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「今後の技術士制度の在り方について(案)」に対する意見募集(パブリックコメント)における意見の概要

平成28年12月
文部科学省

 平成28年11月22日付けで実施しました、「今後の技術士制度の在り方について(案)」に対する意見募集(パブリックコメント)における意見の概要は以下のとおりです。


1.現状認識及び2.基本的な考え方

  • 答申案における現状認識の捉え方及び基本的な考え方は適切であり賛同する。

3.具体的な改善方策(方向性や今後検討すべき事項を含む)

(1)技術者のキャリア形成過程における技術士資格の位置付け

  • ステージ1の「望ましいといえる」状態を促進するため、第二次次試験の受験資格又は採点時の加点要素に、「JABEE認定課程修了後又は第一次試験合格後7年以上、又は技術士等指導の下4年以上の業務経験あり」という条件を加えてはどうか。ステージ2の存在の促進が、第一次試験受験者の低年齢化(20代の増加)促進にもつながると考える。
  • 5段階のキャリア形成スキームの位置付けは賛成。ただし、ステージ4と5の位置づけや技術士制度との関連が見えない。

(2)技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)

  • 7つの項目は適切。特にコミュニケーション、リーダーシップの追加は重要。
  • 今後の科学技術開発においては、適切な課題解決法の提示と実行の前に、いかに世界に先駆けて適切な課題を設定できるかも問われるようになるものと思われる。課題設定能力も今後の技術士の重要な能力として設定してほしい。

(3)第一次試験

【専門科目の大くくり化について】

  • 農学系の立場から、第一次試験の大くくり化には反対。農学系の大きな分野である食品分野には、第二次試験としては農業部門の農芸化学、水産部門の水産加工が設けられているが、こうした分野の技術者は、この5系の制度では第一次試験を受けることが非常に困難で、現状においても少ない受験者が一層少なくなる可能性が極めて高い。彼らが得意とする関連科目のうち、熱力学や有機化学などは、ばらばらの系に分散されており、農業、水産部門としては機械・システム系やマテリアル系では受験できない。工学系を4つに分類して大くくり化するというのであれば、少なくとも農学系も内容的に、最低4つ程度に分類すべきである。
  • 5つの系のうち、「環境・生物系」が、1~4の系に属さない「その他」としか読み取れないことが極めて遺憾である。
  • 5つの系への統合は、受験者の負担を増やし、第一次試験受験者数の減少につながると推察する。
  • 大くくり化はよいが、5つというのは、大くくり化しすぎであり、21部門の第二次試験を考えてせめて10ぐらいに大くくり化できないか。
  • 大くくり化の検討を進めるべきである。現第一次試験はJABEEとのギャップが大きい。

【技術士補資格について】

  • 技術士補は技術士を目指す者としての位置づけを明確にして、JABEE取得者も簡易な第一次試験を経て技術士補になるなど、技術士への道筋を明確にすることが望まれる。
  • 技術士補の登録について、第一次試験の技術部門と異なる技術部門の技術士を補助する技術士とすることも可能にすることで、より登録しやすくなるのではないか。現状の試験制度においても第一次試験の技術部門、JABEE認定課程の技術部門にかかわらず、第二次試験の技術部門を選択でき、技術士補登録の際の補助する技術士を同一技術部門に限定していることに問題があるのではないか。

【その他】

  • 技術士資格の位置づけを高めるためには、大学におけるJABBE認定をもっと増やすべきではないか。大学でのJABBE認定を増やすことで技術士資格のインセンティブを与え、第一次試験を受験しなくても技術士資格が取得しやすく(受験しやすくなる)なる方策も必要ではないか。
  • 技術士の社会的地位を高めるために、博士号を持っている場合には第一次試験を一部免除として、適性試験のみ受験としてはどうか。大学関係者の受験機会が増え、技術士の合格者も増加し「博士号」を持っている人でも取得したい資格と言う位置づけになると考える。
  • JABEE課程の修了者に限らず、理学・工学系の4年制大学卒業者(学士)も第一次試験を免除し、技術士への挑戦者の門戸を広げるべきである。
  • 第一次試験の専門各科目については、国際的通用性を踏まえて、大学のエンジニアリング課程により習得すべき能力を確認することを目的としているのであれば、科目別に合否を判定し、合格科目については数年程度、第一次試験から免除する等の負担軽減措置を採用しても良いのではないか。

