第5期先端計測分析技術・機器開発小委員会(第7回) 議事録

1.日時

平成22年7月21日(水曜日)15時~17時

2.場所

文部科学省 3F1特別会議室

3.議題

  1. とりまとめ報告書案について

4.出席者

委員

上野委員、長我部委員、小原委員、近藤委員、志水委員、菅野委員、
杉浦委員、杉山委員、田中委員、中村委員、二瓶委員、松尾委員、
森川委員、山科委員

文部科学省

柳研究環境・産業連携課長、能見新技術革新室長、北郷研究環境・産業連携課課長補佐、寺崎研究環境・産業連携課課長補佐

オブザーバー

澤田独立行政法人科学技術振興機構開発総括
本河独立行政法人科学技術振興機構開発総括
安藤独立行政法人科学技術振興機構先端計測技術推進部長
丸山独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター フェロー

5.議事録

【主査】
 定刻になりましたので、本日の委員会を始めさせていただきたいと思います。議事に先立ちまして、事務局から配布資料の確認をお願いいたします。

  <事務局より配布資料の確認>

【主査】
 ありがとうございました。それでは本日の議題に進めさせて頂きます。

 

(1)とりまとめ報告書案について

【主査】
 まずは、事務局から、前回からの修正点等について、ご説明お願いいたします。

 <事務局から前回からの修正点等を説明>

【主査】
 ありがとうございます。本日の議論の進行でございますが、1章ごとに区切りながら質問あるいはご意見等いただくという形で進めたいと存じます。
 それでは、資料1をごらんください。これが先ほど成案と申し上げましたものでございます。全体構成、目次等の変更は大体ご理解いただけたと思いますが、内容を少し編集させていただき、各章ごとのねらいを明確にして、そのねらいへの対応を中心に述べています。
 「諸外国の研究開発動向」は第2章から第1章に繰り上げており、今回の見直しで大変重要な部分であります。本事業を立ち上げ、準備期間1年を加え7年が経過し、諸外国の先端計測分析技術分野に関する動向について客観的に調査をされており、報告書の重要な部分となっていますので、第1章に繰り上げています。
 もう一つ重要な変更点は、第2章で、前回の小委員会のご指摘により、順番を少し整理し、本事業の成果を中心にまとめています。1.の冒頭に本事業の発足の経緯があり、そのほかは現在の本事業の内容あるいは事業スキーム等を説明した後に、この6年間で出た成果の紹介という考え方でまとめ上げました。これまでの6年間に何を行ってきたか、十分にご説明するという趣旨でございます。
 また、前回の素案では無かった部分を幾つか加え、2.(2)ユーザーサイドの問題点としてまとめています。素案の段階で、ある程度、原稿に記述があったものを整理し、説明をつけ加えています。

 2.(3)は、市場の動向、我が国のメーカーのシェアの動向等、データの分量がかなり多かったので、要点のみ記載し、データは添付資料のほうに加えています。

 3.は今後の課題で、第3章の今後の改善の考え方につながっていきます。本事業を取り巻く問題点は、必ずしも解消されておらず、そういう部分もしっかりと記述しています。 

 まず1ページ目に「はじめに」とございます。全体の考え方を簡潔にまとめるべく、本事業が目論んでいる、計測分析技術の最先端を切り開くことの意味合いを説明するとともに、本事業の発足の経緯を述べています。本文書は本委員会の責任のもとに起草し、まとめ上げ、本文書で提起している事柄を、来年度以降に実施する方向で、物事を考えていくということを述べています。

[第1章について]

 第1章は、先端的計測分析技術の研究開発がいかに重要であるか、わかりやすくまとめています。1は先端的計測分析技術の位置づけで、具体的には(1)研究開発基盤としての役割、(2)我が国の政策課題実現に対する役割の2つに分けて論じています。

 2は、本分野を国の事業として行う必要性について、国の役割の論点でまとめています。(1)は研究開発基盤構築と、国家戦略の実現のための力として極めて有効であると述べています。(2)では、本分野での研究開発リスクは極めて高いが、成果が非常に重要な役割を果たすということを述べています。

(4)では、プラットフォーム概念の導入について述べています。基礎研究、応用研究、社会還元、これら全体を通し一貫して政策的に実行し、その際に関係者間の情報共有を高度なレベルで進める。プラットフォームというのは、企業では様々なレベルで実行していますが、国の政策レベルでは、必ずしも十分ではない。本事業の中で、それを積極的に展開しようというものです。

