしょうか。本日、これをお伺いしておりますのは、私の理解では、今年の秋にユネスコ総会がパリで開かれることになっておりまして、それに向けてといいましょうか、ユネスコ70年、また特に日本にとっての戦後の70年ということも含めて、これから日本がユネスコ活動、またESDも含めてどのような方向を世界に呼び掛けていくのか、是非、御意見を頂きたいということだと理解しております。そういう意味で、かなり大きなことでも結構でございますので、是非ここで御意見を頂いておければと思います。
 植松委員、お願いします。
【植松委員】  ありがとうございます。
 今、日本国内での70周年の取組ということでいろいろ準備されていると理解しているのですが、近隣諸国はもとより、諸外国でユネスコの70周年について、どういうふうな課題に取り組んでいるかという情報や、複数の国が連携して同じようなテーマで取り組むことも必要じゃないかなと思うのですが、そのような動向についてなにか把握されているでしょうか。
(猪口委員退席)
【安西会長】  事務局はいかがでしょうか。ほかの国々では70年に向けてどのような状況でしょうか。
【籾井国際戦略企画官】  事務局より、お答えします。
 他国の状況について余り情報はないんですが、少なくともヨーロッパにおきましては、オーストリアを中心に、やはり今、議論していただいているのと同じように、70周年を迎えてユネスコが今後、どうあるべきかという議論を行う予定であるとは聞いております。
【安西会長】  よろしいでしょうか。
 長委員、お願いします。
【長委員】  ありがとうございます。具体的なお話じゃなくて非常に恐縮なのですが、そういうお話でもいいということでしたので、一言、申し上げたいと思います。
 私自身の中でユネスコというと、文化や教育ということが中心で、紛争や平和とかいったこととはちょっと違う感じで理解しておりました。ですが、今、黒田委員からもお話がありましたように、ISがあのような形で世界遺産を破壊していたり、本日、配っていただいたユネスコ協会連盟の封筒でもユネスコ憲章の前文の言葉があって、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりで」云々、本日、配っていただいた資料1の冒頭にも「ユネスコ70周年をうけて、多様化、複雑化する世界の中で」という認識があり、戦後70年でもありますし、日本が、平和や戦争反対ということを叫ぶのではなくて多様性などを実践するような、日本がユネスコの世界の中で多様性の象徴であることを示せるようなことができたらいいなということを考えております。漠然とした発言で非常に恐縮なのですが、何か白と黒、敵か味方かと二分化されてしまうような世界の中で、日本が全然そうじゃない第三の道を示せるようなことが、このユネスコの活動を通じて提案できたらすごくいいなと個人的に思いました。
【安西会長】  ありがとうございました。
 今、長委員の言われた資料1に、御指摘の「ユネスコ70周年を受けて、多様化、複雑化する世界の中で、これからの時代のユネスコ活動のあるべき姿について」云々と書いてありますけれども、この委員会で、これからのユネスコ活動について、多様性が一つのキーワードであろうかという議論は前からずっとなされてまいりました。この資料1は、そういう意味での議論にのっとって書かれたものだと理解いたします。
 そういった御意見でももちろん結構でございますので、是非お寄せいただければと思います。中川委員、お願いします。
【中川委員】  私も、先ほどのそれぞれの御発言に刺激されて、その場の発言になってしまうんですけれども、二つ、お話をしたいと思うんです。
 一つはESDなんですが、ちょうど私が担当していたときに、世界会議でESDを中心にした演説をさせていただく機会がありました。そのときに物すごく気になったんですけれども、世界の流れは、どちらかというと、原点みたいなもので識字率をどう上げていくかというところに演説が集中されていまして、何となくESDを言っている私が孤立していくような雰囲気の中で、唯一、ドイツだけが日本のESDに同調してくれたような状況の中で、もう大体10年の終わりの頃の話ですから、私自身の発言の機会があったということなんです。
 それから考えていくと、心配していたんですよ。どれだけESDが世界の課題として直接、受け取られているのか。さっき主流化という話が出ましたけれども、どのレベルまでいっているのかというと、いや、これはまだまだなんじゃないかなという思いがして、その上で名古屋の大会があって、これは非常によかったと思うんです。そういう意味では、もう一回、ESDのことを思い出してもらうような形になっていったんじゃないかなと思います。ですから、そこの幅というか格差というか、日本で捉えられている感じとまた違った世界の状況があるような気がしまして、そのことを克服して、ESDをまだこれからしっかり続けていくということだとすれば、打ち出しと、それぞれの世界に対するアピールはしっかり考えていかないといけないんじゃないかなという思いがしています。それが一つです。
 もう一つ、大きな話なんですけれども、ユネスコのこれからの役割をどうしていくか。多極化していく、あるいは多文化というか、それぞれの文化が時と場合によってはぶつかり合ったり、それがとんでもない方向で戦争に導かれていったりする中で、どうしても国連の舞台では、今、起こっていることに対して今の現状をどう解決するかという問題解決型の対応で終始していくのが現実なんだろうと思うんです。しかし、本来的にそれを解決しようと思うと、例えばイスラムとクリスチャニティがどういう形でお互いを認めながら共存していって、どういう理解をその中にしていくのかという教育の分野からも含めた対応、あるいは、もっと近くでいえば、日本と韓国や中国の歴史認識なんかもあると思うんですよね。これをしっかり教育の中に取り込んで、複眼的に、それぞれの立場を認め合いながら共通項を見つけて理解していくような、落ち着いた対応をどこかでしていかなきゃいけないんだろうと思うんです。
 それが政治の世界ではできていないというか、政治の世界では、それを逆に政治利用して対立をあおるような流れがあって、そのことを口に出した途端に、また韓国が騒ぎ出したというような話もあります。私も絶えずそれを政治の世界では言っているんですが、そういう政治の世界に対して、ユネスコのような機関がもっと基本的なところでそこを提起しながら理解し合う。例えば、ヨーロッパのフランス、ドイツの間では共通教科書を作っていこうという運動があって、それが現実のものになって共通教科書を使っているという歴史的な流れもあるんですから、そんなところを担っていく役割を、ユネスコも、リスクはあるけれども、突っ込んでいっていいんじゃないかなという思いもあります。それは打ち出し方も難しいし、いろいろ考えなきゃいけないことだろうと思うんですけれども、問題意識としては共有していただいたらありがたいなと思うんです。
【安西会長】  ありがとうございました。
