スポーツ審議会健康スポーツ部会(第4回) 議事録

1.日時

2018年3月26日(月曜日)

2.場所

文部科学省東館13階1~3会議室

3.議事録

【渡邉部会長】  ただいまから第4回スポーツ審議会健康スポーツ部会を開催いたします。

 まず、事務局より配付資料の確認をお願いいたします。

【安達健康スポーツ課長】  それでは、お手元の資料をごらんください。

 資料1、「健康スポーツ部会(第3回)での主な御意見」。資料2、「女性のスポーツ実施率向上のための取組について」。資料3、「若年女性の運動不足及び痩せから生じうるリスク予測」でございます。資料4、「パブコン~もしもあなたがスポーツ庁長官だったら~」。資料5、「スポーツ実施率向上のための行動計画策定に向けて」。資料6、「スポーツ実施率向上のための行動計画骨子案」。資料7、「学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議の設置について」。

 以上でございます。不足等がありましたらお知らせ願います。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 なお、本日は、スポーツ審議会総会より、4名の委員の方に御参加いただく予定となっております。

 まずは、庄野委員、ありがとうございます。

【庄野スポーツ審議会委員】  どうもよろしくお願いいたします。

【渡邉部会長】  藤田委員、ありがとうございます。

【藤田スポーツ審議会委員】  藤田でございます。お願いします。

【渡邉部会長】  山脇会長、ありがとうございます。

 そして、結城委員が遅れて御参加いただけると伺っております。

 それでは、議事に入りたいと思います。

 まずは議題の1番、女性向けの取組について。こちらは事務局より御説明いただきます。

【藤江スポーツ庁審議官】  事務局の、スポーツ庁審議官をしております藤江でございます。私から、女性のスポーツ実施率向上のための取組について御紹介をさせていただきます。

 通常、委員の先生方から、お取組ですとか研究の御成果をお話しいただいているところでございますが、女性スポーツにつきましては、スポーツ庁で、全体として、女性とスポーツという切り口で、トップアスリート支援から実施率の拡大まで、横串を刺して検討する、庁内でタスクフォースを組んでおりまして、また後ほど御説明いたしますように、有識者の方々にも集まっていただいて会議を設けて検討を進めているところでございます。そういったところをきょう御紹介させていただければと思います。

 私からは、限られた時間ではございますが、5点。1つは、調査等を踏まえての女性のスポーツ実施率ですとか体力等の現状。2点目で、女性とスポーツの政策的位置付け。3番目で、先ほど申し上げました会議での検討状況。それから4番目で、来年度の予算。そして5番目で、具体的取組ということで、この5点につきまして、ごく簡単に御紹介させていただきますので、本日の御議論のきっかけにしていただければと存じます。

 まず、1番目、女性のスポーツ実施率、体力・運動能力の現状についてでございますけれども、これらにつきましては、本部会でも既に健康スポーツ課長の安達より、全体を御説明し、御意見も頂いているところでございますが、女性の状況という点から、改めて簡単に確認させていただきます。

 3ページ目でございます。スポーツ実施率でございますけれども、全体の平均で言いますと、この表の1番上にございますように、女性のスポーツ実施率は男性よりも低い。53.4%と50.2%で、低いということでございます。

 また、男女とも、これも御説明してあるところでございますけれども、20代から40代、あるいは50代までが低いという状況になっております。女性と男性で比較いたしますと、20代から40代は男性と比較して女性の方が9ポイント程度低いという状況で、50代でほぼ変わらずということでございますけれども、60代、70代になると女性が男性を上回るという結果になっています。

 それから、40代女性は全属性の中で一番スポーツ実施率が低いということでございます。ただ一方では、平成28年度と29年度の比較においては、全体的に上昇しておりますし、10代から30代の女性は10ポイント以上上昇、20代女性は17.6%上昇しているという状況でございます。

 次のページ、下の段でございますけれども、体力・運動能力調査の結果でございます。成年女子につきましては、35歳から39歳の女性の体力が過去最低を記録したということでございます。一方で、55歳から59歳の女子の体力は向上傾向にあるというものでございます。

 次のページ、5ページ目が、青少年女子、高齢者女子でございますが、青少年女子は緩やかな向上、そして高齢者女子はいずれの年齢も向上傾向にあるという状況でございます。

 現状を御報告させていただきました。

 それから、女性とスポーツに関する政策の位置付けということでございます。もちろん、スポーツ基本計画の中で、スポーツを通じた女性の活躍推進として記載のあるところでございますけれども、7ページにございますように政府全体の政策文書の中、あるいは8ページにございますような具体的なスポーツ団体の取組方針としても位置付けられているということでございます。

 上の政策的位置付けのところは、政府全体の成長戦略である未来投資戦略の中で、女性のスポーツ実施率の向上に向けてキャンペーンを検討し、結論を得るということを書いておりますし、次の、政府全体の重要課題である女性活躍加速のための重点方針という中でも、下線の引いてあるところで、同じように実施率の向上ということと、そのための施策の具体的な検討を、会議を開催して行うということが書かれているわけでございます。

 次の8ページ、下の段でございますけれども、昨年5月、スポーツ関係の4団体とスポーツ庁で、取組方針を決定したということで、女性の参加活躍拡大のためのスポーツ実施率の向上ということで、具体的な記述と、そして会議の開催が記載されております。

 次に、先ほど来申し上げております、スポーツを通じた女性の活躍促進会議についてでございます。今まで申し上げたような提言も踏まえて、昨年8月から会議を開催して検討しているところでございます。

 10ページに具体的な会議の内容を書かせていただいております。委員には、本部会の先生方にも入っていただいておりますけれども、山口香日本オリンピック委員会理事に座長をしていただいて、競技団体あるいはアスリートの方、それから民間スポーツクラブですとか企業の方にも入っていただいて、幅広い検討をしています。

 検討事項の中身といたしましては、きょうの議題である女性のスポーツの実施率向上はもちろんでございますけれども、それだけではなくて、スポーツ団体の役員への登用ですとか、スポーツ指導者やアスリートの育成、あるいは国際的な観点といったようなところで、幅広く議論をしているところでございます。これまで3回開催させていただいております。

 様々な発表を頂いておりますけれども、その中で、スポーツ実施率向上のための1つの成功事例といたしまして、イギリスの「This Girl Can」という取組、キャンペーンがございまして、これが注目すべきものとして議論されているところでございます。

 11ページ以下に、少し「This Girl Can」の取組を紹介させていただいております。これはスポーツイングランドという団体ですけれども、2015年から「This Girl Can」というキャンペーンを実施しておりまして、その動画は3,700万回以上再生されるですとか、新たにスポーツ習慣を確立した女性が26万人以上といった大きな成果を上げているというものでございます。

 次の12ページ、13ページにございますが、この取組で注目すべき特徴というのは、事前の十分な分析に基づいてキャンペーンを実施したということでございます。

 12ページにございますけれども、インサイト分析を徹底して行うということで、ターゲット層である女性特有の行動特性の見極めを実施したということでございまして、具体的には、何が女性を思いとどまらせるのかということで、例えば外見ですとか能力ですとか、行動の優先順位付け等の場面において判断への不安というのが女性にあり、それに基づいて、ターゲットが共有できるような手法、内容でのキャンペーンを実施したということが、成功に結び付いた1つの要因であるということでございます。

 また、13ページにもございますように、若者の行動のパターン、考え方についても非常に詳細な分析をした上で、それぞれの特性に合わせた、どう働き掛けていったらいいかというものをやってきたということでございまして、調査に基づいて、ここの右下にございますような、若者のパーソナリティーを6つに分類して、スポーツ愛好家タイプからありのままの若者タイプまで6つに分類して、やはりそれぞれに効果的なアプローチは違うということで、それを示し、そのマニュアルの作成ですとか、ショートビデオなどを使って広報していったということも成功の1つの要素でございます。

 14ページ、こうしたイギリスの事例なども踏まえながら、スポーツ庁では、現在、委託調査を実施しているところでございます。スポーツを通じた女性活躍促進のための現状把握調査ということで、やはりここでもスポーツを実施していない女性に関する現状と課題をアンケートによって分析する、阻害要因を明らかにしていくということを今行っているところでございます。

 例えば、ここのマル1からマル4に書かれてございますけれども、こういったことが阻害要因なのではないかといった仮説も立てながら、アンケートによる調査を分析していくということで、今、アンケート調査を集計、分析しているところでございます。

 まだ結果を御報告できる段階ではございませんけれども、今後、結果が出ましたら、この「スポーツを通じた女性の活躍促進会議」でこれを踏まえた具体的な取組等を検討していきたいと思っております。本部会においても御報告させていただいて、御意見を伺えればと思っております。

 また、予算でございますが、こういった会議で検討している内容等につきまして、実施していくために来年度予算も盛り込んでいるということで、16ページが簡単なポンチ絵でございます。女性のスポーツ参加促進と女性スポーツ指導者の育成、スポーツ団体における女性役員の育成といった、いろいろな観点から女性の参加を促進していくということで、女性のスポーツ参加促進につきましては、先ほど御説明した本年度の調査も踏まえながら、キャンペーンの実施ですとか参加促進プログラムの開発といったものをやっていきたいと考えております。

