国立研究開発法人審議会 防災科学技術研究所部会(第32回) 議事録

1.日時

令和4年12月14日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 国立研究開発法人防災科学技術研究所の次期中長期目標(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

中川部会長、国崎部会長代理、越村委員、瀧澤委員、若林委員

文部科学省

吉田研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室長、山田研究開発局地震・防災研究課室長補佐、新宮研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室係長 他

5.議事録

【山田室長補佐】  それでは、ただいまより第32回国立研究開発法人審議会防災科学技術研究所部会を開催いたします。
 本日は5名の委員に出席いただいておりますので、定足数を満たしております。
 本会議はウェブ会議となっておりますので、会議資料につきましては、お手元のPCで御覧ください。
 議事録作成の都合上、御発言の際は、前回同様、冒頭にお名前をおっしゃっていただきますよう、お願いいたします。
 また、防災科研からは質疑対応ということでご参加いただきます。
 それでは、議事進行を中川部会長にお願いいたします。
【中川部会長】  中川です。防災科研はこの後ですね、入ってくるのは。
 本日の議題ですが、国立研究開発法人防災科学技術研究所の次期中長期目標(案)についてです。我々が評価をするときのベースになるものですし、研究開発法人としては、初めての見直しで、次の中長期計画の目標ということなので、この間も議論させていただきました。これは評価ではないので、特に非公開とする理由はないと思われますので、この後は公開とさせていただいてよろしいですかね。御異議がなければ。
(「異議なし」の声あり)
【中川部会長】  ありがとうございます。では、傍聴者がおられる場合は、事務局にて接続の手続を事務局にてお願いいたします。
【新宮係長】  少々お待ちください。完了しましたらお声がけいた
します。
(傍聴者入室)
【新宮係長】  傍聴者入室完了しました。よろしくお願いします。
【中川部会長】  ありがとうございます。たくさんの方がおられますので、ご発言がありましたら、手を挙げる、ないし画面をオンにして手を挙げていただけると、私のほうで確認していますので、こちらのほうから御発言くださいとご指名しますので、お願いいたします。
 それでは、議題に入ります。事務局より、配布資料及び審議の進め方について説明をお願いいたします。
【山田室長補佐】  ありがとうございます。それでは、こちらのほうから画面を共有させていただきます。事務局より御説明いたします。
 前回に引き続きまして、防災科学技術研究所の次期中長期目標等につきまして御審議をお願いしたいと思っております。資料につきましては、議事次第にも記載されているとおりでございます。次期中長期目標(案)の議論に関するものとして、資料1が概要になっております。次が資料2ですが、次期中長期目標(案)の本文になります。資料3から資料5まで、これが政策体系図、評価に関する主な評価軸等、そして使命等と目標との関係の資料としております。また、ここまでは前回の資料でリバイスする形で出しておりますが、資料6と7は今回改めて新しく追加した資料となっております。資料6は、次期中長期目標(案)と、次期中長期計画の骨子との対応関係。資料7は、中長期目標の新旧対照表をつけさせていただいております。
 また、委員の皆様には事前にメールにて同封しておりますので、過不足等ありましたら事務局までお知らせいただければ幸いです。
 説明は以上になります。
【中川部会長】  ありがとうございます。これで皆さん、前回かなり議論していただいて、そのときのコメントをしていたものがどう変わっていったかとか、それについてまた事務局のほうからお話があって、さらに皆さんからコメントいただければと思います。前回の部会の後、追加して何か疑問、それからコメントがあればということで伺ってたんですが、特になかったようですので、皆さん前回からいただいたものを基にして、どう変わっていったかを中心にお話をいただければいいのかなと思いますが、進め方について御意見ありますでしょうか。
 では、特にコメントがないようですので、引き続いて次期中長期目標(案)の資料について、事務局から説明をお願いいたします。
【山田室長補佐】  ありがとうございます。それでは、資料1から資料5までは具体にお示ししております。特に資料2につきましては、これは本文ですけれども、委員の皆様に事前に事務局より照会しており、先生方に御覧いただいております。また、前回の部会での御議論を踏まえ、事務局と防災科研で調整を行い修正案を作成しており、そちらを意見照会させていただき、反映した形になっております。今回お気づきがありましたら、御教示いただければと思っております。
 主な変更事項について、私のほうから御説明させていただきます。まず資料1から御覧ください。資料1は概要になっております。この中で、主に大きく変わったところ、追加したところを御説明いたします。
 5ページ目の目標案3の3の(1)防災科学技術の中核的機関としての産学官民共創の推進になります。これは12月5日に独立行政法人評価制度委員会の決定事項を受けまして、前回の部会でも目標案に追加しておりますが、若干情報の共有といった言葉が抜けておりまして、今回の目標案本文にはそういった形で追加しております。
 また、次の資料2を御覧ください。本文になります。この中で変わったところ、主なところを御説明いたします。
 2ページ目の110行から114行にかけてですが、こちら科技イノベ基本計画を踏まえ、政策体系における法人の位置付けや役割をさらに追加しております。また、資料5で防災科研の使命等、目標との関係で強みとか弱み、加えて、課題といったこともあります。ここでは前回の資料から追加する形で、我が国における防災科学技術に関する中核機関としての地震・津波・火山・気象災害等あらゆる自然災害を対象としております。そして、そういったものを「さらに」というところで、人文・社会科学と自然科学を融合させた総合知も活用した防災科学技術に関する研究開発を推進するといった文言を追加させていただいております。