 中川委員の言われました識字率といいましょうか、エデュケーション・フォー・オールという考え方は世界中ですぐ理解されるのですけれども、ESDとなると、なかなか理解されにくいというのは御指摘のとおりだと思います。それをいかにして大事なことなので世界に広めていくかというのはずっとテーマではありますけれども、やはりさらに具体的に考えていかなければいけないと思います。
 後の方でおっしゃったことについては、ユネスコ活動の原点でございまして、これからの時代に、特にユネスコが教育、文化あるいは科学等々をベースにして、こういう時代に世界の平和に向けてどのような活動ができるのか、それに対して国内委員会がどのような貢献ができるのかは、改めてみんなで共有して考えていかなければいけないことだと思います。大変重い課題でございますけれども、今までそれがバイパスされてきた面もあるのではないかと思いますので、この機会にそちらの非常に基本的な問題についてもいろいろな議論ができていければとは思っております。ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。大津委員、お願いします。
【大津委員】  先ほど松浦先生のお話の中で、SDGにESDが入っているということで大変心強く、また猪口委員のお話から、日本がユネスコの活動、ESDをキーワードとして国連の舞台へどんどんアプローチしていくべきだというお話も確かにもっともだと思います。私は、もう一つの観点、つまり国内に目を移したときにどうであるかについて、2点、申し上げたいと思います。
 昨年秋のESD世界会議は、名古屋も岡山も、本当に私自身が想像していましたよりも大変盛大で活気があり、どこの会場でも、ああ、この会議は成功したなと感じることができました。ただ、やはりどうしても、開催地中心の局地的なと言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、日本国内で見ますと、まだまだESDの認知度が大変低くて、学校でもまだまだ知られていないという現状がございます。
 そうしたときに、まず第一に、SDGの中にESDも入り、文科省もこれから、国内委員会だけではなくて文科省挙げてESDを普及させていくとしたときに、文科省の中で、これからESDにもっともっと取り組んでいくんだという何か組織的な改革といいますか、もう一歩の前進があるのでしょうかということが一つ。
 もう一つ、資料1にございます70周年関連取組の中で、文科省、ユネスコ国内委員会が主催・共催で幾つかイベントが予定されておりますが、特に、ユース・コンファレンスとユネスコスクール全国大会を開催するのであれば、恐らくこれがものすごく大きなエンジンになっていくのではないかと思うのですね。昨年秋のあの会議の盛り上がり、高まりを基礎にしながら、今度は、一遍には全国にはなりませんけれども、西と東を中心として、どうやって日本各地に広めていくか。そのときに、恐らくこのユース・コンファレンスとユネスコスクール全国大会が非常に大きな役割を果たすのではないかと考えております。
 ひょっとしたら、このことはまた後で事務局から詳しいお話があるのかなと思っておりますが、以上でございます。
【安西会長】  ありがとうございました。
 ESDの今後の活動の具体的なことにつきましては、後ほど事務局から報告も含めてあるかと思いますし、ESDについて御意見を頂く時間は後ほど、まだあると思いますので、ユネスコ活動の大きな話題、全体的なことについて、いかがでしょうか。東委員、お願いします。
【東委員】  東でございます。
 実は、本日、午前中は民間ユネスコのブロックの国内委員が集まって意見交換をさせていただいたんですけれども、ESDのことは後でということだと思うんですけれども、70周年で、やはり平和や人権というユネスコの根本理念に立ち返るべきではないかという意見もありました。先ほども中川委員からもありましたけれども、私は専門家ではないですけれども、表現として、平時の安全保障と有事の安全保障、又は有事に向けた安全保障といったことを話した場合に、前者の平時の安全保障こそが、やはりユネスコ憲章の前文に書かれている平和のとりでということになると思います。そういう意味では、国民同士の又は市民レベルの相互理解、ミスリードされない世の中とか、そういった価値観を生んでいくことが非常に重要だと思いますので、今はどちらかというと有事又は有事に向けた安全保障の議論しかされていないと思うんですけれども、平時の安全保障、いわゆる戦争を起こさないためにはどういう地道な活動が必要かを、ユネスコこそが提案できるのではないかなと思います。
 以上です。
【安西会長】  ありがとうございました。
 それでは、宇佐美委員、お願いします。
【宇佐美委員】  ありがとうございます。
 先ほど黒田委員をはじめ若干の方から御発言があったことに関連していますが、最近、接したニュースで一番ショッキングだった一つは、ISによる文化遺産の破壊であります。私はちょうど海外出張中にテレビで見たのですけれども、御覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、彫像などを破壊している様子を自らつぶさに撮影して公開し、世界に衝撃を与えようとしたわけで、私は大変驚愕したわけです。以前にはタリバーンによる大仏の破壊もあったわけですが、こういった類の行為について、ユネスコの中の日本としてどういう態度をとるのかは、ゆるがせにできない問題を含んでいると思うわけでございます。
 ユネスコのなかで、日本をはじめ各国がそれぞれの文化の固有性を守って、例えば世界遺産に日本の様々な文化遺産が登録されるのを目指して努力するといった活動は、言うまでもなく大変重要ですけれども、そういった各文化の固有性を守って残していく活動の背後には、実は非常に普遍主義的なコミットメントがあるはずです。つまり、日本の文化が重要であるならば、他国の文化も等しく重要であるはずであって、そういう共通の文化的なコミットメントを示すことが、こうした機会には特に必要になるのではないかと思うわけです。具体的には、今回の蛮行とも言うべきISの行動に対して、非難や憂慮をきちんと表明したり、あるいは国際社会が協力して可能なかぎり文化遺産を修復して保存していく際には、イニシアティブを発揮する用意があると表明したりするといったことが、意義あることではないかと思います。どこの国の文化遺産も同じように重要だという強いコミットメントを表明して、その保護に向けて国際的に行動する用意があるという姿勢を、会長ステートメントの中に織り込むという可能性について、是非御検討いただければと思います。それと同時に、こういったことは一国だけでアピールしたり行動したりするよりも、ほかの国々と、具体的にはヨーロッパ諸国となるかもしれませんが、国際的に連携していく可能性も探っていただくことも、あわせて一度御検討いただければと思います。以上です。
【安西会長】  ありがとうございました。
 西尾委員、お願いします。
【西尾委員】  私の専門分野が情報通信分野でございますので、ユネスコの70周年を迎えた活動の今後の重要な展開における情報通信技術の有効性に関して、意見を述べさせていただきます。
