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日本ユネスコ国内委員会

日本ユネスコ国内委員会総会(第135回)議事録

1.日時

平成26年7月24日(木曜日)13時30分~15時30分

2.場所

文部科学省第二講堂

3.出席者(敬称略)

〔委員〕

安西祐一郎(会長)、林原行雄(副会長)
青野正、足立直樹、井手明子、猪口邦子、井原正登、植松光夫、宇佐見恵子、宇佐美誠、内永ゆか子、内海房子、榎田好一、大津和子、岡崎天隆、岡田保良、小此木八郎、加藤淳子、川井郁子、金原祥子、黒田一雄、黒田玲子、西園寺裕夫、重政子、鈴木邦雄、高橋淑子、寶馨、那谷屋正義、二瓶和敏、羽入佐和子、早川信夫、東良和、広瀬晴子、吉見俊哉

〔欠席・委任〕

青野由利、安達仁美、伊藤一義、内山田竹志、長有紀枝、葛西敬之、金澤一郎、河野俊行、齋木昭隆、島谷弘幸、野村萬斎、野村道朗、萩生田光一、林梓、堀川一晃、松山政司、見上一幸、三木繁光、観山正見、村上政俊、笠浩史

〔外務省〕

新美潤 国際文化交流審議官、笠井達彦 国際文化協力室長

〔文部科学省〕

下村博文 文部科学大臣、山中伸一 文部科学事務次官、今里譲 大臣官房国際課長

〔事務局〕

松浦晃一郎 日本ユネスコ国内委員会特別顧問(前ユネスコ事務局長)、加藤重治 日本ユネスコ国内委員会事務総長(文部科学省国際統括官)、籾井圭子 日本ユネスコ国内委員会事務次長(文部科学省国際統括官付国際戦略企画官)、その他関係官

4.議事

【安西会長】
  定刻でございますので、第135回日本ユネスコ国内委員会総会を始めさせていただきます。御多忙の中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 まず、定足数の確認を事務局からお願いします。
【本村補佐】
 御報告いたします。本日は、委員の現時点での御出席が27名でございます。全委員が57名いらっしゃいますので、現時点ではまだ定足数を満たしておりませんけれども、何名かの委員の先生方からは、若干遅れて到着される旨、連絡が入っておりますので、定足数を満たした時点で会長の方に御報告させていただきたいと思います。
【安西会長】
 委員57名の過半数がまだ御出席ではありませんけれども、恐らく過半数になる見込みでございますので、過半数になった時点で、この中で御報告を申し上げます。よろしいでしょうか。
(「はい」の声あり)
【安西会長】
 それでは、ただいまから委員会を始めさせていただきます。
 国内委員会の規定に基づきまして、本日の総会は、一部の議題を除いて、傍聴の希望者に対して公開をさせていただきます。
 御発言につきましては、非公開部分を除いて、そのまま議事録に掲載され、ホームページ等で公開されます。
 また、本日の会議には、後ほど下村文部科学大臣に出席いただく予定になっております。また、外務省及び文化庁の関係官にも出席を求めております。松浦日本ユネスコ国内委員会特別顧問にお越しいただいております。松浦特別顧問には、後ほど御挨拶いただくことにしています。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず、委員の異動についてということであります。今年3月18日に開催されました前回の総会以降、委員の異動がありましたので、事務局から報告をお願いします。
【本村補佐】
 御報告いたします。御退任の委員が2名いらっしゃいまして、4月21日付で釜石ユネスコ協会理事の福成菜穂子委員、7月4日付で財務事務次官、木下康司委員、2名が御退任されております。
【安西会長】
 ありがとうございました。
 それでは、先ほど御紹介申し上げました日本ユネスコ国内委員会の松浦特別顧問から御挨拶を頂ければと思います。
【松浦特別顧問】
 御紹介にあずかりました松浦でございます。本日は一言御挨拶をさせていただく機会を頂きまして、大変ありがとうございます。私は今年に入りまして、主としてフランスとの関係で(日仏関係のいろいろなことに関与しておりますものですから)、3度パリに行っております。その都度、ユネスコの幹部、あるいはユネスコの外交団のいろいろな大使とお会いして、いろいろなお話をしております。
 特に最後6月に参りましたけれども、ボコバ事務局長と1対1で2時間ほどお話しいたしました。皆さんもいろいろ御存じと思いますけども、私なりに最近のユネスコの状況をまとめて申し上げさせていただきたいと思います。これも、皆さん御承知のこと多いと思いますけれども、2011年の秋にパレスチナが加盟した結果、アメリカが分担金全体の22%、支払いを差し止めております。これはアメリカの法律で、アメリカが認めていない組織が入ると、その国際機構の分担金を差し止めるということになっているので、そうなっているのです。ボコバ事務局長は何とかウェーバーという形でユネスコだけは例外にするということを決めてもらおうと思って議会にも働きかけて、それを行政府もバックアップしておりますけれども、残念ながら、御承知のように、下院は共和党が多数を占めていますので余り動いておりません。その結果、アメリカはこのところ分担金を払っていないのですが、それと同じぐらい重みを持って大変なのは、拠出金もアメリカは増やしていたのを一切止めています。アメリカに同調する形でカナダも、それからイギリスも、そういう国々が分担金は払っているのですが、どんどん拠出金を減らしています。
 したがって、今、ユネスコは全体として大変な財政難で、事業費を切られるのみならず、ボコバ事務局長は人件費を切ることは、最後まで自分は抵抗すると言っていて、現に抵抗していたのですけれども、ついに人件費も削られるようになってきました。ユネスコの宝は、何と言ってもユネスコの事務局のスタッフです。スタッフが中核ですから、その中核のスタッフを減らされているというのは、ユネスコにとって大変な痛手で、さらにはユネスコのスタッフのモラルを下げることにもつながっております。そういう状態で、私もなかなかしっかりした助言をできない状況で、元気づける以外のことは言えませんが、ボコバ事務局長はいろいろ拠出金を集めるべく飛び回って、アラブの産油国をはじめ、いろいろな国がお金は出しておりますけれども、みんなひも付きです。つまり、具体的なプログラムを対象にしています。とても人件費などに使えるようなお金は出しておりません。
 ボコバ事務局長の方針としては、在外事務所のスタッフはできるだけ減らさないで、本部の機構を縮小し、そして人件費を減らすという方針でおります。今、幹部を公募中です。ナンバーツー事務次長、その次の事務次長補の中核は残りますけれども、中核の一人と言ってもいい文化担当は今、公募中ですし、それから、自然科学、社会科学が公募中です。それからコミュニケーションはナンバーツーの事務次長が担当するということで公募しておりませんので、今3人公募中で、なかなかそれも決まらないようです。もっと早く決まるかと思ったんですが、どうも延び延びのようです。近く決まると言っています。
 しかしながら、ユネスコの使命なり、ユネスコのミッションというのは、教育、文化、科学、コミュニケーションで、いずれも重要ですから、これは是非しっかりメンバー国が支えていただきたい。中でも、アメリカはそういう状況ですから、日本の役割は従来にも増して重要です。アメリカはお金を払っていないこともあるのに加えて、ちょうど大使が交代して、次の大使がまだ上院の承認もとれない状況で、アメリカは大使が空席のままだというのも、ユネスコにとって私は痛手ではないかと思っています。そういう状況ですから、日本の役割は非常に重要になっているので、よろしくお願いします。日本政府として、もちろんしっかり支援していただきたいですが、ユネスコ国内委員会もよろしくお願いします。
 そういう中で、私、一つだけ申し上げたいと思っていますのは、文化関係です。御承知のように、ユネスコは文化、文化遺産で主要な条約、6つを持っております。私のときに従来の3条約に3条約を追加しましたが、日本は4つ批准しましたけど、二つ批准していません。2001年の水中文化遺産条約、それから2005年の文化多様性条約。是非、この場でも何度か(これは前の田村会長時代ですけれども)、私をはじめいろいろな方から指摘があったと思う。私は、中でも、2005年条約、これは是非文科省、それから外務省でしっかり検討していただきたい。国内委員会としては、これを推進するということは決めていただいていると思いますけれども、2005年条約は国会批准が必要なのか、法律改正が必要なのか、あるいは行政取り決めでいいのか。その辺も含めてしっかり検討していただいて、是非早く批准していただきたいです。
 ただ、2005年条約は世界遺産や、無形文化遺産のようにリストがあって、富岡を載せるとか、和食を載せるとか、そういうことはないので、国内的には盛り上がりが欠けるやに思いますけれども、条約の重要性は非常にありますし、2005年に採択されたときは日本も賛成しています。アメリカのプレッシャーにもかかわらず賛成投票しているわけですから、内容的には日本も賛成ということを国際的に表明しているわけですから、是非早く批准していただければと思いますし、是非国内委員会も引き続きプッシュしていただければありがたいと思います。
 5分ということでお時間を頂きましたので、私の最近の印象と同時に願いも含めて発言させていただきました。ありがとうございました。
【安西会長】
 ありがとうございました。松浦特別顧問は、御存じのとおり、ユネスコの事務局長を長く務められまして、今、特別顧問になっていただいております。宿題も頂きましたけれども、いろいろ検討していければと思います。誠にありがとうございました。
 それでは、本日の配付資料でございますけれども、一つ一つ申し上げませんが、不足等ありましたら、会議の途中でも、事務局までお知らせいただければと思います。
 審議に入る前に、報告事項をこちらの方から多少申し上げます。一番目に、第493回運営小委員会での審議結果、資料1にまとめております。今月8日に開催されました、今申し上げました運営小委員会での審議結果については資料1にまとめておりますので、御覧いただければと思います。
 二番目に、国内委員会の活動につきまして、前回の国内委員会総会が開催されました3月18日以降の活動について、資料2にまとめさせていただいております。資料2であります。これらの報告については、資料1、資料2でありますけれども、資料配付とさせていただきまして、説明は割愛させていただきます。もし御不明な点、お気づきの点等ありましたら、7月末までに事務局まで御連絡いただければと思います。時間の関係でそういうふうにさせていただきます。よろしゅうございますか。
 
