国立研究開発法人審議会 防災科学技術研究所部会(第31回) 議事録

1.日時

令和4年11月14日(月曜日) 15時00分~17時00分

2.場所

オンライン会議にて開催

3.議題

  1. 国立研究開発法人防災科学技術研究所の次期中長期目標(案)について
  2. その他

4.出席者

委員

中川部会長、国崎部会長代理、越村委員、新海委員、瀧澤委員、Mori委員、若林委員

文部科学省

小林研究開発局地震・防災研究課長、吉田研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室長、山田研究開発局地震・防災研究課室長補佐、新宮研究開発局地震・防災研究課防災科学技術推進室係長 他

5.議事録

【山田室長補佐】  それでは、定刻となりましたので、ただいまより第31回国立研究開発法人審議会防災科学技術研究所部会を開催いたします。
 本日は5名の委員に御出席いただいておりますので、定足数を満たしております。
 最初に、文部科学省に人事異動があり、8月15日付で吉田和久防災科学技術推進室長が着任しております。
 本会議はウェブ会議となっておりますので、会議資料につきましては、お手元のPCで御覧ください。議事録作成の都合上、御発言の際は、前回同様、冒頭にお名前をおっしゃっていただきますよう、よろしくお願いいたします。
 また、防災科研からは質疑対応ということで参加いただいております。
 それでは、議事進行を中川部会長にお願いいたします。
【中川部会長】  こんにちは、皆さん。よろしくお願いいたします。お久しぶりになると思いますが。
 本日の議題は、国立研究開発法人防災科学技術研究所の次期中長期目標案についてです。研究開発法人になって初めてということになりますが、評価ではないので非公開とする理由はないと思いますので、この後は公開ということでよろしいでしょうか。皆さんから御異議等あれば。なければそのまま公開としたいと思いますが、よろしいですか。
 どなたからも御異議がないようですので、では、もし傍聴者がおられるようでしたら、事務局のほうで公開にしていただければと思います。よろしいですか。皆さん入られました。
 それでは、先ほど御紹介ありましたけれども、文科省の異動がありまして、吉田防災科学技術推進室長が着任したということで、一言御挨拶をお願いいたします。よろしくお願いします。
【吉田室長】  御紹介ありがとうございます。防災科学技術推進室長に着任しました吉田と申します。
 この防災科研部会では、次期中長期目標の検討とか、あるいは、この7年間の実績評価の最後の取りまとめなど非常に重要な議論が続くと承知しておりますので、委員の先生方に御指導いただきまして、しっかり取り組んでまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
【中川部会長】  どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。研究開発法人という制度が始まって、防災科学技術研究、ここの今の現計画は研発になったところからスタートですけれども、計画をつくったときにはまだ旧独法だったというようなことで、新しく研発になって初めての計画になるということ、その辺のことも事務局から説明があると思いますけれども、配付資料とか審議の進め方について、まず説明をお願いいたします。
 事務局からお願いいたします。
【山田室長補佐】  ありがとうございます。事務局より御説明させていただきます。
 本日は国立研究開発法人防災科学技術研究所の次期中長期目標案等について御審議をお願いしたく存じます。
 資料につきましては、議事次第にも記載されているとおりでございますが、次期中長期目標案の議論に関するものとして、資料1の概要、資料2に目標案の本文、資料3から5に、目標に付随するものとして、政策体系図、評価軸、使命等と目標との関係がございます。また、資料6が今後のスケジュールです。そのほか、参考資料1から7がございます。
 委員の皆様には、事前にメールにて送付しておりますが、欠落等の不備がございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。
 説明は以上になります。
【中川部会長】  ありがとうございます。皆さんのほう、資料は全部ダウンロードしてお手元に届いていますでしょうか。大丈夫ですね。ありがとうございます。
 それでは、事務局のほうから、次期中長期目標案の資料について御説明をお願いいたします。事務局、お願いします。
【山田室長補佐】  事務局です。ありがとうございます。最初に資料のほうを表示させていただきます。共有をいたします。
 資料、議事次第になりますけれども、この独立行政法人通則法第35条の4に基づきまして、主務大臣は国立研究開発法人が達成すべき業務運営に関する目標である中長期目標を定め、これを国立研究開発法人に指示し、公表しなければならないとされております。つきましては、本部会において、次期中長期目標案を御覧いただきつつ、大所高所から様々な御意見を賜りたいと考えております。
 次期中長期目標案の概要の説明に入る前に、大変恐縮ですけれども、こちらのほうから資料を配付しています参考資料6、国立研究開発法人における中長期目標の策定の目的と意義、そういったことを説明したいと思いますので、参考資料6をこちらから表示させていただきます。
 最初に、参考資料6のページ数で言いますと14ページに該当するところです。総務省の「独立行政法人の目標の策定に関する指針」になります。こちら御案内のとおり、委員の先生方も御存じかと思いますが、改めて簡単に説明させていただきたいと思っております。
 中長期目標の策定の目標とありますけれども、研究開発法人は、科学技術イノベーション政策等の実施機関として、効果的かつ効率的に法人の業務運営の理念の下、研究開発の最大化、それを第一の目標としまして、その研究開発成果の最大化と適正かつ効率的な業務運営、その両立を実現する、それが目標になっています。
 また、目標の中身は、この「研究開発成果の最大化その他業務の質の向上に関する事項」、「業務運営の効率に関する事項」、「財務内容の改善に関する事項」、そして「その他業務運営に関する事項」と4つほど項目が定められております。これらは全体として整合が取れたものとして十分留意することとされております。
 そして、第一の目標である「研究開発成果の最大化」とは、国民生活の生活、経済、文化の健全な発展とその他の公益に資する研究開発成果の創出を国全体として最大化することであると定義されておりまして、これは個々に実施するというよりはむしろ、研究開発法人のマネジメントを最大限に発揮するとあります。以下、丸1 から丸5 、こういった個々の取組、例えば、人材育成や適正な資源配分、こういったことを通じて法人全体として最大化を図るものとされております。
 また、最大化は単に直接的な成果のみならず、例えば、革新的技術シーズを事業化につなぐ応用研究や成果の実用化など橋渡し、また、ベンチャー企業等の育成とか活用、また、それ以外にも関係機関との連携、そういったことも含めて国全体として研究開発成果を最大化するといったことが非常に重要であるとここでは記載されています。
 そして、そのためには主務大臣はとありまして、目標に際しては、定量的な目標や測定可能な指標を設定する場合には、研究開発の現場への影響等も十分考慮してそれぞれの目標を定めていく、貢献する目標を定めていくといったことに、ここでは重要であると記載されています。
 それらを踏まえまして、すいませんが、資料1のほうに戻りたいと思います。資料1にあります次期中長期目標の概要になります。この設定のポイントは。
【中川部会長】  すいません、事務局。中川です。今の資料6のご説明ありがとうございます。この部分、この本部会を最初からやっていらっしゃる方は御存じのことだと思ったんですけれども、一般の法人の評価とか大学の評価とか違うんですよということも含めて、これもあえて事務局にも丁寧に説明していただくようお願いしたところです。これがベースですよというところを少し押さえていただいて、次の計画を理解していただこうということで打合せいたしました。
 この点についてもやもやしたまま入っていくと、きっと皆さん次の聞いていることが分からなくなると思ったので、もしここで、これ何ですかとか、そもそも何ですかみたいなことがあったら、御質問いただきたいと思っていますが。事務局、少しだけいいですか。
【山田室長補佐】  はい、結構です。
【中川部会長】  要するに、防災科研が最大化すればいいんですよということではないですよとここに書いてあります。国全体としてということですよということですし、一方で、裏方に回るということも大事ですよというようなことも書いてあると私は理解しています。そもそも独立行政法人というものにしたときに、効率的にお金を安くして最大サービスしなさいというようなことでは研究ができないよねという指摘がある中で、生まれてきたのが「研究開発成果の最大化」という概念です。そこのところがこの文章に入っている。防災科研がやること、防災科研が前に出ることだけが評価の対象ではないということを理解していただく。その上で、次の中期計画がどうなっているかということを見ていただきたいと思って、この部分をあえて丁寧に説明していただいたんですけれども。よろしいですか。どなたか御質問ないですか。
 結構これは、ほかの制度と違う仕組みになっていて、ふだん皆さんが評価される側に回るようなこともある方もいらっしゃると思いますが、そのときに言われていることと少しニュアンスが違いますよということを押さえておいてもらえれば、それでいいと思うんですけれども。
 越村さんは十分分かっていらっしゃると思うので。その辺は。少し違うところですよねということは。
【越村委員】  はい。大丈夫だと思います。
【中川部会長】  大丈夫ですよね。
【越村委員】  私は大丈夫です。
【中川部会長】  評価される側に回るとよく分かると思うので。そういう意味では瀧澤さんも研発のことは分かっていらっしゃると思うのですが、大丈夫でしょうか。
【瀧澤委員】  はい。
【中川部会長】  では、先に行きます。事務局、すいません、話の腰を折ってしまい。次、お願いします。
【山田室長補佐】  ありがとうございます。それでは、資料1になります。
 目標の作成に当たるポイントです。ここで書いてありますのは、災害の頻発化・激甚化、そして、自然災害に対するリスクが高まっている社会環境状況である。また、国難と言える大規模な災害をはじめとするあらゆる自然災害を乗り越える必要がある。そして、3つ目が、そういった自然災害に対する予測・予防から復旧・復興まで、全ての過程におけるオールフェーズ、そういった過程において、国、地方公共団体、民間、国民等が各主体の意思決定の根拠を提供する。そういったことが非常に重要である、課題であると考えております。そのため、我が国の持続可能な成長を支えるための基盤としての長期的な視野に立ち、継続して防災科学技術の研究開発に取り組む必要があるといったことを考えております。