 70年前と比較して、世界におけるコミュニケーションということを考えた場合、何が大きく違うのかというと、現在、我々は、20世紀から21世紀への技術的な最大の贈り物一つと言っても良いと思うのですけれども、インターネットが使える状況にあるということです。例えば、現在、アメリカを中心に活動が展開されていますMOOC(大規模公開オンライン講義)というようなアクティビティに関しましても、発展途上国にいても世界の最先端の教育が受けられるということを可能にするものとして展開されてきております。このように、インターネットはもともと国境がないことを前提にして多様なコミュニケーションを実現しているものですので、今後、ユネスコ活動のさまざまな局面において非常に有効です。インターネットのみならずさらに一般的に高度な情報通信技術を有用して、今までよりも前進した形態でのユネスコ活動を展開していく可能性を探っていくことは重要ではないかと思います。
 以上です。

【安西会長】  ありがとうございました。それでは、最後に松浦特別顧問にいただきますけれども、この後は、ESDのほうの多少具体的な話にさせていただきます。あとはよろしいでしょうか。いろいろな分野の方々から御意見をいただいておりますが、できれば経済界、古賀委員はいかがでしょうか、突然で申しわけありません。
【古賀委員】  全く知見のない分野ではございますので、私も全く一般人の立場で申し上げます。ユネスコって小さいころから聞かされているんですが、多分、一般人のイメージでいったら、世界遺産のことをやっているところだと思われているというのが、あえてお伝えすることであります。であるとしたら、せっかくこういう節目があるんだったら、どう表現するかはわかりませんが、原点に立ち返って、ユネスコって何だろうということを日本国内にもっと定着する一つの機会にしていくんじゃないかなということを漠然と考えるぐらいでございます。
【安西会長】  ありがとうございました。ほかによろしければ、すいません、島谷委員。
【島谷委員】  ありがとうございます。何人かの方からISの文化財の破壊という話がありましたが、先ほど特別顧問のほうからも話がありましたように、あすから仙台で防災会議がありますが、それに先立って、今、品川でワークショップ、それから、4時からシンポジウムが始まる予定でございますが、防災という点から見ても、日本というのはかなり世界を先取りしているのではないかということが言えると思います。
 変な意味ですけど、日本防災大国でございまして、先日3.11から4年、それから阪神淡路大震災と非常に災害が多い国で、それに対する対応の蓄積もあるわけでございます。私が今所属している文化財機構も文化庁からの予算をいただきまして、文化財レスキューという形で、随分東日本震災のお手伝いをさせていただきましたが、そういうノウハウについて海外から今、来てくださっている人たちというのは、非常に注目しております。
 ユネスコの考え方というのは、もとよりお互いの文化、共通するところ、違うところ、それを尊重し合おうというところも文化に関しては、教育に関しても全てあるのではないかと思っておりますので、そういった防災、文化財の保護、そういった点を強調し続けるということが、日本はリードしておりますので、そういった点に注目して行動をもっと広げていけばいいんじゃないかというのが一つの考えなんですが、それをやっている個々の、単体の人たちが、それはユネスコ活動につながるとはっきり言って思っていない方が多いわけなんです。それを含めてユネスコの活動がどういったものかというのを世間に広げていくという仕事、取組という広報的なものも必要かと思いますので、そういった経験、蓄積がある日本の活動を世界に情報発信し、国内にそれがユネスコ活動の一環であるということを続け、それが防災、文化財保護というのは、それこそ終わりがない仕事ですので、それを続けていく必要があるのではないかと思っております。
【安西会長】  そのあたりのことについては、やはりESDの教育の中でもという議論はやっておられるかと思いますが、後ほどもあるかと思います。ありがとうございました。
 ほかにはいかがでしょうか。それでは、松浦顧問にお願いします。
【松浦特別顧問】  今、皆さんから非常にいろいろ御立派な御意見が出たので、長くお話しするのは申しわけない。2点だけ申し上げさせてください。
 一つは、ユネスコの原点という点で、皆さん御存じとは思うんですけど、念のため申し上げたいのは、まさに先ほど引用がございました、ユネスコ精神というのはまさにユネスコの前文にある、平和のとりでを心に築くということです。これは御存じの方は御存じと思います、1943年ごろから、片や国連(私はよくハードパワーというんですけけれども、特に第6章と第7章を念頭に置いて)を政治、軍事を中心につくる。
 他方、それだけでは世界平和は築けないから心の中に平和のとりでを築くということで言えば、当時はそういう言葉ありませんけれども、ソフトパワーを担当するユネスコをつくる。両方は並行して動いて、先ほど申し上げたように、片やサンフランシスコ会議、片やロンドン会議で、まず国連ができ、そしてユネスコができる。
 ですから、当初は今のようにいろんな国連の機関が乱立していませんから、かなり非常にはっきりした。それに、非常に日本で、日本の知識人、湯川秀樹さん等々は賛同されて、ですからユネスコの民間運動が一番最初に活発になったのは日本で、ですからよく言われるように、仙台で最初に日本ユネスコ協会が、世界で最初に、1947年7月にできているわけです。それで日本が加盟するのは1951年ですけれども、国会でも早く加盟すべしという決議が48年ごろだったと思います、成立しているぐらいで、そのときは今申し上げたユネスコの原点を踏まえてのことです。まさに先ほど来指摘されているように、原点にしっかり戻って、前文を読んでいただくとまさにユネスコは教育、文化、科学、コミュニケーションを通じて国際交流を深めて、そうして人々に国際理解を深めるんだというのがユネスコの精神、ですからそういう交流の目的はあくまでも、そういう原点の人の心に平和のとりでを築くというところに帰着するんだというのは、是非皆さんも認識していただきたい。それはまさに世界遺産もまさにそうなわけなんです。それが一つ。
 もう一つ申し上げたいのは、これからESDが議論されますけれども、SDについて、先ほど中川委員が非常に適切な御発言されましたけれども、SDという次元でいうと、まさに地球温暖化で、御承知のように途上国が今の問題を起こしたのは先進国、産業革命以降、大いに炭酸ガスを発生した先進国がまずしっかりやるべきだ、こういう議論を展開していますけども、もちろん途上国も何らかをやろうという動きは出てきてうれしく思ってますけれども、いずれにしてもSDという次元でいうと、どうしても途上国から見ると、貧困撲滅であり、基礎教育であり、そういう根本的な問題は残っている。