 また、その後の防災科研の目的・活動・研究開発成果に関する情報発信による成果の普及といったところも追加させていただいております。
 また、この中で、その下の総合知のところですが、越村先生に御指摘いただいた「波及」だけじゃなくて「創出」といったこともありましたので、創出という文言を追加する形で修正しております。そちらが変更したところです。
 次の主なところ、3ページ目に移っていきます。153行目になります。ここで越村先生に前回御指摘いただいた総合知、社会科学についての具体的な取組といったことも追加するような形です。ここでは「過去から最新に至るまでの自然科学分野や社会科学分野の観測・研究データの分類・整理・統合を進める」といった文言を追加させていただいております。
 そして、「また」以降になりますが、「社会科学の知見を核として、自然科学の知見との統合を目指し、災害に関する経験等の体系的・継続的な収集を行い、発災から復旧・復興までの災害過程をモデル化し、シミュレーション技術の開発を行う」といったところを文言として、言葉として追加しております。ここが反映させたところになります。
 次に5ページ目を御覧ください。222行目になりますが、これは国崎先生が「先端的であり続けるための運用体制」ということを御指摘いただきました。文言としては、ここでは修正・追加等はしておりません。この先端的であり続けるための効果的・効率的、こういったところで引き続き先端的であり続けるといったところで、読んでいただきたいと考えております。文言自体は修正しておりません。効果的・効率的な運用が非常に大事で、これを続けていくことによって、先端的研究開発施設が重要であるといったことで、ここはそのまま前回の部会でお示しした文言そのままになっております。
 また、次のデジタルアーカイブです。国崎先生よりこちらのデジタルアーカイブについて、第4期ではほかの項目として溶け込んでいたものになります。それが今回特出しで独立して項目を明記しております。次回の中長期期間ではここをこれまで以上に取り組んでいくといったことで、特出しをさせていただいております。
 また、6ページ目の「レジリエントな社会を支える人材の確保・育成」ですが、ここで前回部会の資料の中では「連携大学院制度」といった言葉を記載しておりました。それをより一般的な言葉として、修正案では、「大学院教育と密接に連携した学位授与プログラム推進」といった文言に変更させていただいております。ここが修正した内容となっております。
 7ページ目の「情報発信と双方向コミュニケーション」は、中川部会長から御指摘いただいたブランディングのところですが、ブランディングを推進するというだけではなく、むしろこの後の文言として、「双方向コミュニケーションを図り、防災科研の研究開発の成果のさらなる普及や共創を進めるだけでなく、防災科研として新たな課題発見や研究開発の進展に活かす」といったことも追加しております。
 資料2の本文に関して、主な変更箇所は以上になっております。
 また、前回の部会でも御議論いただいた主な評価軸、資料4ですが、前回部会でモニタリング指標が、指標として単に数値を測るだけでなく、防災科研自身がその結果を今後の研究開発等にフィードバックできるような指標と、そういった指摘をいただいているところでした。
 事務局としては、防災科研と相談しながら検討してまいりました。その結果、定量的である適切なモニタリング指標は、なかなか提案することは今回の案でも若干できておりません。ただし、定性的な指標として提案しているのが、研究開発の取組、つまり研究開発の途中経過が分かるような、また積み上げられている努力が分かるようなものとして、ここでは知の統合を目指した研究開発の取組の進捗状況、またその研究開発の進捗に係るマネジメントの取組状況といったことで、これまで研究をやってきたその途中経過が分かるような指標、定性的ですが、それを期待できるようなということで、事務局としては提案したいと思っております。ここは議論いただければと考えております。
 また、その次の主なところで言いますと、「研究開発の国際展開」です。こちらも国崎先生のコメントを踏まえまして、国際展開としてきちんと測れるモニタリング指標として何かないかということで、例えば追加したものとしては、海外への派遣数、国際会合への参加数、国際協力の取決め数といったモニタリング指標を新たに事務局としては追加した案をここで出させていただいております。
 人材育成ですが、「協働大学院制度」が前回までの文言でしたけれども、ほかにも広げる意味合いで「等」と追加する形で記載しております。これが主な指標になります。
 資料6を御覧ください。これは今回初めてお示ししておりますが、次期中長期目標(案)と次期中長期計画(案)の骨子の対応関係になります。次期中長期計画(案)はあくまでも暫定的なものとして防災科研より提供がありました。これは御覧いただくと、左側に目標(案)、右側に計画(案)の骨子になります。目次になりますが、それぞれ対応する関係をお示ししております。
 内容はと言いますと、例えば、こういった目標に対する計画を箇条書で、それで何をやるかといったことを記載したものになっております。ただ、これは暫定的なものですので、今後中長期目標が確定した後、つまり令和5年3月には主務大臣から指示を受けて計画を作成することになりますので、現状の防災科研が御検討いただいている内容を今回の具体的な資料として、暫定的ですけれども記載していただいたといったことになります。これが対応関係になっております。御覧いただければと思っております。
 次に、資料7は、現行の目標(案)が右側で、次期中長期が左側に記載されたものになります。若干分かりづらい記載となっておりますが、何が対応しているかということを書いた資料になっておりまして、これも審議会に提出する資料になっておりますので、ここでお示ししております。