(5)第二次試験

  • 「豊かな創造性」を技術士が有するようにするための具体的な施策を更に検討して、盛り込むことが必要と考える。これがないままであると、知識はあり、評論と管理はできて、試験には強いが、創造的な仕事ができない評論家のような技術士が増えてしまうと懸念する。
  • 7つの資質能力のうち「マネジメント」「コミュニケーション」「リーダーシップ」を筆記と口頭試験のどこで確認するのか明確に記述して、そのような試験を実施する必要がある。
  • 技術士試験に、安全保障貿易管理に関する科目を導入することを提案する。

【2)筆記試験】(総合技術監理を除く技術部門)

  • 現行の択一問題がなくなるのは良いことである。

【3)口頭試験】

  • 現行の口頭試験は実質15分~20分程度であり、不十分である。試問の内容から45分程度は必要と考える。
  • 口頭試験の試験会場は筆記試験並みに東京以外にも複数設定してほしい。

(6)技術部門・選択科目

  • 選択科目が統合されてしまう部門があるが、現状の各選択科目で求められる専門知識は異なるので、不公平がないよう設問に注意が必要である。
  • このように選択科目の内容を明確にしたのであるから、第二次試験においては、その内容に沿った問題を複数用意し、受験生が自分の専門とする技術対象以外からも問題を選ぶことがあるようなことにはならない出題にしてほしい。
  • 今回の選択科目の見直しの根拠が明確でない。単に、受験者の多少により、少ない部門に限っての統合・現象であるならば、本末転倒である。必要なことは技術士を増やすことであり、そのためには受験者の少ない部門の技術者が受験しやすくする方策を見いだすべきである。
  • 選択科目の統合、見直しについては適正化の第一段階として賛成。試験の実施に当たっては、少子化時代における受験者数を予想した運用・財務面での検討も必要。

(7)総合技術監理部門

  • 継続して増大している総合技術管理部門の位置づけを早期に明確化することが求められている。一案としては、20部門の上位に位置づけて技術士取得後一定期間(5~10年程度)をおいて、論文と面接による試験で認定することが考えられる。

(8)継続研さん(CPD)

  • 各国ローカルの技術士相当資格では、一定年数の再登録の仕組みの有無は分かれているのが現状であり、国内ローカルの技術士資格は、国際資格ではなく、他国のローカルの技術士相当の資格の動向を見ながら議論を進めるべきである。
  • 「技術士資格を維持するため研さん費用以外に年間数万円以上必要」といったような、国家資格にふさわしくない状態にならないよう留意した議論運営をお願いしたい。
  • 資質向上の責務を確認するため、早期に技術士資格更新制を導入して保有する資質能力を社会に明らかにするとともに担保すべきである。
  • 技術士として継続研さんをうたっていながら、継続研さんを行っていない技術士が多くみられる。今後の技術士会の質の向上を考えても、更新制とし、発注者側にもCPDの証明を提出させるような取り組みを行うべきと考える。
  • 技術士資格の更新制度には賛成するが、高齢者等技術士業務の継続が困難なケースに対する救済処置も必要ではないか。
  • CPDについては、更新制となる場合は必要最低限の取得単位とすべきであり、通常の仕事量等を勘案し、月1回程度の学習となるよう20~30単位/年程度とすべきである(他協会・学会並みの50単位/年では負担が重過ぎる) 。
  • 技術士登録の更新は、技術士制度の信頼性の面からも是非実施する必要がある。第一段階として、CPD確認などの手続を省いた単純な登録の更新のみでも、死亡や転職による不在技術士の防止や名義貸しなどの不正使用の課題を解決できる。更新期間は5年が妥当。
  • 技術士の更新制度を導入することに賛成。技術士は資格を取ることが目的(ゴール)ではなく、資格を活用することが社会にとって有益と考える。そのための継続研さんがあるが、現状では更新制度がないために継続研さんの浸透も不十分である。
  • 資格を取っても、研さんしていなければ意味はなく、逆に、資格を持っているのは当然として取得後の実績、研さん内容によって相手を説得できる。また、一定のCPD時間を根拠に資格更新を行うには、確かなCPD制度の充実、更なるCPDプログラムの確保・認定、良いCPDの提供などが必要となるため、更新制度と併せてCPD制度の充実も合わせて検討してほしい。
  • CPDを計測するための基準を設けることは一般に難しいとされており、様々なステークホルダーを一律に納得させることには多大な困難が予想されるため、更新制度の導入と併せて、日本技術士会若しくはそれに類する団体への加入を技術士に義務付けることが望ましい。法律に定められた他の士業のほとんどが「全員加入」となっており、逆に技術士がそうでないことに違和感を持つ。
  • 技術士資格を取得してから、技術の進歩や新しい問題についても知見を深めていくことが重要であり、技術士としての資質を維持・向上するための更新制度等を早期に検討すべきであると考える。更新期間については、短期間だと更新への負担も大きくなることを踏まえれば、5年程度以上が望ましい。
  • 技術士資格の更新制は、賛成である。更新の際には、日本技術士会のCPDが必ず必要とするべき。