 そして、防災科学技術研究所においては、以下の4つを次期目標としたいと考えておりまして、1つ目には、防災科学技術に関する研究開発を推進する。これまで以上に研究開発を推進していく。そして2つ目が、効果的・効率的な組織運営を行う体制を構築する。3つ目が、関連する機関との連携・協働・共創の強化を図る。そして4つ目が、総合知と言われる人文・社会科学、自然科学を融合した総合知を積極的に活用。そして、科学技術研究におけるイノベーションを創出すると、そういったことで目標を策定して実施していくことが今回の目標案としております。
 次のページを御覧ください。次のページはその目標案の構成になります。目次と思っていただければよろしいかと思います。資料2では本文になりますが、その目次です。目標期間は令和5年4月からの7年間。そして、ポイントとしては、研究開発の成果の最大化その他業務の質の向上に関する事項として、1つ目がレジリエントな社会の実現に向けた防災科学技術の研究開発の推進。そして、2つ目が、レジリエントな社会を支える研究基盤の運用・利活用の促進。3つ目が、レジリエントな社会を支える防災科学技術の中核的な形成です。これらを項目立てて、それぞれ目標として記載しております。
 また、画面右側の業務運営の効率に関する事項、財務内容の改善に関する事項、その他業務内容に関する重要事項、そういったことも目標案に記載していくといったことになります。
 次のページを御覧ください。次のページは、その研究開発のポイントとなるところです。研究開発の何をやっていくかということをもう少し説明したものになります。
 1つ目の1.レジリエントな社会の実現に向けた防災科学技術の研究開発の推進ですが、この中身は2つありまして、まず、(1)ですが、ここでポイントとしては、デジタル技術を活用した防災・減災に関わる総合的な研究を推進していくです。例えば、防災・減災に関わるデータの統合、SIP4Dのような流通基盤の整備、そして、シミュレーション、モデル、そういった技術開発、ハザードリスクの評価といったことを推進していくことです。
 そして、(2)で言いますと、防災・減災に関わる基礎研究及び基礎的研究開発の推進。何かといいますと、MOWLASのような地震・津波、火山災害とか、そういった基礎研究及び基盤的な研究開発を実施していくと丸1 で書いています。丸2 はマルチセンシング、シミュレーション等を活用した気象災害の軽減に関する研究開発をしていく。そこが今回の目標案では、最初に挙げさせていただいております。
 2つ目が、2.研究基盤の運用・利活用の促進としまして、MOWLASのような基盤的観測網の運用、そして、データの利活用促進といったことをこれまでもやってきましたけれども、さらに加速してやっていきたいといったことで次期目標に入れております。また、2つ目は、先進的研究施設の運用・利活用の促進としまして、E-ディフェンス、大型降雨実験、雪氷防災実験施設等のこういった先進的施設を効率的に運用していく。そして、外部機関への利活用も促進していくといったことで挙げさせていただいております。3つ目が、SIP4Dのような情報流通基盤の運用・利活用促進です。ほかの関係機関と連携しながら、そういったものを構築していくといったことを挙げさせていただいております。
 3つ目が、3.防災科学技術の中核的機関の形成です。レジリエントな社会を支える中核的な機関の形成としまして、以下、6つほど挙げさせておりますので、事前に御覧になっていただければと思っておりますので、省略させていただきます。
 次のページを御覧ください。次のページは、個別の指摘留意事項への対応状況になります。これは、例えば、科学技術・イノベーション基本計画においては、こういった目標が改定されるときには、総合知を積極的に活用するようにといったことが記載されておりますので、それを踏まて、今回の目標では総合知を活用していくというのを位置づけや役割に記載しておりますし、また、研究の中身でも総合知を積極的に活用するといったことで記載しております。
 次のページです。次のページの中で下に、防災科学技術研究所の見直し内容、8月末に決定しましたけれども、それと総務省からの法人ヒアリングといった場での総務省からの指摘事項がありまして、それを踏まえて目標案には以下のように、それぞれの国や地方公共団体、大学等のステークホルダーと幅広い連携を図り、連携に係る取組や成果を防災科研自らが分析・評価し、さらなる共創の強化を図るといったことで、こちらに反映するような形にしております。
 次のページになりますが、これは令和4年9月30日に防災科学技術委員会がありまして、その際に、「当面の防災科学技術の政策のあり方に関する提言」をいただいております。その中に、防災科研における研究開発のあり方といったことが提言の中にありまして、デジタル技術を活用するとか、データの統合や利活用基盤の整備、シミュレーション活用したデータ解析等といったこと、また、情報プロダクトの生成、そういったことを次期目標の中に取り入れたらどうかという提言をいただいておりましたので、それらも今回の目標案には反映するような形で、研究の推進の中にそれぞれ、デジタル技術を活用とかそういった文言を、シミュレーションを活用したとか、そういったことを記載するような形で反映しております。
 続きまして、業務の運営の効率化に関する事項が、資料2の17ページ目以降に、業務運営の効率に関する事項があります。基本的には、現行の目標を踏襲しながら、さらに進めるような形で今回の目標案にも記載しております。
 この中で、次のページの8ページ目になりますと、一般管理費に関してのというところがありまして、こちら一般管理について毎年度ゼロ%以上、○○と書いてありますけれども、これはまだ検討中のところでして、関係機関と協議と、そういったことを踏まえて、ここの部分が記載追加されていきます。具体的な数字ですが、現段階では、調整中の状態で先生方に御覧いただいている状況にあります。
 また、経費の合理化・効率化のところですが、現行の目標案には、独法における業務の運営の調達等合理化の取組の推進というこの文言は、現行では契約状況の点検とか、あと見直しといったところに書いてあったのを、次期中長期目標では、こちら経費の合理化・効率化というところに、ここに含めるような形で見直しております。
 以降、財務内容の改善、その他業務運営に関する事項等を記載させていただいておりまして、現行の目標とは若干違うところもありますが、基本的には、現行のものをさらに進めるといったところで記載しております。
 次に資料3です。資料3は政策体系図になります。これは目標に付随するものとして作っております。内容は、防災科学技術とは何か、そして、防災科学技術研究所法に基づく業務の範囲であり、国の方針とそれぞれありまして、その次期目標における取組として、先ほど説明しました研究開発の推進であったり、研究基盤の運用・利活用の促進、そして、中核的な形成と、そういったことを実施していくということで、政策体系図として、記載したものになります。
 次の資料4です。資料4は、目標における主な評価軸に関しての案になります。こちらも事務局、防災科研と調整しながら、作成しています。この評価軸ですが、1つは、研究領域に関して、それぞれの項目に応じて評価軸を設定、定性的な評価指標、そして定量的なモニタリング指標といったことを記載しています。
 他方、なかなか現行の目標案から踏まえるような形で、こちらに、たたきとして事務局は作成しております。特に、中川部会長との事前打合せの中であったのですが、モニタリング指標に関しては、指標として単に数値を測るだけでなく、防災科研自身がその結果を今後の研究開発等にフィードバックできるような指標、そういった指標は何かないか、必要じゃないかということを御指摘いただいておりました。
 事務局としても問題意識がありまして、防災科研にも相談しながら検討してまいりたいと考えているところですけれども、本日は、現状のこの案を御審議していただければと考えております。内容はそれぞれの項目ごとに書いておりますので、特にモニタリング指標が、例えば、論文の発表数とか口頭発表の件数といったのは多々見受けられますので、むしろ先生方に御審議していただいて、研究開発の現場にインセンティブが与えられるような何かモニタリング指標、そういったことを御審議していただければと考えています。
 それぞれの項目ごとに作っておりまして、防災科研の事業の評価の際にはこちらが非常に重要になるといったものですので、御審議していただければと考えております。
 次が資料5になります。これは防災科研の使命と目標との関係になりまして、今まで説明したとおり、使命があり、防災科研の使命、現状の課題、環境変化、そして、中長期では何をやるかということを整理した関係図になります。御覧いただければと思います。
 資料6です。スケジュールを書かせていただきました。現状、11月14日の部会ですが、この目標案は、今のところ来月12月14日を予定しておりますけれども、再度御審議していただきたいと考えています。1月に研発法人審議会が予定され、それに今回の次期中長期案を提出していくことになります。
 そして、1月下旬から、その目標案の諮問がありまして、3月初旬には、目標案が防災科研に提示される。そして、3月末には、防災科研が提出した次期中長期の計画の許可が下りて、4月1日から次期中長期目標と計画がスタートする。そういったスケジュールになっております。
 事務局からは以上になります。
【中川部会長】  ありがとうございました。
 一通りいろいろと段取りも含めて御説明いただきました。中身に入る前に、今、スケジュールを出していただいているので、これを基にして今日どこまで何をやるかということを皆さんで話をした上で、皆さんからいろいろ、肝腎の中長期目標案、資料2のことについて御意見をいただきたいと思います。
 まず、今日と12月14日、2回あります。事前の打合せのときに、モニタリング指標の中でも少し話をしましたけれども、主に事務局が前回の中長期計画に基づいて、いろいろなほかの政策、科学技術・イノベーション基本計画、国土強靱化、防災基本計画などから引っ張ってくるようなところにうまく当てはめるというようなことをしながら作成したものです。もう少し議論できると、防災科研としても考えられる余地があるようなものだと思うので、今回、少し意見交換したものを持って帰っていただいて、また、委員のほうからも必要があれば、今日聞いた上で改めて目を通して、いつまでにコメントをもらって、それを14日の日までに一定程度、防災科研とも資料をもらってメール等でやり取りした上で、14日の日にほぼ成案にして、最後は部会長預かりというふうにしていただいて、研発審に持っていくというような段取りになればいいかなと思っていたんですが。
