2023年ユネスコ/日本ESD賞受賞者の発表について

   ~金沢大学のプロジェクトが選ばれました~

令和5年11月2日

 このたび、2023年ユネスコ/日本ESD賞について、本年の受賞者がユネスコから発表され、我が国からユネスコへ推薦していた金沢大学のプロジェクト「日本のユネスコ生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)およびジオパーク内の遠隔地域活性化を目的とした世代間学習」(金沢大学国際機構 MAMMADOVA AIDA()(ママードウァ・アイーダ)准教授)が、ユネスコ本部での審査を経て受賞することとなりましたので、お知らせします。

 今年は、51の加盟国及びユネスコ公式NGOの7団体から推薦された92件の中から3件が選ばれました。我が国から推薦した案件が受賞するのは2016年の岡山ESD推進協議会のプロジェクト以来、2例目となります。

 ユネスコ/日本ESD賞は、2014年に日本政府が働きかけて創設された賞であり、2015年から2019年までは毎年、2021年からは2年ごとに、毎回3件ずつ表彰されています。また、受賞者には5万米ドルが授与されます。

ESD(Education for Sustainable Development)について:
 「持続可能な開発のための教育」といい、持続可能な社会の担い手を育むため、地球規模の課題を自分のこととして捉え、その解決に向けて自分で考え行動を起こす力を身に付けるための教育。2002年に我が国が提唱した考え方で、ユネスコを主導機関として国際的に取り組まれている。

(同時発表:金沢大学、ユネスコ)

1.受賞案件概要(詳細は別紙1のとおり)

事業名:

「日本のユネスコ生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)およびジオパーク内の遠隔地域活性化を目的とした世代間学習」

実施主体:

金沢大学(金沢大学国際機構 MAMMADOVA AIDA(ママードウァ・アイーダ)准教授)

事業概要:

 白山ユネスコエコパーク及び白山手取川ジオパークの登録地域を活用したESDの実践。少子高齢化問題を抱える離村での外国人留学生と地域住民の交流が、両者の価値観の変化や行動変容に繋がっており、持続可能な社会実現に向けた地域活性化に貢献している。

授賞理由:

 世代間交流や異文化理解に関する学習が、地域の活性化に貢献している模範的なモデルである。学生の持続可能な取組みが促進され、また、地域住民の知識を高め、環境起業家精神を涵養し、新たな雇用機会の創出にもつながっている点が素晴らしい。

(その他の受賞案件)

・「Hero School」(グアテマラ)
Long Way Homeによる事業。
 気候変動の緩和、教育や水へのアクセス、ジェンダー、人権といった持続可能な価値をカリキュラムに統合させ、誰もが手が届く質の高い教育を、周縁化されたコミュニティに提供している。児童生徒は学んだことを活かし、減煙ストーブ、飲料水タンク、安全なトイレ等を作ることで、コミュニティのウェルビーイングに精力的に貢献している。

・「Schools and Colleges Permaculture(SCOPE)programme」(ジンバブエ)
Zimbabwe Institute of Permacultureによる事業。
 学校を自己完結型の生態系とみなし、学校の土地を地域のニーズに合った生産的な菜園に変えている。そこでは、学生、教師、地域社会が協力して様々な作物を栽培・収穫することで、食料の質を高め、世代を超えた包括的な学習プロセスにより、学校とその教育・学習環境の発展に貢献している。

2.今後のスケジュール

令和5年11月9日(木曜日)表彰式(於:パリ ユネスコ本部)
ユネスコウェブサイト(※ユネスコのウェブサイトにリンク)

3.ユネスコ/日本ESD賞の概要

ユネスコ/日本ESD賞の概要は別紙2のとおり。

別紙

お問合せ先

<担当>
文部科学省国際統括官付ユネスコ第二係
E-mail:jpnatcom@mext.go.jp

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