(9)普及拡大・活用促進

  • 制度の活用促進を議論するには、インセンティブの観点は重要。インセンティブを享受する「主体」としては、「技術士本人」以外にも、「技術士の顧客」「技術士の所属する企業」「技術士事務所の経営者」「アカデミア」「官公庁」「文科省」なども考えられる。これらの各主体から見て、(案)からインセンティブを読み解くことができるかが重要ではないか。
  • 技術士資格の普及拡大・活用促進については、是非、取り組んでもらいたい。特に技術士資格のステータスアップのためや認知度アップに関する方策を積極的に取り組むことで、技術士の増大等に寄与すると考える。

1)技術士資格の活用

  • 現在の技術士制度の問題は、社会に広く活用されていない点ではないか。まず第一に業務独占資格ではなく、名称独占資格であるという点がそれを阻んでいる。
  • 技術士制度は業務独占とすべき。この方向性を変更しないと、技術士は単なる公共調達の入札参加要件のひとつ、という程度の資格で終わってしまう。業務独占化すると支障があるというが、程度の問題ではないか。
  • 技術士は幅広い科学技術分野の部門があるにもかかわらず、有資格者の割合が建設部門に偏っている点が見られる。計画的に技術士を育成する企業にとってメリットがある制度となれば、資格の認知度も向上し、科学技術を支える人材力の強化につながると考える。
  • 技術士の普及拡大・活用促進で、事例があるものの限定されており、全部門の技術士に渡っていないのが課題である。

2)国際的なエンジニアリング資格との通用性

  • IEAのPCの内容や試験形式の同等性の整備はされているが、現状「国際通用性」は不十分と言わざるを得ない。
  • 技術士が国際的に通用する資格として多くの国(国際機関)との相互承認を進めることや、相互承認がなされた国(国際機関)とは技術士の海外渡航手続の簡略化や海外就労ビザの発給要件についても緩和されるなどの施策を検討していただきたい。

3)他の国家資格との相互活用
【情報処理技術者試験との相互活用について】

  • 高度区分合格者に対して一次試験を免除すること、技術士が高度試験を免除できないこと(つまり、片方向であること)は、試験の内容からして妥当な措置である。

【その他】

  • 両方の資格取得推進につながるため、積極的に資格の相互免除を検討(所管官公庁と協議)してはどうか。
  • 国家資格だけでなく、民間資格や準国家資格との連携も検討してはどうか。
  • 技術士建設部門(河川、砂防及び海岸・海洋や道路等) と気象予報士の相互活用を図ってほしい。

お問合せ先

科学技術・学術政策局 人材政策課

(科学技術・学術政策局 人材政策課)

-- 登録:平成29年08月 --