 3では諸外国の動向について述べています。ブッシュ政権が始めた米国競争力法、予算的な措置、このような動きが世界動向に大きな影響を与えているということが一点。もう一点は、中国科学院でのライフサイエンス機器・技術イノベーションセンター発足で、この考え方は、本事業の意図そのもの。それを既に中国では組織として実行に移しています。これは、これまでの6年間で起こった最も大きな注目すべき変化だと捉えています。

[第2章について]

 第2章では、まず本事業発足の経緯を述べています。我が国の行政では、10数年前から知的基盤整備ということが謳われ、様々な形で実施されてきました。その中の計測分析にかかわる技術と装置、機器開発、その部分にポイントを絞り推進するという趣旨で発足しています。

 (3)は他事業との比較。先端的な研究開発に基づく技術開発あるいは装置開発をすることについて、他省庁と重なりはなく、文部科学省の最も重視する分野の事業であると述べています。

 (4)は応募、採択実績。これは6年間の実績で、予算規模、応募課題数、採択課題数が整理されています。発足当時は多くの申請があったため、採択率は当初6%、4年目あたりから2けたに乗せ、昨年では20%を超えています。

 (7)は学術的・社会的インパクトで、重要な成果という意味で合計5点記載しています。特に「はやぶさ」が持ち帰った微粒子の計測にも貢献し、重要な科学的知見をもたらすという点も述べています。

 2(1)は機器開発現場の現状と問題点で、大学における本分野の技術・機器の開発にとって、幾つかの逆風が吹いたということを指摘しています。1つは運営費交付金、もう一つは人の問題で、大学のものづくりは、例えば試作工場のようなものが主要な大学にはございますが、それを支えている技官の定員が減ってしまったという問題。それから、基礎研究を支えてる科研費の中で、試験研究という種目がなくなってしまった点。様々な意味で痛手であると述べています。

 (2)は、ユーザーの現状と問題点。科学技術が進歩するにつれ装置も高度になり、それを使いこなすユーザーサイドの努力が必要となる。そのためには、装置の進歩、ユーザーのレベルアップが必要だが、ユーザーが必ずしも高い性能の装置を使いこなしているか、若干問題点がある。このあたりは、殊さらに取り上げて議論するのが適切か問題はありますが、やはり我が国の科学技術のレベルアップに関して言えば、大事なポイントであるという考え方です。

 (3)はメーカーの現状と問題点。先端技術を伸ばし、我が国の機器開発能力を高め、ひいては我が国の機器メーカーの開発装置の世界中での広い普及を目指す。本事業はその根の部分をやっている見方になりますが、その現状についての整理がなされています。

 (4)は本事業の現状の問題点。本事業発足時に課題として挙げた項目の内、どの程度クリアされているのか、このような観点で記載しています。

 3は今後の課題。(1)が先ほど申し上げた取り巻く問題点の克服。(2)は、今後の発展充実のための課題で、6点整理がされています。

以上、第1章、第2章の内容をご覧頂きましたが、ご意見等ございますでしょうか。

 

【委員等】
 全体的に良くまとまっていると思います。P14の(3)「他事業との比較」において、他の目的達成型プロジェクトとの違いとして、基盤構築、オンリーワン・ナンバーワン機器の開発等をあげています。本報告書では、プラットフォームの考え方を導入する、プラットフォームを実現するという立場に立っています。
 したがって、現事業と他事業を比べたときに、現事業でもある種プラットフォーム的な役割を果たしながら進んでいる点を、強調してもよいかと思います。例えば、PO、PDがいろいろな計測を束ねて見ている事自体、マネジメント機能において他プロジェクトとは違った観点が出るし、あるいはプロジェクト間での「計測に関する知識」の共有等、現事業においても理想とするプラットフォームの一部を担っているのであれば、それを若干反映したような言葉を付け加えてはいかがでしょうか。

【主査】
 ありがとうございます。ご指摘のとおりです。他事業との比較という点においては、本事業のあるべき姿、目指す方向に一部実行している部分があるので、それを囲うようにとのご指摘です。

【委員等】
 審査方法の記述がないが、記述する必要はないでしょうか。

【委員等】
 あり方検討委員会の報告書において、評価についての今までと今後のあり方について提言しています。あり方検討委員会の報告書の作成を急ぎ、とりまとめ報告書のこの枠の中に取り込めればと思います。主査の立場で取捨選択いただき、とりまとめ報告書に取り込んでいただければと思います。