 今日、全部一々細かいところ修文とかをやると時間も足りませんし、また、ちょっともったいないかなと思うので、少し大枠のところの話をしたいと思っていますが、まず、スケジュールについて。今日は大枠の話、それから、皆さんから注文とかをつけていただいて、その後、さらに資料に目を通していただいて細かい部分でいろいろ気になるところでさらにあれば、一定の日付を期限にして御意見いただき、それをまた防災科研と事務局のほうで検討していただいて、部会の皆さんに返していただいて、14日にそれに基づいて議論をして、細かい修文のところは部会長預かりとさせていただくというような流れでどうでしょうか。
 本当に細かいこと言い出すと、すごく気になるところがいっぱい出てくると思いますけれども、まず、進め方についての議論をここでした上で進みたいと思いますが、いかがでしょうか。皆さん、それについて御意見をまず先にいただきたいと思います。このスケジュールを見ていただいた上で。なければ、いいかどうか当てていってしまいますけれども、いいですか。もし御意見あったら、リアクションの手を挙げていただくと、私はモニターしていますので、大丈夫です。
 リアクションがないようですので、順番にお聞きします。モリ委員、どうですか。
【モリ委員】  ちょっとよく分からないことが多くて。でも、大体いいと思います。
【中川部会長】  モリ委員の場合特に、日本語をちゃんとしっかり読まないと、言葉で聞いただけでは分からないところもあるかと思いますので、少し読んでいただいて、コメント等あればメールでいただいて、それでまた、事務局なり防災科研なりコメントいただくということに、時間があったほうがいいですよね。
【モリ委員】  はい。分かりました。
【中川部会長】  ありがとうございます。瀧澤委員、いかがですか。
【瀧澤委員】  ありがとうございます。全体のスケジュール感については了解いたしました。それでいいと思うんですけれども。先ほど事務局の方に御説明いただいた中で、私のほうでまだ消化し切れてない点を幾つか質問させていただいてよろしいでしょうか。
【中川部会長】  中身については、後で行きたいと思います。
【瀧澤委員】  では、取りあえず、今はやめておきます。
【中川部会長】  進め方について確認した上で今日の話に入っていきたいと思うので。いいですかね。後でまた、説明してもらった部分、それから、資料1、2の特に2が一番重要になりますが、それについての御質問を受けたいと思います。
 私の上からで行くと、越村さん。今日も途中までなので、メールくださいとかいう話になるんですが。
【越村委員】  進め方については異議ありません。
【中川部会長】  了解です。それから、国崎委員。
【国崎委員】  進め方については異議ございません。
【中川部会長】  分かりました。新海委員、いかがですか。
【新海委員】  はい。さきほどの進め方のとおりで問題ありません。
【中川部会長】  ありがとうございます。もし音声が難しいようでしたら、チャットでも書いていただいても結構です。モニターするようにしておきます。
 ということで、今いらっしゃる委員はここまでですか、事務局いかがでしょうか。
【山田室長補佐】  事務局です、把握している委員は以上となります。
【中川部会長】  そこまでかな。モリさん、瀧澤さん、越村さん、新海さん、国崎さん。そこまでですか。
【若林委員】  若林です。すいません。
【中川部会長】  若林さん、名前は「iPhone」かな。
【若林委員】  はい、iPhoneで。異議ございませんので。ありがとうございました。
【中川部会長】  分かりました。若林委員も研発の最初から御覧になっているので、その部分をせっかくなので少し議論しておかないと、研発審の中でまたあれですけど、今回だと私と国崎さんが困るので、皆さんの御意見いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
【若林委員】  よろしくお願いします。
【中川部会長】  ありがとうございます。
 ということで今の確認をすると、今日、いろいろ御意見をいただきます。足りなかったものはメールで、事務局のほうで期限を切って、いつまでにということをください。それで、皆さんは御意見を寄せていただく。それから、それに基づいて事務局及び防災科研の側からコメントをいただくなりして、修正等をしていただいたものを14日に出していただく。場合によっては、14日当日じゃなくて事前にいただいたものを皆さん見ておいて、そこで大きな異議がなければ、14日の日に成案にし、細かい部分については私と事務局で最後仕上げるということで進めていきたいと思っていますが、事務局、それで段取りとしてよろしいですか。
【山田室長補佐】  はい、結構です。ありがとうございます。
【中川部会長】  それでは、今、もう既に瀧澤委員からもありましたけれども、皆さん事前に確認いただいている資料の中で、大きなところで言うと資料1、それの細かい本文が資料2になると思いますが、それについて御意見をいただきたいと思っています。じゃあ、最初、瀧澤委員からですかね。
【瀧澤委員】  じゃあ、幾つかお願いしたいんですけれども。資料1の4ページ目から、個別の指摘留意事項などへの対応状況という題名で何ページか続くんですけれども、この個別の指摘は具体的に何かご説明いただきたいです。
【中川部会長】  事務局、いいですか。
【新宮係長】  事務局です。こちら個別の指摘留意事項というタイトルにさせていただいていますが、中長期目標を策定するに当たり、事前に省内の取りまとめ課のほうからも、例えば、科学技術イノベーション基本計画であったり総務省の留意事項の5ページ目に書いてあるところですね。そのほか各分野における各種提言であったりとか、そういった政策文書などで指摘されている、中長期目標検討のときにはきちんと対応するように言われている事項をまとめたページとなっております。指摘というタイトルにしてしまっているんですけれども、主にはそういうオフィシャルな文書というふうに思っていただけたら大丈夫です。
【中川部会長】  瀧澤さん、大丈夫でしょうか。
【瀧澤委員】  そういう意味ですか。分かりました。
【中川部会長】  続いてご質問があればお願いします。
【瀧澤委員】  6ページ目のところに、学術審議会の研究計画の防災科学技術委員会のほうの指摘も取り込んでいますよというところがあるんですけれども、ここの委員会からの持込みというのはこれだけで、今後、中期目標の策定に当たっては、この委員会は開催せず、部会だけで議論していくというようなかたちでしょうか。
 例えば、先ほどの具体的なKPIの指標のところがありましたよね。あれを具体的にどう決めるのかは、結構専門的な知見も必要かなと思ったんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
【新宮係長】  こちらの6ページ目にある防災委員会の提言につきましては、既に9月の時点で防災科学技術委員会から出された提言となっており、その中で防災科学技術研究所おける研究活動の在り方として期待される内容が書かれています。分量が大変多くなってしまうので、特に主立ったところとして、こちらのデジタルのシミュレーション関係の記載のみ挙げておりますが、これ以外に防災科研に期待される内容が含まれている提言となっております。
 それらの個別の内容につきましても目標のほうにきちんと反映はしておりますので、もし御入用でしたら、追って瀧澤先生のほうに御連絡させていただければと思います。
 また、その指標などの検討に当たり、こちらの委員会との関係では、先生たちに御議論いただく防災科研の目標案を必ず何かもう一度お諮りしなくてはいけないという関係性にはなっていません。基本的には、こちらの防災科学技術委員会からぜひ取り組んでほしいと言われており、既に目標案に盛り込まれているものとして御認識いただいた上で、防災科学技術研究所部会の先生方にフラットに御議論いただいて構いません。
【瀧澤委員】  分かりました。あと、もう一つ、以前つくばにお伺いしたときに、たしか次期の中長期目標に向けて所内でいろいろ意見を出し合って、ボトムアップでやりたいことと政策のほうでトップダウンでやってほしいことをうまくすり合わせて、バランスを取って、皆さんのやる気、モチベーションを維持しながらいい方向に持っていくということだったと理解しています。今日はそういったお話はなかったんですが、それは前提としてあるわけですよね。確認ですけれども。
【新宮係長】  あくまで目標は主務大臣である文科大臣からお示しするものとなりますが、おっしゃるとおり、実際に来年度以降、防災科研がどのように取り組んでいきたいかという防災科研の意向も重要になってくるものですので、事務的には、内々には目標案も防災科研と調整をさせていただいており、防災科研のほうでも取り組みたい内容というものが読めるかどうかという事前チェックはしていただいております。
【瀧澤委員】  分かりました。取りあえず、私の質問はここまでにしておきます。ありがとうございました。
【中川部会長】  どちらかというと、瀧澤委員も中身というよりはプロセス的な話だったと思うんですが、ほかに、もう中身のほうに入って御質問していただいてもいいとは思うんですけれども、多分、そのプロセスが見えないと皆さんもコメントしにくいかと思うんですが。先に出てしまわれる越村さんいかがでしょうか。
【越村委員】  中身の話をしていいということですか。
【中川部会長】  中身の話です。お願いします。
【越村委員】  ありがとうございます。すいません。今日、途中で中座しますので。
 前回というか、今回は次が第5期になるんですよね。第4期の中期計画の策定時から私は関わらせていただいていますので、今回新しくなった部分というのは特に伺いたいなというふうに思っていました。
 本日御報告いただいた中で特徴的なのは、デジタル技術の活用という部分と、あとは、新しくワードとして入ってきたのが共創という言葉ですよね。もう一つは、総合知。この3つなのかなと思っています。これはですから、時代の科学技術政策に対応した形で目標に盛り込んでいただいていると理解しています。これは非常に優れたこれまでの防災科研の活動を踏まえて大きく発展させるものとして、私自身は期待しています。
 総合知というのも一歩踏み込んで、我が国の総合知を活用するというふうに1ページ目は書いてあるんですけれども、どうなんでしょう。活用するというのか、新しくつくるものである、あるいは探求するものであると考えるべきなのか。そこら辺を伺ってみたいなというふうに思いました。その点が1点。
 共創の強化を図るというところで、この共創というのは、様々な社会の主体との連携・協働からもう一歩踏み込んだ共創というところの新しい概念を入れていただいたと思うんですけれども、これはいろいろな方面での重要な言葉になるのかなと思います。
 それは1つは、イノベーション創出という面で、今回、新しく防災科研が出資した会社を立ち上げて、その会社を通じた情報プロダクツの展開を図っていくというのも共創のうちの1つだと思いますし、前回というか、中期目標、自己評価のほうでもかなり特出しして出していただいていた人材育成の部分ですね。人材育成のほうも、こちら今文書で書かれているのは、連携大学院制度等を活用した新しい人材育成の方策についても触れていただいています。こちらも共創の重要な側面なのかなと思います。