 最後、具体的取組として、1つ御紹介させていただきます。18ページの出典のところにございますように、今、スポーツ庁では、運動・スポーツガイドラインということで策定しているものがございますが、そのために集めている事例の1つでございます。

 この「ふらっと健康運動体験教室」というのは、地方自治体と民間企業で連携して、若い女性が立ち寄りやすいところでスポーツの教室を開催するというものです。どうしても地方自治体ですと高齢者層中心の教室が多いということで、また、高齢者中心ですと若い人がそこに入りにくいこともあるということで、子育て世代の女性をターゲットにして、彼女らがいつも立ち寄っている場所で、ふだん行く場所にということで、大型ショッピングモールの場で教室を開催する、さらには、そこに出ればポイントが付与されて、地域でそれが使えるという仕組みにもなっているということです。

 周知方法も、子供に配布して母親に渡してもらうですとか、時間としても、子育て中の女性が出やすい時間に設定するですとか、あるいは運営の仕方としても、子供連れでの参加が可能ですとか当日参加を可能とするというような形で、なるべく子育て世代の女性が参加しやすい形を工夫しているということでございます。

 きょう御紹介したのは1つでございますけれども、委員の先生方の間でも、是非こんな事例をもっと調べてほしいですとか、このような取組が効果的であるといったものがございましたら御紹介いただければ幸いでございます。

 以上、スポーツ庁から現状と取組を御紹介させていただきました。

【渡邉部会長】  審議官、大変分かりやすい説明をありがとうございました。

それでは、ここでスポーツ庁の田村参与から配布資料の説明をいただきます。

【田村スポーツ庁参与】  順天堂大学の田村でございます。私は、糖尿病と運動療法を専門にいろいろ研究などを進めているんですけれども、最近、若い女性、痩せた女性の研究をし始めておりまして、医学的な観点から見た女性の運動不足などについて、少し御紹介させていただければと思います。

 資料3の2ページから、下の段の図からごらんいただければと思いますが、私の視点から見まして、今の女性の健康問題は、食べない、運動しない、痩せた女性、このあたりがキーワードになるのではないかと考えております。

 こういう会でもさんざん議論されたかと思いますけれども、女性の運動実施率というのは二極化が顕著です。特に中学生ぐらいから、やる人はやる、やらない人はやらない。やらない人はずっとそのまま五、六十歳までやらないんじゃないか、ということが懸念されていると思います。

 もう一つ、運動不足と併せて考えていただきたいのが、日本の女性は先進国の中で最も痩せが進んでいる国の一つということです。極めてまれです。20代の女性の痩せ、これはBMIで18.5kg/m2というところが基準なんですけれども、若い20代の女性の約20%が痩せと判断されています。これは、例えばアフリカ諸国など途上国に、女性の平均BMIが同じくらいのレベルになっている国が多くある、というレベルで、日本ではこれだけ食べるものがあるのに食べていない、運動もしていない。このように、何となく不健康な痩せた女性が増えているということが現状だろうと思っています。

 10代から20代でそういうような女性が、例えば50年から60年後、70歳とか80歳ぐらいになったときに一体どうなっているかというのは、これはほとんど予想不可能なんですけれども、幾つかエビデンスも出ておりますので、かいつまんで御紹介したいと思います。

3ページの左側の図です。こちらは、御茶ノ水大学付属高校で17歳くらいの時に取られた体力のデータから追跡したもので、今、新潟大学におります曽根先生らがまとめたものです。何をやったかといいますと、1943年に行った体力テストを、倉庫から出してきて数値化します。その後の経過は同窓会名簿を見れば、いつ亡くなったかというのが98%追跡可能だったそうです。

 それで、もともとのデータから低体力と高体力に分けて、60歳、70歳、80歳、ここまで追っていって、死亡率に差があるか見ますと、やはり体力が低い人は30歳、40歳ぐらいから亡くなる方がどうも増えている。このあたりは結核ですとか感染症が関連していたと解釈も出来ると筆者らは言っていますが、70代以降も、ここで大きく差が出てくるということが分かり、この年代は脳卒中や心筋梗塞が多いことが知られていること、体力がそれらの発症に関連している成績が他にあることなどから、そのような疾患発症が関連していたのでは、と推測されています。これで何かを断言するのは非常に難しいんですけれども、10代での体力が、その後、50年後ぐらいの予後を予測する因子となりうることは驚きです。 

右側のデータは、順天堂大学の卒業生のコホートで検証されたものです。同じように、体力測定を私たちもやっておりまして、1500メートルのタイムを計ります。それを速い、真ん中、遅いと3つの群で見ますと、一番遅かったグループは、それでも平均で6分を切るぐらいなんですけれども、糖尿病の発症リスクが、速い人の大体3倍ぐらいあるんじゃないかということも分かっております。これらのことは、若い頃、二十歳ぐらいになるまでの運動習慣などが体力を上げて、その後の疾患発症や予後に結び付いているのではないかと考えられます。

 このようなデータや考え方を今の若い女性に当てはめますと、4ページの右の図ですが、私が一番危惧していることは骨の問題です。この図は何かといいますと、これは横断のデータなんですけれども、女性の10代から80歳、90歳ぐらいまでの骨密度をプロットしたものです。

 御存じのとおり、大体、月経が始まりまして、10歳から20歳ぐらいまでに骨量は一気に上がってきますが、その後はずっと横ばいで、閉経するとどんどん下がってくる。これから見ますと、10代から20代にどうやって骨量を上げていくか。これが老後の骨折リスクを下げるために重要と思われます。つまり、栄養を若い時からしっかりとる、運動するということが重要という考えです。疫学的にも、上に書いてありますとおり、痩せた人あるいは運動不足の人ほど、骨量低下、骨折のリスクが高い。あと、女性の寝たきりの原因の主因は、転んで骨を折るということですので、やっぱりそういうところを考えると、10代ぐらいからちゃんと啓発していかないといけないだろうというところでございます。

 下の文章が、『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版』から抜き出したものですけれども、栄養が充足している場合、少なくとも18歳よりも前に強度のある運動を行うことが骨粗鬆症の発症予防に最も効果的であると既に明記されておりますが、恐らくこれを御存じの方は少ないのではないかというのが私の印象でございます。

 痩せた女性は肥満者と同じくらい糖尿病になりやすいことも知られています。左側の図、私どもで痩せた女性に糖尿病の試験を30名ほどやりましたら、何と3分の1ぐらいが糖尿病の前の段階、耐糖能異常であるということが分かってまいりました。なぜ痩せた女性で血糖値が高くなったのか、その理由の1つは、運動不足あるいは栄養の摂取不足なので、どうも筋肉の量が少なくて血糖値が高くなるのではないかという、相関性が左の散布図のように明らかとなりました。

 まとめますと、将来、50年、60年後の予測なんてできっこないんですけれども、今のデータを見る限りは、10代ぐらいからしっかりと女性の運動や栄養摂取をプロモートしていかないと、先々いろんな問題が起きるのではないかというところが1つのまとめになろうかと思います。

 以上です。ありがとうございました。

【渡邉部会長】  ありがとうございました。医学的なエビデンスに基づいた話で、私もすごく勉強になりましたけれども、本日のテーマになっています子供、青少年の運動、スポーツ実施、その習慣化、ここが大きな意味を持ってくるかと聞いておりました。

 それでは、今、審議官と参与から御説明を頂きましたけれども、皆さんから御質問あるいは御意見がございましたら、よろしくお願いします。

 工藤委員、お願いします。

【工藤委員】  工藤です。私は「スポーツを通じた女性の活躍促進会議」の委員もしておりますので、少し補足ということでお話しさせていただきます。

 まず、今回御紹介いただいた「This Girl Can」で使っているインサイト分析という手法は、これまで私たちはどうしても定量的なデータ、数字で追い掛けるところが主となりますが、かなり定性的な部分を持ち合わせています。インサイトなので、洞察といいますが、消費者とか顧客の本音を引き出すような分析の手法になるのですけれども、それをうまく組み合わせて、本当にやりたくないという人は何でやりたくないのか、本音と建前をうまく見極めるようなことが可能なので、日本でも是非やっていきたいと、こちらの会議の中でも話題になっておりました。

 また、女性のいろいろなデータをお話ししたりする中で、笹川スポーツ財団の調査結果で、成人女性の種目特性が1つ見えてきているのですが、ヨガ系の種目がウオーキングや筋トレに次いで上位5位以内に位置しておりまして、それが一過性のものではなく、ずっと続いております。

 ですので、「スポーツを通じた女性の活躍促進会議」でも第1回目にヨガの協会の方に来ていただいて、現状のお話を頂いたところです。偶然ですけれども、きょう審議官から御紹介いただいた資料の最後、イオンモールの取組の写真が、実はヨガになっているかと思います。

 スポーツ庁Web紹介の資料の左上もやはりヨガの女性が写っています。審議官からの御紹介資料の最後の18ページの括弧書きの中にも書かれてありますが、ヨガがいいというよりは、ヨガがわりと身近なところで、民間でも、公民館の教室みたいなところでも、保健センターみたいなところでもやられている。御紹介にあるように、子連れでもできるし、女性のライフステージでみても、妊婦になってもマタニティーヨガがあったり、子供と一緒にできるようなヨガがあったりとか、海辺や山、六本木ヒルズでもやっています。いろんなチョイスがあるということで、ヨガをヒントに考えたりもしていました。