 それでは、審議に入らせていただきます。まず、議題1、「多様化の時代におけるユネスコ活動の活性化についての提言」(平成26年3月31日)の進め方についてということであります。資料3、参考7、参考8を御覧いただければと思います。資料3、参考7、参考8でございます。
 本委員会におきまして、「我が国におけるユネスコ活動の活性化についての提言」について御議論いただきまして、今年の3月31日に決定・公表されましたけれども、それを受けて、今後の進め方、また今後の実施に向けた具体的な方策等について、皆様の御意見をお伺いしたいと考えております。
 まず、事務局から説明をお願いします。
【本村補佐】
 説明に入らせていただきます前に、先ほどの定足数でございますけれども、現時点で31名の委員が見えられましたので、定足数を満たしてございます。
 それでは、お手元の資料3を御覧ください。「多様化の時代におけるユネスコ活動の活性化についての提言」の進め方の論点を事務局の方でまとめさせていただいたものでございます。併せまして、参考7で前回の日本ユネスコ国内委員会の総会で御議論いただきまして、3月31日付でおまとめいただきました提言をお配りしてございます。本論点メモは、この提言に基づきまして、それぞれ提言にあります項目からそれぞれ引っ張ってきたもので、構成は同様になってございます。
 まず、若者及び企業の参加によるユネスコ活動の一層の促進の部分でございますけれども、1.としまして、効果的な情報発信、ユネスコ活動の魅力や国民の生活との結び付き等をより分かりやすく伝えるためにはどうしたらよいかという論点でございます。この資料の見方でございますけれども、ハイフン以下、例えば、ユネスコスクールガイドラインのように簡潔な説明ぶりを検討してはどうか。こちらの部分が事務局から書かせていただいている論点でございます。
 また、その下にございます矢印、斜体の文字の部分が前回7月8日に開催されました運営小委員会で委員の方々から意見を頂戴したものを本ペーパーに反映させていただいております。例えば、その運営小委員会から出された意見としまして、世界遺産や無形文化遺産、ユネスコスクールといったユネスコの関連事業とユネスコの理念とを結び付けていくべきではないか。また、東京オリンピックを単なるスポーツの祭典にとどめず、文化・教育・科学技術等を結び付けることを目指し、その中におけるユネスコの役割を明確化すべきである。また、戦後70年を総括し、日本のユネスコ活動が何を目指すのかを議論することが必要であるなどの意見が出されております。
 また、その下の三番目の丸の部分でございますけれども、魅力的かつ包括的な情報発信を行うポータルサイトをどのように構築するかでございますけれども、1枚おめくりいただきまして、次のページでございますが、例えば若者たちのつながりを形成することが必要。例えば、ESDユネスコ世界会議のユースフォーラムに応募してきた、5,000名以上が応募してきていますけれども、これらの若者たちをターゲットとした国際的なフェイスブックの立ち上げ、また、ユネスコスクールの卒業生への交流や活動を促進するサイトを構築すべきではないかという意見が出されております。
 また、2.でございますけれども、若者の参加の促進としまして、組織に加盟していなくてもユネスコ活動に若者や企業等が参加できる機会を拡大していく方法はどのようなものがあるかという論点でございますけれども、ユネスコスクールOB、OGの組織化など、ユネスコスクールで関心の高まった若者を取り込んでいくべきではないか。また、地域のユネスコ協会に青年の活動できる場を提供すべき。また、若者の自発的な取組を支援する仕組みが必要などの意見が出されております。
 続いて、3.でございますが、企業の参加の促進の部分でございますけれども、ユネスコ活動が企業にとって魅力的であるための方策はどのようなものが挙げられるかという論点に対しまして、企業自ら参加を所望するようなユネスコ活動を提案していくべきではないか。また、ユネスコのような活動に高い興味、関心を示している企業や経営者への集中的な働きかけが必要であるというような意見が出されております。
 最後の4.でございますが、ユネスコ活動への参加の動機付けとして、例えばユネスコ活動表彰制度をどのような仕組みにするかなどの論点が挙げられます。
 その下の米印でございますが、これは全体に係る部分でございますけれども、ユネスコ活動の一層の促進のために日本ユネスコ国内委員会以外の主体に対してどのような働きかけを行っていくかというところでございますが、一例といたしまして、事務局の取組として、お手元の参考11で配付させていただいておりますけれども、7月17日付で加藤国際統括官及び前川初等中等教育局長名で「ユネスコ活動及び持続可能な開発のための教育の推進について」ということで、各都道府県の教育長、並びに各都道府県知事宛てに、この世界会議の開催に向けて、改めてESDの推進の重要性、また、ESDを含むユネスコ活動に関する教育委員会の役割を確認するための依頼文書を送っております。こういった形で様々な関係者にユネスコ活動の重要性を働きかけて、事務局といたしましても引き続き働きかけていきたいと考えております。
 最後、もう1枚、3ページ目でございますけれども、2としまして、学校教育・社会教育等を通じた持続可能な開発のための教育(ESD)の一層の推進、これはユネスコスクールについて、ユネスコスクール間の交流を促進するにはどうしたらよいか。また、2.としまして、ユネスコスクール以外の学校でのESDの推進について。また、3.ESDの理論的裏付け、教育効果の理論的裏付けをどのように今後明らかにしていくのか。最後に、4.でございますが、本年11月に開催されます「ESDに関するユネスコ世界会議」を踏まえたESDの推進について、我が国からのメッセージをどのように伝えていくか。以上を論点としてまとめさせていただいております。
 事務局からは以上でございます。
(猪口委員退席)
【安西会長】
 ありがとうございました。それでは、今の説明について、特に配付資料3、あるいは参考7、8を御覧いただきまして、御議論をお願いできればと思います。どなたでも結構でございますので、御意見があれば頂ければと思います。大体2時10分ぐらいまでとれると思います。
 黒田委員、どうぞ。
【黒田(一)委員】
 ありがとうございます。最後のESDの国際会議の検討、それから、EFA以降の件についてお話をさせていただきたいのですが、聞こえますでしょうか、申し訳ありません。
 先日、オマーンでポストEFAの準備会合が開催されました。御案内のとおり、来年の5月に韓国の仁川でポスト2015の教育の枠組みの会議が行われる予定でして、これの準備会合が先日オマーンで行われたということで、私も専門家としてユネスコの方で呼んでいただきまして、そこに参加いたしました。そこで明らかになりましたのは、ユネスコの本部に設けられましたステアリング・コミッティーから7つのゴールとして提案されたゴールのうちの一つにESDがきちんと盛り込まれる方向だということです。
 これは今後のESDの推進のためにも非常に喜ばしいことで、これを応援していかなくてはいけないというふうに思っていますが、その中でESDと、それからもう一つグローバル・シチズンシップ・エデュケーション、これは潘基文事務総長の国連においてのエデュケーション・ファースト・イニシアチブのうちの一つのコンポーネントですが、グローバル・シチズンシップ・エデュケーションとESDという形で一つの項目として、2015年以降の枠組みに盛り込まれるという形が方向性としてはなっているということです。
 つまりはグローバル・シチズンシップ・エデュケーションとESDの関係性というのをこれから考えていくということと、それから、インディケーター作りということを、ここにもありますけれども、ESDの理論的なところとインディケーター作りというところをやっていかなくてはいけない。これを誰がやっていくかというところで、日本と韓国の役割は大きいということを実感いたしました。
