資料2 産学イノベーション加速事業(先端計測分析技術・機器開発)平成22年度開発領域について

1 .開発領域候補 投票結果

   15名の委員の方々に3件(新規1件、継続2件)以内で投票していただいた結果(6名の方は2件に投票)

 

領域名・概要

投票数

候補4-1

従来の特性を進化させた高性能レーザーを用いた高精度環境計測システムや医療、材料開発等に資する計測システム

   中赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を大幅に進化させ、かつ実用性が高く計測分析技術の進歩に有用となる新たな高性能レーザーを実現し、それをキーテクノロジーとした高精度環境計測システムや医療、材料開発等に資する計測分析システムを開発する。

3

候補4-2

従来の特性を進化させた高性能レーザーをキーテクノロジーとする計測分析システム

 中赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を大幅に進化させ、かつ実用性が高く計測分析技術の進歩に有用となる新たな高性能レーザーを実現し、それをキーテクノロジーとした新たな計測分析システムを開発する。

4

候補4-3

先端計測分析技術・機器に必要とされる高性能レーザー及び開発した高性能レーザーをキーテクノロジーとする計測分析システム

 中赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を進化させることで先端計測分析技術・機器毎に必要とされるスペックを満たす革新的なレーザーを開発し、それをキーテクノロジーとした新たな計測分析システムを開発する。

 5

候補4-4

質量分析の革新に資する先進的真空紫外レーザーを用いたガス又は固体分析システム

  波長可変・高輝度・小型かつ1KHz 以上の高繰返しの紫外~ 真空紫外(3~ 11.5eV)パルスレーザーを開発することにより、ガスおよび固体試料の質量分光分析を革新するキー技術を構築する。さらに開発したレーザーを備えた、ガス分子のレーザーイオン化質量分析により迅速・高感度にガス種特定が可能となる定量分析システム、又はレーザーイオン化二次中性粒子質量分析法による迅速・高感度・高定量性の元素分布マッピング解析システムを開発する。

 1

 候補5

進化工学・分子デザイン手法等による高機能性バイオセンサー・デバイスを備えた計測分析

  核酸やペプチドの進化工学・分子デザイン、あるいは糖質、脂質、タンパク質等の新たな工学的手法の開発による、新しい高機能性バイオセンサーやデバイスを備えた計測分析システムを開発する。

 8

 候補6

物質・材料の3次元構造解析及び可視化計測

  生体物質・材料、デバイス材料、素形材等の3 次元構造を計測・解析し、イメージング解析等の技術を用いて、構造の可視化、または欠陥・異常部位の検出を行うシステムを開発する

 11

 候補7

経年使用材料の寿命推定を可能にする計測分析

  様々な環境下における人工構造物やデバイス材料等を腐食や損傷、故障、劣化状態を計測し、寿命を推定するシステムを開発する。

 7

 平成22年度 開発領域候補 事務局案(新規領域)

候補4-1【一般領域】<ライフ分野> <ナノ・材料分野> <環境分野>

(領域名)

従来の特性を進化させた高性能レーザーを用いた高精度環境計測システムや医療、材料開発等に資する計測システム

(概要)

 中赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を大幅に進化させ、かつ実用性が高く計測分析技術の進歩に有用となる新たな高性能レーザーを実現し、それをキーテクノロジーとした高精度環境計測システムや医療、材料開発等に資する計測分析システムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 物質反応過程をその場でリアルタイムに計測できる新たなシステムの実現により、次世代燃料電池・自動車触媒の実現への貢献が期待される。
  • 内燃機関の高精度計測システムの実現により、低燃費、低排出エンジンの実現への貢献が期待される。
  • 環境物質、地球温暖化ガス、気象要素の高精度計測システムの実現により環境問題への対応や防災対策への貢献が期待される。
  • FIB-REMPI による単一微粒子履歴解析の実現により、大気浮遊粒子状物質の発生と挙動の分析が可能となる。
  • 高性能な次世代半導体・鉄鋼の製造に不可欠な微量元素の粒界偏析の評価分析技術からナノテクデバイスに必須の有機物ナノ構造分析への貢献が期待される。
  • 光を利用した脳機能モジュールの抽出と操作により、高次脳機能プロセッシングの解明等、脳科学分野の進歩への貢献が期待される。
  • 迅速医療診断できるイメージング機能やテーラーメード医療を可能にする小型機など次世代IR/UV-MALDI への貢献が期待される。