 そういった観点で、カーブスの方にも来ていただいて、女性限定30分フィットネスがどうしてあんなに人気があるのか、こちらの会議では話していただいたりしました。

 最後に、田村先生から御発言がありましたが、やはり二十歳になるまでの、子供のライフスタイルもきっちりと把握しなければいけないということで、低年齢についても議論していますが、最新のスポーツライフ・データの子供版が笹川スポーツ財団で出まして、確認しますと、中学生のスポーツ実施率は大分上がってきています。いろんな学校や教育現場での努力かと思いますが、高校に上がるときに圧倒的に非実施者が増えています。

 男子はそんなことなく、じりじりと減ってくるのですが、女子に関しては、中学校から高校に上がるときに、実施者の数というよりは、非実施、やらなくなる人の数が増えるという現状があります。実施者の数に注目するのも大切ですが、やらない人たちの方にも目を向けながら、今後もスポーツ振興を考えていかなければと思っているところでございます。

 補足になりますが、よろしくお願いいたします。

【渡邉部会長】  工藤委員、ありがとうございました。

 そのほか、いかがでしょうか。髙﨑委員、お願いします。

【髙﨑委員】  今日のお題が女性のスポーツということで、女性のスポーツを長年応援しているテレビ朝日の宮嶋さんと話して、まとめましたので発言いたします。

 私はフィットネスクラブの仕事をしていますが、そもそも女性のご利用が多い仕事で、関連する事柄も含め、宮嶋さんと話してまいりました。

 まず、前提として、個々人のスポーツや運動による健康づくりが大切だとを国がまず宣言するのだと。これはアスリートと同じようにスポーツの大切さを訴え、スポーツのイメージを広く持ってもらうことを宣言して、徹底的に施策を行うことが大切です。そのためには、いくつかの仕組みと仕掛けが大切ですが、3つについて話します。

 1つ目が場づくり。特に女性においては、心身がリフレッシュできるスポーツや運動を普及する場所が少し足らない。夜の時間に外を走れというのはだめで、フィットネスクラブは夜に走れる場を提供しています。それ以外に日中の屋外でスポーツできる場所を提供するのも必要です。以前、中国でトレーニング機器を公園に設置する取り組みが行われていました。またスポーツの概念を少し変え、激しいスポーツだけでなく、タグラグビーのようなものにも発想を広げることも必要です。

 2つ目が人づくり。先ほど工委員が言われたことです。今朝ほど厚労省関係の健康づくりの打ち合わせをしていました。国民の健康リテラシー、スポーツリテラシーは決して高くないので、子供の頃から異年齢の人とスポーツをする機会を持つという経験も大切です。また、最近研究が進み、体を動かすと脳の機能がよくなるなどということを、親も子も理解してほしいと思います。こういうことが、人づくりにつながらないでしょうか?スポーツ庁で進めているプレイリーダーの仕組みは、すごく良いものです。その逆で高齢者のリハビリに関しては、身体を動かさなくなると更に不健康な高齢者が増え、同様に身体を動かなさ子供は不健康になります。身体を動かすことが、とても大事だということを先生たちと研究しています。

 3つ目が空気づくりですが、これは、まさにスポーツ庁の事業で博報堂さん達がが取り組んでおられることですね。スポーツイングランドのキャンペーンには、ソーシャルマーケティングという概念が入っていて、行動変容のステージモデルだけでなく、広く人々を動かしていくという考え方や具体的な活動が大切です。

 宮嶋さんからのアイデアでは、女性向けの番組で、スイーツとか温泉特集だけじゃなく、ゆったりスポーツを楽しむような番組にしたり、マドンナやレディーガガのようなアイコンを作って、それを意識に刷り込んでいくことにも意味があります。 『スニツー』の冊子は皆さんごらんですかね。これは今都内でやっているイベントの冊子なんですけど、私はたまたま八重洲で見掛けたんですけど、健康スポーツ部会の皆さんが多分見られていないのは、この施策の密度と粒度を適切に行うことも大切です。

 最後に1つお願いがあります。先ほど審議官からの資料で体力という言葉が説明されていたんですけど、この霞が関の中でも、スポーツ庁と厚労省は体力の意味が違います。3月発信の「DEPORTARE」を見ていると、スポーツ庁の発信が一番多くて、私もシェアしやすいわけです。だったら、今ここで体力の概念を広義にしてしまって、女性のことも含めて、スポーツ庁が一肌脱ぐつもりで、健康スポーツを広げたらいいと思いました。以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございました。

友添委員、お願いします。

【友添委員】  簡単にお尋ねさせてください。

 1つ目のところは、藤江審議官のお話の中で、平均値ということで理解しました。ただ、平均というのは意外と見えなくて、二極化の問題がここで見過ごされてしまうということに注意しておかなければいけないように思います。足して2で割る平均だけでは、二極化しているという実態は、特に中学生の女子などがそうですがよく見えなくなってしまうとも思っています。

 もう一つ、今、髙﨑委員がおっしゃったことで言うと、体力の概念というのも、例えばヘルス・リレイテッド・フィットネスの問題とかスキル・リレイテッド・フィットネス、つまり健康関連体力なのか技能関連体力なのか。例えば、ここで出されている体力レベルという、多分、きょうはこれを指標的にお示しになられるということで、そこまでは必要がなかったと思うんですけど、やっぱり議論していくときには、体力概念の共通理解の上に立って、考えていくことが必要かなと思っています。

 あと、低BMIの問題も非常に興味があって、私は専門領域ではないのですけが、指導プログラムを作っていくときに、特に教材をどうするかというのは、実はこれと非常に関係してくる問題で、特にアメリカスポーツ医学会のデータを見てくると、初潮年齢までに運動負荷を与えなければいけない。

 しかも、骨量に対しては垂直運動、つまり直接、抗重力運動を課さないとだめだという研究の成果もあるし、実際に、例えば垂直運動が大事だったら子供の運動教材はそれを中核にしながら、おもしろい、楽しいゲームを作ればいいわけで、これは教材作りということでは重要な点だと思います。どういう運動負荷が骨粗鬆症を防ぐのかについて、私が確認したデータをずっと見ていくと、初潮年齢までに垂直運動を十分にしないと、高齢期になってくると骨粗鬆症が非常に進行するという言い方をしているものもあるし、それから日本臨床スポーツ医学会のデータも、ほぼそれに近い形で述べられています。

 どれをスポーツ庁として確認していくのかということのエビデンスのところは確認しておくことが必要な気がします。 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。友添先生のすばらしい知見、今の初潮期までの垂直運動と骨粗鬆症の件について、伺いました。諸説、恐らくいろいろあろうかと思いますが、田村参与から何かコメントがあればよろしくお願いします。

【田村スポーツ庁参与】  ありがとうございました。おっしゃるとおり、若い時期を逃すとちょっと厳しいというのは前提として、あとは骨にいかに重力負荷を掛けるかというのが骨量を上げるために重要だということが、多分論文としてはたくさんあります。

 あとは、何か物に乗っかって振動を与えるようなことをするだけでも骨量が増えていくようなエビデンスも出てきているので、やっぱりそういう負荷が大事だろうとは言えるかと思います。

 あとは、私も細かく見ていないので分からないんですけれども、恐らく小、中、高校生ぐらいの骨をエンドポイントにした運動のガイドラインや栄養のガイドラインとかは、例えば医学会とかの学会レベルで出していって、それをこういうところなど多方面に広めていくというのが順序としてはいいのかもしれません。ちょっと私も調べてみたいと思います。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 そのほかの意見があれば。では、小松原委員、お願いします。

【小松原委員】  健康保険組合連合会の小松原でございます。田村先生のお話はすごく参考になり、我々はいつも厚労省の検討会等に出ておりますが、厚労省はメタボ対策で肥満をいかに減らすかということを、今、国を上げて実施しています。一方で女性の痩せというのは非常に問題だとも言われていて、あまりにもメタボ対策が急激に進んだことにより、女性の若い年代で太ることが悪だと思っている方がたくさんいます。やはり省庁の垣根を取り、痩せている女性に対してどう対策を打っていくかを考えていかないと、私はこのメタボ対策がもしかしたら間違った方向に行ってしまうのではないかと感じております。

 女性の場合、特定保健指導の対象になる方は実は10%もいません。そこに莫大な費用を掛けることが本当にこの国にとっていいのかどうか疑問に思っていまして、そういうことも含めて、先ほど髙﨑委員がおっしゃったように、厚労省の概念とスポーツ庁の概念と、やはり政策についてすり合わせをしていかないと、各省庁が違った施策を打つのではないかと危惧しています。そのあたり、田村先生はどうお考えなのか、教えていただきたいと思います。

【田村スポーツ庁参与】  ありがとうございます。非常に重要な問題で、恐らくこれは全く研究が進んでいなくて、多分、近藤先生も、私よりお詳しいんじゃないかと思うんですけれども、例えば研究が進んでエビデンスが蓄積され、介入しよう、という所までまだ行きついていない、あるいは認識が薄い、ということもある。まだ、メタボみたいに評語がないんですよね。痩せた女性を、何かまずいというような評語がまだない。