 特に人材育成というのは今後力を入れていかれるということで、私自身はその中身として伺いたいのは、人材育成についてバージョンアップというか、これからどのような形での進化を構想されているのかというのを伺ってみたいなと思います。
 もう一つ、最後は、情報プロダクツという言葉は、かなり今までも意識して成果として上げていただいているということを理解しています。この情報プロダクツの活用の仕方、様々な研究の分野もそうですし、時間軸で見てもどんどんプロダクツが生成されていって保存されていくという流れだと思うんです。その情報プロダクツというものをストアするというか、保存しておくものとして何を考えているかということです。それがこの2番のデジタルアーカイブのことをおっしゃっていて、このデジタルアーカイブに言わば情報プロダクツ、成果というものが集約されていくような媒体になっていくのかどうか。デジタルアーカイブと情報プロダクツの関連みたいなもの。
 デジタルアーカイブというのは前回の中期目標でも掲げていただいていましたが、恐らく、今申し上げたようなDXであるとか新しい知を創出するという方向で研究が進むにつれて、このデジタルアーカイブというものの考え方についても、もしかしたら再定義が必要なのかもしれないというふうに思った次第です。
 以上です。
【中川部会長】  ありがとうございます。なかなか、さすがいろいろな御指摘、一々ごもっともだなと思って聞いておりましたが。これはどうでしょう。事務局から行けますか。
【吉田室長】  総合知のお話は、今、すばらしい総合知がこの分野でも存在して、それをただ活用するだけではない、そういう状況にはまだないという御指摘だと思います。その点は確かに御指摘のとおりだと思いますので、少し書きぶりについては検討してみたいと思います。これから、まさに人文・社会系も含めて総合知を創出していく必要があるということをもう少し分かりやすく書いたほうがいいのかなと感じました。ありがとうございます。
 あと、人材育成の連携大学院とデジタルアーカイブについては、防災科研のほうからもし御説明ありましたら、よろしくお願いします。
【林理事長】  防災科研は3年前から、筑波大学と一緒になって学位プログラムをつくっておりまして、協働大学院制度ということで、防災科研のスタッフもリスク工学の共同大学院の正規の教員となって運営をし、教育をしている仕組みをスタートさせています。連携大学院は、いろいろな大学がいろいろなところでやっておられて、言ってみれば客員教授で行っているだけですけれども、協働大学院というのは、実際に自分たちの意向でもっていろいろ研究会の運営ができるということと、これからどんどん人が減っていく中で、防災科研としては、まず、修士卒の人に我が社に就職をしてもらって、働きながらドクターが取れるという取組を実践することで若い人材の確保に努めたいというふうに思っておりまして、まだ今は筑波大学とだけですけれども、できればこういった協働大学院制度をさらに推進したい。
 大学もなかなか学生定員というのはもらえないところで、学生の育成、次世代の研究者の育成と言い換えてもいいですが、それは研究所にとってみれば悲願なわけですけれども、ある意味それが可能になっているというふうに考えていて、この書き方は何となく積極的ではないように書いているなという印象を正直持っています。
 それから、先ほどの総合知ですが、ないというのは現実かもしれないけれども、どういう総合知をつくるのかという姿勢をむしろ強調したいわけで、役に立たないものを集めても意味がないのではないのか。骨董屋をやるわけではないわけですから、実際の被害の軽減に役立つような総合知をつくるということは、利活用を念頭に置きながら必要な総合ということをやっていく。探求そのものが利活用を前提してやらなかったらいけないという認識で、むしろ利活用というのを強調しているというふうに御理解をいただいたらと思います。
【越村委員】  ありがとうございます。いいですか。私のほうからコメントして。
【中川部会長】  どうぞ。
【越村委員】  総合知に関する定義の認識とか、どのように創出していくか、あるいは活用していくかという考え方は、私も今林理事長のお話を伺って同感ですので、よろしいかと思います。
 先ほどの人材育成ですけれども、共同大学院というのは、今、筑波大学との協定に基づいて進められているということで、これをほかの大学にも広げていかれるという構想がおありであれば、中期目標……。
【林理事長】  できれば東北大学ともやりたいなと思っています。
【越村委員】  なるほど。これは大学のほうの合意もあると思うので、もしかしたら、例えば、KPIに入れてしまうとかだと大変かもしれませんけれども、もしそこまで踏み込んだ構想をお持ちであれば、中期目標の中に記述として入れられてもいいのかなというふうに思いました。
【林理事長】  少なくとも、今年度末で1人目のドクターが輩出される予定なので、そこを次の大学とのというのはチャレンジなので、そこはKPIとしては避けたいですけれども。今の仕組みとして動き始めたこの筑波での協働大学院方式をさらに充実させて、できるだけたくさんのドクターを輩出し、うちの若手人材を拡充するというのはKPIに入れてもいいのではないかと思います。
 今、定員13人のうち9人はドクターに来年度なるのですが、選考の中では、この防災科研絡みのところが一番マジョリティーになっているので、なかなか突出はしているというふうに認識はしています。
【越村委員】  分かりました。どうでしょうね。筑波の例をうまくやっていただくと、東北大学としてもそういうのがあればいいかもしれません。
【林理事長】  そうですよね。チャレンジですから。
【越村委員】  ただ、学生を一方的に持っていかれてしまうと反対が大きいと思うので、大学、教員もコミットする方向でやっていただけると、大学からは賛同を得やすいのかなと。
【林理事長】  それはそういうふうにしていただいたら。うちも本当にいい人は出さないけれども、置いておきたいけれどもというような子を、例えば、うちに出してもらってもいいのではないかというふうなつもりでおりますので。
【越村委員】  それで新たな雇用というか、新しい人材発掘につながるのであれば、いいと思います。
【林理事長】  1つのところで型にはめてつくるよりは、いろいろなヘテロな経験をしてもらいながら行くほうが創造性は高いかもしれないと思うので、ぜひ進めたいと思います。
【中川部会長】  越村委員、共創の話は、コメントは特になかったということでいいですか。
【越村委員】  共創の話は、1つ人材育成という意味での共創の方向性というのは今伺って納得できました。あとは、民間との連携を強化したり、あるいは、いわゆる防災事業への貢献というところですかね。それをもっと踏み込んでやっていかれる。
【林理事長】  そういう意味では、先ほど総合知に関して、使えることを念頭につくっていくと申し上げましたけれども、使っている人たちとの間の共通の意識というのが大前提になるので、そういう意味では、アカデミアだけが独自に何かというのではなくて、共創というのを全方位的に捉えて、それを大前提に置いていろいろな研究開発を進めていくというふうに考えております。
【越村委員】  それは大賛成です。あと僕が伺ったのは、情報プロダクツとアーカイブの関係です。
【林理事長】  情報プロダクツについては、2020年に学術会議で、インターネット上にいろいろな情報を統合・集約できるようなオンライン・システムというのを構築するべきだというふうに提言をして、それの実現を図ろうと、今、継続的に活動をしています。まだパイロットスタディぐらいのレベルですけれども、それが目指しているのを言ってみれば、オンラインでのデータベース化だというふうに御理解をいただいて、もちろん先ほどの予測、予防、対応、全部のフェーズをやりますので、それぞれにサブドメインがあって、そういうものを取りあえずは集積をし、それを相互に利用し合って、新たな総合知に向けたチャレンジをしていく。
 現実には、ただそういうコンピューターの仕掛けだけを使っていくわけにいきませんから、現場の共創の中では、ファシリテーターというようなものも充実をさせて、もっとヒューメインな形で知能創造をしていきたいというような思いでデジタルアーカイブと書いております。
【越村委員】  ありがとうございます。ですから、単にストアして置いておくというだけじゃなくて、活用を前提としたということで、言わば、成長しながら使っていくということですね。理解しました。ありがとうございます。
【林理事長】  ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。アーカイブの話なんかは、ためていく時期からじゃなくて、もっと活用とか現場に立てていくことで何ぼみたいなところまでいったようなことが、一緒につくっていく、それが共創で、またそれで総合知がそこに使われるというようなイメージの言葉だと理解しました。ありがとうございました。
 ほかにどなたかいかがでしょうか。
【越村委員】  申し訳ありませんが、退出させていただきます。
【中川部会長】  越村さん、これでおしまい?
【越村委員】  はい。どうもありがとうございました。
【中川部会長】  越村委員。もう一度読んで何か気になるところ、文言があったら、事務局のほうにメールということになると思いますので、また、それは追って事務局から案内があると思いますので、よろしくお願いいたします。御苦労さまでした。
【越村委員】  失礼します。
【中川部会長】  ほかに御意見お願いします。いかがでしょうか。リアクションで手を挙げるとかしていただけると私が分かるんですが。発言していただいても結構です。いかがですか。ないと当てていってしまいますよ。いいですか。
 瀧澤委員はさっき外形的な話だけだったので、中身のこと、いかがですか。
【瀧澤委員】  大枠は特に、従前の延長線上のことをより進化させていくのかなというふうに理解しましたので、特に問題ないと思います。
 1つだけお伺いしたいのは、つくばに伺ったときに、日本の防災対応のやり方というのは、諸外国の標準化されたものと大分個性的で違うんだよというようなお話がありました。少し漠然とした理解で申し訳ないんですけれども。国際標準的な対応がもし必要であれば、そういうのもしっかりと書いておいたほうがいいのかなと思いましたが、その点、少し説明していただければ助かります。
【中川部会長】  いかがでしょうか。国際標準の話はやっていらっしゃると思いますけれども。事務局ないし防災科研、どちらかご説明をお願いします。
【新宮係長】  事務局です。御指摘ありがとうございます。
【中川部会長】  どうぞ。
【新宮係長】  防災行政、日本の防災対応について、防災科研がどう貢献していくかというところは、資料2の本文で言いますと、6ページ目の(5)防災行政への貢献という欄に記載させていただいております。今、御指摘いただいた、国際標準での対応についてきちんとこちらに明記するかというところについては、防災科研ともこの後相談してみようと思います。ありがとうございました。