候補4-2【一般領域】< ライフ分野> < ナノ・材料分野> < 環境分野>

(領域名)

従来の特性を進化させた高性能レーザーをキーテクノロジーとする計測分析システム

( 概要)

 赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を大幅に進化させ、かつ実用性が高く計測分析技術の進歩に有用となる新たな高性能レーザーを実現し、それをキーテクノロジーとした新たな計測分析システムを開発する。

(期待される効果の例)

  •  物質反応過程をその場でリアルタイムに計測できる新たなシステムの実現により、次世代燃料電池・自動車触媒の実現への貢献が期待される。
  •  内燃機関の高精度計測システムの実現により、低燃費、低排出エンジンの実現への貢献が期待される。
  • 環境物質、地球温暖化ガス、気象要素の高精度計測システムの実現により環境問題への対応や防災対策への貢献が期待される。
  • FIB-REMPI による単一微粒子履歴解析の実現により、大気浮遊粒子状物質の発生と挙動の分析が可能となる。
  • 光を利用した脳機能モジュールの抽出と操作により、高次脳機能プロセッシングの解明等、脳科学分野の進歩への貢献が期待される。
  • 高性能な次世代半導体・鉄鋼の製造に不可欠な微量元素の粒界偏析の評価分析技術からナノテクデバイスに必須の有機物ナノ構造分析への貢献が期待される。
  • 迅速医療診断できるイメージング機能やテーラーメード医療を可能にする小型機など次世代IR/UV-MALDI への貢献が期待される。

候補4-3【一般領域】< ライフ分野> < ナノ・材料分野> < 環境分野>

(領域名)

先端計測分析技術・機器に必要とされる高性能レーザー及び開発した高性能レーザーをキーテクノロジーとする計測分析システム

( 概要)

中赤外光や紫外光など計測分析に有用な波長域への機能的変換や高輝度化、高繰り返し化、小型化への対応等従来のレーザーの特性を進化させることで先端計測分析技術・機器毎に必要とされるスペックを満たす革新的なレーザーを開発し、それをキーテクノロジーとした新たな計測分析システムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 物質反応過程をその場でリアルタイムに計測できる新たなシステムの実現により、次世代燃料電池・自動車触媒の実現への貢献が期待される。
  • 内燃機関の高精度計測システムの実現により、低燃費、低排出エンジンの実現への貢献が期待される。
  • 環境物質、地球温暖化ガス、気象要素の高精度計測システムの実現により環境問題への対応や防災対策への貢献が期待される。
  • FIB-REMPI による単一微粒子履歴解析の実現により、大気浮遊粒子状物質の発生と挙動の分析が可能となる。
  • 光を利用した脳機能モジュールの抽出と操作により、高次脳機能プロセッシングの解明等、脳科学分野の進歩への貢献が期待される。
  • 高性能な次世代半導体・鉄鋼の製造に不可欠な微量元素の粒界偏析の評価分析技術からナノテクデバイスに必須の有機物ナノ構造分析への貢献が期待される。
  • 迅速医療診断できるイメージング機能やテーラーメード医療を可能にする小型機など次世代IR/UV-MALDI への貢献が期待される。

 【追加提案領域候補】

候補4-4【一般領域】< ライフ分野> < ナノ・材料分野> < 環境分野>

(領域名)

質量分析の革新に資する先進的真空紫外レーザーを用いたガス又は固体分析システム

( 概要)

波長可変・高輝度・小型かつ1KHz 以上の高繰返しの紫外~真空紫外(3~ 11.5eV)パルスレーザーを開発することにより、ガスおよび固体試料の質量分光分析を革新するキー技術を構築する。さらに開発したレーザーを備えた、ガス分子のレーザーイオン化質量分析により迅速・高感度にガス種特定が可能となる定量分析システム、又はレーザーイオン化二次中性粒子質量分析法による迅速・高感度・高定量性の元素分布マッピング解析システムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 濃縮等の前処理なしに極低濃度ガス種の特定と定量が容易にできる汎用ガス分析システムの実現により、環境解析分野およびプロセス解析分野などにおける解析レベルの飛躍的向上が期待できる。
  • 従来、高感度ながら定量性に乏しいために微量元素濃度分布解析法として汎用になっていないSIMS(二次イオン質量分析法)の欠点を抜本的に解決し、固体(金属・半導体など)中の極微量・低濃度元素分布のマッピング解析を可能にするレーザーイオン化SNMS(二次中性粒子質量分析)システムの実現により、材料解析分野などにおける解析レベルの飛躍的向上が期待できる。
  • 迅速医療診断できるイメージング機能やテーラーメード医療を可能にする小型機など次世代IR/UV-MALDI への貢献が期待される。