 あとは、例えば痩せた女性を、今度はもっと食べてもらって、体重を増やした時に本当にいろんなものがよくなるかどうかという介入研究は、恐らくまだ少ないんじゃないかと思っています。それを唯一できる国はものすごく痩せた人が多い日本だと思いますので、エビデンスを少しずつ出しつつ、このままじゃまずいという啓蒙を同時に、やはりスポーツ庁だけではなくて、これは私、スポーツとセットで出さないといけないのは痩せ・栄養だと思うんですね。さらにプロモーションも、いろんな省庁をまたいでやるべきことだろうと感じております。もう同感です。

【渡邉部会長】  近藤委員、お願いします。

【近藤委員】  フランスでは、モデルさんたちが痩せ過ぎているのがよくないというので、痩せているモデルは使わないことにしたという有名な話がありますので、多分ほかの国でも痩せの問題点は認知されています。いわゆる健康教育だけではない、モデルを変えるというような他のアプローチも始まっているんだろうと思いました。

 これは質問になるんですけれども、スポーツ実施率の数字が1年間で1割も、特に若い女性たちで増えているというのはものすごいことです。頂いたスポーツ基本計画の5か年で、今後上げようと言っているところまで、この勢いでいけばあと2年で達成できてしまうというぐらいのすごい伸びなんです。これはなぜなのかとか、どういうグループで増えているのかとか、これを深掘りすると、実は手掛かりが結構出てくるんじゃないのかという気がいたします。

 例えば、オリンピックなんかでも女子の種目はどんどん増えてきたので、女性がスポーツをやることについてのイメージだって、それこそすごく変わっているでしょうし、何かそういう年代によって影響がどう出ているかとか、地域によってどうなのかとか、是非そこを深掘りする分析をやっていただくと、いろいろヒントが出てくるんじゃないかと。

 逆に言うと、1年で1割増えたって、「本当?」という感じがちょっとあって、どんな方法で調査されたのかとか、その辺も吟味された上で、次年度以降の調査方法も含めて御検討いただけたらと思いました。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 審議官若しくは課長から、説明をお願いします。

【藤江スポーツ庁審議官】  基本的には、今回の調査は、今までもそうですが、webアンケートでの実施ということになっておりまして、2万件ほどの調査件数を得ています。web調査ですので、本当に経年的にきちんと比較できるかは難しい部分もあるかとは思いますけれども、御指摘にもありますように詳細な分析、どこがどう増えてどうなのかはきちんと分析したいと思っております。先ほど友添先生からも御指摘がありましたけれども、調査をさらに、先ほど新しい調査の話はしましたけれども、今やっている調査について、さらに詳細にいろいろ分析して、あるいは掛け合わせることで分かってくる事項もあろうかと思っておりますので、そういったところを先生方の御指導も頂きながら、しっかりとやっていきたいと思っております。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

豊岡委員、お願いします。

【豊岡委員】  先ほど、工藤先生からヨガのお話がありましたけれども、今年度、スポーツ庁さんから補助金を頂戴いたしまして、健康体育大学というのを開催し、32の講座を開きました。一番人気があったのは、ヨガでございます。それから、その次が自彊術とか、そういったところに非常に人気がございましたので、女性のスポーツ、体を動かすことについては、ヨガというのは大きな関心がある分野かなというふうに感じたところでございます。

 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。最後に、工藤委員、お願いします。

【工藤委員】  先ほどの近藤先生から御質問頂いた10ポイント上がっているところということで、私がこの結果を見たときに思ったのは、調査項目に1つ文言が加わっている点がございました。散歩という項目の中に、これまで散歩(ぶらぶら歩き)となっていた項目に、たしか今回「1駅分歩く」という項目が入っていましたので、やはり調査項目が変わりますとそこに数字の変化が起こるというところがございますので、その影響があるのではないかと見ておりました。

 ただ、文言を加えることによって、これまで見えていなかった現象が明らかになり、より良いデータが、現状に即したデータが取れているのかなというふうに思っていますので、この項目を使って次回調査を行ったときにどのぐらいの変化率があるのか見ていかれるといいのかなと思っています。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。調査項目が若干変わっていますので、軽々には昨年度と今年度は比較できないのだろうと思います。またそこは工藤委員がおっしゃるように、これから同じ調査項目でやっていく中で、当然、概念もこれからどうするかという話が出てきますので、その中の比較で明らかになっていくかなと思います。

 続きまして、次の議題に入ります。パブコンの結果について、安達スポーツ課長から説明をお願いします。

【安達健康スポーツ課長】  それでは、資料4をごらんください。「パブコン~もしもあなたがスポーツ庁長官だったら~」というものでございます。こちらは、第2回のときに御紹介させていただきましたけれども、今、まさにこの部会で行動計画の策定を御議論いただいてますが、スポーツ実施率を向上させるため、事業プランを広く国民の皆様に募集してはどうかということで実施をしたものでございます。

 1ページ目の下の「選考経緯等」というところをごらんください。1月の1か月間で募集したところ、全国から369件の応募がございました。全てをプレゼンしていただくわけにはいきませんので、書類選考を2月に行いまして、当部会の一部の委員の先生方にも御協力を頂きまして、最終的に一般部門から5件、行政部門から4件を選定していただきました。一昨日の土曜日、最終プレゼン会を実施したところでございます。

 そこで、長官賞を決定いたしまして、一般部門では「他のレジャーを参考にしたポータルサイトの開設」ということで、大阪府の私部さんという方の御提案が長官賞を受賞しております。

 例えばグルメですとか旅行ですとか、そういったものは全国的な検索サイトが非常に充実しておりますけれども、それに相当するようなスポーツ検索サイトがないのではないかというのがこの方の御提案です。例えば、総合型地域スポーツクラブでどういう曜日にどういうメニューをやっているかですとか、あるいは様々なスポーツ施設、民間のフィットネス施設の活動状況ですとか、あるいは指導者やインストラクターの方でどういう方がいらっしゃるですとか、様々な情報にアクセスできるようにすることで、それぞれの地域でスポーツを実施するきっかけづくりにできないかという御提案でございました。

 (2)の行政部門は、「Movie To Move」。江戸川区のスポーツ振興課の方の提案が長官賞を受賞しています。こちらは、YouTuberを活用したということで、スポーツ実施率が非常に低い層は20代から40代でございました。逆に、この層はYouTubeの視聴率が一番高い層であります。スポーツ実施率が低いところとYouTubeの利用者層がマッチしているということで、YouTubeを活用してスポーツへの関心ですとか、参加を促すような取組ができないかということでございます。

 人気のYouTubeの動画再生は数百万回に及ぶということもございますので、優秀なスポーツに関するYouTuberの方を募って、そういう方による有効なスポーツ実施プロモーションの動画を発信してはどうかという御提案でした。。

 こちらの2件につきましては、応募要領のところで、スポーツ庁としてその実施を検討するということになっておりますので、こういった提案についても今後、行動計画の中で御提案、御検討いただきたいと考えます。

 3ページ以降で報道発表を載せております。7ページ以降に最終選考に残った9件のプレゼン内容が、1件、2枚ずつございますので、説明は割愛させていただきますけれども、御参考にしていただければと思います。

 そして、ページを飛んでいただいて、31ページ目に参考資料2でございます。頂いた369件の全ては御紹介できないですが、最終選考に残ったもの以外でもかなりユニークな取組がございました。子供向けですとか、女性向けですとか、32ページには、スポーツをする場の提供ですとか、あるいは33ページには、国や地方公共団体による支援を促したらどうかですとか、いろんな御提案がございました。

 こういったものも今後の行動計画における具体的な取組の参考にしていただければと思いまして今回、資料として付けさせていただきました。以上でございます。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 それでは、審査に当たりました鈴木長官から、コメントをお願いしたいと思います。

【鈴木スポーツ庁長官】  ちょっと戻ってしまうんですが、イギリスの「This Girl Can」、これは予算が17億円。すごいんですが、私ども、まだまだ力不足でそんな予算はない。女性のスポーツ振興にこれだけのお金があったらいいというのはあるんですが、じゃあ、イギリスは何でこんな17億円もかけたのかというところがやっぱり大事なところで、古い話をしますと、古代ギリシャとか、女性の体力がなくなると国家の衰退が始まるというようなことも言っているわけです。我々は、女性のスポーツプロモーションが本当に遅過ぎたなということを考えておりますが、そんな予算のない我々もアイデアでカバーをするということで、今回、もし長官だったらというアイデアソンをやらせていただきました。369件ではありましたが、非常に光るアイデアがたくさんあったということで、ふだん我々が考えているだけでなく、全国のそれぞれの立場の方が知恵を絞ってアイデアを出してくる。ここにいろいろなヒントがあったのではないかと思っております。

 スポーツ実施率は上がったわけですが、まだまだ足りないということで、マスに訴えていくようなYouTubeだとか、あるいはポータルサイト作成とか、うまくいけば大幅に実施率が上がるかもしれないというものを今回選んだということであります。