 最後になりますが、参考資料8になります。これは前回資料の中で入っていたものを、今回、参考資料8としてリバイスしたものをお示ししております。本日の部会の検討結果について、審議会が1月13日に開催予定です。ここにおいて次期中長期目標(案)の審議がありまして、2月中旬に文部科学省内での大臣への目標案の諮問が始まります。そして、3月末までには計画が許可されると、そういった流れになっております。
 以上になっております。私のほうから概要的な説明をさせていただきましたけれども、本部会において目標案について御覧いただいて、御意見等をさらにいただければと考えております。
 事務局からは以上になります。
【中川部会長】  ありがとうございました。皆さんもいろいろともう一度改めて確認したかと思いますが、本日の部会が我々の部会の最後の仕事になっています。これを1月13日、私と国崎委員が参加する研発法人の審議会で議論をしていただきます。審議会の委員の御意見があれば、またフィードバックがあるのかもしれませんけれども、それで問題なければ、そのまま2月に大臣のほうに上がり、そこでもし何か御意見があれば、もう一度皆さんのところへ戻ってきてどうするのという話が形としてはあり得ますが、そういうことがなければそのまま大臣のほうで次期中長期目標(案)として案が取れる形で決まり、防災科研の中長期計画が認可されるという形のプロセスになります。
 資料7では、これまでなかったような部分というのが今中長期目標に随分入ってきたなというのが、改めて分かるかと思います。
 資料6は、実際の具体的な我々がよく評価するときに見てくる少し大枠ですけれども、それが目標にこういうふうにひもづいていますよということが改めてよく認識していただいたかと思います。ですので、これまで、資料2とか資料4に御意見もあったと思うんですが、改めて計画のほうでもう少し具体的なことが出てきた中で、目標案はこれでいいのかというようなことも含めて、皆さんから御意見があるんじゃないかと思います。
 主には資料2、資料4のところで皆さんの御意見が反映されたところが十分なのかとか、さらに追加してコメントがあるとかいただければと思いますが、まず事前の意見をいただいていたところを前段にやりたいと思いますので、最初、越村さん、どうですかね。御自身の御意見のところ、反映されたところはそれでよろしいか。まずそこだけお伺いしたいと思います。
【越村委員】  ありがとうございます。前回指摘させていただいた内容は、きちんと反映されていると確認できましたので、資料2については、こちらで特に異論はないです。
【中川部会長】  ありがとうございます。
 国崎委員、御自身のところ、あえて修文はなかったけれども、御意見はそこに入っていることを確認したかどうかということも含めてですが、いかがでしたでしょうか。
【国崎部会長代理】  資料2に関しましては、前回の意見をきれいにまとめていただきましてありがとうございます。特に異論はございません。
【中川部会長】  資料4の国際展開のところの評価軸の追加もよろしいですかね。
【国崎部会長代理】  はい。この指標も納得いたしました。あの指標でよろしいのではないかと思います。いろいろお考えいただいてありがとうございます。
【中川部会長】  そうですね。具体的なこれがよかったと思います。ありがとうございます。
【越村委員】  資料4について意見あるんですけれども、後でいいですかね。
【中川部会長】  そうですね。追加の御意見は後程にしたいと思います。まずは前回の御意見に関してお伺いいたします。
 次に私のほうから指摘させていただいた資料4のモニタリング指標ですが、それはさきほど事務局から説明がありましたけれども、なかなかモニタリング指標に具体的にするのが難しいということで、修正いただいた定性的な評価指標のところにこういう文言を入れるということで、なるほどなと思いました。
 研発審でずっと議論してきたことですし、私たちも数字的なところで、論文数とかだけじゃないものを、もう少し自分たちで考えて欲しいという話は言ってきましたが、なかなかそれが出てきませんでした。先ほど国際のところにも幾つか出していただきましたけれども、実際に2行目に掲げていただいた「研究開発の進捗に関するマネジメントの取組状況」というようなことの結果として、研究をやっている自分たちが一番状況を分かっていると思うので、そこをどうやっていけばマネジメントできるかというのが、我々の研究評価自体も大きな意味でマネジメントの一環だと思いますので、そこに参考になるような指標を実施されている方々で議論をして考えていただきたいと。何か論文とか何かの数字に表れないようなところを自分たちのマイルストーンとして考えていただけるようなことも、ぜひ取り組んでいただきたいということがそこに入っているというふうに理解をしましたので、私はこれでよいと思います。
 一番最前線にいる越村さんなんかは分かっていらっしゃると思うんですけれども、現実になかなかうまくいかない、思ったとおりにいかないことも結構ある。でも、うまくいかないことを見つけることも、実は研究の重要な意味だということだと思っています。そういうこともぜひ評価してあげられるようなモニタリング指標になればいいかなと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 ということで、一応事前にいただいていたものとしては以上になると思うんですが、よろしいでしょうか事務局さん。
【新宮係長】  中川先生、ありがとうございます。事前に先生方からいただいていた御意見で、修正であったり確認が必要だとこちらで認識している箇所については、今御確認いただいたところで以上になります。
【中川部会長】  ありがとうございます。では、続いて今回出てきた資料6、7とか、特に資料6のところの具体から戻る目標みたいなことも含めて、改めて資料4とか資料2についてコメントありましたら、順次いただければと思いますが、越村委員なにか御意見ありましたらお願いします。
【越村委員】  ありがとうございます。少し言葉の問題のきらいがあるんですけれども、資料4の一番上のほうで、「知の統合を目指すデジタル技術を活用した」、これはいいと思います。研究成果というのは、生成することと言ったら創る側の話ですよね。もう一つは活用されるということがやはり研究アウトカムとして重要だというふうな意味で考えると、このモニタリング指標というのは「情報プロダクツの生成件数」というふうにカウントするということもそうですが、もう少し広い意味で「研究成果の活用件数」というのも指標になり得るのではないかなと考えた次第です。