【主査】
 そのあたりは記述が必要と思います。あり方検討会報告書はいつごろ出来そうでしょうか。

【委員等】 8月の早い時期にはお渡ししたいと思います。

【主査】
 ありがとうございます。完成版の手前で結構なので、出来たらそこで論じている主なポイントをここに反映したいと思います。ほかにいかがでしょうか。

【委員等】
 非常に良くまとめて頂いており、私としても参考にさせて頂きたいと思います。P2で「科学技術は自然現象を解き明かし、その「知」が生み出す成果を社会に還元する役割を担っている。」とありますが、なぜやらなければならないかというドライビングフォースという点が、科学技術に携わる人にかけているかもしれないし、科学で解き明かした自然現象というのは一部でしかないという点が欠けているかもしれない。はやぶさの開発リーダー川口さんとの対談、計測に非常に関係深いカーボンナノチューブの名大 飯島先生の説明、その両方に共通するのが、すでに分かっているものばかりに拘われると、新しいものを見つけるのが難しいのでは、ということ。
 つめこみ教育では考える時間がないので、ゆとり教育となったが、それでは知識が足りなく、知識をたくさんつめこまなければならないとなった。ただ行き過ぎの点があるかもしれず、結果、若い方々がたくさんの知識を詰め込めばよく、それで発想できることで十分であると思われている節があるのではということを、川口氏、飯島氏が鋭く切り込んでいるのだと思います。
 変な常識があって、既存の計測分析技術のみに頼っていてそれで構わないと思われるところに繋がっているのかもしれない。科学技術をなぜ解明しなければならないのか、分からないことがたくさんあるから、というような何かを入れてはどうでしょうか。趣旨がずれるかもしれないが、ただ現状としてこうだから日本は頑張らなければならないというよりも、研究者自らがやる意義、やりがい、楽しさというようなことが述べられればよいと思います。
 既存の方法に頼らないことが良いということを、例えば、分かりやすく説明する言葉があればよい。また、解明されていない自然現象は未だたくさんあり、解明する必要があるというような言葉が入れば良いと思います。

【主査】
 分からないことがたくさんあり、更に解き明かすために、新しいものを見つけるための手段が必要ということ。確かに一番述べたいことです。新しい方法論を提示した研究者がノベール賞を受賞する、そのように評価されている。その理由は、新しい方法論によって世界が開かれるから、ということ。この部分こそが、科学技術を進歩させるという動機付けの一つとして大変重要であるという点を記述したいというのが基本です。ご指摘のような言葉を付け加えて、もう少し際立たせることが出来ないかというご指摘。ありがとうございます。

【委員等】
 既成の概念に捉われない新しいもの、発見等の言葉がないと思います。もう少しエキサイティングな、知的喜びのようなものがない。

【委員等】
 関連して、世界の競争に勝つためには、組織立って国がやらなければならないということを、はじめにでも最後でもよいから短い文言を記述してはいかがでしょうか。

【委員等】
 機器開発が、気候変動、人間の健康等に直接的、間接的に関わるというような、もう少し人類的に大きな目標があり、その施策としてグリーンイノベーション、ライフイノベーションがあるのだと思うのですが、その理想的な言葉が一つあった方がよいと思います。

【主査】
 ありがとうございました。それでは、第3章に進ませて頂きます。

[第3章について]

 第3章は、これからどのような方向に本事業を進めるのか述べております。
 前回、3.プラットフォームについて具体的にどのようなものを考えているか、ご指摘がありました。プラットフォームというのは至るところで使われ、これから第4期の基本計画に盛り込まれてくると、様々な形で世の中で動き出すと思います。プロジェクト推進型のプラットフォームと違い、基盤型のプラットフォームであると述べております。

 標準化についても、しっかりと述べています。標準化そのものが、どうしてここで取り上げるべきことなのか、ご理解いただくための説明を、かなり書き込んでいます。

 4.は事業推進体制及び事業運営体制の見直し。(1)で戦略的重点開発領域の設定を述べています。(2)は研究開発成果の利用を促進するということを、どんなやり方で進めるのかということを述べています。(4)事業実施体制・業務プロセスの効率化・最適化では、常時見直しをかけて深化させるというようなことを述べています。

 (5)は学会等外部組織および他のプロジェクトとの連携強化。これも実はプラットフォーム概念に属することでありますが、広く関係者を網羅して、その情報共有を進めるということが、あらゆることの発展のチャンスを逃さないことに繋がり、スピードアップにも繋がる。これにもう一つ、ファーストワン、要するにスピードアップということを付け加えたいと思っております。世界との競争ですから、特に大学の研究者の発想を変えていくことが重要ではないかと思います。