 名古屋から仁川につなげていくということは、これまでもこの会議の中で議論をしてきたことです。ESDを何とかポストEFAの議論が行われる仁川につなげていくと。今、日韓関係、厳しいことはあるわけですけれど、まさにこの分野については日韓が協力して、オマーンでもESDとグローバル・シチズンシップ・エデュケーションの推進ということで協力して当たっておりまして、この会議についても、ESDの会議で韓国、特に次のポストEFAの主催国としての韓国という意味で大きな取組といいますか、協力の形を示すことができれば、非常に有効にESDを2015年以降の枠組みにつなげていけられるのではないかなということを考えた次第です。
 韓国の関係者、国内委員会や、若しくは向こうの国立教育研究所に当たりますような韓国教育開発院(KEDI)というのがありますけれど、そこの方々に伺ってみますと、ESDのカンファレンスには非常に注目していて、来年のEFA以降の枠組みのためにもそういった議論をしたいけれども、韓国からどのくらいの参加が許されるのかということについて若干心配をされているようなところもございます。もちろん、正式な参加者ということだけではないと思っておりまして、研究者レベルでも日韓協力で、先ほどの理念でありますとか、インディケーターについての議論をしていきたいと思っていますが、国内委員会としても、これからESDを推進していくためにも日韓で協力してというような方向性を、形を作っていただけると大変ありがたいと思っております。
【安西会長】
 ありがとうございました。今のことの黒田委員の経緯は、事務局から何かありますか。
【本村補佐】
 失礼いたします。インディケーター、黒田委員から今お話のありましたESDのインディケーターにつきましては、まだまだユネスコの中でも国際的な指標というのも、この10年間議論されてきたものの、明確なものはできていない状況でございまして、先ほど御説明した提言の中でも、ESDの理論的な裏付けの部分でそういったESDの指標的なもの、インディケーター的なものも国内的、あるいは国際的にも今後明確にしていく必要があるという認識でおりまして、今後、国内委員会の提言も踏まえまして、国内並びにユネスコと協力しつつ、そういった方向を探っていきたいと事務局としては考えています。
【安西会長】
 よろしいですか。ありがとうございました。黒田玲子委員。
【黒田(玲)委員】
 今の続きですが、つい先日、18日ですけれども、国際的な科学技術、サステナビリティの取組ということで学術会議で会合がありましたときに、韓国のESDの委員長をやっている女性の方がいらっしゃって、多分、皆さんも御存じだと思うし、黒田(一)委員も御存じかもしれませんけれど、何か大きなサイトでESDを物すごく推進をするので、いろいろな既報を集めて、特化した場所も確保したというような話を、パワーポイントを使ってお話をされました。国内委員の、事務局の方も御存じなのかもしれませんけれど、この後、韓国ということであれば、連携してやっていくといいのではないかなと思います。もし必要でありましたら、その情報、御存じだろうと思いますが、なければ差し上げますので、よろしくお願いいたします。
【安西会長】
 ありがとうございました。日韓協力を含めて大事なことだと思いますので取り組んでいければと思います。
【東委員】
 沖縄県ユネスコ協会の東でございます。提言の内容については、特段異議はございません。すばらしいものだと思います。ただ、ユネスコスクールについてですけれども、幾つか課題はあると思います。現在、数が非常に増えて、それは喜ばしいことだと思うのですが、今、日ユ協連ではこういうユネスコのESDパスポートというものを作成しまして、民間ユネスコ協会もいわゆるユネスコスクールをサポートしようということで取り組んでいるところであります。
 その中で、ユネスコスクールに申請をして、認可されて、実際に届くまでの期間が1年から1年半掛かるということで、実際の現場の方では、いわゆる申請をしたときの校長先生はもうほかの学校に行っている。担当の先生もどこかに行っているというタイムギャップがございまして、それがいわゆるプレートを持っていっても誰も分からないというような、そういった状況が起こっていることも事実でございます。聞くところによると、文部科学省又は国内委員会が窓口になって、最終的に受理したものに関しては、パリのユネスコ本部でも却下されることはないと伺っておりますので、正式に文科省で受理した時点で準ユネスコスクールみたいな形で早めに、申請中でもいいですし、仮免許みたいな形で出していただくと、いわゆるモチベーションが非常に上がってタイムギャップも生まれないと思いますので、一つ申請してから認可されるまでの時間というのを課題として提案したいと思います。
 以上です。
【安西会長】
 ありがとうございました。
【籾井国際戦略企画官】
 ユネスコスクールにつきましては、国内委員会を経由して申請書を提出した後に、ユネスコ事務局の方で審査を行って認定がされるという手続になります。そして、現状といたしましては、本部のユネスコ事務局の事務処理能力の限界というのもございまして、どうしても申請期間が長くなってしまうという現状がございます。そこについては、国内委員会としても適宜、リマインドというか、なるべく早めにということは言いつつ、引き続きやっていきたいと思います。
 ユネスコが認定するものでございますので、現状としては、確かに国内委員会を通じて提出したものについては、ほぼ認定されているという状況ではありますけれども、国内委員会として準認定というのを出すのは、正直少し厳しいのかなと思います。一方、何らかの形でそのギャップをモチベーションが下がることのないような形で埋めていく方法がないかというのは少し考えさせていただければと思います。
【安西会長】
 大事な点を御指摘いただいて、ありがとうございます。
【二瓶委員】
 今の話に関連しますけれども、いわゆる国内委員会に認定してほしいということじゃなくて、受理しましたよということを何らかの形で伝えて、それでモチベーションを維持すると。その間、1年近くのタイムラグがあるわけですから、それは認定ではなくて、申請を受けましたよというような形で処理できないかということを、具体的にはそういう質問でもありましたが、その点、今すぐ回答はできないでしょうから、御検討いただきたいということを是非お願いしたいと思います。
【安西会長】
 今、言われたような方法はあるかと思いますので、事務局も含めて検討させていただければと思います。ありがとうございます。那谷屋委員。
【那谷屋委員】
 遅れて参りまして申し訳ありません。今の資料3の説明の最初のところの「若者及び企業参加によるユネスコ活動の一層の促進」で、最初の丸のユネスコ活動の魅力や国民の生活との結び付き等をより分かりやすく伝えるというのは、大変重要なテーマだというふうに認識しておりますけれども、まだまだその浸透については不十分ではないかということも併せて、今、私としては思っております。
 そこで、7月8日の小委員会における発言というのがここに記載されておりますけれども、この論点メモは多様化の時代におけるユネスコ活動の活性化についての提言の進め方ということですから、今後の進め方の一つの資料というか、材料になる発言がここに出されているのかと思いますが、この発言をこの後どういうふうにされるのか。特に、上から四番目のユネスコの目標でありユネスコ憲章に示されている「平和」の現在の意味の再考、翻訳の再検討というふうに書いてありますが、これは発言されたということがここに書かれていると思いますけれども、もう少しこれについて詳しく御説明を頂き、例えばユネスコ憲章に示されている平和のこれまでの意味の理解、そして、これからの意味の理解というのが変わるのか変わらないのか。そういったものについてもし御説明いただけたらお願いしたいと思います。