 ただ、情報プロダクツというのはそもそも活用されるために生成されるということであれば、これでおおむねカバーできるのかなというふうには思うんですけれども、むしろ研究成果というか情報プロダクツを生成し、そのうちの一部が活用されるということであれば、活用件数というのも指標になり得るのかなというふうに考えました。
 データにつきまして、観測データは計測するということと、それが活用・利用されるということがきちんとモニタリング指標に入っておりますので、最終的な研究成果というのを生成する、生み出すということと、それが社会で活用されていくというのは、別の指標として設定しても良いのではと思いました。それを包含する意味で、生成件数というカウントをしますよということであれば、それで結構かというふうには思います。まずは1点です。
【中川部会長】  ありがとうございます。私も今の御指摘は良いのではと思いますし、割とこの情報プロダクツの生成件数というだけで見てしまうと、すごく狭く見えてしまうんですけれども、もう少し広くていいのではないかということだったかなと思います。アウトカムの一つの本当に、どこかに出せる製品的な情報プロダクツというだけではなくて、もうちょっと広い意味で情報プロダクツが生成されてくるプロセスとか含めて、研究成果の活用というイメージがここに含まれるのかなという御指摘がありましたけれども、何かこれについていかがでしょうか。事務局または防災科研よりお願いいたします。
【新宮係長】  事務局のほうから失礼いたします。情報プロダクツの生成件数については、おっしゃるとおり情報プロダクツ自体が社会の現場で搭載、あるいは現場にて活用されるということが重要になってくるものになりますので、いただいた御指摘も踏まえて、この具体的な生成件数をどういう線引きでカウントしていくのか。防災科研として使えるものを生成した数、それも実際に現場で使われているというニュアンスも含めての件数とするのか、その具体的な線引きについては今後防災科研とも御相談して、具体にしていきたいなと考えております。
【中川部会長】  ありがとうございます。防災科研側から何かコメントありますか。どうですか。
【安藤理事】  理事の安藤です。コメントありがとうございます。
 情報プロダクツの生成というのは、今回防災科研としても大変重要な事柄だと思っておりまして、これがいかに利用のほうに、利活用されるかという観点で考えていくという意味で、大変重要な御指摘をありがとうございます。
 ただ、実際にモニタリングをするということを考えたときに、成果自身がどう利活用されているかという話を個々に把握するということは、非常に民間が利用していくということも考えると大変厳しいかなと思っておりまして、把握の仕方については少し詰めて考えさせていただいたほうがいいかなと思います。
 重要なことは、利活用する側とのいろいろなニーズの把握といったことを踏まえて初めて使える情報になるので、作成のプロセスについてきちんとしたものを作っていくという観点でいくと、先ほど部会長も御指摘いただいた、マネジメントの中できちんと押さえていくということは大変重要なことになろうかなと思います。
 以上でございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。
 越村委員、いかがですか。
【越村委員】  カウントするのは、数量化するのがかなり大変だということは御回答のとおりだと思いますので、引き続き議論、恐らく重要な議論だと思うんですよね。要するに、まんじゅうを何個作りました、何個売れました、どっちでカウントしますかという話だと思うので、引き続き御議論いただければと思います。
【中川部会長】  ありがとうございます。私も独法の頃に、先ほど越村委員が例示してもらった、今で言うMOWLASのデータをどう利用されているか、なかなかモニターできないので、「お金はかかっているが、これは何だ」みたいな指摘をされていたというような悪しき指標にならないよう。安藤理事から「大変だ」という話もありましたけれども、そのモニタリングがどうできるかという視点、これは少し手間やコストがかかっても何かできるようにしておくことによって、これだけいい仕事がやられているんだとか、こういうプロセスなんだということが分かって、我々も応援できるようなものとしてなるといいなと思っています。これはコメントです。
 よいですかね。安藤さん、別にコメントはありませんか。はい。
 瀧澤委員から手が挙がっていますが、これ、関連でしょうか、それとも別件でしょうか。
【瀧澤委員】  先ほど拝見したときに同じことを感じまして、非常にアウトプットの指標は多いんですけれども、アウトカムのものがほとんど見当たらない。皆無ではないんですけれども、おまんじゅうを作った数はすごく数えているんだけれども、どれだけ売れたかという指標が全体的に少なくて、今、越村先生が御指摘いただいた箇所が特に重要かと思います。
 中には把握しづらい、例えばホームページで発表して閲覧するだけのものもあるとは思うんですけれども、その情報プロダクトで相手に手ほどきをしないと、相手の日常業務として繰り込まれないようなものもあると思うんですね。そういうところはむしろそこをやらないと、まさに全ての科学技術はそうですけれども、死の谷になってしまって、その谷を越えられないわけなので、せっかくレジリエントな社会の実現というものを掲げるのであれば、むしろそこは手厚くやっていくことを一つ一つのものについて一度検討していただいて、できるものとできないものを分けていただければと思います。できないものはそのように示していただければ、なぜできないかということが分かりますし。
 以上です。
【中川部会長】  ありがとうございます。今のは更問いの感じもありますが、もし防災科研として何かコメントがあれば。
【安藤理事】  安藤です。ありがとうございます。今いただいた点については異論ございません。ちょっとやり方についていろいろと工夫をした上で、生産的な評価をいただけるような形に工夫をさせて、文科省側とも議論させていただきたいと思います。