 平成22年度 開発領域候補案(継続領域)

候補5【一般領域】<ライフ分野>

(平成21年度からの継続領域候補)

(領域名)

進化工学・分子デザイン手法等による高機能性バイオセンサー・デバイスを備えた計測分析

(概要)

核酸やペプチドの進化工学・分子デザイン、あるいは糖質、脂質、タンパク質等の新たな工学的手法の開発による、新しい高機能性バイオセンサーやデバイスを備えた計測分析システムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 生きた生体試料( 細胞を含む) のイメージングを可能とし、細胞・個体形成メカニズム、情報伝達メカニズム等について新たな知見を得ることが期待される。
  • 核酸、特にRNA は、タンパク質と同様に様々な立体構造を作り、抗体よりも優れた標的認識活性を持つことができる。そのため、現在の生命科学研究で計測分析分離に不可欠な役割を持つ抗体を凌駕する新しいツールの開発が期待でき、さらにそれにより、がん及びその他疾病の発生機構の解明とiPS 細胞を含む細胞医学の発展に貢献することが期待できる。
  • 創出されたツールは、がん及びその他疾病の診断と治療のための医薬としての開発が可能で、急成長を遂げる抗体医薬に代わる次世代の分子標的(高分子)医薬としての発展が期待できる。
  • バイオマテリアルを用いた新たな高機能性ツールの開発によって、バイオマテリアルの持つ潜在的な特性や能力が理解でき、ノンコーディングRNA 研究を含め、生命科学研究の発展に貢献することが期待できる。

候補6【一般領域】【応用領域】<ライフ分野><ナノ・材料分野><ものづくり分野>

(平成21年度からの継続領域候補)

(領域名)

物質・材料の3次元構造解析及び可視化計測

( 概要)

生体物質・材料、デバイス材料、素形材等の3 次元構造を計測・解析し、イメージング解析等の技術を用いて、構造の可視化、または欠陥・異常部位の検出を行うシステムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 生体物質・材料等の分野において、立体構造と機能との関係を解明し、新たな機能を付与した新機能生体材料の開発に貢献できる。
  • 鉄鋼材料、セラミック材料などの「ものづくり」において、スラブやインゴット等の塊状中間体の段階で異常部位を特定し、その部分を排除または無害化することにより製品歩留向上が期待される。
  • 半導体材料、デバイス材料などにおいても同様に、開発時や生産時で異常部位、異物付着を特定し、製品歩留向上が期待される。
  • また、ミクロ解析を併用して異常発生機構を解明し、対策を構築することで製品歩留および生産性向上が期待される。
  • さらに、解明した異常発生機構に基づき、新商品および新製造プロセスの開発促進が期待される。

候補7【応用領域】<ものづくり分野>

(平成21年度からの継続領域候補)

(領域名)

経年使用材料の寿命推定を可能にする計測分析

( 概要)

様々な環境下における人工構造物やデバイス材料等を腐食や損傷、故障、劣化状態を計測し、寿命を推定するシステムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 損傷の存在と進展を許容しながら構造健全性を維持する構造物設計方法「損傷許容設計」の高精度化、高信頼性が図られ、構造物の確かな余寿命推定が期待される。
  • プラント反応装置だけでなく、配管系、とりわけ保温材下の配管について、保温材を取り除くことなく稼働状況下で腐食モニタリングが可能となる。
  • 構造物の材料として、金属材料だけでなく、近年、大量に使用される有機・高分子材料においても、腐食や損傷状態を計測することが期待される。
  • 電子デバイス材料等において、寿命に係る計測と連携したシミュレーションや信頼性モデルを構築することが可能となり、製品の事故を低減することが期待される。

平成22年度 開発領域候補案(その他新規領域)

候補1【一般領域・応用領域】<ライフ分野><ものづくり分野>

(領域名)

大規模観測データを活用した複雑な対象の内部状態予測・計測システム

( 概要)

大規模に蓄積された観測データを利用した統計的推論に立脚し、人間が経験に根ざして下す評価・判断を機械的に模擬するパターン認識技術を応用することで、直接観測が不可能な複雑な対象の内部状態を予測・計測するシステムを開発する。