 ですから、今度も先ほど触れませんでしたけれども、SDGsの1はまさに貧困撲滅は、これ、引き続きMDGの第一の目標は残るわけです。これ自体はいいんですけれども、ですから、先ほど中川委員のご指摘のように、途上国と先進国いずれが、地球の温暖化問題をめぐってあるずれが同じように、ESDにも残念ながらあります。先ほどのお話のまさにドイツが熱心なのは、ドイツが熱心で、ですから私がまだ事務局長時代の2009年の3月にESDの中間会議というのは、ドイツが音頭を取ってボンで開かれて、ボン宣言というのができているわけです。ですから、それを踏まえて、最終的な岡山、名古屋会議も開かれたわけです。
 したがって、ESDについてはもちろん一つは国内でしっかりやっていただく、もう一つは、国際的にそれをしっかりどういう形で日本が説得力ある形で持って、特に途上国に対してそれをしっかりどうやって、貧困撲滅と並んでSDということが重要なんだというのをしっかり説明して、納得してもらうようにする努力が非常に私は必要だと思います。
 以上、2点だけちょっと申し上げます。
【安西会長】  ありがとうございました。この件については、このあたりまでにさせていただければと思いますが、先ほど申し上げましたように、ユネスコ総会は11月に今年開催される予定でございますが、そこで我が国からの意見を述べる中で、前からこの総会でも出ておりますけれども、会長ステートメントとして出したらどうか、そういう御意見がいろいろございまして、そういう形をとるということはよろしゅうございましょうか。会長ステートメントについて、もし皆様がよろしければそういう形をとるということで進めさせていただきます。よろしいでしょうか。
 それではそのようにさせていただきます。また、本日いただきました御意見をそれぞれ基本的な問題から具体的なことまで多々いただきまして、それを整理して、次回の国内委員会総会において、改めて議論をさせていただいて、ステートメントを決めていければと思います。また、この総会自体は回数が少のうございますので、もし本日言い足りないということ、あるいは言ってないということがございましたら、事務局宛に御意見をいただけますでしょうか。大変大事なことでございますので、忌憚のない御意見をいただければと思います。よろしゅうございますか。
 ありがとうございました。それでは、次に行かせていただきます。ESDに関するユネスコ世界会議がさっきからありますように、昨年11月に行われました。それを受けて、今後のESDの推進方策について審議をさせていただければと思います。
 まず、世界会議の報告、それから更なる推進に向けた取組について、事務局から説明をお願いします。
【籾井国際戦略企画官】  事務局より御説明させていただきます。まず、お手元の資料3を御覧ください。まず、紙の資料で事務局から御説明をさせていただきます。
 こちらのESDに関するユネスコ世界会議についてというスライドを御覧ください。おめくりいただきまして1ページ目でございますけれども、「ESD(持続可能な開発のための教育)」、持続可能な社会の担い手を育むため、地球規模の課題を自分のこととして捉え、その解決に向けて自分で考え行動を起こす力を身につけるための教育と御説明させていただいておりますけれども、こちらは先ほどからお話に上がっておりますように、2002年の国連決議におきまして、2005年から2014年までを国連ESDの10年と位置付けられました。昨年11月に愛知県名古屋市、それから岡山市で開催されました、持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議は、この10年間の総括として開催されたものでございます。昨年末をもちまして、国連ESDの10年というのは終了いたしまして、今現在、ユネスコにおきましては、新たな枠組み、グローバル・アクション・プログラムというものに基づきまして、今後の推進について検討しているところでございます。このグローバル・アクション・プログラムにつきましては、2013年の秋に行われましたユネスコ総会で採択をされまして、その後、昨年2014年の12月に第69回国連総会におきまして、グローバル・アクション・プログラムについてテイクノートするという形での決議がなされております。また、本年の秋の国連総会におきましては、DESD国連ESDの10年の報告をすることになっておりますけれども、昨年末の国連総会の決議におきまして、国連への報告において、昨年秋のユネスコ世界会議の成果についても報告するようにという決議がなされております。
 1枚おめくりいただきまして、ジャパンレポートでございますけれども、昨年の世界会議に向けまして、国内の取組について総括をするために、政府全体としてジャパンレポートというものをまとめております。
 3枚目に移りまして、ユネスコ世界会議の開催概要でございますけれども、愛知県名古屋市、それから岡山市という2か所で開催されました。愛知県名古屋市の全体会合におきましては、150カ国、76名の閣僚級を含む1,000名以上の参加。それから、岡山市で開催されましたステークホルダー会合には、約2,000名の参加。計3,000名以上の参加があったところでございます。
 世界会議の成果といたしましては、「あいち・なごや宣言」をはじめ、5種類の宣言がまとめられたほか、先ほど申し上げました、「国連ESDの10年」の後継プログラムである「グローバル・アクション・プログラム」の開始が正式に発表されたところでございます。
 また、今後のユネスコにおけるESDの推進の動機付けとなるようにということで、「ユネスコ/日本ESD賞」というのを創設しまして、そちらについて発表をしたところでございます。
 以降は、今御説明申し上げた宣言の内容等を詳細に説明をしたものでございますが、時間の都合上、御説明は割愛させていただきます。
 続きまして、資料4でございます。ユネスコ世界会議の成果も踏まえまして、今後国内でESDをどう推進していくかということでございますけれども、ESDを広める、それからESDを深める(実践力を高める)、そしてESDを国際的に浸透・充実させるという、この3本の大きな柱立てのもとに、今後国内におけるESDの推進方策を検討していきたいと考えております。
 先ほど、大津委員から御指摘のありました、ユースのネットワークの構築のあり方ですとか、ユネスコスクール間での優良事例の共有のあり方などにつきましても、こちらの検討の中で考えていきたいと思っております。
 2月13日に開催されました教育小委員会におきまして、教育小委員会のもとにESD特別分科会を設置し、これら3本の柱立てについて、今後検討をしていくということを御了承いただいております。
 以上でございます。
【安西会長】  ありがとうございました。御意見を頂く前に、最初に申し上げました、国立教育政策研究所の田村学調査官にいらしていただいております。学校における教科横断的なESDの学びという題で御講演を15分以内ぐらいでお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
【田村国研調査官】  調査官の田村です。よろしくお願いいたします。お手元の資料5を御用意いただければと思います。加えまして、こちらのスライド、プレゼンテーションを使って説明をしてまいります。お手元の資料とこちらに映し出される資料は若干違っておりまして、プレゼンテーションのほうには子供たちの活動の様子の写真なども入ってまいりますので、御了承いただければと思います。