【安西会長】
 この提言につきましては、既に先ほど申し上げましたように公表されておりまして、その内容をどうやって進めていったらいいのかということを運営小委員会でも検討し、この総会でも御意見を頂きたいと、こういう今の状況にございます。その中での運営小委員会での発言の要旨がここに載っているというふうに理解しております。
【籾井国際戦略企画官】
 この運営小委員会での議論でございますけれども、一点は、ユネスコ憲章の前文について、今の翻訳では若干現在の若い人たちに伝わりにくいのではないかという指摘もあったことを踏まえ、より適切な翻訳があり得るのかどうかということも考えてみてはどうかという御意見が出されたということと、それから、平和の意味の再考というと、若干、書き方が良くなかったかもしれませんけれども、そのときの議論といたしましては、今の若い人たちは実際戦後生まれであり、戦争を経験してきた世代と同じように「平和」と言ってみてもなかなか伝わりにくいと、そこの部分をどのように伝えていくのかというのをしっかりと国内委員会としても考えていかなければならないのではないかという御意見がございました。十分に伝わっていなかったかもしれませんけれども、こういう形でまとめさせていただいております。
【安西会長】
 よろしいでしょうか。平和の意味の再考という字句が誤解を招くかもしれないとは思いますので、これはまとめて論点メモの形で書いてありますけれども、今、事務局の方から言ったとおりだというふうに思います。大津委員。
【大津委員】
 参考資料の11でございます。これは各都道府県教育長、知事、大学長などにあてて、国際統括官と初中局長との連名で出されています。このことは、ESD、ユネスコ活動の推進に大きな力になると考えております。これがありますと、各地方で教育委員会なりに働きかけるときの一つのツールになると思います。
 国際統括官と初中局長がこの文章を作成されて、それで終わりなのでしょうか。あるいはこれに付随して、今後、新しい動きがあるのでしょうか。初中局の側の今後のユネスコ活動、あるいはESDの推進に懸ける情熱というのでしょうか、そういうものに関して、何か統括官の方で受け止められていらっしゃることがあればお話しいただければと思います。
【加藤国際統括官】
 ESD、今年で10年の最終年ですけども、これまではユネスコスクールを認定して、そこを拠点にやっていただくということでやってきて、どちらかというと文科省の中でも統括官付のところだけでやっているということでしたけれども、そもそも指導要領にもこの理念は入っているわけで、ユネスコスクールだけでやっていればいいという問題ではないわけです。そういう意味で、実はこの提言を作る段階から初等中等教育局にもいろいろ働きかけ、連絡をとりまして、また、会長御自身もいろいろ初中局の幹部ともお話しいただいて、また前川局長にも実際にユネスコスクールを一つ見に行っていただいて、非常にうまくやられているという印象を持っていただいています。
 今後は、初中局の施策の中でESDの推進にもどんどん取り組んでいただくと。例えば教員の研修の中にESD関係のプログラムを入れるとか、そういうことを現実にこれからやってもらおうとして、そういう話し合いも進めております。そういうことで、これで終わりではなくて、むしろこれが始まりで、どんどん初中局でも自らの問題と捉えてやっていただくというふうにしていきたいと思っています。
【安西会長】
 そろそろとさせていただければと思いますけれども、今の国際統括官と初中局長連名での通知というのは、今、御指摘のように大変重要なものだというふうに私も捉えております。特に、初等中等教育局、文科省が関与していただいたということは大変大きなことでございますので、皆様にも是非そのことは御理解いただければと存じます。この件はここまでにさせていただければと思いますけれども、もし何か提言の進め方について御意見がおありの方は、事務局に個別におっしゃっていただければと思いますので、進めるのはこれからでございますので、よろしくお願いいたします。
 次に進む前に、加藤統括官が、国内委員会の世界会合が今般初めて開かれたそうで、今朝カザフスタンからお戻りだそうですので、そのことを手短に御報告いただければと思います。
【加藤国際統括官】
 ユネスコの加盟国が各国国内委員会というのを持っているわけですけれども、それが集まる機会というのは、これまでいろいろな地域ではございました。アジア太平洋地域の国内委員会が集まって、そこのユネスコのフィールドオフィスと事業計画などを議論していました。それは定期的に行われてきましたけれども、世界中で集まったことがこれまでありませんでした。今回、ユネスコ本部とカザフスタンの国内委員会、政府が共同でそういった会議がホストされました。今週の火水木、実は今日もやっているのですけれども、私はこの会議があるので、初日だけ出て戻ってきたわけです。国内委員会とユネスコ関係機関、ユネスコのフィールドオフィスですとか、ユネスコクラブとの関係ですとか、あるいはユネスコのビジビリティーをどう向上するかと、どこでも同じ問題を抱えておりますけれども、初日はそういった議論が行われました。
 ちょうどこの提言をまとめていただいたところでございますので、若者の参加の重要性ですとか、それから、この情報発信に当たってユネスコ活動が自分たちの生活、人生にどう関係するのか。その意味付けが大事ではないかというような発言をしてまいりました。
 1日出ただけですけれども、感じましたことは、各国とも国内委員会の役割はますます重要になってきているという認識を持っているということであります。それで、今回約120か国の国内委員会の事務総長が集まったわけですけれども、お互いに学び合おうと、非常に謙虚な姿勢を持っていて、今後は地域を越えてそれをやっていきたいという意欲を持っています。
 それから、日本はユネスコの加盟国では非常に古く、また民間活動も非常に重厚に行われているわけですけれども、国によっては、まだユネスコに入って5年というような国もあります。そういった国も含めて、それぞれがみんな国内委員会、頑張っているという印象を受けたわけでありまして、やはり歴史が古い日本の国内委員会は非常に世界から注目されているという印象も受けました。したがって、今後この提言を実行していくに当たりまして、引き続き先生方から御指導、御協力を頂きまして、これを着実に進め、国際的にユネスコ活動を引っ張っていくというような役割を果たせたらと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
【安西会長】
 ありがとうございました。そういう活動が世界のレベルでは初会合だそうでございますけれども、御理解いただければと思います。ありがとうございました。
 今、申し上げましたように、提言は公表されておりますけれども、進めるのはこれからということでありますので、皆様の御協力を頂きながら、できることから出発していきたいというふうに思っております。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、議題2に移らせていただきます。議題2は、「ESDユネスコ世界会議について」ということでございます。この議題は、今年の11月に愛知県名古屋市と岡山市において開催されます「ESDに関するユネスコ世界会議に向けた準備」の状況につきまして、事務局から報告をしてもらいまして、委員の皆様から御意見を伺いたいということでございます。