 一番最後に、まとめをつけ加えております。

 どうぞご意見よろしくお願いいたします。

【委員等】
 P34の4.「事業推進体制及び事業運営体制の見直し」において、(1)開発領域の設定、(2)研究開発成果の活用促進、(3)周知広報活動の取組強化、(4)事業実施体制・業務プロセスの効率化・最適化、(5)学会等外部組織および他のプロジェクトとの連携強化という順番で構成されています。一般的には、設定、運営、成果という流れがあると思いますが、どのような考えで構成されているのでしょうか。

【主査】
 ご指摘のとおりです。(1)(4)(2)(3)(5)の順番で組み替えます。

【委員等】
 P31の○推進すべき研究領域「汚染物質の地球規模広域移動のモニタリング手法開発」において、「汚染物質の」とあるが、「生体物質や気候変動に影響を与える汚染物質」というように、もう少し明確にした方がよいと思います。

【主査】
 検出対象が汚染物質でも、しっかりと位置づけを明確にするということ。ありがとうございます。

【委員等】
 大変分かりやすくなっていると思います。特に、気にしていた人材の点等たくさん取り込んでいただいていますが、人材の記述が散見している感じがします。最初の理念のところで、新しい方法論の開発に喜びを見出せるような、そういった人達を育てることが活力に繋がるというようなことを入れていただければと思います。

【委員等】
 P42のまとめの「第1は、」の部分において、知的創造基盤の強化と、国の政策実現への貢献とは並行するものではなく、むしろ知的創造基盤を充実することによって政策実現に貢献できると主張してきたと思うので、「我が国の知的創造基盤の強化を第一目標としてきた」という文言は不要ではないでしょうか。「第2は、」の部分において、知的基盤の強化が重要と述べられているので、第1、第2の部分が相殺するような印象を受けます。

【主査】
 ご指摘の通りです。

【委員等】
 はじめにの最終パラグラフにおいて「本報告の内容は・・・の方向を明らかにしたものであり、・・・強く期待するものである」とあり、まとめのところで、こういう点で本施策に反映させた方がよいという書きぶりにすると、首尾一貫するのではないでしょうか。

【主査】
 第3章のまとめとして記述しているが、全体のまとめの方が重要であり、その位置づけに変えたほうが良いかもしれない。検討させて頂きます。

【委員等】
 非常によく書けているという印象です。研究していく意欲をつくる、基盤となるプラットフォームをつくる、若手を育成するというシステムが書かれている。全体の流れとしては理解できるが、ものづくりに若手研究者が入っていける何かが欠けていて、アイデアを生み出しそこからものを作っていく間のダーウィンの海、これを乗り越えられる取っ掛かりを提案しているようには見えていないと思います。

【主査】
 きっかけに関するお話が一番良いと思います。

【委員等】
 なぜものづくりをするかが根本になると思います。ものづくりは科学技術の一つの表れであると思うし、科学により未知のものを解明し、人に役立てるようにしていくのが技術であるというような話。感情的な話まで発展させると、科学は知的好奇心を刺激し、非常に楽しいこと。技術は人に使ってもらうもので、社会・人との関わりで生きているという本能的にうれしいことだと思います。おもしろくて嬉しいというのが科学技術だと思います。
 研究開発の中で、そういうことを経験できるようなものが備わっていれば、若手は自分自身で自然に味わえる。自分自身も楽しめ、かつ若手も楽しめるような場がつくれればと思う。現在の、ものづくりマインド育成というのは、やってあげているような印象を受けるので、結果としては旨くいく場合もあると思うが、もう一つ自然に出来るようなシステムがあるかと思います。

【委員等】
 どこにどう表現するかは、非常に難しく、考えたいと思います。

【委員等】
 ものづくりにおいては、今まで出来なかったことができるようになることがあります。ソニーのウォークマンにより、歩きながら音楽が聴けるようになった等。計測機器を使って、今まで測れなかったものを計る、これ自身が非常にわくわくすること。このあたり少し表現がいるかと思います。

【主査】
 一言、二言あるいは3行くらいで冒頭に記述できるか。無味乾燥な説明になりがちなので、キャッチフレーズが抜けているということです。ありがとうございます。

【委員等】
 本報告書のゴールとして新成長戦略にどのように貢献するかは出ています。若手教育、共通基盤への貢献は、P2の1.(1)「研究開発基盤としての役割」の最終パラグラフに記述されています。「わが国発のオリジナルな・・・を構築すること」まではよいが、「我が国の・・・に位置づけるため」が恐らくゴールではないと思います。ここに、発見の喜び、解明されていないことがある等、少し基盤技術のゴール感を出したらどうでしょうか。