 まず、今ほど話題になっておりました、持続可能な社会の構築に向けた教育(ESD)に関しましては、全国的に確かな取組が着実に広がっているという状況ではないかと考えています。その取組が推進されてきた理由の一つとしまして、国立教育政策研究所では「持続発展教育」ということで、「持続可能な社会づくりに向けて課題を見いだし、それらを解決するために必要な能力・態度を身に付けることを通して、持続可能な社会の形成者としてふさわしい資質や価値観を養う」ということを、学校で行えるような形で明示してきたわけであります。
 特に持続可能な社会づくりに向けて具体的に育成すべき能力や態度を七つ示していて、それぞれの学校の先生方がお取組になるときに、こういった方向を目指していくべきではないかということを示してきました。つまり、各学校がESDに取り組むに当たっても、何らかの目標、目当てがなければそこに向かいにくいということになるかと思います。この能力につきましては、これまで各地で様々提言されている能力の育成についてのものを、国内、国外を問わず、参考にさせていただいて考えてきたということになります。もちろんここに示した七つ以外にも、それぞれの学校の御判断によって違うものを加えることも考えられるのではないかと考えています。
 もう一つ、持続可能な社会といったものは、どのような構成概念を持ち、どのような価値観を育成することが重要なのかということで、こちらについてもおよそ六つ提言をしてきたわけです。一つ目がいろいろあるといった「多様性」、そしてかかわり合っているといった「相互性」、そして限りがあるといった「有限性」、この三者につきましては、主に人を取り巻く環境に関するものになっています。そのほかにも、一人一人を大切にするといった「公平性」、あるいは力を合わせるといった「連携性」、そして責任を持つといった「責任制」でありますが、こういったものは主に人の意思や行動に関する概念ということになります。このようなものを育成することを期待して、それぞれの学校が教育活動に取り組んでいただきたいという方向性を示ししてきたということになります。
 ここで小学校、中学校、高等学校の教育活動の取組の様子を紹介していきたいと思います。まず、東京都の稲城市立稲城第二小学校の3年生の学習の様子です。大変豊かな里山の広がる地域にある学校でありまして、子供たちは自分たちの地域のぶどう園に出かけまして、栽培とか、実際に自分たちも味わってみるということを経験しながら、ふるさとにある豊かな自然の中に育まれるぶどうを味わい、それがふるさとの自慢なのだということを実感していくわけであります。ここではおよそ、地域の社会事象なども学びますし、当然植物といった自然事象のことも学習していくことになるわけです。
 ところが、そのぶどう園の中には、檻の中に捕らえられたハクビシンがいるわけです。子供たちにしてみますと、大変興味深くて、ある意味愛らしい。かわいくて近づいていくわけですけれども、よくよくぶどう園の方に話を聞きますと、このハクビシンが一生懸命育ててきたぶどうを食べてしまう、いわゆる獣害といったことが起きているのだということが分かってくるわけです。そのことによって子供たちは、ふるさとの自慢のぶどうに被害を与えているハクビシンという存在がいるんだということに気付いていくようになります。
 したがって、子供たちは当初、「農園の人たちが大変なんだ」ということをまとめたり、発表したりすることが起きてきます。しかしながら、学習を繰り返していくうちに、ハクビシンが里に下りてくるのは、山が荒らされているためだとか、人間がごみを放置してしまうためであるということも分かっていくわけです。つまり、ハクビシン自体が悪い動物であるということではなくて、どうも人間の日々の営みといったものがそういったことに関係してくると気付き始めるわけです。子供たちは、ふだんの暮らしの中でどういうことをしていけばいいのかという、人間の行為や営みについても目を向けていくようになっていくわけです。こうしながら、子供たちが様々な社会事象のことを学び、あるいは自然事象のことを学び、地域の働いている人たちの様子なども学んでいくことになっていきます。
 それを最終的には、地域の人たちに人間の立場、あるいは動物の立場といったことも踏まえながら、真剣に自分たちの考えを伝え発表していくという学習活動をしていきます。この場面では、相手や目的に応じて、自分たちの考えを伝えていくという国語の学習内容なども入ってくることになるわけです。最後には、地域の大切なおいしいぶどうですので、是非多くの皆さんに食べていただきたいというPR活動などもしていくという3年生の総合的な学習の時間における学習活動の様子であります。御覧のように、地域の素材を取り上げながら、各教科を扱いながら横断的に課題を解決していく、そんな探究的な学習が展開されていく様子を御紹介しました。
 続きまして、こちらは愛知県の岡崎市立新香山中学校での取組の様子を御紹介します。新香山中学校も里山に恵まれた自然環境の豊かなところにあります。子供たちは1年生のときは主に自然環境を扱います。2年生になりますと、自分たちの家庭でのエコ、そういった生活のことを考え始めていきますが、3年生になりますと、それらを踏まえてエネルギー問題全体を取り上げて、持続可能な社会について検討していくディスカッションをしていきます。全体としてはかなり話し合いということをふんだんに行います。熱心な討論を行うことを大切にしている中学校の取組であります。
 実際に自分たちが家庭で生活してきたこういったエコの体験、そういったものを踏まえて、地球温暖化ですとか、エネルギーの安定供給ですとか、あるいは原子力発電といった問題などについても調査をしながら、お互いにこれからの社会で自分たちがどんな生活をしていく必要があるのかということについて、意見交換、ディスカッションをしていきます。
 授業の場面では、中学校の3年生ぐらいになりまして、非常に積極的に自分の考えを主張し、発言する姿が見られました。こちらの学校では、先ほどから御紹介している探究的に取り組むということと、協同的に学び合うということを積極的に取り入れていまして、生徒が自分の考えを自信を持って主張しているという、そんな姿が授業の中に見られている様子であります。
 最終的にはこれから求められる新しいエネルギーとしてはどのようなものがあるのかということを自分たちで追究し、調査し、これからの社会に求められる新たな電力の供給とについても検討し、自分たちがどのような暮らしをしていけばいいのかということを考えていく総合的な学習の時間での取組であります。
 続きまして、岡山県の美作市にあります岡山県立林野高等学校の事例を御紹介いたします。高等学校では、主に個人研究という形で、一人一人が自分のテーマや自分の関心のあることにグループとして所属し、自分の課題を自分で解決していく学習活動を展開していきます。その中でも、実際に地域の中での体験活動などを通しながら、課題を立て、その課題を解決する探究的な学習をしていきます。