 特に、なぜスポーツをやらないのかというところで、仕事や家事が忙しいから、あるいは面倒くさいからという回答が多いわけですが、その上、どこで調べてもスポーツをやれる場が分からないということで、さらに面倒くさくなってしまうという状況です。今はネット社会ですので、調べて、あ、ここだったらスポーツができるのかという、少しでも入りやすいきっかけに今回の受賞作品、あるいはモチベーションにつながるようなYouTubeのような映像が頻繁に流れるような、そういうことにつなげていただきたいということでございます。

 非常に勉強になりました。ありがとうございます。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。私も審査委員で審査に携わったんですけれども、「This Girl Can」と同じように、メディアを非常にうまく使ったアイデアが出ていたと思います。これはすぐに取り入れられるものとそうでないものと、いろいろ混ざっておりました。そして、公募して実際に応募までの期間が短かったので、なかなかアイデアを煮詰めることができなかった方も多かったと思うんですが、おとといの最終プレゼンでの発表はすごくよかったです。というのは、応募を締め切ってから期間がありましたので、この間に随分皆さん、発表の内容が進化したように思います。

 実は、笹川スポーツ財団で、大学3年生のスポーツ政策コンテストというのを7年やっているんですが、最初の頃はアイデアベースのものが非常に多かったですけれども、最近は政策提言的な質の高いものも増えてきていますので、何年か続けていくと、本当に政策として取り入れられるものが出てくるんじゃないかなと思って、おととい審査をしていました。

 長官、ありがとうございました。

 それでは、次の議題に入りたいと思います。

 スポーツ実施率向上のための行動計画骨子案について、事務局より御説明お願いします。

【安達健康スポーツ課長】  それでは、資料5と6をお手元に御準備ください。

 まず、資料5でございます。スポーツ実施率向上のための行動計画策定に向けてということで、行動計画をこれから策定しますが、全体の概要をもう一度御説明したいと思います。

 1ページ目、下の段の2のところで、「検討のイメージ」というところでございます。これは第1回の部会で御説明申し上げましたが、こちらの部会では、成人のスポーツ実施率の向上を目的とするために御検討いただいていますが、第1弾として、1年をめどに行動計画を策定するという形になっております。行動計画は、「スポーツ参加促進に向けた新たなアプローチ、国民全体に対する普及・啓発策」、そして「当面の実施率向上に向けた即効性のある短期的施策」、こういうものをこれからおまとめいただくという形になっています。

 その第二弾として、政策パッケージ、「制度改正あるいは地方公共団体の体制整備等の中長期的な対応策」、こういったものをおまとめいただく予定です。これら2つがパッケージになって、スポーツ実施率の向上を図っていくということでございます。

 具体的に主な対象としまして、「ビジネスパーソン」、「女性」、「子供」、「高齢者」、そして「障害者」の方を対象に含むという形になっております。こういったものを踏まえて御検討いただくという形にまずなっております。

 3、4ページは、第2期スポーツ基本計画で掲げております政策目標でございます。こういったものも行動計画の検討にあたり意識する必要があるだろうということで書いております。

 まず、3ページでございます。1つの大きな政策目標は、何度も申し上げていますけれども、下の(1)「スポーツ参画人口の拡大」というところで、マル1「ライフステージに応じたスポーツ活動の推進」があります。特にマル3「ビジネスパーソン、女性、障害者のスポーツ実施率の向上と、これまでスポーツに関わってこなかった人へのはたらきかけ」、こういったところが重要だということです。政策目標としては、成人全体のスポーツ実施率65%のほか、成人のスポーツ未実施者の数がゼロに近づくことを目指すということも書いてございます。

 (2)で、「「人材」と「場」の充実」ということも書いてますけれども、例えば「総合型地域スポーツクラブの質的充実」も目標として掲げております。

 下の段の「スポーツを通じた活力があり絆の強い社会の実現」というところでございます。何点か具体的な目標がございますけれども、マル1として、「障害者スポーツの振興」です。こちらは、全体的なスポーツ実施率の向上と、特に若年層における目標についても書いてございます。マル2としては、「スポーツを通じた健康増進」。こちらは関係省庁と連携しつつ、スポーツを通じた健康増進により健康長寿社会の実現を目指すということを記載しております。マル3は、先ほどの議題にもございましたけれども、「スポーツを通じた女性の活躍促進」、こういったことも書いてございます。

 5ページでございます。今まで御議論いただいた中で、行動計画策定に向けた幾つかの視点があると思いますけれども、事務局としてまとめたものでございます。

 マル1として、「「スポーツ」に対するイメージの改革」です。こちらは、きょうも御議論がございましたけれども、スポーツの語源というのは、「deportare」(デポルターレ)、いわゆる気晴らし、楽しみ、そういった意味がございます。ですから競技性の高いものだけではなくて、楽しみながらやることがスポーツであるという意識の醸成を図っていくべきではないかということがまずございます。また、スポーツ基本計画の中で掲げた「スポーツで「人生」が変わる!」というような前向きなキャッチフレーズも考えるべきではないかというのが1つございます。

 マル2の「新たなアプローチ・即効性のある短期的施策」、これはまさに検討事項の中で明示されているこの2の視点をどう考えていくかということでございます。

 マル3としまして、「ライフステージ・性別等のそれぞれの課題に対応した対策」ということで、ライフステージ、ビジネスパーソン等々、それぞれの主な対象を掲げてございます。このようなセグメントごとの課題に対応した対策をまとめてはどうかということ。また、セグメントを横断する共通の取組というのもあると思います。全体に共通する取組としてまとめてはどうかというところでございます。

 マル4として、「スポーツをするフェーズに合わせた取組」をどう考えていくか。1つは、スポーツを実施しない方には、一定の無関心層がございます。そういった方には、関心を高めるための情報が届いていないという課題もございます。ですから、発信する情報をいかに届けるかということの視点も必要ではないかということでございます。さらに、実際に現在スポーツを実施していない方、そういった方のフェーズごとに、例えばスポーツをする気にさせる施策、スポーツをするために必要な施策、そしてスポーツを習慣化させるための施策、そういった各段階で整理を行ってはどうかというところでございます。

 次にマル5、「取り組むべき主体の明確化」でございます。行動計画の策定にあたり、それぞれの施策について取り組むべき主体についてどう考えるかというところがございます。また、それぞれの主体だけではなくて、官民連携の必要性も訴えていくべきではないかということでございます。

 最後に、マル6としまして、今回、第2期スポーツ基本計画の期間内には、東京オリンピックをはじめ、ラグビーワールドカップ、あるいはワールドマスターズゲームズ関西といった我が国で開催されるメガスポーツがめじろ押しでございます。こういったメガイベントも活用した普及広報策、それによる機運の醸成を図るべきではないかという視点があるのではないかということでございます。

 6ページのイメージ図は、今申し上げたようなことと関連して全体を記載したものでございます。周辺に、主な対象である女性、高齢者、ビジネスパーソン、子供、障害者と書いてございますけれども、それぞれの課題に対してどういった対応が考えられるかということがございます。

 例えば、下のビジネスパーソンのところは、20代~50代でスポーツ実施率が低い、あるいはなかなか時間がないということも言われていますので、スポーツをする時間の確保ですとか、あるいは企業における従業員のスポーツ環境の整備の取組ですとか、あるいは企業以外の関係機関との連携をどう考えていくか、そういうことが考えられるかと思います。

 中央のところに「全体に共通」とございますけれども、スポーツの捉え方をどう考えていくか、あるいは先ほど申しました2020東京大会にも関連した普及広報策、これまでのスポーツの概念と違う新たなスポーツの開発・普及、あるいはスポーツをする場所や指導者の確保をどう考えていくか、こういったものも行動計画の中でもお示ししていく中で、現在51.5%であるものを65%に向けて取組を進めていくということで考えていきたいと考えています。

 以上、策定に向けた考え方を御説明しました。次に、資料6をごらんください。行動計画の骨子(案)をお示ししております。まずは全体の構成ですけれども、1つ目としては、行動計画策定の目的。2つ目としては、行動計画を推進する意義を書いています。3番目が、一番中核になりますけれども、具体的な取組をここで記載する予定です。4番目としまして、スポーツ実施率向上のための行動計画の期間をどう考えるか。5番目としまして、行動計画の評価ということで、全体の構成を考えてはどうかと考えております。

 各項目を簡単に御説明しますと、まず1つ目の「行動計画策定の目的」でございます。この中には、例えばスポーツの捉え方ですとか、目標ですとか、あるいは実現される社会のイメージですとか、そういった要素が入るのではないかということで、論点としましてまずは、繰り返しになりますけれども、スポーツの捉え方ですとか範囲というものをどう考えるかということです。2つ目に、目指すべき目標はスポーツ基本計画の中でスポーツ実施率65%程度とございますので、そういったことでよいかどうか。3番目として、スポーツ実施率の向上自体がゴールではないので、実現される社会のイメージをどう考えるか。また、キャッチフレーズ的なものを考えてはどうかということを書かせていただいております。

 2つ目、「行動計画を推進する意義」ということで、スポーツを実施することによる多様なスポーツの価値があり、それによる国民医療費の抑制、健康寿命の延伸、生活満足度の向上、あるいは企業にとっては例えば生産性の向上ですとか、いろんなことがございます。そういったスポーツ実施率を向上させることの効果といいますか、そういったものがこちらに書いてあるもの以外にどういったものがあるのか、どういったものを記載していくのかというところが2つ目のところでございます。