【中川部会長】  ありがとうございます。瀧澤委員、よろしいですか。
【瀧澤委員】  ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
【中川部会長】  多分その辺が、上のマネジメントの取組状況とか、取組の進捗状況とか、そこの2つに入れたものの定性的な評価指標の反映として出てくるんだと思いますので、ぜひそういうことも期待をしています。モニタリング指標は、一回作成したら終わりということではないと思っていますので、新しくこういうモニタリング指標を自分たちで生み出しましたということ自体も、多分上の評価指標としての成果にもなると思います。ぜひ、そういうことでも頑張っていただくことによって、地味ないろいろなデータを集めるとか、地味な仕事がちゃんと大事な仕事であると分かるよう、応援をするのが我々のミッションだと考えていますので、よろしくお願いいたします。
 そんなところでいいですかね、越村委員。
【越村委員】  もう一件あります。よろしいですか。
【中川部会長】  少しお待ちください。その他の委員で追加の御意見ありましたら、すみません、若林委員、何か追加の御意見はございますか。
【若林委員】  特にございません。
【中川部会長】  今のマネジメントを評価することはなかなか難しいと思うんですけれども、またそういう面からのお知恵を貸していただければと思います。ありがとうございます。
【若林委員】  はい。
【中川部会長】  じゃあ、すみません、国崎委員、何か追加で御質問というかコメントはございますか。
【国崎部会長代理】  ありません。
【中川部会長】  了解です。では、すみません、越村委員、次の御意見をお願いします。
【越村委員】  ありがとうございます。これは細かなことなんですけれども、(3)番、国際のところですね。国際交流の促進ということが評価軸としてあるので、モニタリング指標としては、これ、国崎さんが加えてくださったんですよね。これに加えて、ちょっと一つ提案は、例えば国際共同研究数というのは、国際共同研究に行くまでのプロセスってかなり大変なんですよね。なので、やはりその前に海外の研究機関、国際機関等との交流数というのを入れてはどうかと思います。
 交流があり、そのうちの幾つかが国際共同研究まで発展しました、国際共著論文が出ましたというふうなプロセスになっていくと思うので、交流数というのも加えたほうがいいんじゃないか。アクティビティをカウントするための指標として、入れたらどうでしょうかということです。
【中川部会長】  ありがとうございます。結構もっともだなと思いましたが、これ、いろいろなところに使える概念のような気がしますけれども、まず文科省からコメントをいただけないでしょうか。
【新宮係長】  御意見ありがとうございます。おっしゃるとおり、国際共同研究に結びつくための事前の研究者同士の国際交流というもの、国際機関と防災科研の交流というものは重要になってきますので、越村先生の御指摘の御趣旨については、こちらとしても何か反映できないかなとは思っております。
 具体的にどうやってカウントするかというところについては、その現実的な指標として何が考えられるかを、今後、防災科研とも御相談したいと思います。ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。特に安藤さんとか林さんとか、コメントはないですか。
【安藤理事】  結構です。
【中川部会長】  ありがとうございます。多分そういう考え方はとても大事だと思いますので、全てが全て最終的な共著論文まで行くかどうかは分からないわけですが、もちろん共同研究になればなると思いますけれども、そういう種をまいているプロセスというのをちゃんと指標として評価できて、そのうち幾つかが成果に結びついていくというのは、その地味な事前の取組というのもちゃんとモニタリングできるというのは我々としてもありがたいと思います。事務局のほうも、その研発の事務局を含めて、こういうモニタリング指標をほかでも使っているかどうかとかを含め、ちょっと調べていただいて、ぜひそういうことが防災科研に生かせるようになるとすばらしいなと思いますので、御検討ください。
 越村委員、そんなところでよろしいですか。
【越村委員】  はい、ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。
 瀧澤委員、何かほかにありますか。
【瀧澤委員】  全体的に、やはりふわっとした表現が多いと思います。「ぜひ現場の皆さんの御意見を踏まえて」というふうに前回申し上げたのは、客観的に誰が見てもこれで頑張れと言えるようなものが出てくるというふうに期待して申し上げたものです。例えば1番の丸1の評価指標の「成果の社会実装に向けた取組の進捗状況」など実際に評価するときにすごく困ると思うんですよね。「やりました」、「あ、やりましたね、いいですね」というふうに言うのか、それよりもっと一歩進んで踏み込んで、この程度やったのでよかったですねとかいうのをもう少し具体的に書かないと、評価するときにすごく困るんじゃないかなと思います。すみません、辛めの意見で。
【中川部会長】  ありがとうございます。先ほどの私の最初の指摘の話と似ているところではあると思うんですが、何かこれについてコメントはありますか。文科省でも防災科研でも。
【佐藤企画課長】  防災科研の企画課長の佐藤です。コメントありがとうございます。
 今話題になっているのがモニタリング指標、どうしてもこれは数で出せというところですので、なかなか我々からも提案できなかったのですが、評価指標のほうではいろいろ書いていただいていまして、我々独法を評価する際には、モニタリングした数値のほかに当然、本文でその年度の評価をしますので、その際にどこまで進んだかといったものについては、文字のほうで評価して記載をすることは考えておりますので、そちらをもって御評価いただければと考えております。
【中川部会長】  ありがとうございます。多分現実的には、さっき私が申し上げたうまくいかなかったところも含めた毎年の進捗があるところで、研究を毎年評価すること自体、難しいというのはごもっともな中でお互いに苦労しているわけです。極力、そのマイルストーンを分かるように、今の文字のところからモニタリング指標にできるだけ置き換える努力というのをやることもしてくださいねっていう話が、今瀧澤委員のおっしゃったことですよね。