【中川部会長】  ありがとうございます。瀧澤委員、いいですか。
【瀧澤委員】  はい。ありがとうございます。
【中川部会長】  もし防災科研から何かコメントあれば。
【林理事長】  瀧澤委員が言ってくださったのというのは、実は世界で防災を熱心にやっている、いわゆる自然災害に対する防災というのを熱心にやっているのは、アメリカと日本ぐらいしか実はありません。それで、日本は伝統的に構造物を強くするという形のアプローチで防災をずっとやってきましたから、予防力は世界で一番高い国に今でもなっています。
 アメリカは実は、防災に関心を持ち始めたものはそんなに古くからではないので、むしろ70年代に日本がいろいろ防災力を高めたというのに触発されていろいろ考え始めたようなところがあって、そうなると、アメリカの場合は社会基盤整備が全部終わっていましたから、結局、一番当面のレベルアップはどこかというので、実際に災害が起きた後の対応というところの標準化というのをこの50年ぐらい一生懸命やってきました。
 日本は、それこそ阪神・淡路大震災が起こるまでは、むしろそんなものは起きないというふうな思いでいましたので、そこから後、対応というのが初めて問題になってきている。それまではそんなに大きな規模の災害はなかったので、どちらかといえば消防庁系のお役所が中心になって、人命救助だとか救命救助だとか、消火だとか、あるいはアンビュランスサービスみたいなところを中心に、自分たちでやれる範囲で改善をしてきたというところです。
 95年の大規模な災害以降、日本でもどんどん大規模災害化が進んでいて、昔のどこかの市町村の総務課長が4日ぐらい点滴を打ちながら頑張れば対応できるというレベルではなくなってきて、複数の市町村の職員が応援・受援をいかに効果的にするというふうになってきている。今、標準化について世界では、ISOももう災害対応についてつくっていて、アメリカの同じ言葉をヨーロッパも採用している。ということは、アフリカも中南米も使っているということで、デファクトスタンダードが、特に2001年の同時多発テロを契機にしてアメリカが本気になってつくりましたので、それが進んでいる。
 日本はある意味、そういう全体の流れに対して、俺たちはできるのだからということでかなり強い抵抗感があって、だいぶ標準化が遅れましたけれども、この10年ほど、内閣府もそういった世界標準に合わせた災害対応をベースにした研修訓練というのはスタートさせていて、今回のデジタルの世界の中でも、特に応急対応DXという市町村がやる災害対応を標準化するプロジェクトを今年からスタートさせていただきましたが、そこの中での中心的なキーワードは、世界標準に即した災害対応の実現というものを目指しております。
 ですから、災害対応あるいは応急対応をDX化するというプロジェクトとして出していますので、全体としての一番最初に書いていただいている、知の統合を目指すデジタル技術を活用した防災・減災に関する総合的な研究開発という中で実現しようとしている大きなものの1つだとお考えいただいたらいいかと思います。
【中川部会長】  どうですか。何かコメントありますか。瀧澤委員。
【瀧澤委員】  どうもありがとうございます。大変丁寧に御解説いただいて、既に盛り込まれているということでよく理解できました。ありがとうございます。
【中川部会長】  文言としてどうするかというのも、またもう一回御検討いただければと思います。
 林理事長のお話もありましたけれども、最近なるほどと思ったことというと、ヨーロッパが特に気候変動を踏まえた風水害対策というのが国家的スイッチが入っているというようなことをUNDRRの日本人代表の女性の方にお話をお伺いしたところもあって、面白い風向きが出てきているかなというようなところもあって、そういうこともキャッチアップしていかないといけないかなとは少し思っています。風水害系の方はそういう意識もあるかと思うので、そういうのも念頭に置いたらいいかなと思いました。今のコメントみたいなものです。
 ほかにいかがでしょうか。瀧澤委員が終わったから、モリ委員、ありますか。大分見えてきましたか。
【モリ委員】  いや、今、コメントできない。
【中川部会長】  分かりました。ぜひ、文字を見てゆっくりコメントください。よろしいですか。全体的な柱のことについては大分説明があったと思います。
 国崎委員、いかがでしょうか。
【国崎委員】  私も今、どのように発言しようかなというふうに意見を整理しているところなんですけれども、1つ先にお伝えすると、デジタルアーカイブのところが少し気になっていまして、資料2のほうで書かれているデジタルアーカイブのところがありますよね。(2)の6ページなんですが。
 ここに関して、令和5年からの中長期目標の中で書かれていることというところが、これまでのとあまり変わってないような気がして、具体的に、この令和5年からの中長期的目標の中で、防災科研さんのほうでどのように今までの成果というものをデジタルアーカイブ化していくのかというところの部分で、新しく書き加えるべきところがあるんじゃないかなと。ごめんなさい。表現としてもやもやしていて分かりにくいと思うんですけれども。
 ここの部分、もう少し具体的に表現できないものかなというふうに考えているところがあるんですが。ごめんなさい。うまく表現できてないので、また後にします。
【中川部会長】  何となく分かるような気がするんですけれども。デジタルアーカイブの話も幾つか出ていて、この表現でいいのかというようなところ。さっきの御説明もあったんですが、もう少しここの言葉に対する込めている意味合いとか、あと、どんなことをやることがこれまでと違うのかという点について、もう少し補足的にコメントいただけますかと、いう意味ではないかと私は思ったんですけれども、そういうことですか。
【国崎委員】  そうです。
【中川部会長】  ありがとうございます。事務局もしくは防災科研さんのほうから。要するに、これまでと違う、ためていくストックだけじゃないみたいな話、さきほど少しお話がありましたけれども、もう少し説明をいただけますか。この言葉に込めた意味みたいなことで。いかがでしょうか。
【林理事長】  防災科研側から先に申し上げれば、この資料1の7ページ目を見ていただくと、第4期のときの防災科学技術におけるイノベーションの中核的機関の形成というところの3番目に、研究開発成果の普及、知的財産の活用促進とあった。非常にどうとも取れるといったらいいですか、雑な書き方をしていたものを今回は3つにブレークダウンをして、その中の1つは、先ほどからずっと申し上げているような共創ということで、いろいろなステークホルダーの皆さんと一緒にやりましょうというアプローチです。
 それから、この2はアーカイブなのですが、アーカイブの記述としてはなかなかバランスがよくて、あんまり突っ込まれないように一生懸命作文をしてくれたというふうに認識をしていて、あんまり下手にとんがらせると、そこでこける可能性があるので、こういうものを7年かけてレベルアップさせていくという、そういう仕掛けもつくるというのを2つ目に挙げています。それから、3つ目に、実際に、先ほどちょっとファシリテーターというようなキーワードも言いましたけれども、双方向のコミュニケーションを活発にしていって、データベースの利活用というのを進めていくというような、今まで3にごろごろとまとめていたものを3つにブレークダウンして、それぞれに大過のないような表現として書かせていただいているというのが防災科研的な理解です。
【安藤理事】  いいでしょうか。理事の安藤です。
【中川部会長】  どうぞ。
【安藤理事】  お世話になっております。まず、目標を見ていただくとお分かりになるかと思うのですけれども、デジタルアーカイブというものは、まず、目標には今期は記載がないというふうに理解をしております。中長期計画のほうには、研究成果と知財の活用促進という中で少し入っておりますけれども、私ども、今期はきちんと目標に掲げて取り組むべきというふうな整備が必要ではないかということでまず考えて議論をしたものです。
 それで、その趣旨は、先ほど越村先生も少し同じコンテクストで言われたかと思うのですけれども、利用しやすいような形でつくっていけないかということと、関係の機関としっかりと連携をして相互に使えるような、あるいは、広く使えるような形を、うまくそういう形がつくれないかというふうに考えたところで、このような形で記載してはどうかということで書かせていただきました。
 KPIをどうつくるかというのは、この点について言えばかなり工夫が必要かと思いますけれども、これは大事な目標として考えるべきというふうには思っております。何より、防災科研全てで情報を持っているわけではありませんので、関係機関との連携というのがないと、使いやすいものは出来上がらないだろうというふうに思っておりまして、ここは関係省庁とか関係機関との連絡とか調整というものをむしろ文科省の目標にきちっと掲げていただくことで、少しやりやすくなるのではないかというふうに思ったところであります。
 すいません。長くなりました。
【中川部会長】  国崎委員、大分もやもやが晴れましたか。
【国崎委員】  はい、大分晴れました。ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。
【国崎委員】  あともう一点よろしいですか。
【中川部会長】  どうぞ。
【国崎委員】  研究開発の国際展開のところなんですけれども、後ほど評価軸の話をされると思うんですが、ここで評価指標としては海外の研究機関・国際機関等の連携による成果ということになっています。連携による成果というところをどのように出していくのかといった中で、これまでは、コロナもあってなかなか思うように進んでいなかった国際連携というところもあったと思うんですが、具体的に、この令和5年からの中長期目標の中で、これをどのように考えていくのかというところがもう少し、ここもまたアーカイブという話は具体性があったほうがいいんじゃないのかなというふうに思いました。
 指標では、本当にこの成果を考えたときに、共同研究数とか研修生の受入れニーズ等で評価を考えていいのかというところも、ちょっと悩みどころではあるんですけれども、ここについて少し御意見いただけたらありがたいです。
【中川部会長】  いかがでしょうか。どう考えて変えたんだということですが。いかがですか。事務局ですか。事務局で、その後、防災科研から補足して。
【新宮係長】  事務局です。御指摘ありがとうございます。評価指標になりますので、モニタリング指標と違い、明示的に何かこの数値で絶対に測るというものがぎりぎりと決まっている記載にはなっていないというのがまず前提となります。
 その上で、御指摘いただいたとおり、コロナの事情も、今、国内外含めて行き来であったりとかもありますけれども、結構収まってきたといいますか、落ち着いて、国際交流などの解決策も見いだされてきたところになりますので、防災科研としても、国際交流であったりとかは今後活発していくかなというふうに考えておりますので、御指摘を踏まえて、ここの実際の評価指標のところ、今、ばくっと書いてしまっているんですけれども、実際のどうやって成果を測っていくかというところについては、すいません、こちらでももう少しまた御相談させていただければと思っています。