 また、この議題におきましては、日本ユネスコ国内委員会といたしまして、ユネスコ本部へ提出するグローバル・アクション・プログラムへのコミットメントについて議論を頂きたい。このコミットメントにつきましては、まだ公表できる段階にはございません。公表前に皆様に御意見を頂きたいということでございます。このため国内委員会の規定に基づきまして、会議の議事を非公開にさせていただければと思います。よろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【安西会長】
 ありがとうございました。それでは、非公開とさせていただきます。
 まず、公開で報告・審議する案件の部分について事務局から御説明を頂いて、非公開の部分になりましたら、そういう措置をとらせていただきます。
 それでは、事務局からお願いします。
【本村補佐】
 それでは、お手元の資料4から資料8に基づきまして説明をさせていただきます。まず、資料4を御覧ください。こちらはESDに関するユネスコ世界会議のあいち・なごやでの部分のプログラムでございます。11月10日から12日まで3日間開催される予定でございまして、本会議の中で4つの全体会合、またワークショップも4つに分けて開催しますけれども、分野としましては、34のワークショップが開催される予定でございます。また、11月10日に14時から16時までハイレベルの円卓会議がございますけれども、こちらは各国から大臣等を含む閣僚級を含みます会議でございます。
 また、3日間とも昼休みにサイドイベントが予定されておりまして、合計で24のサイドイベントを予定しております。現在、ユネスコが公募中でございまして、基本的には会議の正式な参加者が応募できるという形になっておりまして、8月31日まで募集してございます。また、11月9日に日本政府主催の歓迎レセプションを開催する予定でございます。
 なお、基本的にユネスコ側は世界各国から閣僚を含む4名の参加者を正式な参加者として見込んでおりますけれども、我々としましては、開催地である日本として、是非国内委員会の先生方にも参加する機会をと考えております。11月10日の開会全体会合、午前中の部分でございますけれども、また、3日目の15時15分からの閉会全体会合、こちらの部分は国内委員会の委員の先生方に御案内させていただこうと考えております。また、11月9日の日本政府主催歓迎レセプションも御案内したいと考えております。
 続きまして、資料5でございますけれども、こちらはあいち・なごやの会議に先立ちまして、11月4日から11月8日まで岡山市で開催されるステークホルダー会合の部分でございます。大きく分けまして一番から三番、ユネスコスクール世界大会、ユース・コンファレンス、持続可能な開発のための教育に関する拠点、RCEと呼んでおりますけれども、こちらの会議、この三つがございます。
 裏面を御覧いただけますでしょうか。若干小さな文字で恐縮でございますけれども、ユネスコスクール世界大会の部分、こちらも三つに分かれております。高校生フォーラム、教員フォーラムにつきましては、現在の状況でございますが、世界33か国から高校生4名、教員1名で構成されるチームが参加する予定でございます。日本からは9チーム36名が参加いたします。現在、ユネスコから招待状を出す準備をしておりまして、7月中には発出される予定でございます。
 また、ユネスコスクール全国大会につきましては8日に行う予定でございますけれども、前日の7日金曜日の夕方に安西会長からの講演会も予定しております。また、これにつきましても各都道府県に対しまして、5月16日付で統括官と初等中等局長の連名で案内の文書を出しているところでございます。
 最後に、ユース・コンファレンスでございますけれども、11月7日金曜日に、こちらは国内委員会委員であられます西園寺委員、五井平和財団の理事長であられます西園寺先生のところに依頼をしまして、今、世界的に公募を行いまして、応募総数5,000件以上が来ております。この中から参加者をセレクトいたしまして、今、75名を絞り込んでユネスコ側に選考を行ってもらっているところでございます。以上でございます。
 続きまして、資料6を御覧ください。こちらは文部科学省を中心に、ESD世界会議に向けまして様々な広報に関する取組を行っているところでございますけれども、本年3月から4月にかけましてESDの愛称公募を行いました。その結果、4,000件を超える応募がございまして、大賞として、「今日よりいいアースへの学び」という愛称を選んで、6月21日のPRイベントで表彰しております。
 続きまして、3ページでございますけれども、ESDオフィシャルサポーターといたしまして、さかなクン、白井貴子さん、松岡修造さん、山崎直子さん、この4名にサポーターとして、今年度様々な活動を行っていただく予定にしております。
 また、4ページでございますが、サポーターの一人である白井貴子さんにESDソング「僕らは大きな世界の一粒の命」というタイトルで曲を作っていただきまして、今後、ユネスコスクール、学校を中心に、またイベント等で積極的に活用していきたいと考えております。
 続いて、8ページでございますけれども、我々事務局としましても世界会議に向けて、まだまだESDの認知度が低いという御指摘を受けていることもございまして、広報には力を入れているところですけれども、例えばこちらの会場の後ろにございます世界会議までの電光掲示板ですとか、ポスター、あとお手元にお配りしておりますブルーのクリアファイルですとか、チラシ、ヒストリーブック、様々なグッズを作りまして、また、本日は安西会長自らポロシャツを着ていただいていますけれども、あと事務局のスタッフも、ブルーのESDのポロシャツを作製して、事務局一同広報に努めているところでございます。
 続きまして、資料7でございますけれども、これから非公開の部分で御議論いただきますけれども、グローバル・アクション・プログラムが昨年11月のユネスコ総会で採択されましたけれども、この実際の行動に向けて、2015年から世界各地のステークホルダー、ESDの実践者、国、地域、コミュニティ、NPO、様々な団体からコミットメントを募集しております。ユネスコの方で募集を始めております。8月15日まで募集をしておりまして、この裏面にユネスコが募集している正式な1枚物のフォームがございますけれども、こちらに記載した上でユネスコに提出することになっております。詳細は後ほどまた御説明させていただきます。
 最後に資料8でございますけれども、11月の世界会議におきまして、1枚おめくりいただいて3ページ目を御覧いただけますでしょうか。こちらが世界会議における成果として、一つは、今申し上げたグローバル・アクション・プログラム、これを2015年以降の取組として世界会議の場で打ち上げるということになっております。併せまして、「あいち・なごや宣言」というものを世界会議の議論を踏まえて作成し、打ち出す予定になっております。
 事務局からは以上でございます。
【安西会長】
 ありがとうございました。それでは、何か特に御質問、御意見があれば頂ければと思いますが、もしよろしければ、グローバル・アクション・プログラムの件に行かせていただければと思いますが、何か御質問ありますでしょうか。
 準備状況は、今説明のあったとおりであります。事務局はなかなか大変といいましょうか、一所懸命やってくれているというふうに思いますが、よろしゅうございますか。
 それでは、日本ユネスコ国内委員会のグローバル・アクション・プログラムへのコミットメントですね。GAPと言いますけれども、グローバル・アクション・プログラムへのコミットメントについて議論をさせていただきます。この件は、先ほど申し上げましたように、会議の議事を非公開とさせていただきます。委員、それから事務局、関係者以外の傍聴の方々、並びに報道関係の皆様には、大変恐縮ですけれども、御退席いただきますようにお願いいたします。
 なお、議題3については、人事の関係ですので非公開にさせていただいて、議題4から再び公開させていただきます。下村文部科学大臣の御挨拶も含めて、再入場いただけますので、よろしくお願い申し上げます。