 それが多分、上のマネジメントの取組状況とか、取組の進捗状況というのを評価する指標として入れてあるところを、少し頑張って努力してくださいねというのが今回の上に2文入れたところの意味ですので、文章だけで書いてありますからそれで読んでくださいというだけでは少し困るので、ぜひ頑張ってくださいというのが瀧澤委員のコメントですよね。
【瀧澤委員】  はい。
 それで、すみません、今の佐藤企画課長さんに対する質問なんですけれども、その文章というのは、具体的にこの何年間で何をやりますという、その今まさに部会長がおっしゃったマイルストーンが一つ一つ細かく書いてあるイメージでよろしいんでしょうか。それに対して達成度がどれくらいという評価ができますよというお答えだったというふうに理解してよろしいんでしょうか。
【中川部会長】  どうですか。
【佐藤企画課長】  企画課長の佐藤です。ちょっと別の場所での例示になってしまうんですが、2枚目の情報流通基盤のところですが、ここでは評価指標が「情報流通基盤の活用による成果」、それからモニタリング指標は「連接したシステムの件数」になっていて、これも数字で出すのが難しかったので、モニタリング指標は今は1つにしているんですが、個人的にもここは評価指標とモニタリング指標が一対一対応ができていないと考えているところではあります。
 先ほど申し上げた独法評価の際には、この情報流通基盤の活用による成果というところ、連接したシステムの件数だけではなくて、連接した結果、どういったことができたかといったところまでは書きますし、中長期目標、それからそれに基づいてつくる計画、さらにはそれに基づいての1年ごとの年度計画においてどこまでをやるかといったことを書く予定ですので、それに基づいて、少なくともまずは文字で結果を書くとともに、我々のほうでもその文字に対して何かいい件数、数字で表せるものがないかというのは探していきたいとは考えております。
【中川部会長】  瀧澤委員、いかがですか。
【瀧澤委員】  ちゃんと理解できていないかもしれないですけれども、この評価指標とかモニタリング指標というのは、そうするとその期の途中でもどんどん追加していくというふうに見ていいですか。
【中川部会長】  私はそれは可能だと思っていますので。
【瀧澤委員】  そうなんですね。
【中川部会長】  一応というか、そうしないと、多分一番上に書いていただいた部分ですね。マネジメントの取組状況とか、それから研究成果の取組の進捗状況なんかを評価していくところを、特にマネジメントの取組状況ということですけれども、そこの結果としてモニタリング指標が増えましたとか、こういうものをモニタリング指標にしましたとかいうことを言っていただけるということを期待していますので、ぜひそういうふうにしてやっていくことによってマイルストーンが見えてくるとか、そういうのは現実的にあるのではないかと思うんですが、そういうイメージですけれどもね。
【瀧澤委員】  どんどん削減していくと困るとは思うんですけれども、そういうことなんですね。
【中川部会長】  それ自体がやはりある意味でやってみて分かっていくこととかいうこともあるのかなと思っています。
【瀧澤委員】  現段階でマイルストーンがあるのであれば、それに対する取組状況の評価であればまだ理解することができるんですけれども、何がマイルストーンなのか分からなくて進捗状況を測りますというのは、論理的に理解しにくいと思います。
【中川部会長】  今のはそういうことだと私は理解していますけれども、よろしいですか。事務局さん、いいですか。
【新宮係長】  御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおり、今後評価指標やモニタリング指標についても、この7年間という長い期間になりますので、研究の進捗であったりとか、情報プロダクツの生成など、どんどん防災科研の取組の進捗に合わせて、さらなる検討というものは重要になってくるかと思っております。
 1点だけ事務的な情報としては、もちろん中川部会長おっしゃるとおり、評価軸の修正というものは期の途中でも可能になってきますが、目標にひもづくものになりますので、文科省内であったり総務省関係のしかるべきプロセス、もちろん部会の委員の皆様への御確認なども経た上での正式な修正という形にさせていただくことになります。御指摘ありがとうございました。
【中川部会長】  瀧澤委員、よろしいですか。ややふわっとしているから、腑に落ちない感じはあるでしょうけれども。
【瀧澤委員】  今の御説明だと、多分加えることが可能だけれども、手続がそれなりに必要なので、結構面倒だろうなというのは想像できました。そうすると、やはり今の段階で、もう少ししっかりしておいたほうがいいという印象は受けました。
【中川部会長】  ありがとうございます。その苦肉の策だという言い方をすると言い過ぎかもしれませんけれども、今そこに反転させてもらっている部分の書き込みとか、この2行を加えていただくことによって、そのプロセスをしますよという宣言をしていただいているというふうに私は理解しているので、またそれを応援していく、次のプロセスにそれが乗っかっていくなら、我々の部会としてもそこの部分を「これをしっかりと検討してね」とレールを敷いてぽんとやってもらうようにお手伝いしていくのも我々のミッションかなと思っていますので、そこは瀧澤委員もよろしくお願いいたします。
 よろしいですかね。ほかに何か気づいたところはありますか。越村委員、もうないですか。
【越村委員】  はい、資料6についてよろしいでしょうか。
【中川部会長】  計画との対比案ですね。
【越村委員】  資料6で、「SIP4D」が何か所かに出てきます。7年間なので、これ、名前も含めてSIP4Dも生まれ変わっていく可能性もあるだろうなと思うので、場所によっては、左側は結構「SIP4D等」と記述してある部分もあるんだけれども、右側が「SIP4D」と限定しているような書きぶりになっているところがあるので、ここは「SIP4D等」というふうに入れておいたほうがいいのではないかなと思いました。少し細かいことなんですけれども、御検討いただければと思います。