 すいません。ひとまず、こちらからは以上となります。防災科研側から、もし今御検討されていることとか補足ありましたら、お願いいたします。
【林理事長】  今大体お話いただいたことと重なりますけれども、共同研究をするということはすごく大事な考え方だと思っておりますので、確かにコロナで大変やりにくくなっていたところがありますが、ここ最近の状況で言えば、新しい協定に発展をさせるといったことも含めて、いろいろな議論が始まったところもありますので、むしろこれは実際に人が移動するといったことも含めて、きちっと共同で交流、研究をしていくという動きが今見えてきているというふうに思っています。
 そういう中で、本来大事な共同研究や交流といったことは、これまでどおり、しっかりと具体的なものをつくって充実していくべきだというところは防災科研としても大事にしたいというふうに思っておりますので、これはきちっと評価としては書いていただき、それで、どういう形でカウントしていくかといったところをもう少し指標として測りやすいように、文科省、事務局のほうともいろいろ相談をさせていただければというふうに思います。
【国崎委員】  ありがとうございます。
【中川部会長】  よろしいですか。ありがとうございます。そこの指標については、また後で、私も少し聞きたいと思っています。
 新海委員、いかがですか。
【新海委員】  新海でございます。私はコメント1点と質問2点でございます。
 コメントとしましては、先ほどお示しがありました、7ページの第4と第5期の比較表といいますか、これは非常に分かりやすいところです。特に私みたいに途中から入った者につきましては、4期との継続性という意味でつながりが非常に分かりましたので、こういった表は非常に見やすくて分かりやすいと思いました。
 その中で、質問としましては、この第5期につきましても、中長期ということで7年間あるかと思うんですけれども、この中で、第5期の中長期目標の全てという話じゃないんでしょうけれども、例えば、7年間の中のゴールといいますか、先ほどKPIの話もありましたが、ゴールのイメージといいますか、この大きな3つの柱のどの辺に7年後にある姿になるのかというところが、大枠でもいいので、それが見えるといいかなと思ったんですけれども。あるいは、中間で、中長期になりますので、途中で変更という意味では、3年、4年のあたりで何かイメージされているのか。もしそういうのがありましたら教えていただきたいと思いました。
 それともう一点につきましては、資料5のほうになるんですけれども、これも非常に分かりやすくて、使命との関係性という意味で、現状と課題で、強みと弱みを踏まえて、環境変化を踏まえながら中長期目標とあったんですけれども、この資料のほうの位置づけとしまして、下のほうの中長期という、あくまでもこの第5期をイメージしているものであるのか、もっと先を見据えた中長期であるのか。この中長期目標の資料5の位置づけと、最初の資料1の中長期のポイントというところ、似たようであって若干違うのかと思いまして、こちらの位置づけを確認したいと思いました。
 以上でございます。
【中川部会長】  どうですか。事務局かな。
【新宮係長】  事務局です。2点目のほうの御質問から先に回答させていただきます。
 資料5について、まず、こちらの資料ですが、こちらは総務省のほうから中長期目標策定に当たって、使命、現状、課題、環境変化、そして、今回作る新しい目標の関係性を整理するために作ってほしいと、様式も示されて作成依頼が来ているものとなります。
 そのため、新海先生の御質問に答えますと、下の中長期目標については、あくまで今回第5期の目標でどのようなことに取り組んでいくかということを記載しているものになります。
 こちらでひとまず回答のほう大丈夫でしょうか。
【新海委員】  分かりました。ありがとうございます。
【新宮係長】  もう1点のほうで、今回の中長期目標、第5期の目標で、具体的に取り込む3ポツの研究開発についてのところの目標であったり、途中の中間の目標などあるかということなんですけれども、基本的には、第5期の7年間を通して、防災科研のほうで具体的な研究開発を通してどのような社会を目指していくか、どのように社会に貢献していくかというところも、こちらの本文のほうに記載させていただいているものになります。
 例えば、今示している3ポツ目の1ポツ目です。レジリエントな社会の実現に向けた防災科学技術の研究開発の推進。防災科研として、今回、第5期の目玉としてデジタルを活用したシミュレーションのことも書かせていただいていますが、こちらについても、例えば、(1)のところで、今、目玉のデジタル技術を活用した研究開発、どんなことを目指すかというところは、(1)の一番下のところのほうです。「これらの取組により国、地方公共団体、民間企業など社会を構成する様々な多様な主体が」と始まっているそこの行になるんですけれども、こういったところに書かせていただいているとおり、社会全体のさらなるレジリエンス向上のため、そういったことを目指すためにも、防災科研として取り組んでいただきたいトピックとして書かせていただいています。
 基本的にどこのパートもこのように、防災科研の取組を通してどんな貢献をしていきたいかということをこちらとしては明記させていただいているつもりなんですけれども、もし御覧いただいて目標としている姿が分かりにくいという箇所などがございましたら、教えていただければと思います。
【新海委員】  ありがとうございます。中期といいますか、中間で、最後に7年と話をさせていただきましたのは、最終年次という意味ではいろいろあるかと思うんですけれども、途中で評価という意味で、そうしますと、後年次のほうで、どちらかというとAとか、ある意味で自分たちでゴール近づいているので、そんな達成度という具合になってしまうかと思いまして。
 例えば、単年度で1年目、2年目のときはなかなか成果が出ないという話もあるかと思いますので、その辺も、中間でも少しゴールを共有できますと、単年度であっても、同じようにAとかSとか前に進んでいるねという話を含めまして、一緒の物差しを持ったほうがいいかなと思った次第なので、そんなコメントをさせていただきました。
 以上です。
【新宮係長】  ありがとうございます。どうしても目標策定に当たっては、7年間の目標として主務大臣のほうから、文科大臣のほうが示すものになるので、なかなか単年度ごとの目標を明記するものにはならないんですけれども、防災科研のほうでも年度計画などつくられますので、単年度ごとにどこまで目指すのかというビジョンの共有は、担当者ベースでも実施できればなというふうに今御指摘を伺いながら思いました。ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。研発になって7年というやり方がスタートし、現行でも5年ということをやっている研発もあるわけですが、7年なので中間評価みたいな形で目標をもう一回考えたりとかすることが、少なくとも評価する我々と共有できたらいいよねというのも、新海委員の今の御指摘の中に入っていたかなと思うので、それは実は、今の現行7年ですと、見込み評価ということでしか最後に来ないので、もう少し中間でやれるような仕組みが研発の評価としてあってもいいのかなというようなイメージも含んでいたかなと思うんですけれども。そんなこともありますよね、新海委員。
【新海委員】  はい、そのとおりでございます。
【中川部会長】  なので、そこら辺、この目標に書くものではないんですけれども、7年計画の中で、中間でどこまで達成してきているのか、単年評価とは違う、でも、最終評価でもない中間評価的なものを内部的にどうやってやるとか、それを例えば1回部会とも共有するとか、そんなような進め方ということはこういう中に入っていないのかという指摘かなと思うんですけれども。それについてはいかがですか。
【林理事長】  干渉が激しくなるのは望ましくないというふうには思います。4期でも実は、4年が終わったところで私ども自己評価として中間評価をやりまして、それぞれの目標について外部委員をお招きして結構厳しい御評価もいただいて、それを基に計画のスピードアップですとか部分的な見直しもやって、最終7年の成果が出るようにというような工夫をしています。
 そういう意味では、研究ごとですので、ルーチンビジネスではないものですから、あんまり細かくセグメント化されてそこの中でステージゲート的にやらされるというのは、正直厳しいです。7年になって何がいいかといえば、そういった時間の余裕がある中で、いろいろ状況の変化も踏まえて柔軟に対応ができていくところというのは正直大きいと思います。
 そういう意味では、御指摘はよく分かりますし、そういう御意見があることも理解できますけれども、やる側から言えば、そこは自己規律にある程度委ねていただいて、毎年、評価部会からの御評価もいただいているわけですから、そこの中での継続的なコミュニケーションを通して7年間の進捗というのを見ていっていただけたらうれしいなというふうな思いでおります。
【中川部会長】  ありがとうございます。林さんとしては、この計画の中には、この7年間のいろいろなそういう思いも、できるだけ行間にこめているんだぞというような発言ではなかったかと私は受け止めました。
 瀧澤委員から手が挙がっております。瀧澤委員、どうぞ。
【瀧澤委員】  ありがとうございます。今の点と重なっているかもしれないんですけれども、私も研究活動を少し長期的に見たほうがいいなと思っていますので、今の理事長の発言は支持したいと思います。
 それから、また観点が違うかもしれませんが、過去の今期の中期目標期間を振り返ってみると、本当に、事前には全く予想もつかなかったことがいろいろ起きたと思うんです。例えば、コロナも大きかったですし、今のウクライナの侵攻のこともいろいろな面で影響があると思います。これから先の7年間も、恐らく今の私たちでは想像できないことが起きると思うんです。それこそ国難と言われるような大きな災害が来るかもしれないですが、そのときに迅速に、そのときの手続は飛ばして、ある程度裁量を持って現場の方がお金を動かせるような、そういう状況も必要になるかもしれないなというふうに思ったんです。
 過去には、たしか熊本地震のときでしたか、そのような対応をしていただいて非常によかったということがあったかと思います。その辺をうまくやっていただけるような仕組みも入れておいたほうがいいな。もう既に入っているのかもしれませんけれども。
 それから、先ほどコロナとかウクライナの話で、ほかの例えばライフサイエンス系の研究の関係のところなんかは結構影響を受けていまして、研究が沈滞してしまったりというようなことがあるんですけれども、防災の関係の研究の例えば半導体ですとか、何かそういったものというのは今回影響がなかったかどうか、をお伺いしたいと思います。