【主査】
 たしかに、ここに書くべき。どうぞ。

【委員等】
 P24の(3)「我が国の計測分析機器メーカーの現状と問題点」の第2パラグラフにおいて、「大企業や中小企業のセットメーカーからの発注に大きく依存している」とあり、セットメーカーの海外シフトの部分をもう少し詳しく記述してはどうでしょうか。発注が減少していることが問題なのは間違いありませんが、中小企業が海外にシフトしているということではないので、自動車、建設機械等、他分野の大企業が生産シフトに加え、設計・試作までシフトしています。
 先端計測分析機器に携わっている、ものづくり中小企業は、そのようなところとの関わりが非常に強い。計測分析機器のみ扱っている中小企業であれば、国内シェア50%あるので、それほど変っていないはずです。
 そうではなく、中小企業庁が進めているサポーティングインダストリーというものづくりの20の加工技術分野が痛んでいる。それが結果として、先端計測分析機器のところまで影響を与えていることが、問題なのです。
 先端計測分析のセットメーカーが困っているのは、国内の設備投資が低調にあるということ。それと大学においても、海外の機器の需要が多いということ。このような構造的な問題があるので、ものづくり系の方々がみたときに、もう少し詳細な分析をということになるのではないでしょうか。中小企業庁での施策と、こちらが連動しているということが重要。困っていることの実態を、もう少し詳しく記述した方がよいと思います。

【主査】
 追加修正でも置き換えでも結構なので、もう一度上野委員のご意見を頂けますでしょうか。

【主査】
 私の方で独断で整理している部分もあるので、JSTの部分で、表現等に関し何かコメントはありますでしょうか。

【委員等】
 以前よりすっきりした印象です。それほどおかしな表現はないと思います。

【主査】
 本日の議論をもって修正したものを最終稿としたいと思います。数日の内に、事務局までご意見いただければ、修正可能です。

【委員等】
 オンリーワン、ナンバーワンが先端性を表していることは良いと思うが、少し重苦しい印象を受けます。本プロジェクトがこれを目指しているということで強調していると思いますが。

【委員等】
 用語の中で、最も頻度が大きいのが、オンリーワン、ナンバーワン、プラットフォーム。あり方検討委員会でも、オンリーワンナンバーワンについて、専門外の方が理解できるように明確にすることが重要という意見でありました。
 脚注として説明があればよいかと思います。プラットフォームという用語は難しく、3期基本計画のイノベーションに匹敵し、イノベーションは明確な記載がある。プラットフォームあるいは先端計測におけるプラットフォームがどういうものかということを、タスクフォースでもんで、説明をいれることができればと思います。 
 先端計測におけるプラットフォーム、例えばソフトウェアにおける共通プラットフォームというのは、対象とする計測機器の中に、互換性があり、お互いに情報交換しながら機能を高めていく共通ソフトがはいっている。計測機器のプラットフォームというのは、ISOに準拠したデータフォーマット等をとりこみ、A機器での測定結果をB機器にデータトランスファーでき、データプロセッシングも明記したデータフォーマットが決まっている。このような横の流れがあるようなプラットフォームが、計測機器のプラットフォーム。ISOに準拠したデータフォーマットで出せると、これは認証の役割も果たせる可能性がでてくる。
 研究開発基盤プラットフォームのあるべき姿は、現在のものでよく、先端計測機器にとってのプラットフォームについて、定義があればよいと思います。
 オンリーワン、ナンバーワンは、オンリーワン・ナンバーワンの方がよいと思います。JSTは、オンリーワン・ナンバーワンで統一。
 脱線するが、科学技術は一つのワードとなっているが、Science and Technologyとなっており、科学・技術だと思います。上院議員を通過したEducation Programの中に、STEM Educationとある。Science, Technology, Engineering, Mathematics.  S,T、Eと併記しているのは非常に重要。一つのワードにするか、併記するかは非常に重要です。

【主査】
 学術会議では、科学・技術を使うと宣言しています。4期基本計画では、おそらく科学・技術・イノベーション。

【委員等】
 ものづくりPTの10分野に、先端計測、中小ものづくり高度化法も入っています。同PTで、第4期のために政策を評価する説明会がありました。先端計測とものづくりは一対であり、ものづくりPTでの説明、評価は重要で、第4期に入れることも重要です。

【主査】
 本日委員のみなさまから頂きましたご意見を踏まえ、現状案に修正を行い、8月冒頭ぐらいには完成版を目指したいと思います。本日はどうもありがとうございました。

お問合せ先

研究振興局基盤研究課