 フィールドワークなどを行いデータを収集したり、そのほかにも文献検索ですとか、ウエブ等の検索をしたりしながら、情報を集めます。潤沢な情報を取り入れ、その情報をまた検討し、分析していきます。各グループごとにプロジェクトを行っていく中で、それぞれのグループを横断して連携できることがないかという検討もしていきます。
 なぜかといいますと、生徒の一つの成果発表の場が、「むかし倉敷ふれあい祭り」というお祭りの場なのです。実は、このお祭りは昔は行われていたんですけれども、最近実施されていなかったお祭りです。生徒が自分たちで復活できないかということを考えるようになり、地域の町内会長さんですとか、商店街の皆さんと意見交換をしながら、「むかし倉敷ふれあい祭り」を復活させます。その中で自分たちが追究してきたこともここで披露して、学習の成果を伝えながら、地域の活性化に寄与できないかという学習活動を展開していったわけです。
 例えば、文化のことを調べてきた子供たちはお祭りなどをその場で紹介したり、あるいは歴史のことを調べてきた子供たちは、歴史について調査してきたことを表現する場を用意したりということをしてきたわけです。これがマイドリームプロジェクトといった総合的な学習の時間を中心とした探究的な学習の様子であります。最終的にはそれを言語化し、自分の学習をまとめ、そしてリフレクション、振り返りをしながら確かなものとして、自分の中に残していく学習を展開していきます。
 ここまで御紹介してきたとおり、ESDが目指す方向を明確化したことによって、各学校ではどのような実践をすればよいのかということが明確化されつつあって、着実な取組が広がっているということが一つの成果としては考えられるのではないかと思います。広がりを見せている原因の一つとしては、総合的な学習の時間という教育課程上の時間があること、これも重要ではないかと思います。つまり、ESDに関する取組は当然理科でも社会科でも、ほかの教科でも実践は可能なわけですけれども、総合的な学習の時間は能力の育成を目指します。あるいはそれぞれの学校が育成する概念、内容といったものを各学校が定めるということになっています。各学校が地域の特色などを生かした、独自のチャレンジをしているということが成果につながっていると言えるかと思います。
 ここまで御紹介してきた様々な取組といったものが、各教科等が関連し、つながっているという様子がありますので、こちらは江東区立東雲小学校のカリキュラムの様子を概要としてまとめたもの御紹介したいと思います。いわゆる、単元配列表といいまして、横軸に月が流れていまして、縦軸に各教科等が出てきます。小学校の4年生の場合、「私たちの暮らしと水」といった水ですとか、電気ですとか、ガスといったことについて社会科の学習があります。こちらの学校の子供たちが行う総合的な学習の時間が水を取り扱った学習ですから、非常に関係が深いということが見えてきます。と同時に、国語のほうではこういった学習内容がありますので、学んだことを伝えるという学習もつながって出てきます。
 このように考えますと、先ほどの総合的な学習の時間や各教科をつなぐような、こういった単元配列表、よく言われるESDカレンダーという言われ方もしますが、関連付けたカリキュラムを、実践の質の高い学校は意図的にきちんと整理し、組織的に行うところが出始めてきています。また、特別活動といった学校行事に関するところともつながりが見えてきます。学習の各内容等がこのような形で様々に連動し始めていて、先ほどのESDに関する取組のように充実していくということが言えるかと思います。
 こちらのほうの黄色のものは、先ほどのグリーンが比較的環境に関するもの、こちらのイエローのほうはどちらかというと、国際に関するものということで、学校全体で整理しながら取り組んでいるということであります。このような形で、関連といったものが整理された指導計画が出てきますと、先ほどのような探究の中で、教科関連、横断的な取組といったものも具体的に行われることになるかと思います。
 もう一つ重要なところが、メインフィールドたる総合的な学習の時間の部分であります。イメージとして地域の素材などを取り上げて、体験的なイメージが強いかと思いますが、体験だけでありますと、なかなか学習として質が高まらないという心配があります。ですから、これをここに示したような、探究的な学習としての探究のプロセスをイメージしながら全国の先生方が質の高い実践にチャレンジしてくださっています。
 つまり、身近な学習活動、素材に触れながら課題を設定し、その課題に関する情報を集め、その情報を整理し、分析し、その結果をまとめる。そのことによって、また新たな課題が生まれてきて、次なるまた探究が始まる。このプロセスの中に、体験や言語といったものがうまく位置付くことで、子供たちの学習が確かな形で高まっていくということが見られ始めていると思います。
 ここまで簡単に、全国での学校における教科横断的なESDの学びについて御紹介をさせていただきました。後ろのほうに補助資料等がついておりますけれども、そちらについては、先ほど御紹介しました総合的な学習の時間に関する部分を若干載せてございますので、また後ほど必要がありましたら御質問等をいただければと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

【安西会長】  ありがとうございました。それでは、先ほど事務局から説明のありましたESDの今後の推進方策、それからただ今の田村調査官の御講演含めて、御質問、御意見いただければと思います。どなたでも結構です。
 井原委員、お願いします。
【井原委員】  今の御説明で非常に元気付けられたのですが、例えば私の住んでいる木曽には、当然ながら93%が山林ですので、そういう中では例えばヒノキを守るために根っこのところにチップをまくとか、それから毎年木を植えるとか、そういうよう持続可能な活動をしていますので、そういうものが実はESDに関係するんだということを学校の先生は恐らく理解はしていないと思いますね。今、長野県は本当に2校しかユネスコスクールはありませんので、先ほどのカレンダーのようなものを御提示したりして、学校の先生方に理解していただければいいかなと思います。
 それから、もう一つはちょっとSDのほうに関係する私の心配事なのですが、実は昨日鳥取大学の先生から、木曽には世界に一つしかないものがあると言われました。それは何かといいますと、温帯性針葉樹林なのです。ヒノキとかスギとかそういったものを温帯性針葉樹林というのですが、例えば昔は京都付近にもヒノキとかスギがいっぱいあったのですが、それを法隆寺が建てられたときに、例えば樹齢1,000年のヒノキを全部切り尽くしてしまったとか、そういうようなことで、まず京都とか、奈良付近の温帯性針葉樹林の大木が全て伐採されてしまったわけですね。