 以上です。
【中川部会長】  いかがですか。
【林理事長】  いろいろなことが起こったと言っていただいていますけれども、逆の見方をすると、そこそこ順調に来たとも言えるようにも思いますす。例えば、熊本は4期が始まって直後に起こりましたけれども、あれは所全体の研究者も、それから事務系も一緒になって現場で活動する機会というのをいただけたというふうに思っていますし、それが方向性をつくっていく上で大変大きな力になってくれたということもあると思います。
 それから、コロナについて言えば、それを機に、できるだけテレワークと言われているような通勤を減らすこと、それからテレ会議を増やすこと、あとはコミュニケーションの充実を図ることというようなことを推進しましたし、それに関連して健康経営みたいなこともやらせていただいているので、むしろ社会でいろいろ起こることに対してどう対応していけばいいのかということが自由度をもって対応できているという意味からいえば大変重要なことで。全体の予算枠の規模からいえば、そのイベントぐらいであればハンドルできる程度のものなので、そういう意味ではプラスに動いているかと思います。
 むしろ、さっきあえて言わなかったのですけれども、今度の7年というのは、正直、次のいわゆる南海トラフに関わるような国難級の災害が起こる最後の7年間ではないのかなと個人的には思っています。ですから、本番は第6期の中で起こるような確率が多分高くなるはずなので、5期は、6期に実際にいろいろなものを発動させるべく、その基礎固めがしっかりできるというのが5期の本当の目標ではないのかなというふうに思っています。
 当然、その中で思ったよりも進まないこともあるでしょうし、思った以上に進むことも出てきたりもするとは思うのですけれども、全体としては、国難級災害をこの国が乗り越えられるだけのレジリエンスというのを手に入れるために何をすべきかということが一番大きな研究のテーマだし、できれば、できるだけ想定外をなくして、想定の範囲内のことで収まるようにするのが研究の方向性かと思っています。
【中川部会長】  ありがとうございます。次の期には、残念ながら、災い転じて福となすと考えたりとか、プロアクティブということの意味を身をもって知っている理事長が全部責任を負ってくれない。次が誰になるかということも含め、ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、ここに書いてあることが大事だと思いますので、今の瀧澤委員の御指摘のところで、何かあったときに、そもそもこの法人の目的に立ち返ってやれることを最大限やるぞみたいなものをもう少し見える化できないかなというのが多分瀧澤委員の思いではないかと思うので、もしそういう言葉が入るところがあったらということじゃないかと思います。そんな感じだよね、瀧澤さん。
【瀧澤委員】  はい。どうもありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。ということで、林理事長、意味は伝わったかと思います。やってないわけじゃないよ、知っていますよ、だけど、書いておいたほうがいいかな、どこか書けないかなと、そのような感じか。
【林理事長】  131行目に少し書いてあります。
【中川部会長】  そうですか。これですね。必要になると。そういうときに、法人を挙げて動くんだぞというような、そういう決意、覚悟みたいなものが何かあると。「ここじゃん、俺たち」みたいなふうに言っていただければ。東日本のときにちょっとおたおたしたというのは、少し残念なところもあったので。ありがとうございます。よい御指摘だったと思います。
 すいません。若林委員、今入れますか。
【若林委員】  はい。入れますけれども。
【中川部会長】  どうぞ。どうでしょうか。
【若林委員】  国際的にも本当に今、防災科研の今までのアーカイブというかデータも含めて、今後のレジリエントな社会の実現とかすごく重要なことばっかりなので、最終的に、それが大切ですけれども、これだけは絶対にやるというのは何かをお聞きしたいですね。いろいろら掲げていらっしゃるけれども、これだけはもう7年間で最後したいというのは何なんでしょう。
【中川部会長】  どうでしょうか。
【林理事長】  これ全部やるというふうに言わないと、情報をいただいたことにならないので、この中でえり好みをしてここだけというのは、ちょっと立場上言えない。みんなやりますと言わざるを得ないというのが。そういう意味では、これは上から単に降ってきた文章ではなくて、これまで防災科研側でも積み重ねてきた議論も十分見ていただいた上で、やれるぞとある程度こちらが自信を持っているものを文科省のほうで形にしてくださったというふうに御理解をいただいて、この中でどこかというのはちょっと勘弁をしていただけたらと思います。
【中川部会長】  若林委員、よろしいでしょうか。
【若林委員】  了解しております。ありがとうございます。
【中川部会長】  ありがとうございます。ほかにありませんか。
 私から先に言わせていただくと、参考資料3のところにある現行の評価軸と資料4の新たな評価軸のところで、そんなに変わってないよ、みたいなところ、左側の研究領域等のところは変わってはいるものの、特に私たちがS・A・B・Cというようなことをやっていく作業をする上で、この右側の評価指標、モニタリング指標でまず一時的にそれをKPI的に考えてみるという話になってしまうわけですよね。独法というところで、そういうKPIの数字化できるところだけじゃないじゃんみたいなことで研発になったということからすると、あまりこれにこだわらなくてもいいというのはそもそもではあるものの、右側のほうで、皆さん自身が、自己評価というのは研発で大変大事なので、自己評価するときにこの評価指標でいいのか、このモニタリング指標でいいのかという議論がどれだけされたのか。
 どちらかというと、さきほど事務局のお話があったように、まず当てはめてみたというところで終わっているようなので。ぜひ、自己評価をもう少しやすいような、もちろん論文は研究者にとってのアウトプットですから必要なものであるし、そこにないと研究コミュニティーで共有できませんし、社会でも共有できないので、防災科学研究成果の最大化ということでいうと必要なことであるんですが。何かもう少しモニタリング指標って工夫のしどころがあるよなとか、理事長から言われるからやるというところだけじゃない内発的なものが皆さんの中にたくさんあると思うので、それをうまくモニタリング指標化する。それによって後輩たちもやりやすくなるとか、何かそういうことをぜひ、モニタリング指標をつくり出していくみたいなプロセスというのが研発的にはすごく重要だと私は思っています。研発審の中のその辺の議論も一部したりとか、この防災部会でも議論をしたと思うのですが。
 ぜひ、もちろん、1回決めてしまうと、この評価軸が固定されてしまうところもあるんですけれども、ここはぜひ自分たちでこれを新たなモニタリング指標としましたとかそういうのを見つけていただいて、こういうのが自分たちのモチベーションになっていく、マイルストーンになっていくというようなことの工夫とかも含めて、次期で動けないかなと、次期のところに入れないかなと少し思っていました。
 もしこれについて何かお考えとか進めていき方とかがあれば、教えてください。特に、私たちがそこに引っ張られ過ぎてもいけないと思いつつ、そこを外しても考えられないので、皆さんがよい成果を上げたことをよい評価をしていくためにも重要なことになるので、そこの考え方を教えてくださいというのが1つです。
 もう一つが、私の分野のような話になりますが、情報発信のところに書いてあったことですが、研究活動や成果の情報発信のところに、アウトリーチ等による防災科研のブランディングの推進ということがあったわけですが、防災科研のブランディングをやってきて、いろいろなことでなってきたところがあると思うんですけれども、今のこの資料のほうにあるこのブランディングということと、認知、理解、フィードバックのところで、ブランディングはどうしても認知のところにとどまってしまうような感じがあって、理解やフィードバックというか、そういうブランディングであるのかと。
 防災科研というのは、自分たちがやっていることを宣伝するとか、情報使ってね、だけではなくて、フィードバックを得たり、研究の種を発見する、リサーチクエッションを発見するとか、新しい総合知の在り方を共創するとか、そういうところも一緒にやれるような、そういうのが研究開発法人たる防災科研なんだというようなブランディング。情報発信とかアウトリーチというと、一方的に提供していくだけの側に見え過ぎてしまうので、この辺、双方向コミュニケーションという感が少し弱いなというふうに思っていて、もう少し双方向感が欲しいというのは個人的にこの分野の人間として思うところでありました。もう少し書きぶりを工夫してもらいたいなというところがあります。
 1つ目はさきほどのモニタリング指標、2つ目は、この部分でもう少し双方向的な書きぶりが欲しいなというところです。2点、以上です。
 モニタリングのことについては、防災科研ともう少しこれから事務局とも話をするという話が冒頭でもあったので、何か工夫のしどころとか、どうしたらいいかとか何かアイデアがあれば。
【林理事長】  まず、事務局にお答えをいただいて。
【吉田室長】  事務局です。御意見ありがとうございました。部会長から事前に、指標についてはもう少し工夫して、防災科研として中の研究者のモチベーションが上がるような指標設定をできないかというコメントをいただいておりましたので、防災科研のほうにも共有して、今回の資料には反映は間に合わなかったんですけれども、引き続き検討をしていきたいと思っております。
 情報発信のほうも今御意見いただきましたので、書きぶりについては、防災科研のほうと御相談していきたいと思います。ありがとうございました。
【中川部会長】  今の自己評価のところのモニタリング指標というのは、どちらかというと、与えられるというものというよりは、自分たちでこれをモニタリングしたいな、気になるなというところは、実際やっているところが一番知っていると思うんですよね。その辺、ぜひ防災科研側としても、本当に現場からそういうものが出てくると我々が評価をするときにやりやすいですし、さらにそれだけじゃなくて、ほかの研発なんかも含めて、これだけ研究開発法人らしい発想ができている法人だと私は研発審に出ていて正直誇りに思っているところもありますので、そういうものも日本中の研究開発の最大化とか、研究開発法人だけでなく大学なり何なりそういうところでの研究の評価みたいなときに、こういうものがモニタリングになり得るんだと、相変わらず論文発表数で言っているだけではないでしょうみたいなことを価値創造していきたいと思いますので、ぜひそんなことにも御協力いただければと思って期待をしておりますが、いかがでしょうか。