 3番目の「具体的な取組」、こちらが特に御意見を頂きたいところでございますけれども、(1)の具体的な取組の構成は、先ほど申し上げましたそれぞれのセグメント、あるいは対象とするフェーズ、主体、「新たなアプローチ」と「即効性のある取組」、これは先ほど資料5で申し上げたとおりです。論点としましては、色々な取組がある中で、行動計画に書く部分と、この後の政策パッケージとございますので、その関係性をどう考えるか、あるいは書き分けていくかというところがございます。あと、行動計画を発信する上でどのようなメッセージを仕掛ければよいか、どのような広報戦略があるかというところがございます。

 2ページ目でございますけれども、対象とするセグメントは、国民全体、ビジネスパーソン、女性、子供、高齢者、障害者とすることでどうかというところでございます。また、施策に取り組むべき主体としては、例えば国、企業、地方自治体、様々なところがございますけれども、どういったところを主体として考えるのかというところがございます。対象とするフェーズは、先ほど言いましたスポーツをする気にさせる施策、スポーツをするために必要な施策、スポーツを習慣化させるための施策としてはどうかということでございます。最後は、先ほどの繰り返しですけれども、「新たなアプローチ」あるいは「即効性のある短期的施策」をどのように位置付けるか、どのように関連付けていくかということがございます。

 (2)で、具体的な取組の記述を行動計画の中で記載していく予定でございます。論点としましては、どんな取組を記述するかということで、3ページで今まで御議論いただいた取組の例を書いてございますので、後ほど御説明します。

 取組の内容については、行動計画に書くものと、政策パッケージに位置付けるもの、それぞれございます。また、東京オリンピック・パラリンピック等のメガスポーツイベントと連携した普及広報策についても、どのように考えるかということがございます。

 4番目は、「行動計画の期間」でございます。これは行動計画の範囲に関係するところでございますけれども、行動計画は、可能な限り早くできるものから取り組むというスタンスで考えてはどうかと考えております。また、1年後に政策パッケージも策定することを踏まえて、遅くとも向こう1年の間には着手できるものとしてはどうかということで考えており、こちらが論点でございます。

 5番目は、「行動計画の評価」ということで、策定しました行動計画につきましては、こちら健康スポーツ部会がフォローアップを実施し、進捗状況を踏まえて、なお対応すべき課題については次の政策パッケージに反映させていくということで考えてはどうかと考えており、こちらも論点でございます。

 以上のような構成と内容で考えておりまして、次の3ページのところで、では、具体的な取組の記述はどのようなものがあるか、主なものを書いてございます。こちらは、第1回から第3回までの当部会において御説明あるいは御意見として頂いたものを抜き出しております。

 セグメントごとに書いてございますけれども、1つ目、「国民全体」の御議論の中では、まずはスポーツの捉え方をどう考えるかということが何度か御意見がございました。また、例えば廃校や学校開放といったものを活用してはどうかということもございました。少し飛びますが、一番下のポツで、例えば音楽や文化との融合ですとか、スポーツの価値についてプラスアルファの視点を持つことも重要ではないかなど、様々な御意見を頂いております。

 2つ目の「ビジネスパーソン」のところでございます。こちらは健康経営との関連から、スポーツをすることも健康に対する投資であるという認識を高めていくべきではないか。1つ飛ばしまして、忙しいビジネスパーソンに対しては、気軽に取り組める「歩く」ということを「楽しさ」とともに普及させる、そういった御意見もございました。

 3番目の「女性」は、本日まさに御議論も頂きましたので、そういったところも反映していきたいと考えています。

 4番目の「子供」の部分です。前回御議論頂きました。こちらは、運動遊びをもっと広めてくという御意見がございました。4ページ、一番上の保護者へのアプローチが必要ではないかということもございました。4つ目のマルにございますが、道路や公園といった子供の遊び場がなくなっている、そういったところで遊び場を作る必要があるのではないかということもございました。アクティブ・チャイルド・プログラム、あるいはプレイリーダーの養成、そういった御議論もございました。

 5番目の「高齢者」のところでございます。こちらは、健康保険を利用しなかった者に対しての何らかのベネフィットを与えてはどうかということ。2つ目、地域における無関心層へのアプローチとして、例えば「健幸アンバサダー」等々の積極的に健康情報を拡散する取組が必要ではないかということもございました。また、地方自治体においてスポーツや健康に関係する部局にとどまらず、まちづくり部局と一体となって取り組む、そういったことが必要ではないかということもございました。一番下のポツにございますけれども、地域ごとのスポーツ実施率や健康情報の調査データがございますので、そういったデータを政策に活用してはどうかといったこともございました。

 6番目の「障害者」の部分でございます。こちらも前回御議論を頂きました。こちらは、1つ目のポツにございますけれども、スポーツに関する情報共有をもっと図るべきではないか。あるいは、地域で医療・福祉・教育・スポーツ、そういったものをコーディネートする人を創る必要があるのではないかといった御意見もございました。

 こちらは第1回から3回までの部会で御議論頂いたものを、主な御議論として記述しております。こういった中から、行動計画の中で具体的な取組として記載していくものもあると考えております。こちらはごくごく一部だと思いますので、具体的な取組については多くの意見を頂ければ幸いと考えています。

 以上でございます。

【渡邉部会長】  ありがとうございました。

 私、3つの観点から議論していただきたいと思います。まず1点目は、基本計画、行動計画、政策パッケージ、この連動と整合性についての観点からのお話。2点目は、この行動計画骨子の全体の構成についての御意見を頂きたいと思います。そして3点目は、構成内容であります1番から5番、6番が終わりになっていますけれども、ここの各項目についての御意見。どの御意見でも構いませんので、このまとめ案が非常に大事になってきますので、まず忌憚のない御意見を頂いて、それを受け止めてまた事務局の方で整理していただきたいと思います。

 髙﨑委員、お願いします。

【髙﨑委員】  細部の本論に入る前にお願いがございます。案を拝見していると、もうMECE:漏れもなく、ダブりもなく、よく詰められていると思います。ただ、スポーツ庁と厚労省と経産省の委員を同時にやっている私から見て、同じことをばらばらでやっているなど、時折もったいないと思うことがあります。 一番アクティブで発信力も高いスポーツ庁に期待することとして、この案を詰めていくと思いますが、運用する際の戦略として、たとえば、先ほどのパブコンの例でいえば、ポータルサイトを作るとしたときに、その事業を進める事務局の手足以上には広がらないものです。それならスポーツ庁自体、もしくは、ポータルサイトが国内外の様々な活動も含めて、プラットフォーム戦略を取り、狭義のスポーツだけでなく、ひろく健康や介護予防なども含めた広義の健康スポーツの発信元になったらよいと思います。

 以前、長官ともお話しした「主語を変える」ということも、活動の中で考え、スポーツを推進するだけでなく、スポーツを使って健康になるとか、介護予防をするというとらえ方を変、健康経営はスポーツで作る、外交はスポーツ交流から始める、などなど多くの方法があると思います。この活動案の主旨と骨子はこれでいいと思うので、運用の際には、子供、大人、高齢者、女性、ビジネスパーソン、健康寿命、様々なものをカバーし、いろいろな活動や、他の組織の活動にも全部盛り込んでいくことが大事だと思います。

 グラノヴェッター先生が言うように、イノベーションはネットワークの弱い紐帯から起こります。今までの延長線上だけの施策になるか、それともイノベーションが起きるかの分かれ目です。産業界には「LEGO IDEAS」という、これはLEGOを愛する人たちが作っているサイトです。1万「いいね!」をもらうと製品化されるというもので、MBAの世界では、注目されている活動です。これは参加する人がどんどん自己増殖し、アメーバー的に広がっていく活動です。どんどん自己増殖していくような活動手法をスポーツ庁の政策にも利活用してほしいと希望します。本論に入る前に、お願いでございました。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 それでは、皆さんに発言していただきたいと思います。萩委員、御意見ございましたらお願いします。

【萩委員】  骨子の3番の中に、「施策に取り組むべき主体」ということで、これが何かを見ると、国と行政と民間というです。先ほど「子供」のお話がありましたけれども、日本の場合には、まだまだ子供のスポーツ活動というのは学校の中で行われてます。学校の体育の授業は、やらない子供にとっては唯一やれる場であり、またその中で様々な教育を受けて、スポーツに対する見方、考え方もそこで学んでいますので、この取り組むべき主体の中に是非、学校の部分というのを重視して入れていただきたいなと思います。

 高校で、ヨガの同好会を作りたいと生徒が言ったら、それはクラブ活動じゃないと言われたという事例があります。つまり、力がある大人たちがどう解釈しているというのは非常に大きいので、学校の中でこういう問題をもっと積極的に伝えていけるような仕組みを作らないと、子供たちは自分たちの力ではどうにもできません。そのあたりはやはり学校教育という部分だと思います。スポーツ庁は一番強いところでもあると思うので、そこの連携がうまくいくような書き方をしていただけるといいかと思います。