 その後、戦国時代が終わって、城を建てるようになってから、名古屋城等、幾つかの城で例えば愛知県近辺のヒノキ等の大木が全て伐採されたとかということで、唯一残っているのは、今木曽しかない。それも世界で残っているのは、日本の木曽地方のヒノキ等の森林しかない。木曽も安土・桃山時代にすべて伐採され尽山となったのですが、尾張藩の保護政策によって、天然更新された森林というのがよみがえったわけです。それで新しく今、林野庁が新しい保護林制度の中に復元という概念を入れようとしているのですが、一方で今心配しているのは、名古屋城の復元だということで、今ヒノキがものすごく切られようとしています。またオリンピックが近づいて、江戸城を復元するとなると、木曽のヒノキがゼロになって、平成の時代に、世界最後の温帯性針葉樹林がなくなるのではないかということです。だから文化財を復元しようという動きが逆に自然を破壊しようとしているということになるので、文化財の復元もたいせつですが自然遺産の保護との調和が必要と思います。
【安西会長】  ありがとうございました。早川委員、お願いします。
【早川委員】  ありがとうございます。田村調査官に質問なんですけれども、全体としての御説明は大変よく理解したんですけれども、若干個人的な違和感を申し上げると、主体性であるとか、自立性であるとかというところが、あまり説明されなかったように感じるんですけれども、本来は子供たち一人一人が自立的に取組、そして主体的に学んでいくということが大きなポイントではないのかなと思うんですけれども、その点が抜け落ちてしまうと、いわばちょっと言い方に語弊があるかもしれないんですけれども、道徳教育的なニュアンスが強まってしまう。むしろ、将来の課題に対して子供たちが自主的、自立的に取り組むような教育に持っていくということが、とても大事なポイントじゃないかと思うんですけれども、その点いかがなんでしょうか。
【安西会長】  田村調査官、お願いします。
【田村国研調査官】  ありがとうございました。今ほど御紹介した事例三つとも、実総合的な学習の時間の取組の御紹介でした。総合的な学習の時間は、先ほど少し申し上げましたが、各教科と違うところに関しましては、各教科は内容はナショナルスタンダードとして明確に規定されています。例えば小学校の2年生であれば算数の掛け算をするといったことは、日本中どの学校でも行うことになるわけです。ですが、先ほど木曽のお話があったとおり、総合的な学習の時間はそれぞれの学校で、どういった素材を扱い、どのような学習をするかということも学校に任せられている、その部分難しさがあるものの、今ほど早川委員のお話のとおり、実は子供たちが非常に関心のある自分たちの地域の問題事を取り上げていけるという良さがあるかと思います。
 先ほど御紹介した四つのプロセスの課題の設定、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現といったプロセスの、まさに課題を設定するところが非常に重要で、子供たちがまさに自分たちの地域にある対象、そこに起きている問題状況を捉えて、その中で自分たちが本当に解決したい物事にチャレンジしていくということが重要で、そのような主体的な学習が行われているのが総合的な学習の時間と捉えていただいていいかと思います。
 その意味では、私の説明の中に十分そういった部分がお伝えできなかったところは、いささか力不足だったと思いますけれども、先ほどの三つの紹介の中では、子供たちが自ら課題を決めて、自分の課題を自分たちの力で解決していこうという取組が行われ始めていると御理解いただいていいのではないかと考えます。

【安西会長】  ありがとうございました。それでは、青野委員、本件の時間が詰まってきておりまして、青野委員に御意見いただきまして、それから本件は教育小委員会のもとで、ESD特別分科会が置かれて、そこで議論されていくことになるかと思います。そのあと、教育小委員会の見上委員長にもお話しいただき、それから新任の羽入副会長に一言いただいて、この件はそこまでにしたいと思います。個別にいろいろ御意見あると思いますので、事務局に個別にお申し出いただければ幸いでございます。
 それでは、青野委員、お願いします。
【青野委員】  すいません、時間がないのに初歩的な質問で申しわけないんですけれども、一つはESDの認知度なんですけれども、例えば現在、小中高の教員の方々にESDというと、大体どれぐらい認知度があるのか。さらには親御さんはどうなのかというのを伺いたいんです。さらに、今この資料等を見ますと、やっぱり非常に抽象的な概念が並んでいるわけなんですけれども、具体例を今示していただければ、ああそうかと思うんですけれども、この間をつなぐ作業というのは、個々の本当に教員の個別の力によっているという理解でいいのかどうかというのと、それに関連しまして、先ほど井原委員がおっしゃったような非常に具体的な事例で、こういうことにもつながるのではないかという事例が各地に散らばっていろいろあるんだと思いますが、そういうものを例えばリストアップして、こういう教育に使えるようにするといったような、そういう工夫があるのかどうかというのを教えていただけないでしょうか。
【安西会長】  事務局お願いします。
【籾井国際戦略企画官】  認知度につきましては、保護者に限った調査はございませんけれども、昨年行われました世論調査におきまして、ESDの中身を十分理解し、説明できるという人の割合は3%弱ということで、非常に低い数字が出ております。
【青野委員】  教員についてはいかがなんでしょうか。
【籾井国際戦略企画官】  すいません、教員について限定したものはございません。
【田村国研調査官】  二つ目の御質問にありました、間をつなぐものの話です。おっしゃるとおり、本日の資料は大きな抽象的な概念です。実際の実践に至るところに、本日皆さんの机の上に御用意させていただきました指導資料といったものがございます。例えば指導資料の中の、80ページ、81ページを御覧いただきますと、具体的に、どのような学習課題、学習対象を扱うかということが紹介されています。実際の教育活動として展開する場合には、どのようなことをするかということが、この資料の中には具体例などが紹介されておりますので、間をつなぐものとしてはこういったものがあります。また、先ほどのリストアップの例としましては、指導資料の後ろのほうに具体的な実践事例などが紹介されております。合わせて、ESDに関しましては最終報告書などが国立教育政策研究所からも出ておりますので、幾つかの事例を全国の先生方が見られるような状況にはなっていますし、参考にできる状況にはなっているということであります。
【安西会長】  ありがとうございました。それでは、教育小委員長の見上委員お願いします。
【見上委員】  ESDにつきましては、現在ユネスコスクールも900を超えたということで、ユネスコスクールを中心にかなり広がりをみせています。
 その一方で、課題として教育の質の問題がございます。ESDの中身がどうか。国立教育政策研究所のほうで、今、田村委員のほうから能力、態度、価値観といったところで、大変きれいな形で整理していただきましたので、こういうものを基準にそれぞれの授業について点検してみますと、教える先生によってかなり違ってくる。つまり、先生のレベル、スキル、あるいは考え方、こういったものがとても大事であり、このあたりの質の向上に問題があると思います。田村先生、後ほどどういうふうにお感じか御意見いただけたらありがたいです。