(規定により非公開)

(青野委員退席)
【安西会長】
 それでは、ここから公開とさせていただきます。
 議題4、「その他」でございます。報告事項といたしまして、各専門小委員会からの報告ということでありますけれども、前回の運営委員会以降、文化活動小委員会だけが開催されております。文化活動小委員会の報告をしていただければと思いますが、本日は河野委員長が御欠席でございますので、事務局の方から報告をお願いします。
【籾井国際戦略企画官】
 御報告させていただきます。参考12を御覧ください。「『ユネスコ記憶遺産事業』の平成26年の審査に付する案件の選定について」という報道発表資料でございます。こちらにつきましては、委員の皆様にはメールで既に送付させていただいておりますけれども、記憶遺産事業につきまして、一度につき1か国からユネスコが審査する件数の上限が2件となっておりますところ、今回の申請、3月31日が締め切りでございましたけれども、これにつきましては、日本から4件の申請がございました。
 4件は、「全国水平社創立宣言と関係資料」、こちら公益財団法人奈良人権文化財団と崇仁自治連合会が申請したものでございます。それから、「知覧からの手紙、知覧特攻遺書」、こちらは鹿児島県南九州市が申請したものでございます。それから、国内委員会文化活動小委員会のユネスコ記憶遺産選考委員会が申請しました「東寺百合文書」。そして、4件目が「舞鶴への生還、シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」、こちらは京都府舞鶴市が申請したものでございます。この4件について、申請書がユネスコ事務局に対して提出されましたので、ユネスコ事務局から、このうちのどの2件を審査に付するのかという選定をしてほしいという要請を受けまして選定を行ったものでございます。その結果が、舞鶴への生還と東寺百合文書の2件が選定されたということでございます。
 前回、こちらの総会で御報告した際には、ユネスコ記憶遺産選考委員会において選定案を作成し、その親委員会である文化活動小委員会の了承を得た上でユネスコに対して回答をするということで御報告をさせていただいておりましたけれども、その後、記憶遺産事業に対して関心が高まったことを受けまして、より公平性の観点から疑義が生じないような形で手続を整える必要があるだろうということで、今回、東寺百合文書についてはユネスコ記憶遺産選考委員会が申請主体となっているものですから、自分も申請をしている委員会が選定をするというのは若干疑義を生じるおそれがあるのではないかということで、6月12日に開催いたしました文化活動小委員会において、この方針を見直しまして、文化活動小委員会自らが選定を行うという手続に変更した上で、この2件を選定いたしました。
 今回、非常に限られた時間の中で公平性・透明性の確保に最大限の配慮をし、この選定を行ったわけでございますけれども、今回こういった形で申請案件の絞り込みをするというのが初めての経験だったということもありまして、この経験を踏まえまして、今後、一度手続面も含めて記憶遺産事業にどう取り組んでいくのかというところは議論をする必要があるだろうというのが委員の皆様方からの意見でございましたので、今後、文化活動小委員会を中心に御議論を頂きまして、また次回の総会の際に御報告をさせていただきたいと思っております。
 以上でございます。
【安西会長】
 ありがとうございました。ただいまの説明について、何か御質問ありますでしょうか。
【松浦特別顧問】
 記憶遺産事業は日本のいろいろなところで注目を浴びて、こうやって、2年ごとではありますけれども、複数のしっかりした候補が出て、絞り込みまで行えるような状況になって、私は非常にうれしく思っております。これは私が事務局長になる前から動いておりましたけれども、必ずしも活発な形ではなかったので、私が非常に力を入れた事業の一つだけに、日本で関心を呼ぶのが残念ながら少し遅れたという経緯はありますけれども、ここ数年、皆さんに非常に関心を持っていただいてうれしく思っております。
 それから、これは付け足しになりますけれども、私、京都文化遺産プラットフォームの会長をしておりまして、行政ですと、知事、市長、それから学会は大学の学長、総長、それからお寺代表、神社代表等々入っていただいていますが、ちょうど京都には記憶遺産になっているものと候補のものがありますので、この10月には青柳文化庁長官(私が事務局長時代に、先ほど少し引用ございましたユネスコの記憶遺産国際諮問委員会の委員をやっていただいた経緯もあります)をお招きして公開のシンポジウムを開いて、記憶遺産に焦点を絞って、一般の方に記憶遺産に対する理解を深める機会にしたいと思っております。確か10月13日だったと記憶しておりますけれども、京都ですから、皆さん、必ずしも便利なところではないかと思いますが、関心がおありの方は是非おいでいただければと思います。京都で企画しておりますのは、青柳長官に基調演説を頂いて、それから私が司会して、道長日記を保管している陽明文庫、それから、この東寺百合文書を保管しているところ、それから舞鶴のところの方においでいただいて議論したいと思っています。
 以上、御参考までにお耳に入れさせていただきます。
【安西会長】
 ありがとうございました。ほかには何か御質問ありますでしょうか。
 もしよろしければ、今日の議題はここまでなのでありますけれども、下村文部科学大臣が15時15分か20分頃に御到着されると思いますので、それまでここで言っておきたいということがあれば御意見を頂ければ。どうぞ、西園寺委員。
【西園寺委員】
 先ほどの議論の中では企業とユネスコ活動という部分について言及がなかったので、その点に関して少し意見を述べさせていただきたいと思います。ESDというのはエデュケーションですから教育なわけですね。ですから対象が子供たちとか若者たちというイメージが強いのですが、実はESDはもっと広い概念だというふうに私は思っております。そもそもESDというのは、今、世の中、地球が非常に持続の難しい状況にあって、資源・環境問題・貧困・紛争などいろいろな問題を抱えていると中で、いかにそれを乗り越えて持続可能な社会を作っていくか、その担い手を育てていくかということが本質であります。