 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

増子委員、いかがでしょうか。

【増子委員】  私も今、萩委員と同じように、学校というところが、国、企業、地方自治体等になるんですが、学校もしくは教育というところが見える形で入れていただけると、前回の会議でも申しましたように、障害のない子供の学齢期の成長・発達段階の体育の授業や遊びといった経験を1つでも多くしていただきたいというところを見えるようにしていただくには、障害のない子供、そして障害のある子供も同様に、障害のある子供というところのキーワードを入れていただくことというのが、今は非常に重要になってくると思います。

 ですので、今のように、教育のところが、学校というところが重要になってきますので、そういったところを盛り込んでいただきたいというところと、4ページのマル6「障害者」のところにおきましては、前回の障害児の特別支援学校というワードは、この後も出てくることはあるんですが、やはり通常学級に通う障害がある子供に対するもの、支援学級に通う障害のある子供たちに対する学校の体育の授業等の充実といったようなところも盛り込んでいただけたらと思います。

 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

後山委員、いかがですか。

【後山委員】  成人のスポーツ実施率の向上に対して、今、私も実際に「FUN+WALK PROJECT」という活動をやらせていただいておりますが、ここはなかなか難しいなと思いながら今させていただいているんですけれども、自主的にやってくれるというところが、やってみてすごく難しいなと感じております。その上で、何がねじになっていくのかというところをきちんと把握していくことが大事なのかなと思っておりまして、ここをもう少しちゃんと把握できるように我々はやらせていただきまして、この政策目標等々に関しましても寄与できるような形で動かしていきたいなと思っております。

【渡邉部会長】  実際にこの構成とか中身についてはどうでしょうか。

【後山委員】  構成に関しては、私はこれでいいのかなと思っているんですけれども、基本的にこういった形で分かりやすく細分化していった方がいいなと思っておりますので、構成に関しては特に意見はございません。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 吉田委員、いかがでしょうか。

【吉田委員】  全体の構成に関しては、今拝見させていただいている範囲では、こういった柱立てがすごく分かりやすいかなと思いました。

 それで、少し内容に関してなんですけれども、先ほどとも似たようなことになるんですが、特に幼児を対象にした施策を考えていった場合に、やはり幼児だけで何かするということが非常に難しいので、そういった意味では、周りの保護者ですとか、園、保育者の存在が大きく関係してくるかなと思います。

 目標を提言していくときに、評価とも関連するんですけれども、幼児、幼少年期の子供がそういった目標をどれだけ達成したかということが、なかなか自分では評価しにくいと思います。そういったときに周りの保護者ですとか保育者か関係してくるので、どういった目標を、特に幼少年期の子供に対して出していくのかというのは、少し難しさがあるかなと思いました。

 たとえば、幼児期運動指針でも1日合計60分といっていますけれども、下手をすると、時間だけが独り歩きして、何か活動を与えてさせてしまってそれで目標を達成したということになりかねないので、ここにもありますように、楽しみながらということが、特にスポーツをする気にさせる施策に関して言いますと、幼少年期の子供が、おもしろいから、楽しいからやりたくなっちゃう、動きたくなっちゃうというところがまず第一だと思います。そういったところでの目標の立て方というのが、評価との関連で今ちょっと難しさを感じているところで、工夫が必要かと思います。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 友添委員、お願いします。

【友添委員】  資料6の一番最初のところ、「deportare」はやはりちょっとひっかかるところがあって、中世英語の「disport」を経ているので、port「港から」、dis「離れて」、日常の細々したことを離れるから楽しいということをワンクッション入れた方が、多分一般の方たちは分かりやすいのではないかなと思いました。

 それと、全体の構造は、拝見する限り全く問題ないかと思うんですが、セグメントの捉え方のところにちょっと違和感のあるところがあって、現在のセグメントの捉え方がライフステージなんだと思うのですが、ところが、各ライフステージの中でライフスタイルについてどこで触れるのだろうかというのが少し気になるところがあります。例えばビジネスパーソンとか女性の場合でも、今、吉田委員がおっしゃったけれども、既婚者なのか未婚者なのかによって、ライフスタイルは異なるかと思いますし、取組例がかなり変わってくる可能性があると思います。ビジネスパーソンにしても、独身なのか、家庭があるのか、あるいは子供がいるのか、女性の場合はいないのかという、そんな細かなところまで触れる必要はないのでしょうが、具体的な取組例としては、ある種のライフスタイルごとに応じた取組例を示さないことには、先ほど髙﨑委員が少しおっしゃろうとしたことと関連して言うと、積極的に活用しようということのアイデアを提供することにならないのではないかなと思ってきたところです。

 あと、全体的にはこれですばらしいものができてくるかと思うのですが、分かりやすい言葉を徹底して使っていく必要があると思います。セグメントという言葉が出てくると、多分これは分からないし、ライフスタイルとかライフステージということもちょっと厳しいなというふうに思うので、そういう言葉を分かりやすい言葉に置き換えていく作業が、どこかでやはり必要かなと思います。

 以上でございます。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。確かに、ターゲットが明確にならないと、目標評価につながりませんよね。それと、もともとが文部科学省ですから、やはり国民に分かりやすい言葉遣いというのは大事かなと思っております。

 豊岡委員、いかがでしょうか。

【豊岡委員】  これはどちらかというとお願いになるわけでございますが、フェーズの中のマル1は、スポーツをする気にさせる施策です。別紙の方に、スポーツを行う人へのアプローチとして、スポーツボランティアが考えられるのではないかという御意見を出された方がいらっしゃいますが、実際にはボランティアは大勢いるんです。それぞれの市町にあります体育協会、そこにいろいろな競技団体が入っていて、それもほとんどボランティアでお世話をいたしているわけでございます。

 それからもう一つは、スポーツ庁さんの御指導を頂いておりますスポーツ推進委員、それから体育振興会というところがあるわけです。そうした、市民レベルでいいますと、子供から御高齢の皆さん方までをその気にさせるには、こうしたいわばボランティアが、組織として作っている体育振興会とかスポーツ推進委員とか体育協会とか、そういうところをてこ入れする、その人たちに頑張っていただけるような施策を是非、盛り込んでいただきたいなというふうにお願いいたしたいと思います。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 日本体育協会の副会長でもいらっしゃいます泉委員、御意見をお願いいたします。

【泉委員】   日本体育協会の副会長の立場から一言、言わせていただきますと、先ほど吉田委員からもお話が出ましたが、この全体の行動計画の骨子については、スポーツ実施率65%を設定することはすばらしいことですし、まずできることからやっていくということについては、大賛成でございます。

 先ほど説明がありました実施率は、70歳代のおじいちゃん、おばあちゃんが一番高くて、71.3%となっています。本来のスポーツの価値は、楽しさだとかおもしろさというものですが、おじいちゃん、おばあちゃんはそこを意識してやっているのかなと思うと、ちょっとそうでもないような気もします。逆に子供たちに幼児期からスポーツの楽しさだとかおもしろさをしっかりと理解させることが重要で、持ち越しの効果もあり、1年ですぐスポーツ実施率を上げるわけにはいきませんが、将来、日本の大事な宝になっていく子供たちが育っていくのではと、常日頃思っています。

 そのために今一番大事なのは、先ほどもお話が出ていました学校の先生も含めて、体協には今、スポーツ少年団のリーダーを入れますと52万人の登録指導者がおります。今までの指導面では、どちらかというと技術偏重というようなことがあって、本当に子供たちにスポーツのおもしろさ、楽しさを教えられてきたのだろうかと私も自問自答をしております。

 ビジネスパーソン、あるいは主婦になってスポーツの楽しさをよく理解できていないから、なかなかスポーツ実施率の向上に結び付いていないというようなことにもつながってくるのではと感じておりまして、今回の具体的な行動計画については、すばらしいものができると思いますが、その根底といいますか、考え方は、しっかりとスポーツの価値というものを理解いただくことが重要と考えています。

 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございました。

 工藤委員、いかがですか。

【工藤委員】  私、先ほど女性のテーマでお話をさせていただいたのですが、実は1つ入っている学会に日本スポーツとジェンダー学会というのがございまして、そちらの方で議論するときには、もう男女で見る時代ではないと。スポーツのダイバーシティだ、多様性だということで、今、LGBTの方たちとか、少数派の方たちのスポーツへの関わり方を検討する、一歩先を進んだ研究をやっている先生方がいらっしゃいますが、そういった視点で見たときに、このターゲット層で私は漏れているなと感じる方が、このターゲットに含まれていない方がいらっしゃらないだろうかという疑問が少しありまして、ただ、そうはいっても全体を網羅することはできませんので、もし将来的にこの行動計画が続いていくのであれば、例えば行動計画第1弾とかにして、今回はこういうターゲットでやっていますけれども、皆さんのことも広く含めて今後も見ていくというふうなメッセージが出せたらいいのかなと、計画が今後ずっと続いていっていただけるといいなという思いも込めまして、そういった配慮もあった方がいいかなと思いました。

 以上です。【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 課長に確認ですけれども、基本は、スポーツ基本計画なんですよね。そこに政策目標があって、それを実現するために今回行動計画を作り、また来年政策パッケージを作るということでよろしいんですよね。したがって、行動計画を立てて実際に行動していくわけなんですけれども、当然それが政策パッケージにも反映されていくというか、吸収されていくようなイメージでよろしいんでしょうか。