【林理事長】  正直、ここに書いてしまうと言質を取られるので、ここに書くことについては結構抑制的に書いているというのは事実だと思います。ただ、まだ完成は結局できなかったのですが、今、所内で比較的熱心に議論していることの中に、職員評価の在り方をどう考えるかということを割と真剣に考えています。ここに挙がっているモニタリング指標というのは、いわゆる外形的評価と言っているインデックス群で、これについては4期を通して評価のシステムを随分改めました。
 それを電算機化もして、NISEという名前のシステムとして、職員が自分の活動を外形的に入れられるようなデータベースの整備が進んでいるので、ここにあるようなモニタリング指標というのをもっと内実に即したようなもの、NISEをベースに書き換えることは簡単だというふうに思っています。そこの中では随分、従来あったようなものよりは分野横断的にいろいろな分野が相互に評価・理解できるようなものに直したつもりでいるので、ぜひそれは反映できたらいいなと思います。
 加えて、外形的評価以外に、上長からのパーソナルな評価というのも全体の中で大きなウエートを占めていると思って、うちは兼務もありますので、直接分野が近いところの長と活動を一緒にしているところの長も含めて、そういったパーソナルな評価をもらうような形での総合評価というのをしていますけれども、そこの仕組みの整理というのを今やっていただいているところなので、そういうものがある程度所内で認識が共有できたら、そういうものも逐次こういった評価指標やモニタリング指標に持っていけたらとは思います。
 ただ、まだそこのコンセンサスには至ってないので、あんまり独走してしまうことはちゅうちょして、今ある程度お約束できるとすれば、NISEにあるような項目をもっと入れていくことで、研究者側にとっても自分たちがどう評価されているかが分かりやすくなるような形で、文科省側から見れば、もっと具体化したような形での評価インデックスになるような改善ができるのではないかと思います。
 こんなところでお許しをいただければと思います。
【中川部会長】  中川です。ありがとうございます。こういうモニタリング指標で定型的に書いてあるものだけに引きずられたくないというのは、理事長と我々部会のメンバーみんな同じ認識を持っていると思いますので、そこのところが実は流動的ではなくて結構価値創造的なんだとか、それが新たに発展していくような分野なんだみたいなことがどこか。評価軸は評価軸で出ていってしまうので、うまくそれをどう書いたらいいかというのは研発審としての課題のような気もしますし、今の理事長からおっしゃっていただいたことがうまく裏に隠れていて、そういうものが皆さんの成果を生み出す背景になり、また、それが研究開発法人としての防災科学技術の研究成果の最大化につながるんだと言えるようなものとしてうまくなるといいなと思っています。ありがとうございました。それを確認できたと思います。
 ほかにいかがでしょうか。国崎委員、どうぞ。
【国崎委員】  ありがとうございます。資料2のページ数で言うと5ページなんですけれども、(2)の先端的研究施設の運用・利活用の促進というところなんですが、ここで少し気になるのが、今後の令和5年からの中長期的な研究開発の中で、「先端的研究施設であり続けるために」というところの部分が実は重要かなというふうに思っております。今、実際の三次元の振動破壊実験施設E-ディフェンスとか、大型降雨実験施設とか、あと雪氷防災実験施設がありますけれども、これが先端的な施設であり続けるためにどのような運用が必要なのかというところの部分を書き加える形とすると、先端的であり続けるための運用体制なんですかね、そこら辺もあって効果的・効率的、そしてまた、国際貢献とか国際連携とかというところに発展していけるような、そんな書きぶりがあったらいいのではないかなと思ったんですが。
 ここに関しては、文科省さんや防災科研さんは、この大型実験施設の今後の展開の在り方というのはどのようにお考えなのでしょうか。お伺いできればと思います。
【吉田室長】  事務局です。御意見ありがとうございます。まさに御指摘のとおりで、防災科研のほうで大型な実験施設を多数持っておりまして、まず、これはしっかり運用していくということが必要だと考えております。その中で、今回、運用・利活用促進という言葉でまとめておりますけれども、その中で、もちろん必要に応じて、施設の管理だけではなくて、より先端的な研究に対応できるような対応も必要に応じて我々としても対応していきたいと思いますし、そういったことも含めてこの文章の中に書き込まれているというふうに理解しております。
 防災科研のほう、何かコメントありましたらよろしくお願いします。
【林理事長】  先端的な研究施設というふうにくくっているところは、4期でも先端的研究施設というふうな言葉で書きましたので、大きな実験施設3つの総称というふうに御理解をいただいて結構だと思いますけれども、今、国崎委員に言っていただいている先端性というのは、この文章で言うと221行目にある「研究成果を最大化することも踏まえ」という、それから、かつ「外部の研究機関等による利活用を促進する」という、そこのところに気持ちとしては先端性を込めたいというふうに思っています。
 どちらかというと、先端性が失われているときというのは、そこを使っている、そこに勤めている人たちが自分たちの仲間うちで実験をしてしまうようなことが往々にしてある。ユーザーの輪というのがすごく狭いということが散見されますので、そういうことをまず脱しなければいけない。
 そうなると、今、自分たちが持っている施設そのものをアップグレードすることはなかなか難しいですから、そこが持っている性能をどれだけうまく引き出した実験計画をつくれるかというところが勝負になろうかと思います。そうなったときに、中の人たちだけの知恵というのはしょせん限界があるのではないのか。
 そこをできるだけ広い、グローバルアイデアという言い方をしていますけれども、そういうものを持ち込んで、それから、それぞれの装置を最大限動かすというのはなかなかの難しい技術ですので、そういう技術とマッチさせて、アイデアにもない、それから技術の側にもないような、よりインテグレートされたような研究実験計画というものをデザインできるようなセンターになっていってほしい。
 それから、3つの組織そのものの利用手続について、もっと透明化をして、できれば明朗会計で利用料が分かるようなところも実現できたらいいというふうに思って、利活用を促進するという最後の文章になっていると思っていただいたらいいかと思います。
【安藤理事】  理事の安藤ですけれども、よろしいでしょうか。
【中川部会長】  お願いします。
【安藤理事】  研究面とか公正な運用という観点では、今、理事長のほうが申し上げたとおりですけれども、国崎委員の問題意識の1つは、利用者が安心して使えるようにちゃんと運用体制が整っているかということとか、恐らく施設は老朽化していくだろうというような話であろうかと思うのですが、別の項目、後ろのほうに、ページで言うと9ページですけれども、その他業務運営に関する重要事項として施設設備に関する事項といったところがございます。ここに有効活用や老朽化対策を含む改修・更新整備を計画的に実施するという記述がございます。
 目標としてはこういう記述で書いてありまして、あとは、これを実際に実施していくということについては、予算等にお願いをすることになりますので、これは文科省のほうともよく御相談させていただきながら、この規定の実施の中でしっかりと考えていくものというふうに思っております。
 以上です。先生の答えになっておりましたでしょうか。
【中川部会長】  いかがですか。
【国崎委員】  ありがとうございます。先端的なという考え方について林理事長から伺いまして、納得するところです。
 また、老朽化に対する修繕であったりとかというところの担保のところについても、しっかり記載はされてはいるものの、私の考えでは、先ほど理事長からハード的なアップグレードはという話はありましたが、研究者からこれをやりたいといったときに、また、国際的な災害現象からも新たな課題が見つかったときに、対応できるような先端施設であり続けるということに関しての何か記述があったらいいのではないかというふうに思った次第です。
 ありがとうございました。
【中川部会長】  これはある意味で応援として、ぜひそういうことが書けるなら書いてくれみたいなことだと思いますが、ニーズを含めて、ぜひ読みたいなと私も思いました。ありがとうございます。今度のN-netを含めてさらにもっと広がれば、そういうのもそうなってくるのかなとも思いますけれども。これはここの設備、施設じゃないですが。
 いかがでしょうか。ほかにコメント、御意見ありますでしょうか。もう予定の時間が間もなく近づいてきてしまいましたが、いかがでしょうか。
 一旦ここまで、皆さんから今日のところまで気がついたことをここでいただいて、防災科研それから事務局側からコメントいただきました。もう一度、基本的にはこの2の部分で、もし分かる人は、どこをどう直したかみたいなことも含めて見え消しにしていただき、作っていただく。それから、それまでに、まず、事務局のほうでいつぐらいまでもらったら作業できるというその日付の設定とかがあれば、それを御説明いただいて、今後の作業の行動を確認したいと思うんですが、いかがでしょうか。
【新宮係長】  事務局です。本日、いろいろ御指摘いただきましてありがとうございました。本日いただいた御指摘や、追ってメールでいただく御指摘を踏まえまして、また、修正案のほうを検討しましたら、先生方に履歴を残したうえで御確認いただければと思っております。
 今日の後、メールなどで御意見を受け付ける締切りにつきましては、一度、今日の部会が終わり次第、再度日程やスケジュールを逆算して考えましてから、改めてメールで御連絡させていただきます。よろしくお願います。
【中川部会長】  皆さん、それでよろしいですか。それでいただいて、場合によってもう一回、質問とかで分からないことがあったらやり取りが出てくるかもしれませんが、すいませんが、事務局、よろしくお願いします。防災科研のほうも、よりよい評価というのが我々のミッションですけれども、最終的にはよりよい防災科研の運営になっていくものの礎になればと思っていますので、御協力よろしくお願いいたします。
 よろしいですかね。事務局、これで大体いいのかな。
【山田室長補佐】  はい。ありがとうございます。先ほど言ったとおり、こちらも準備していきたいと思っております。
【中川部会長】  それでは、本日の議論はこれまでとしたいと思います。長時間の御審議、どうもありがとうございました。
 林理事長も、行間にいろいろな思いが書いてあるということだとは思いますけれども、もう一度、今日の指摘などを踏まえて、また事務局と一緒にいいものに仕上げていただいて、引き続き、防災科研が活躍できるように期待したいと思います。
 皆さん、どうも御苦労さまでした。最後までお疲れさまでした。それでは、また1か月後ですね。あと、メール等よろしくお願いいたします。御苦労さまでした。
 
―― 了 ――

 

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