 持続可能な社会の担い手を作るというわけですが、担い手というのは、必ずしも子供だけではないわけで、極端な話、70億の人口全てがそういう責任を負っているというふうに思うわけです。それも個人だけじゃなくて、社会活動をしている企業、もちろん国や地方などの行政もそうですし、NPO、NGOなど、全てが担い手であるというふうに思うわけです。そうすると、その担い手の一つである企業というものが、ここの提言の中では、例えばユネスコ活動とかESDに対して支援をするとか、寄附をするとか、外側からの参加という感覚で捉えられている部分が多いと思うのですけども、実はもっと主体的に積極的に企業が企業の活動の中にESD的な概念というものを取り込んでいただく必要があるのではないかというふうに思うわけです。
 つまり、例えば企業にとって持続可能な社会をつくる上で何をすべきなのか、何をすべきでないのかというようなこと、企業倫理といいますか、そういうこととか、そういうものに基づいた人材育成ということを当然考えていかなければいけないと。その面においてもESDというのは必ずしも子供に対する教育ということだけでなくて、企業に対する啓蒙的な要素というものも必要になってくると思います。そういう意味では同じESDでもEnlightenment For Sustainable Developmentになるわけですが。ですから、企業との関係というものが単にサポートしてもらうということを超えて、企業自身が持続可能な社会の担い手という意識を持ってもらうように啓蒙啓発していくということが必要ではないかと。
 具体的に何をするのかということになるわけですが、例えば、安西会長が経済界のところでお話をしていただくとか、林原副会長とか、経済界に関わっておられる委員もたくさんいらっしゃるわけですから、そういうルートを通して、経済界に対して、ESDというものにサポートしてくださいというものを超えて、是非そういう概念で企業活動をしていただきたいというような啓蒙していただく機会を私は設けていただきたいと思います。
【安西会長】
 ありがとうございました。林原副会長。
【林原副会長】
 今、西園寺委員のおっしゃったとおりでございまして、先般発表いたしました多様化の時代におけるユネスコ活動の活性化についての提言、これが今後、我々の活動の一つの原点になるわけでございますが、その中でこれから新しく活動の推進体となる層として、若者と企業ということがうたわれたわけでございます。ただ、若者と企業と申しましても、若者の場合にはユネスコスクールという強力な組織がありまして、700以上になったと思いますが、大変な推進母体があるわけでございます。さらにそのほかにも大学のサークル活動等様々な組織があるわけでございます。残念ながら、企業の方は十分な組織としてのまとまり、あるいは推進母体となる組織というものがまだ十分じゃないというか、全然ないというのが現状かと思います。したがって、企業をどうやってこの活動に参加してもらって推進してもらうということが非常に大きな使命でございます。
 西園寺委員がおっしゃったとおりでございまして、ユネスコ宣言というものを見て、あの宣言に反対する企業というのはないと思いますが、では、企業にどうやって参加してもらうかとなると、具体論は、正直申し上げまして、そう簡単ではないというのが率直な印象でございます。したがって、我々の方でいろいろ知恵を出して、今お話がございましたとおり、企業の方から是非参加したい、単に趣旨に賛成するということだけではなく、企業の活動の中にもプラスになると、そういうものを我々の方で作っていきたいと思っております。
 企業はいろいろな社会的批判にさらされることがありますけども、企業には必ず定款というのがありまして、その定款に基づいて何をするかというのが、ほとんどの企業が、例えば倫理規定とか、綱領とかということで社会的に発表しているわけでございます。その綱領を読みますと、多くの企業も単にお金もうけということだけではなくて、お金もうけはもちろん企業ですからやらなきゃいけないわけですが、それと同時に、企業としてこういうことを社会的な使命として追求したいという大変高邁な言葉で語っております。そういった土台はあるわけでございますから、それが企業の方から自ら参加できる、そういったものを我々の方で知恵を出して構築していくことが大きな使命ではないかと思います。
 委員の皆様方におかれましても、企業と直接御関係がない委員の皆様方が多いかと思いますが、是非、お知恵がありましたら、あるいはこういう企業があるとかという情報でも結構でございますし、御協力を賜れば、企業の参加も進むのではないかなと思っております。これからの活動の非常に大きなテーマでございますので、是非よろしく御協力をお願いしたいと思います。
【安西会長】
 ありがとうございました。
【松浦特別顧問】
 今の点について、少しよろしいですか。大臣がいらっしゃるまでお時間があれば、今の点で私も一言発言させていただきたいのですが、西園寺委員が言われたことに賛成です。それにはまさに、教育というと、日本はとかく学校教育と考えがちで、もちろん文科省がユネスコスクールでESDに力を入れる。これは非常に結構なことなのですが、ユネスコで教育というのは広い意味で捉えて、大げさにいうと、生まれたときから死ぬまで、場も家庭、学校、職場、全部を含めているわけです。ですから、そういう意味では企業も当然入ってきます。ESDを決めた国連決議を私は今持っておりませんけれども、国連のそもそもの決議にもそういうニュアンスが出て、DESDのときも学校教育だけではなくて、もっと広く全体のステークホルダーがやっていくのだということが書いてあったと思います。
 それから、今配られております参考9の資料に、ユネスコ総会で採択したグローバル・アクション・プログラム、これを読んでいただくと、まさに広く捉えているということがよくお分かりいただけると思います。企業というのは明示的には書いていなくて、ビジネスセクターという言葉が1か所ありますが、この中ではまさに学校教育も強調してありますけれども、同時にコミュニティの役割が、強調されています。そういう意味で、企業というのは重要なステークホルダーの一員であるということを私からも発言させていただきたいと思います。
【安西会長】
 ありがとうございました。提言、先ほど申し上げましたように、既に公開されておりますけれども、進め方についてはこれからという状況で、特に企業、それから若い世代と一緒にやっていくということは、これからのユネスコにとって非常に、特に国内委員会にとって大事だということが明言されております。これをどうやって具体化していくのかということはこれからの大きな課題でございまして、皆様の御意見、いつでも結構ですので、事務局の方にお寄せいただければ大変ありがたいというふうに思います。