 それから、評価をどうするかということも、引き続き、大学レベルでもう少し研究をして、明らかにしていく。あるいは専門的な知識、これはサイエンスのレベルでも日進月歩です。そういうものを教育の現場にどう落とし込んでいくか、こういったことを総合的にうまく取り入れながら、子供たちの能力向上に、教育効果のあるような形に持っていかなければいけないと、そんなふうに感じております。
【安西会長】  ありがとうございました。では、羽入副会長、お願いします。
【羽入副会長】  今、見上先生がおっしゃったこと以外に一つだけ申し上げたいと思います。先ほどから議論がございますけれども、このESDの活動というのが非常に活発になされているところが現にある。これをどのような形で、推進するかという点で考えますと、その活動をネットワーク化するということ、つまり横のつながりですが、もう1点は、それを海外に発信するということがあるのではないかと思います。
 つまり、国内で波及させることと、国外に発信するという二つの方向性でこの活動がより充実したものになるのではないかと考えております。そのときに恐らくハブになるのは、自治体であったり、あるいは大学の教育機関であったり、そういった何らかのハブをつくることが、恐らく現実的な問題としては有効ではないかと感じております。
【安西会長】  ありがとうございました。ESDにつきましては、本日もいろいろ御意見いただきましたように、大変大事なことだと思います。また、国連総会で、日本が提案して始まった教育の体系でございます。その一方でわかりにくいということはずっと言われておりまして、やはり10年が過ぎてこれからに向けて、今いろいろ頂いた御意見を踏まえて、かなり具体的な方向へ振らなければいけない状況にございまして、いろいろ貴重な御意見を頂きましたけれども、今後、教育小委員会のESD特別分科会で議論を続けさせていただければと思います。また、御意見おありの方は是非事務局へ個別にお寄せいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 時間が押してきて恐縮でございますけれども、佐藤地新ユネスコ大使、今度ユネスコの政府代表部大使に着任されますけれども、佐藤大使がいらしていますので一言御挨拶をお願いしたいと思います。
【佐藤ユネスコ代表部大使】  このたび、ユネスコ代表部の大使を命ぜられました。4月頭にパリの方に赴任いたしたいと考えております。一言だけ御挨拶をさせていただきます。座らせていただきます。
 御承知のように昨今は世界遺産を含めまして、ユネスコの活動あるいはユネスコと日本との関係につきまして、関心も高うございます。加えまして、テロの問題、あるいはISILの問題などもあって、ユネスコのもともとの役割との関係で、ますますもってユネスコがこれからいろいろと活発な活動を続けていく、あるいはそこで日本が貢献することができる、そういう状況にあるかと思っております。先ほど来、議論されておりますESDにつきましても、「あいち・なごや宣言」が採択されまして、これもまた日本として引き続き貢献が期待される、貢献ができるという分野かと承知しております。
 今の事務局のほうは松浦前事務局長の改革路線を引き継ぐボコバ事務局長がいろいろと努力を重ねて、そういう事務局とも緊密に日本は連携しているところでございます。事務局が更に国際社会に貢献できるよう、かつ日本がそこで大きな役割を果たせるように微力ですけれども、最善を尽くしてまいりたいと思いますので、引き続きまして御指導をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
【安西会長】  ありがとうございました。
 それでは、報告案件に移らせていただきます。事務局からお願いします。
【野田ユネスコ協力官】  御報告申し上げます。資料6を御覧いただきたいと思います。ユネスコ記憶遺産(国際登録)国内公募についての報道発表資料でございます。ユネスコ記憶遺産につきましては、昨年のユネスコへの申請の経験を踏まえまして、記憶遺産選考委員会、こちら島谷委員が委員長でいらっしゃいますが、これを昨年の12月から3回開催いたしまして、記憶遺産の申請手続について検討を行いましたところ、国内委員会は申請主体とならず、公募を事前に行った上で、日本からの申請案件2件以内に絞り込むという結論に至りました。今後でございますが、9月ごろ記憶遺産選考委員会におきまして、日本からの申請案件を選定をいたしまして、総会にも報告を差し上げたいと存じております。
 続きまして、資料7を御覧いただきたいと思います。ユネスコ・クリエイティブシティーズネットワークへの我が国の都市の加盟認定について、報道発表資料でございます。こちらは、山形県の鶴岡市、それから静岡県の浜松市がこのたびユネスコのクリエイティブシティーズネットワークに認定をされた報道発表資料でございます。今回の登録によりまして、我が国の都市といたしましては、神戸市、名古屋市、金沢市、札幌市に続き、計6都市が加盟都市となった次第でございます。
 以上でございます。
【安西会長】  ありがとうございました。何か御質問ありますでしょうか。よろしいですか。
 ありがとうございました。それでは、議題の3に移らせていただきます。国内委員会の構成についてということであります。この議題は、国内委員会委員の人事に関する事項の審議でございますので、会議の議事は非公開とさせていただきます。委員、また事務局関係者以外の傍聴の方々並びに報道関係の皆様には大変恐縮でございますけれども、御退席いただきますようにお願いいたします。多少時間をとらせていただきます。
(オブザーバー等退席)
(佐藤ユネスコ代表部大使退席)

(規定により非公開)
 

 それでは、その他何か特に皆様のほうからありますでしょうか。事務局のほうから報告等々ありますか。
(中川委員退席)
【本村補佐】  すいません、1点事務的な報告ですけど、本日配付した資料が非常に多いものでございますので、委員の皆様の中で御希望がありましたら、こちらの事務局のほうから御郵送させていただきたいと思います。郵送先希望がございましたら御記入の上、資料と一緒にここに置いてお帰りいただければと思います。なお、本日お配りしました資料のうち、オレンジ色の総合的な学習の時間の展開につきましては、閲覧用としてお配りしたものでございますので、こちらはお持ち帰りは御遠慮いただければと思います。
 以上でございます。
【安西会長】  よろしゅうございますか。それでは先ほどの人事の資料は机上に置いていただければと思います。
 それでは、これで閉会とさせていただきます。よろしいですね。大変貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。また個別に御意見があれば、是非事務局へお出しいただければと存じます。御多忙の中、御出席賜りまして誠にありがとうございました。これで閉会といたします。


―― 了 ――

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-- 登録:平成27年04月 --