(期待される効果の例)

  • 人間と機械との協働現場( 自動車の運転、生産現場等) において、人間の意図や状態を計測することで、効率的かつ安全(健康)に人間支援を行う機械システムの実現が期待される。
  • 身体の検査データ、動作や表情のような生体のデータを用いて、個人の心理状態や健康状態を把握することが可能になる。
  • 熟練工の経験に根ざした評価・判断を自動化することで、高度なものづくり過程の効率化が期待される。

候補2-1【一般領域・応用領域】<ライフ分野> < ナノ・材料分野><環境分野><ものづくり分野>

(領域名)

環境有害物質、材料欠陥等の高感度・高分解能での検出が可能となる分光計測システム

( 概要)

X線、γ線、近赤外光、テラヘルツ光などに適用可能な高感度・高分解能の計測技術を開発する。特に、実験室で利用可能なX線顕微鏡装置、電子顕微鏡装置、材料欠陥を計測することのできる陽電子消滅分光装置等、ラボレベルの先端的計測分析技術を開発する。

(期待される効果の例)

  • 蛍光X 線分析を高効率化し、環境中の重金属元素、ヒ素などの有害物質の計測が可能となる。
  • γ線領域の分光計測技術を飛躍的に進歩させ、陽電子消滅分析による材料欠陥診断が可能となる。また、微量の核物質等から放出されるγ線を同定し、原子力の保全確保に貢献する。
  • 近赤外光、テラヘルツ光など、従来の計測技術では検出効率、検出感度が高くとれない領域への応用展開が期待され、防犯、医療、食品、工業等に対する新しい検査システムの実現に貢献する。
  • 細胞における細胞内小器官、元素等の計測分析の実現が期待される。

候補2-2【一般領域・応用領域】<ライフ分野> < ナノ・材料分野><環境分野><ものづくり分野>

(領域名)

高感度・高分解能超伝導分光技術による計測システム

( 概要)

X線、γ線、近赤外光、テラヘルツ光などに適用可能な高感度・高分解能の計測技術を開発する。特に、実験室で利用可能なX 線顕微鏡装置、電子顕微鏡装置、材料欠陥を計測することのできる陽電子消滅分光装置等、ラボレベルの先端的計測分析技術を開発する。

(期待される効果の例)

  • 蛍光X線分析を高効率化し、環境中の重金属元素、ヒ素などの有害物質の計測が可能となる。
  • γ線領域の分光計測技術を飛躍的に進歩させ、陽電子消滅分析による材料欠陥診断が可能となる。また、微量の核物質等から放出されるγ線を同定し、原子力の保全確保に貢献する。
  • 近赤外光、テラヘルツ光など、従来の計測技術では検出効率、検出感度が高くとれない領域への応用展開が期待され、防犯、医療、食品、工業等に対する新しい検査システムの実現に貢献する。
  • 細胞における細胞内小器官、元素等の計測分析の実現が期待される。

 候補3【一般領域】<ライフ分野>

(領域名)

同一細胞内における複数の生体高分子動態をハイスループットに検出する計測分析システム

( 概要)

同一細胞で複数の機能高分子の動態、たとえばタンパク質のリン酸化、DNAのメチル化などをハイスループットで同時に検出して定量化あるいは画像化する計測技術を開発する。

(期待される効果の例)

  • 細胞レベルでの生体試料イメージングを高精度かつ大量に行うため、同一細胞内の複数分子が計測可能となり、iPS細胞を含む幹細胞における分化誘導やガン幹細胞の同定など従来のイメージングでは得られない情報を得ることが可能となる。
  • 細胞全体や核、細胞内小器官を自動的に認識するアルゴリズム及びソフトにより、従来得られなかった精度での情報を抽出でき定量性を上昇させることが可能となる。既存のフローサイトメトリーの代替技術となることが期待される。
  • 細胞のサンプル調整、細胞の免疫染色など自動化を行うため、人手の操作によるノイズを極力抑えることが可能となる。
  • 細胞の分化、増殖、代謝などさまざまな現象を制御するシグナル伝達経路などの予測精度の高いモデルに必要不可欠な情報を提供することが可能となり、システム生物学の発展に貢献する。

お問合せ先

研究振興局研究環境・産業連携課新技術革新室

(研究振興局研究環境・産業連携課)