 井原委員。
【井原委員】
 まず、教育関係ですが、びっくりしましたのは、私の住んでいるところに林業大学がございますが、いろいろ話を聞いてみますと、林業大学の活動そのものがESDなのですね。いろいろ話を聞いてみますと。ということで、もう少し幅広い目で見ると、ユネスコスクールではないけれどESD活動をやっている学校の事例があります。
 もう一つ、企業の例として、例えば我が社の薬は200年以上昔から作っていますが、例えば、原料を中国から仕入れる代わりに、将来、国内で採取できるようにするという継続と環境保全につながることを自然とやっているのです。ということは、先ほどいろいろ難しいというお話がありましたが、逆にそういうことをやっている企業をまず探し出してESDの事例として紹介した方が私は早いと思います。そういう御提案になります。
【安西会長】
 ありがとうございました。そういう視点が今まで余り入ってなかったと思いますので、今、井原委員がおっしゃった視点等々も含めて、是非今後とも御協力いただければと思います。
 それでは、ちょうど下村文部科学大臣、大変御多忙のところをいらしていただきました。御到着早々で申し訳ありませんが、御挨拶を頂ければと思います。よろしくお願いいたします。
【下村大臣】
 文部科学大臣の下村博文でございます。安西会長はじめスタッフはポロシャツを着ております。なかなかいいポロシャツだなと思いましたが、これは購入ですか。
【安西会長】
 そうです。
【下村大臣】
 私も買わせていただきたいと思います。これが最後の今日の締めだと思いますが、遅くなりましたことをおわび申し上げたいと思います。
 委員の皆様方には、御多忙のところ、お集まりいただいていることを感謝申し上げたいと思います。また、日頃から我が国のユネスコ活動に対して御助言、御協力を頂きまして、ありがとうございます。
 本日は、来年3月に本委員会において取りまとめていただきました多様化の時代におけるユネスコ活動の活性化についての提言の進め方について御議論いただいたと聞いております。若者、企業のユネスコ活動への参画促進や、持続可能な開発のための教育、ESDのさらなる推進などの観点から、我が国におけるユネスコ活動の活性化について、皆様方から忌憚のない御意見を頂いたのではないかと思います。
 さて、いよいよ本年11月、ユネスコと日本政府の共催によりまして、愛知県名古屋市及び岡山市におきまして、ESDに関するユネスコ世界会議が開催されます。本世界会議は、本年までの国連ESDの10年を振り返るとともに、2015年以降のESDの推進方策について議論する大変重要なものであります。本世界会議では、これまでの10年の後継プログラムであるグローバル・アクション・プログラムの具体的な実施に向けて各ステークホルダーがESDを更に強化し、そのための行動を起こすことを宣言する文書を採択する予定であります。
 ESDは持続可能な成長の担い手を育てるばかりでなく、グローバル人材の育成にも資するこれからの教育にも不可欠なものでありまして、文部科学省としても、2015年以降も引き続き国内外でESDを推進してまいりたいと思いますし、また、私も先日、OECD非公式大臣会合、あるいは世界中から関係閣僚がお越しになったときには、必ずESD会議のPRをさせていただいております。
 本世界会議は、ESDに限らず、全てのユネスコ活動を国内に普及する絶好の機会であります。ユネスコ、関係省庁及び開催地の自治体と協力し、本世界会議を是非とも成功させていきたいと考えております。委員の皆様方におかれましても、それぞれのお立場で御協力いただきますように改めてお願い申し上げたいと思います。
 また、ESDの推進拠点と位置付けているユネスコスクールについても、関係の皆様方の御協力によって700校超えるまで広がりましたが、言うまでもなく、ユネスコスクール以外にもESDを普及していくことが重要であります。このため、文科省としては、教育委員会及び大学が中心となりまして、地域のユネスコ協会、企業、ユネスコスクール等がコンソーシアムを形成し、ESDの実践、普及、国内外における学校間の交流の促進を図るための事業を今年度より実施しているところでもあります。ユネスコの科学分野の活動については、ユネスコエコパークに福島県の只見、そして南アルプスが新たに登録され、志賀高原の範囲拡張が承認されました。今回、登録された各地域も含めまして、ユネスコエコパークが人と自然の共生に向けた地域作りのモデルとなるよう、今後の更なる推進に向けて、国内委員会としても更なる御議論及び取組をお願いしたいと思います。
 文化分野の活動に関しては、6月に富岡製糸場と絹産業遺産群が世界文化遺産に登録されました。私も登録された2日後に行き、また、安倍総理も昨日視察をされております。このほか、無形文化遺産、ユネスコ記憶遺産も含む文化分野の事業、地域振興や我が国文化や誇りの涵養(かんよう)にも資するものでありまして、ユネスコ活動について幅広い層の関心を引く優れたきっかけとなるのではないかと思います。委員の皆様方におかれましても、これらの事業を通じて、ユネスコ及びユネスコ活動の今日における意味についてお考えいただければ幸いであります。
 最後になりますが、安西会長、林原副会長、並びに委員の皆様方には一層の御支援と御協力を賜りますことをお願い申し上げまして、遅くなりましたが、私の挨拶といたします。ありがとうございます。(拍手)
【安西会長】
 下村大臣、大変御懇切なお言葉を頂きまして、誠にありがとうございました。下村大臣はこの国内委員会の委員でもかつていらっしゃいまして、この活動には大変御理解もあり、また御経験も豊富でいらして、日頃からいろいろバックアップをしていただいているところでございます。改めて厚く御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
 それでは、よろしゅうございますか。皆様、何か特に大臣に対して、というシナリオはないのですけれども、もし本当にあれば、せっかく、こういう機会は余りないので、よろしゅうございますか。
 それでは、これからも是非下村大臣には御指導、御支援を頂ければと思います。本当にありがとうございました。
 それでは、この総会につきましては、これで閉会とさせていただきます。皆様、貴重な御意見を頂きまして、誠にありがとうございました。

―― 了 ――

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-- 登録:平成26年08月 --