国立大学法人の各年度終了時の評価における附置研究所及び研究施設の「全国共同利用」の評価について

平成18年3月9日
文部科学省

1.方針

 国立大学法人の附置研究所及び研究施設(以下、「附置研究所等」という。)の全国共同利用に関し、その機能を高め、教育研究活動の質の向上を図るため、国立大学法人の各年度終了時の評価(以下、「年度評価」という。)において、中期目標・中期計画に定められた「全国共同利用・共同研究に関する具体的方策」等について、各法人の取り組みの進捗状況を確認し、特筆すべき点や遅れている点を示すこととする。
 年度評価においては、附置研究所等の全国共同利用が効率的かつ効果的に行われ、その機能が十分に発揮される研究活動の推進を目指した国立大学法人としての取り組みのうち、全国共同利用システムの運営・支援体制等の整備・機能の状況、利用状況等を中心に、外形的・客観的に進捗状況を確認する。
 その際、次の共通的な視点の下に、全国共同利用に関する取り組みや機能を確認することとし、これらの状況については、各国立大学法人の実績報告書の参考資料として求めることとする。
 なお、評価にあたっては、各附置研究所等の対象とする研究分野の特性により、全国共同利用の機能や形態が多様であることに留意する。

2.評価の視点

(1)独創的・先端的な学術研究を推進する全国共同利用がどのように行われているか。

指標例

  • 共同利用・共同研究・研究会等の目的と提供状況
  • 施設・設備・学術資料・データベース・ソフトウェア等の整備・提供状況
  • 共同研究・研究会の実施状況(件数、参加人数等)
  • 共同利用の状況(施設・設備・学術資料等の利用人数、設備稼動状況、データベースアクセス数等)

(2)全国共同利用の運営・支援体制がどのように整備され、機能しているか。

指標例

  • 運営体制の整備・実施状況
  • 利用者の支援体制の整備・実施状況(共同利用の技術的支援等)
  • 利用者の利便性の向上等を目的とした取り組み状況(手続き、宿泊施設等)
  • ユーザーである研究者や研究者コミュニティの意見の把握・反映のための取り組み状況
  • 自己点検・評価や第三者による評価の実施状況及びそれらの結果に基づく改善のための取り組み状況
  • 新たな学術動向や研究者コミュニティの要請に対応するための取り組み状況
  • 大学全体として全国共同利用を推進するための取り組み状況

(3)全国共同利用を活かした人材養成について、どのような取り組みを行っているか。

指標例

  • 大学における教育の実施状況(協力講座の実施状況、学生受け入れ人数等)
  • ポスト・ドクターや社会人の受け入れ、リサーチ・アシスタントの採用の状況

(4)大学等の研究者に対する情報提供について、どのような取り組みを行っているか。

指標例

  • 利用方法・利用状況・研究成果に関する情報発信の状況

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