2024年平和へのメッセージ

 2022年2月以降続くロシアによるウクライナ侵略、2023年10月7日に発生したハマス等によるテロ攻撃以降のイスラエル・パレスチナ情勢、これら以外にも世界各地で頻発する紛争等、世界は平和とは程遠い状況にあります。

 こうした状況下で、子供を含む罪のない一般市民に多くの犠牲が出ていることを強く非難するとともに、エネルギー・水・医療の供給の断絶に加え、文化遺産の破壊や、教育・文化活動等の機会が失われていることを深く憂慮します。

 かつて日本が、まだ焼け野原の状況にあった1945年11月にユネスコは創設されました。そして、国連加盟に先立つ5年前の1951年6月に日本のユネスコへの加盟が承認され、日本中の人々に将来の平和への希望を与えてくれました。

 現在の世界情勢は、ユネスコ憲章が掲げる「平和」の理念とは真逆の方向に動いており、我々日本ユネスコ国内委員会としても無力さを感じざるを得ません。

 しかしながら、どんなに時間がかかろうとも、真の国際平和は、ユネスコが所掌する教育・科学・文化を通じてこそ、育まれていくものであると信じます。

 日本ユネスコ国内委員会は、世界が80年前の状況に決して戻ることなく、一刻も早く、現在の状況が改善することを強く望みます。そして、人類が教育・科学・文化を通じた平和な社会の構築に取り組んでいくことを願い、このために我々も微力を尽くしていくことを誓います。
 

2024年1月吉日 日本ユネスコ国内委員会会長 濵口 道成

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