【安達健康スポーツ課長】  はい。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 小松原委員、厚労省の仕事もたくさんされていますが、いかがでしょうか。

【小松原委員】  ありがとうございます。骨子の構成については、これでよろしいかと思っております。

 先ほど、いろいろな委員からございましたが、スポーツの捉え方はかなり重要だと思っていまして、たとえば、スポーツとレクリエーションの垣根でお話すると、企業の方々に、運動をする時間を作ってくださいとお話をしても、レクリエーション的な要素で捉えられてしまうとなかなか時間を割いていただけません。これを逆に「運動指導の時間をください」と言うと、企業側はある程度時間を割いてくれる事があります。スポーツの捉え方によって全くもって同じ時間を割いていただけるかどうかが変わってきてしまうということと、先ほどの田村先生のお話にもつながりますが、特定保健指導をするときは、痩せるために介入する方法が幾つかあります。介入する専門職が保健師と栄養士と運動指導士になりますが、今は大方、栄養士と保健師が実施している食事指導が主体です。これをがらっと変えて、健康運動指導士が積極的に介入する運動指導に変えられれば、ここの「新たなアプローチ」というところで、実施率を一気に向上させることが可能なのではないかと私は思っております。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 髙﨑委員、健康運動指導士は実数でどのくらいいらっしゃいましたか。

【髙﨑委員】  今、3万人ほどおるんですが、にせ指導者もおりますし、実はさっきの痩せの問題もそうなんですけれども、VOGUEがたしかBMI18.5以下のモデルを使わないと言ったんですよね。それで変わったんですが、じゃあ、食事をすればきれいになるかといったらまた別の問題ですし、運動して食べる量をコントロールするということをやると。人数はたくさんいますし、ほとんど行政の中に入っているので、健康運動指導士を含めて活動していくと広がりはできるかなと思います。

【渡邉部会長】  ここは藤江審議官、やはり厚労省のいろんな施策の中で、いろんな資格もありますから、そこをしっかり勉強して連動させることが大事ですよね。

【藤江スポーツ庁審議官】  はい。

【渡邉部会長】  それで今、一番大事なことを小松原委員がおっしゃいましたけれども、スポーツの捉え方ですよね。ここは友添先生は、コペ転という言葉を使いながら、発想の転換の話もされていましたが。

【友添委員】  ちょっと1点だけ気になるところがあったんですけれども、このガイドラインを書くスタンスをどこに置くのかということなんです。スポーツ基本計画のときも、そのスタンスをどこに置くのかというところが当初から部会委員の問題意識にあったかと思います。recreationは、recreation from laborで、労働からのリクリエーションであって、再び労働へ返るという。つまり、労働が主体であって、リクリエーションはその手段であるという捉え方が原義にあると思います。

 スポーツという言葉も同じで、つまり、スルーなのか、インなのか、バイなのかですよね。through sportなのか、in sportなのか、by sportなのか、スポーツを通してなのか、スポーツの中でなのか、スポーツによってなのかという違いがあって、スポーツそれ自体が活動の目的なのか、それとも健康や社交などのスポーツを手段にして得られるものを重視するのかということとも関連します。今の時代状況では、全て含んでいると思うのですが、スポーツによって体力も養うし、スポーツによって回復もするし、スポーツによって労働意欲を高めるしということでいうと、スポーツを最広義に捉えるという立場でスポーツ基本計画はスタートしていますし、スポーツの価値の探求を中核にしたスタンスですのでな、ガイドラインでもやはり同じ立場で書いていく必要があると思います。詳細な議論は避けますが、運動というのはエクササイズやムーブメントのことで、これは基本的には文化を含まないと言われています。

 箸の上げおろしは身体技法と言って、身体文化の1つなんだけれども、我々が言っている文化というのは、あくまでもスポーツという文化に関わっての、スポーツ庁というポジションを考えるときに、やはりおのずから言葉はスポーツ庁の、いわば根幹に関わってくるような重要な問題でもあるんだろうということなんです。

 だから、あくまでスポーツ基本計画、スポーツ基本法にのっとってこれをとりあえずは作成するというのが大事なのかなと個人的には思っています。

 以上です。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。in、by、throughというスタンスは明確にした方がいいと思うんですが、スポーツの捉え方というところで先般、少人数で議論しているときに、いわゆるマインドゲームズ、マインドスポーツの話だとか、eスポーツの話が出てきましたけれども、基本計画をもう一度見直すと、やはり身体活動というのがベースにありますので、そこは外せないかなと私は思うんですけれども、どうでしょう。御意見ある方がいましたら、そのゲームだとか、eスポーツだとか、それをスポーツという概念に含めるかどうか。含めないことを前提に考えればいいかなと思いますが、いかがでしょう。

【友添委員】  今、IOCのバッハ会長が、もうeスポーツもゆくゆくはオリンピック種目だというような発言をしたことがあるというのが影響しているのでしょうが、あくまでもスポーツというのは、マスキュラー・アクティビティ、身体活動や筋肉を用いた運動、心拍を上げていくような運動ということが、現代の日本社会での共通理解だろうということで言えば、今、座長がおっしゃったことで結構かと思います。

【渡邉部会長】  ありがとうございます。

 この議論については、一旦ここで締めたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 それでは、最後の議題に入りたいと思います。学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議の設置について、事務局より御報告をお願いいたします。

【黒沼障害者スポーツ振興室長】  資料7をごらんいただければと思います。こちらは、議題というよりは、単に御紹介だけのようなものでございますけれども、障害者スポーツに関しまして、省内他部局での動きがございましたので、御紹介させていただきます。

 学校卒業後における障害者の学びの場を作っていこうということで、有識者会議が設置されたということでございます。卒業後の障害者の活動に関しましては、福祉政策、労働政策などでやっていたわけでございますけれども、教育政策としてもそのあたりを取り組んでいかなければならないということで、今後、学校卒業後における障害者の学びのプログラムですとか、誰がどこで提供していけばいいかとか、そういったような御議論がされるということでございます。

 2枚目、施策体系のイメージ図がございますけれども、今回主に議論されるのは、この右側の部分でございます。学校在籍時だと特別支援学校に関する施策をいろいろやっていますが、学校卒業後についても、今後いろいろ施策を打っていくということでございまして、このメーンのターゲットは学習部分ですけれども、右側の下の方を見ていただきますと、スポーツですとか文化芸術活動についても同様に、学校卒業後の場の整備として関連してきますので、我々としても、こちらの有識者会議の議論、ウォッチしていかないといけないと思っております。

 こちらの検討を向こうに紹介することもございますでしょうし、先方で何か障害者スポーツの場づくりについていいアイデアがあれば、こちらにもまた御紹介していきたいと考えておりますので、こういう動きがあるということを御承知おきいただければと思っております。

 以上でございます。

【渡邉部会長】  

 それでは、事務局からこの後のお話を頂きます。よろしくお願いします。

【安達健康スポーツ課長】  本日も議事に御協力いただきましてありがとうございます。

 本日、委員の皆様から頂きました御意見については、事務局でまとめさせていただきます。次回は、この骨子に基づきまして、行動計画の案をお示しできればと思います。

 きょうはなかなか御意見が十分お出しになれなかったというところにつきましては、次回までに事務局の方に、例えばこういうものを盛り込んでいただきたいですとか、こういう視点があるというのも御意見を頂ければと思います。

 次回の日程につきましては、また追って事務局より御連絡をさせていただきたいと思います。

【渡邉部会長】  では、最後に締めということで、長官、お願いします。

【鈴木スポーツ庁長官】  

 先ほど、小松原委員から、企業が、要するにスポーツと言うと遊びのような感じという、何となくそういうイメージがあるということで、なかなか認められないという話がございました。

 実は、先ほどから出ているパブコンの最終プレゼン会で、おもしろいアイデアがありまして、スモーカーでない人のための健康運動時間を作るというものでした。要するに、職場でスモーカーの方がいらっしゃいますよね。1回吸いに行くと9分くらいかかると。それを1日大体4回ぐらいやっていると30分。つまり、1週間で150分ぐらいふらふらしてるわけです。吸わない人は、いいな、スモーカーは30分ふらふらしてと。そのふらふらしている分を吸わない人たちはエクササイズしたりする、そういう1日30分の時間を与えたらどうかというものなんです。

 非喫煙者は5,300万人ぐらいいるらしいんですが、そういった人たちが1日30分、1週間で150分ぐらい運動すれば、これはすぐ運動実施率が上がるんですよね。ですから、いかにスポーツをするということの大切さとか、その場をいい形でスポーツにつなげるか、これは権利だと思うんですよ。これをやるか、動くか、そういう世の中全体の省庁またがっての大きなムーブメントにしていきたいなと思っています。

 これはやはり我々が中心となって、そういう世の中の空気を、いいことをやっているんだという空気づくりをしていきたいというふうに思っております。皆さんの御協力をお願いいたします。

【渡邉部会長】  ありがとうございました。機運醸成の重要性、ありがとうございます。

 それでは、この部会はこれにて終了いたします。ありがとうございました。

 

―― 了 ――

 

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-- 登録:平成30年04月 --