【中川部会長】  この計画案の骨子、まだこれは案で暫定版ですが、このことについてはどちらにお伺いしたらいいんですかね。事務局ですかね、防災科研ですかね。書きぶりに対して。
【松室企画部長】  すみません。防災科研ですけれども、企画部長をしております松室です。
【中川部会長】  お願いします。
【松室企画部長】  中川先生、お久しぶりです。もともとSIP4Dについては、あえてSIP4Dに限定しないような趣旨を明らかにする観点から、書き方としては「SIP4Dを中核とした」という書き方をしていて、SIP4Dからのあくまで発展というのも一応読めるような格好で書こうという、これは今骨子ですので、文章はもう少ししっかり書き込みますけれども、一応その将来的発展も見越した上での書き方をするように気をつけるようにはしております。
【越村委員】  分かりました。そういうことであれば特に問題ないと思います。
【中川部会長】  今の越村委員の御指摘ごもっともだと思いますので、うまくそこを計画に固定的に見えちゃうとまずいというところは私もそのとおりだと思います。よろしくお願いいたします。
 ほかにどなたかございますか。瀧澤委員、何かありますか。資料6とか7とか、大丈夫ですか。
【瀧澤委員】  取りあえず大丈夫です。
【中川部会長】  あと、前回のときに御指摘いただいた点、これ、すごく大事なのは、私たちがこれに基づいて仕事しなくてはいけないので、私たちの仕事をいかに、何と言うか合意形成しやすいとか、評価しやすいとか、評価されるために法人があるわけじゃないんですが、しっかりとやっていることをきちんといい評価ができるようなベースになりますので、よく見ていただければと思うんですが、よろしいでしょうかね。はい、どうぞ。
【越村委員】  防災科研側も、先ほど安藤理事がおっしゃっていましたけれども、やはり特にモニタリング指標はカウンタブルじゃないと意味がないので、ある程度カウントできるものに限定するということと、あとはその評価のための仕事が増えてしまうとお互い大変だから、そこはやはりお互い気をつけないといけないですよね。これ、全部研究者に降ってくる仕事なので。
【中川部会長】  そうですね。一方で、越村委員も今大学でそういうことに関わられていると思うんですが、研発だからこそここまでの丁寧な評価をして、それから防災に係る様々な研究の評価ってどうあるべきなのかという議論もできるのが我々の場だと思いますので、こういうものをうまく外出しする。いろいろな大学だとか、防災のいろいろな実務のところで評価してもらうために、やはりここで防災科研がやっていることが評価できなければ、多分評価できないと思うんですね。
 そういう意味では少し面倒でも、そのモニタリング指標をうまく生み出していただくことも必要だと思います。例えば、大学とかでやっていることをうまく持ってきていただくとか、研究開発の進捗に係るマネジメントというところが結構大事だと思いますので、これは研究者だけではなく、やはり事務方含めてアンテナ張っていただいて、どういうことがモニタリング指標になり得るかなということを意識していただけるとありがたいなと思います。
 我々部会メンバーも含めて何かアンテナ張っておいて、これはいいのではみたいなものがあれば提案をしていければいいなと思いますし、それは最終的には防災科学技術の研究成果の最大化に資することだと思いますので、ぜひ皆さんも御協力いただければと思います。そういう視点で行くと、ある意味で委員の皆様も作業も軽減することになるのかなと思っていますので。瀧澤委員もそんな感じでよろしいですか。
【瀧澤委員】  はい。
【中川部会長】  ありがとうございます。かなり大事なことも議論できたかと思います。林理事長、何か最後にコメントありますか。
【林理事長】  きちんと将来に向けて御議論いただいて、感謝をしています。
【中川部会長】  ありがとうございます。特にやはりなかなかしんどいところですので、評価するということも、モニタリングするということもしんどいところだと思いますので、うまく皆さんのモチベーションが上がるように、研究者のモチベーションが上がるように、いい成果が出るように、今後もお手伝いしていければと思っていますので、よろしくお願いいたします。ということで、特にあと御意見がありませんか。
 それでは、これをもちまして審議を終了ということでよろしいですか。事務局として何かこの後、今の議論であえて文言修正の必要があったとは理解していないんですが、事務局さん、どうですか。
【新宮係長】  ありがとうございます。文言の修正の検討については、1点、国際のところですね。手前の何かの数、ここについては防災科研とも具体のことを相談した後に、また改めて先生方にご連絡いたします。ありがとうございます。
【中川部会長】  そうですね。
【越村委員】  ごめんなさい。議論いただくということであれば、僕が指摘した交流数をカウントするという話なんですけれども、ちょっと例を言いますと、例えば昨年度、ある国際学会で臼田さんと永松さんと僕でセッションを立ち上げたんですよ。そこで皆さんに、要するに国内外の研究者に発表してくださいと言ってセッションを運営したということを実施いたしましたけれども、それもカウンタブルだと思うんですよね。
 だから、例えば国際会議でセッションの提案をして、自分たちが座長をやって交流しましたということも一つのカウントになるし、ワークショップを共同で開催しましたということも交流になると思うんですね。そういう意味で交流数というのをカウントしてはどうかということを提案させていただきました。
【中川部会長】  すごくそれはなるほどですよね。ただどこかで会ったというような交流じゃなくて、具体的な何かの場を創るというような交流とか、そういうものはカウンタブルなことになりますものね。大事なことだと思います。そういうところから、例えば共同研究が生まれたりとかいうことがある。組織同士及び研究者個人かもしれませんけれども、何かそこで生まれたりすることは十分あり得る場をどう創るかというのも防災科研のミッションだと思って、皆さんがいろいろな場を創っていくというのはすごく研究成果の最大化に資することだと思いますので、うまくこれをどう文字にするか、事務局さん、御検討いただけますか。
【新宮係長】  はい。具体例の御提示もありがとうございます。いただいた例も踏まえて、防災科研と御相談してみます。
【中川部会長】  ありがとうございます。特に安藤さんとかから、このことについて、ここでコメントしておくことはありますか。特にないですね。ありがとうございます。
 じゃあ、あとは事務局さんと調整していただいて、もう一度そこの部分だけなるべく早く検討していただいて、文案について、せっかく越村委員からも出てきたので皆さんにフィードバックして、こう行きますよというふうにしてメールで御確認いただくということにしたいと思います。特にそんなに議論を再度する必要があるとはあまり思えないので、こういうふうになりましたという結果を送らせていただいて、その後、特に御意見がなければそれを成案としたいと思いますが、それでよろしいですか、越村委員。
【越村委員】  はい、結構です。
【中川部会長】  ありがとうございます。
 手が挙がっているのかな。どうぞ。
【林理事長】  今、国際交流と言っていただいているので、その意味が越村先生からいただいたことを考えていくと、このモニタリングの並べ方に脈絡がないことが原因かと思います。国際交流というのは、僕は個人的には非常にふわっとしていると思うので、それをあえてモニタリング指標に加えることは、個人的には否定的です。そういう意味から言えば、国際的な会合に参加をする、そこで発表をする、何かイベントを創る、論文を一緒に書く、国際協力をする、国際共同研究をする、海外からのいろいろな人を受け入れる。あるいは、最初に国際学会に行くという言葉と並列して海外へ人を派遣するという、そのモニタリングに段階をちゃんとつけて、今そのどのレベルにいるのか、それがどのくらいあったのかというのをお見せすれば、イコール国際交流数というのをブレークダウンしたことになるのではないかなということを、内輪で今後の協議に向けて協議をしていました。
【中川部会長】  ありがとうございます。私も大変そう思います。ここは何かややランダムに並んでいるよなと思っていますので、多分そうすることによっておっしゃったようなことがあるでしょうし、会合への参加という次の発展形として、さっき越村委員が挙げていただいた国際的会合を創成したみたいな、特にセッションなんていうのは全体を創成したわけじゃないけれども、その場で一個創成したその場を使わせていただいてやったということなんかは絶対評価になり得ると思いますので、そんなのを積極的にやっていただくためにも、モニタリングの指標にするとすばらしいなと思いました。ちょっと御検討ください。
【越村委員】  僕も、林理事長の考え方とほぼ同じことを指摘したつもりなんです。何か仕事を増やしているわけじゃないです。
【国崎部会長代理】  国崎ですが、よろしいでしょうか。
【中川部会長】  国崎さん、どうぞ。
【国崎部会長代理】  実は、その国際交流と越村委員からお話があったときに、いいなあと思いつつも、かなり広いというか、どこからどこまでを交流というのかというところが気になっていました。
 会合数とかいうところもあったんですけれども、もともとやはり成果を見据えた交流というところ、研究を見据えた交流の部分と、それからほかの研究とはまた違うところで、新たなプロジェクトが生まれるかもしれないといった中で、どの範囲までというところの部分も非常に何か難しいなと思ったんですけれども、今のお話を聞いて、具体的にこういったことを交流とみなすみたいなところが、防災科研さんと事務局、文科省のほうでもんでいただけたらと思っております。
 以上です。
【中川部会長】  ありがとうございます。何かかなり事務局と防災科研のほうで議論するときに参考になる御意見幾つか挙げていただいたと思いますので、ぜひこの部分はいい成案をお待ちしていますので、皆さんにまた追ってそれを共有していただき、それでもって、事実上多分問題ないと思いますので、成案にさせていただければと思います。もしそのときにメールとかで御意見が出てきたら、やり切れないようでしたら、最終的に、申し訳ございませんが、私と事務局のほうで預からせていただいて、間に合うようにしないといけないので、そこは御理解ください。よろしくお願いいたします。
 特にコメントはないですか。よろしいですか。
 それでは、以上をもちまして審議を終了いたします。事務局より連絡事項がありましたら願いたします。
【山田室長補佐】  ありがとうございます。先ほど言われたとおり、引き続き先生方には御相談に乗っていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 なお、部会は、今回がオンライン等を含めれば今年度最後と考えております。この2年間、どうもありがとうございました。目標案は調整が続きますので、よろしくお願いいたします。
 また、昨年3月にサイトビジットがありましたが、今のところ想定している予定としては、5月開催かと考えているところですので、引き続き御相談させていただきたいと考えています。
 事務局からは以上になります。ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。その他、何か皆さんこの際だからというコメントはございますでしょうか。ありませんでしょうか。
 林理事長、何か最後に一言コメントありますか。
【林理事長】  先ほども「ありがとうございます」と言いましたので、また同じことを繰り返して言うことになるのですが。
【中川部会長】  よろしいですか。
【林理事長】  いいですよ。本当にいろいろ熱心に、かつサポーティブに御議論いただいて感謝しています。
【中川部会長】  ありがとうございました。皆さんもまたよい研究成果を出していただきますよう、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の議論はここまでとしたいと思います。長い時間の御審議、コメント、どうもありがとうございました。お疲れさまでございました。
 
―― 了 ――

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